49日までの過ごし方はどうするべき?忌中に遺族が避けるべきこと

公開日 : 2020/9/12

更新日 : 2020/9/12

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家族が亡くなってから49日を迎えるまでの間を「忌中」と呼びます。この忌中の間には、遺族が避けるべき様々な行いがあります。宗派や考え方によって多少の違いはありますが、一般的には何をして良く、何をしてはいけないのでしょうか。49日までの過ごし方を知りましょう。

公開日 : 2020/9/12

更新日 : 2020/9/12

目次

そもそも49日とは?

身内が亡くなったその日から49日間の間を「49日」と呼ぶことは皆さんご存知の通りです。この一ヶ月半に渡る49日間の間は「忌中(きちゅう)」と呼び、遺族は亡くなった方の冥福を祈り過ごすため、避けるべきとされていることがいくつもあります。

 

身内が亡くなって一年間は「喪中」と呼び、お正月を祝ったり、ご自分の結婚式や入籍などおめでたいことは避けたほうが良いとされていますが、「忌中」の間はさらに避けなければならないことが多くあります。

どうして49日間なの?

仏教での忌中の期間は49日法要が終わるその日までの間です。49日法要を終えると「忌明け」と呼ばれ、その後は「喪中」の期間となります。

 

仏教の考えでは、人は亡くなった後7日ごとに審判を受け極楽浄土に行けるかどうかが決まるとされています。7日に一度の審判は7回行われ、7回目のちょうど49日は最後の審判の日となるので故人が極楽へ行けるようにこの世で家族が祈る、というのが49日法要です。

 

また、故人は亡くなってから49日間の間は魂として生前住んでいた家にいるとする考えもあります。この最後の時間が忌中というわけです。

忌中の期間は宗教により異なる

49日間の忌中に当たる期間は宗教により異なります。神道は50日後に行われる「50日祭」、キリスト教であれば一ヶ月後に行われるミサや記念式が仏教でいう49日法要に当たります。

 

忌中の期間は少しずつ異なるものの、この期間中に避けるべきとされていることは宗教ごとの違いはあまり見られません。真言宗や曹洞宗などお葬式の形に違いはあっても、49日を迎えるまでの間は「派手なこと」「楽しむこと」を避け亡くなった方の冥福を祈る時間を持つのが一般的です。

 

 

49日法要までの正しい過ごし方とは?

家族が亡くなって49日を迎えるまでの間にはやるべきことがたくさんあります。遺族は悲しむだけでなく、故人の冥福を祈りお線香をあげたりお供え物をあげたりすることはもちろん、事務的な手続きにも追われる日々が続きます。

 

49日を迎えるまでの期間中にお坊さんを呼んで親族で集まって法要を行うことはほとんどありません。しかし、遺族は亡くなった方の冥福を祈りながら謹んで49日間を過ごす必要があります。

七日ごとに法要を行う

先程も少し触れたように、仏教の考え方では亡くなった方は7日ごとに審判を受けます。その7日ごとに合わせて行われるのが

 

  • 初七日
  • 二七日
  • 三七日
  • 四七日
  • 五七日
  • 六七日
  • 七七日(49日法要)

 

の七回の法要です。昔はこの日に合わせて親族でお寺に赴くか、お坊さんが読経を上げに来てくれていましたが現代では初七日と49日法要以外は省略されるのが一般的です。

 

遺族は49日間の間毎日お水とお線香をお供えし、故人を偲びながら49日法要の準備を整えていくようにしましょう。

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お線香は絶やさない方が良い?

「49日法要が終わるまでの間は線香を絶やさないほうが良い」、または「ろうそくなどの灯りを灯し続けた方が良い」というのを耳にしたことはありませんか。これは亡くなった方が極楽への旅路の間、食べられるものが香りだけとされていることに由来します。

 

しかし49日までの間、24時間お線香をあげ続けるのは現実的ではありません。家族が多かった時代であれば可能でしたが、核家族化された現代ではお線香やろうそくを絶やさずにいるのは難しいでしょう。

 

49日を迎えるまでの間は朝と夜にお線香をあげ、就寝前には消しても問題ありません。

電気も消して大丈夫

お線香と共にろうそくや灯籠などの電気もつけっぱなしの方が良い、とする説もあります。これは仏教の灯りが亡くなった方の道標になるという考えから来ているものです。しかし、現代では49日間ずっと灯りを灯し続ける必要はありません。

 

こちらもお線香と同じで朝晩の家にいる時間帯に灯すようにすれば大丈夫です。冥福を祈る気持ちを込めて、家にいる間はなるべく電気をつけるようにしましょう。

49日法要までの間にやってはいけないこと

49日法要を迎えるのまでの間は派手なこと、お祝いごとを避け静かに故人の冥福を祈ります。もともと49日を迎えるまでの忌中の間は遺族や親族は外出すら避けるべきとされていましたが、現代では外出の制限はされていません。

 

しかし、避けるべき場や行ってはいけない場所、やってはいけないことなどがあるので注意しておきましょう。

 

新年のお祝い

49日までの間に新年を迎えるのであれば新年のお祝いも控えなければなりません。お正月は新しい年の神様である「歳神様」をお迎えするための日で、日本では神社へと出かける神道式が一般的です。

 

神道では死は穢れと考えられており、忌中の方はもちろん喪中の方もお正月をお祝いする一連の行事は控えるのがよしと考えられています。お正月のしめ縄飾りや年賀状のやり取りなども控えるのが一般的です。

結婚式や入籍

現代では身内が亡くなる以前に決まっていた行事については参加してもよいという考え方もあります。しかし、ご自身が中心となる慶びごとはやはり控えるべきでしょう。

 

特に結婚式は49日を迎えるまでの間は延期するのが一般的です。できることなら喪中の間は延期するのが望ましいとされていますが、一年の延期が難しい場合はせめて忌中の間は延期するように手配しましょう。

 

入籍についても慶びごとに変わりはありませんが、書類を提出するだけであればよいとされています。入籍祝いのパーティーや食事会は開催しない方がよいでしょう。

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結婚式への参列

同じく結婚式への参加も忌中・喪中共に出席を控えるようにするのが一般的です。事前に出席が決まっていたとしても見合わせるようにしましょう。

 

結婚式という一生に一度の慶びごとに穢れのある状態で参加するのは望ましくない、というのが理由です。招待を受けており、出席の返事をしていた場合は速やかに新郎新婦に連絡をします。突然のキャンセルとなってしまうため、後日ご祝儀をお包みしましょう。

 

結婚式への出席をお断りする際にはできれば身内の不幸を伏せておくのがよいとされています。結婚という幸せな時間に水を差さないように「やむを得ない事情で」とお伝えするのがマナーです。本当の理由は後日落ち着いてからお伝えするようにしましょう。

神社への参拝

初詣だけではなく、普段からよく神社へ参拝に出かけているという方は49日までの間は参拝を控えるようにしましょう。先程も触れたように、神道において死は穢れと考えられています。

 

神道でいう穢れとは気が枯れる「気枯れ」を由来とする言葉であり汚れているという意味ではありません。身内の死を経験し、気力が枯れている状態のことを指します。神道において身内を亡くした方はこの穢れを直接受けているとされるため、参拝をしてしまうと神様のお祀りされている境内へ穢れを持ち込んでしまうと考えられています。

 

境内へ立ち入るべきでないとされるのは一般的には忌中だけですが、地方によって喪中でも避けるべきだといわれることもあります。

お歳暮やお中元

49日まで忌中の期間はお歳暮やお中元を送るのも控えたほうがよいという考え方もあります。これは絶対にいけないという訳ではありませんが、受け取る相手の捉え方もあることなので忌明けを待つ方が良いでしょう。

 

忌明けを迎えてお歳暮やお中元を送る場合は

 

  • 通常使われるのし紙や水引きは使わない
  • お歳暮が遅れたら「寒中見舞い」、お中元が遅れたら「暑中見舞い」とする
  • お祝いの言葉を使わない

の3点に注意をしましょう。

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飲み会など宴会の席への出席

会社に勤めていると誘われる機会の多くなる飲み会や、忘年会、新年会などの宴会の席も49日の間はお断りしましょう。

 

少人数の食事会などは問題ありませんが、過ぎゆく年、新しい年をお祝いする忘年会や新年会は避けるべきとされています。お酒を飲んで楽しい時間を過ごす飲み会も遊びの一種とされるので「忌中ですので」といえば分かってもらえます。

引っ越し

忌中の間の引っ越しは特に避けるべきとはされていません。しかし49日を迎えるまでの間、亡くなった故人は霊となり生前住んでいた家の中にいるとする考え方もあるので人によっては引っ越しも延期すべきと捉える方もいます。

 

よいとも悪いともいえない事柄は家庭での判断になるので、家族に相談して決めるようにしましょう。ただし、新築の購入は忌中の間は控えたほうがよいでしょう。

旅行

身内が亡くなってから日の浅い忌中期間での旅行は避けるのが一般的です。旅行は遊び、楽しむことの一種と捉えられており楽しいことを避け故人の冥福を祈るべき忌中にはふさわしくありません。

 

しかし実は旅行に行く、行かないも個人によりけりで、悲しみを少しでも紛らわせるために遠くに出かけたいという方もいるでしょう。現代では忌中期間のタブーも少しずつ変わってきているので家族と相談して決めるのがよいでしょう。

故人を偲びながら49日を迎えよう

親しい親族が亡くなってからの49日間は故人の冥福を祈る期間であるとともに、遺族の悲しみを癒やす時間でもあります。

 

様々なやってはいけないことがありますが、現代では宗教上の理由でタブーとされている神社へ赴くこと、お正月をお祝いすること以外は個人の判断によるところが多くなっています。とはいうものの、あまり動き回るのはよくありません。

 

49日の間は故人を偲ぶ時間と捉え、できるだけ静かにいつも通りの生活をするよう心がけましょう。