死亡通知の方法とその注意点について、わかりやすく解説します

公開日 : 2020/8/26

更新日 : 2020/9/10

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家族の誰かが息を引き取った場合、悲しみにくれるのは当然のことですが、亡くなった事実は家族や親族等へ速やかに知らせる必要があります。今回は電話や死亡通知状、死亡広告等、死亡通知のいろいろな方法、そして死亡通知を行う場合の注意点について解説します。

公開日 : 2020/8/26

更新日 : 2020/9/10

目次

死亡通知について

医療機関等で家族の誰かが息を引き取った場合、悲しみにくれるのは当然のことです。しかし、泣いてばかりではいけません。

 

最期を看取ることが叶わなかった家族や親類縁者、故人の友人・知人へ亡くなった事実を報告する必要があります。

 

こちらでは家族が亡くなった場合にどんな連絡方法をとるか、まさかの事態が起きたとき連絡する相手を決めておく必要性について解説します。

家族が亡くなったら

家族が亡くなったらご遺体を自宅へ移送するか、それとも安置所へ移送するか、通夜・葬儀・告別式をどうするか、葬儀社はどこにするか、いろいろ決めることが出てきます。

 

最期を看取ったご家族には、これから忙しい作業が待っています。通夜・葬儀・告別式等の準備を本格的にはじめる前、まずは最期を看取ることが叶わなかった家族や親類縁者、故人の友人・知人に亡くなった事実を報告しなければいけません。

 

とはいえ深夜に亡くなった場合、家族へ連絡を取るのはともかく、真夜中に故人の友人・知人等への連絡は控えた方が良いでしょう。

 

亡くなった時刻等を考慮し翌朝に伝える等、相手方へも配慮した対応が望まれます。

前もって連絡する相手を決めておく

医療機関からご自宅や安置所へ移送した後、故人と関係の深い家族はもちろん親族に亡くなった事実を連絡します。この際、亡くなった事実を簡潔に述べ、葬儀等の予定は後で連絡をします。

 

なお、前もって知らせる相手を決めていないと、誰から訃報を伝えたら良いか迷うことでしょう。

 

そのため、事前に家族の誰かが亡くなった場合、まず最初に連絡する相手は誰か、その次は・・・と、家族で相談し決めておいた方が無難です。

死亡通知を電話・メールで行う方法について

基本的に訃報は電話で伝える必要があります。もちろん、相手方のPCやスマートフォンのメールアドレスがわかれば、メールでの送信も考えられます。

 

こちらでは、電話で訃報を知らせる場合、メールで訃報を知らせる場合のコツや注意点について解説します。

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電話で訃報を知らせる場合

現在でも、電話で訃報を知らせることが最もオーソドックスです。最期に立ち会えなかった家族には、たとえ深夜であってもすぐに連絡した方が良いでしょう。

 

その際は亡くなったことを簡潔に知らせ、葬儀や告別式等の予定を後で相談または報告した方が良いです。

 

なお、故人のご友人や知人等には連絡が深夜となる場合、翌朝以降に伝えた方が無難です。電話で連絡する順番は次の通りです。

 

  1. 家族・親族(少なくとも家族にはすぐ伝えた方が良い。親族は故人との関わり合いを考慮して判断)
  2. 故人の友人・知人(時間帯を考慮し、翌日以降に伝えるのがマナー)
  3. 故人の勤務先・取引先(葬儀等の日程が決まった段階で連絡。ただし、故人の役職によっては迅速な連絡が必要なことも)
  4. 寺院(訃報を伝え、通夜・葬儀等の日程について相談する)
  5. ご近所等(葬儀等の日程が決まった段階で連絡)

 

この順番で必ず連絡するという決まりはなく、お住いの地域の特殊性を判断したり、個人と親族、友人・知人等の関係性を考慮したりして、連絡の順番・連絡の有無を判断しましょう。

メールで訃報を知らせる場合

家族や親族、会社関係等にはメールで訃報を伝えても構いません。内容は電話と同様、簡潔に伝えましょう。

 

ただし、送信された死亡通知をメール受信者がパソコン、スマートフォンで良く確認しない場合も考えられます。

 

そのため、電話が通じなかった場合に、メールで対応した方が良いでしょう。また、故人のご友人や知人等にメールで連絡すると、「なぜそんな大切な話をメールでするのか!」と怒る方々がいるかもしれません。

 

やはり、故人のご友人や知人等にいち早く訃報を伝えたいなら、電話連絡がマナーと言えます。

死亡通知をはがきで出す方法について

故人の不幸の事実そして葬儀の日程を知らせる方法として「死亡通知状」があります。主にハガキで送ります。

 

故人と関係の深い方々が葬儀に参列できるよう早めに送付しましょう。こちらでは、死亡通知状を出す時期?どんな内容を記載するか?理想的な文例について解説します。

死亡通知状はいつ出せば良い?

実は死亡通知状を送付するタイミングとして2パターンがあります。まずは葬儀前に送るケースです。

 

火葬を何日に行うのかが決まり次第、それに先立ち葬儀が行われます。葬儀は概ね死亡日の翌々日に行われることがほとんどです。それまでに相手方へ到着することが必要です。

 

一方、葬儀後に送るケースは厳密に提出する日時は決まっていませんが、葬儀後になるべく間を置かず送付した方が無難です。

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死亡通知状にどんな内容を記載するか

死亡通知状を葬儀前に送るケース、葬儀後に送るケース、それぞれに次のような内容を記載します。

 

(1)葬儀前に送るケース

 

故人に縁のある方々へ葬儀・告別式へ参列してもらい場合は、次のような内容を記載します。

 

  • 故人との続柄
  • 故人の氏名と年齢
  • 亡くなった理由・日時
  • 葬儀・告別式の日時
  • 葬儀・告別式の場所
  • 死亡通知を出した日付
  • 喪主の氏名・住所

 

当然、急な通知ですので参列が難しい方々も多いはずです。そのため、弔電のあて先・香典のあて先等も記載しておきましょう。

 

なお、香典等を辞退する場合はその旨も記載しておきます。

 

(2)葬儀後に送るケース

 

葬儀や告別式は故人の家族・親族のみで執り行った場合、次のような内容を記載します。

 

  • 故人との続柄
  • 故人の氏名と年齢
  • 亡くなった理由・日時
  • 葬儀・告別式を執り行った日時
  • 葬儀を前もって知らせなかった理由・お詫び
  • 死亡通知を出した日付
  • 喪主の氏名・住所

 

こちらの死亡通知状では、故人がお世話になったことについてのお礼を記載しておくと、相手方も喜ぶはずです。

死亡通知状の文例

死亡通知状はもちろん丁寧に記載するべきですが、ハガキなので簡明に記載する必要があります。

 

死亡通知状を葬儀前に送るケース、葬儀後に送るケース、それぞれの文例は次のような内容が理想的です。

 

(1)葬儀前に送るケース(文例)

 

父〇〇儀 〇月〇日午後〇時〇分 肺炎のため85歳にて永眠いたしました

 

ここに生前のご厚情に深く感謝をし 謹んでご通知申し上げます

 

なお 葬儀ならびに告別式は 仏式により〇〇葬儀会館において左記の通り執り行います

 

 

一. 葬 儀  〇月〇日(〇) 午後〇時~〇時

 

一. 告別式  〇月〇日(〇) 午後〇時~〇時

 

一. 場 所  東京都〇〇市  〇〇会館

 

令和〇年〇月〇日

 

喪主 〇〇〇〇

 

外  親戚一同

 

(2)葬儀後に送るケース(文例)

 

父〇〇儀 〇月〇日午後〇時〇分 肺炎のため85歳にて永眠いたしました

 

故人の遺書に従い 葬儀は〇月〇日に近親者のみにて執り行いました

 

早速お知らせ申し上げるべき処でございましたが ご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げます

 

ここに生前のご厚情に深く感謝をし 遅ればせながら謹んでご通知申し上げます

 

令和〇年〇月〇日

 

喪主 〇〇〇〇

 

外  親戚一同

 

筆で記載する場合は表書き・文面を薄墨で、ペンで記載する場合は黒・ブルーブラックのインクを用います。また、文例のように句読点は省略します。

 

その他、どのような形式(仏式か神式、それともキリスト教式か)で葬儀を行うかも明示します。

 

葬儀前に送るケース、葬儀後に送るケースいずれの場合も、亡くなった正確な時間がわからなければ「未明」と言う記載で構いません。

 

また、どんなことが原因で亡くなったか明記することを避けたい場合、死因が未記載でも相手方に失礼とはなりません。

死亡通知を故人の勤め先に行う場合

故人がまだ退職しておらず、勤め先に死亡通知を行う場合は、故人の役職等が関係してきます。次の2つのケースをみてみましょう。

 

(1)故人が会社の重要な役職に就いている

 

この場合には、会社の方へ一刻も早く伝えることが大切です。故人が会社の運営等へある程度影響を与えるポストにいるのなら、会社も緊急的な対応を余儀なくされます。亡くなった時間が深夜の場合は翌朝に会社へ報告します。

 

(2)故人が(1)以外の場合

 

葬儀・告別式の日時・場所の決定後に会社へ連絡をします。会社の誰に連絡を取ればわからない時は、人事部または総務部へ報告します。

 

(1)・(2)の場合いずれでも、家族・親族のみで葬儀を執り行いたい場合は、忘れずにその旨を伝えておきましょう。

死亡通知を新聞の記事・広告で行う方法について

現在では、メールで一斉に死亡通知を相手方へ知らせることが可能です。しかし、相手方のメールアドレスがわからない、そもそも相手方はインターネットを使用しておらず、メールのやり取りが不可能という場合もあるはずです。

 

そんな場合、訃報を一度に大勢の方々へ発信し、葬儀・告別式の予定についての報告、葬儀・告別式後の報告ができる方法もあります。

 

それが、新聞の「死亡記事」「死亡広告」です。こちらでは新聞に掲載してもらうための方法、その注意点について解説します。

死亡記事で掲載したい場合

死亡記事は「お悔やみ欄」とも呼ばれ、死亡通知そして葬儀・告別式等を報告する新聞紙の掲載欄のことです。

 

どんな全国紙・地方紙も掲載スペースが設けられています。新聞の紙面をチェックすれば、掲載されている方々の名前・葬儀関係の情報等が、すぐにおわかりとなるはずです。

全国紙と地方紙

死亡記事は、大手新聞社の全国紙の場合、有名企業の社長・会長等の訃報、政治家や俳優、スポーツ選手等の訃報を取り上げるケースが多いです。

 

こちらの死亡記事で有名な方々が亡くなった事実を初めて知った、という皆さんも非常に多いのではないでしょうか。

 

一方で地方紙の場合なら、その都道府県にお住いの一般の方々が掲載されます。この記事で故人と関係のある皆さんが、故人の訃報を見つけて、葬儀の日程・場所を知ることも多いようです。

死亡記事の申込方法と注意点

死亡記事(お悔やみ欄)へ掲載を希望する場合、まず遺族または葬儀社から各新聞社、記者クラブ等へ連絡します。掲載費用が無料なので遺族側には便利な死亡通知の方法と言えます。ただし、注意点も存在します。

 

それは掲載基準が各社で異なり、実際に紙面へ訃報を掲載するかどうかは新聞社の判断次第となることです。

 

つまり、新聞社の掲載基準に該当しなかった場合は、残念ながら掲載されないという事態も考えられます。

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死亡広告に掲載したい場合

前述した死亡記事(お悔やみ欄)へ掲載では、新聞社の掲載基準に該当しない場合、掲載されない事態も想定されます。

 

遺族からしてみれば、死亡通知等の掲載を確実かつ迅速に進めたいはずです。そんな時には「死亡広告」を利用しましょう。

死亡広告の申込の手順

まず広告代理店または新聞社へ連絡しましょう。こちらでは、掲載までの大まかな流れを解説します。

 

  1. 新聞紙面の場所の確保:掲載日にあわせ新聞紙面の場所の確保を開始、掲載が可能な大きさ・料金等が判明。
  2. 打ち合わせ:担当者と掲載する新聞紙、その内容、掲載希望日、広告スペース、制作料金等を調整する。
  3. 制作・確認:掲載内容・原稿を制作、校正した後、遺族が確認。
  4. 死亡広告の掲載:原稿を新聞社へ出稿、希望日に掲載。

 

死亡広告の掲載の場合は有料となることに注意するべきです。どの位までなら費用を出せるかよく検討しておく必要があります。

死亡広告の料金

遺族の中には、「掲載料金と言ってもわずかなスペースなのだし、そんなに料金はかからない。」と思われる人もいるはずです。

 

しかし、各新聞社、掲載するサイズ等によって大きく料金は異なります。こちらでは、全国紙・地方紙の掲載料金(税別)の目安をみてみましょう。

 

(1)全国紙の場合

 

サイズ別

料金

3cm×2段

330,000円~1,075,800円

5cm×2段

550,000円~1,793,000円

7cm×2段

770,000円~2,510,200円

10cm×2段

1,100,000円~3,586,000円

 

全国紙の各新聞社とも大幅な料金の開きがあります。最小サイズでも30万円は下回りません。10cm×2段のサイズではなんと350万円を超えるケースもあります。

 

全国紙ともなれば、ある程度資産があり葬儀費用だけではなく、死亡広告にも十分な費用を投じられる方々の利用が想定されます。

 

(2)地方紙の場合

 

サイズ別

料金

5cm×2段

約60,000円~300,000円

10cm×2段

約100,000円~500,000円

 

同じサイズで比較してみると、全国紙の方が日本全国に情報を発信できる分、地方紙の実に9倍~70倍以上の料金がかかってしまいます。

 

そのため、お住いの県と同じ県に多数の故人の関係者がいる場合は、なるべく地方紙を検討した方が良いでしょう。

 

また、葬儀費用等も考慮しなければいけない分、掲載料金へあまりお金をかけるのは得策と言えません。

死亡通知は相手方に配慮しつつ行おう

最愛の家族が亡くなってしまったら、遺された方々は悲嘆に暮れ、死亡通知を忘れてしまうかもしれません。

 

しかし、ご遺体を自宅または安置所に移送したら、冷静に報告するべき方々へ連絡しましょう。その際は時間をわきまえ、相手方の迷惑にならないよう心掛けることが大切です。