神道の50日祭では何をする?1日の流れや参列に用意するものも紹介

公開日 : 2020/8/22

更新日 : 2020/9/15

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仏教が個人で仏様になる節目として49日があります。しかし神社で知られている神道でも50日祭という儀礼があります。神道の50日祭と仏教の49日は似てはいますがいくつか違いがあります。この記事では神道において、50日祭のについて詳しく紹介をしていきます。

公開日 : 2020/8/22

更新日 : 2020/9/15

目次

神道の50日祭とはどのようなものか

亡くなった方は僧侶の読経で葬儀が行われるのが一般的です。その後に49日を節目に仏様になると言われています。ですので、49日に法要を行うことで故人を偲ぶ段階に入るのは常識的な流れといえるでしょう。

 

しかし、49日に故人のための儀式を行うのは仏教だけではありません。日本に古くからある神社においても仏教の49日法要と似た50日祭があります。

 

しかし、神道形式の儀礼に参列するという経験をする方は、現代人の中にはあまり多くないので神道の50日祭と聞いてもイメージが湧かない方も多いでしょう。この記事では、神道において50日祭がどのような儀礼であるのかを詳しく解説していきます。

神道の宗教とは

神道と聞くと、日本の神話や神社のことを思い浮かべる方もいらっしゃるかと思います。神道とは日本で古くからある民族宗教で、6世紀の仏教伝来の時代よりも前から信仰されてきた歴史のある宗教です。

 

特定の人物が開いたわけではなく、自然信仰から宗教という形に発展したことや八百万の神と呼ばれる多くの神様を進行する多神教である点が大きな特徴とされています。

 

人道の宗教施設を神社と呼び、神道における祭司を神職や神主と呼びます。

神道の50日祭の意味と読み方について

50日祭の読み方は、50日祭(ごじゅうにちさい)といい、故人が亡くなってから50日目の節目に行われる神道の儀礼のことをいいます。仏教でいうところで49日法要にあたり、50日祭の持つ意味も仏教の49日法要と非常に酷似しています。

 

神道において亡くなった方は50日間は霊体の状態ですが、50日祭を通じてお家を守る守護神に代わり、ご自宅の神棚などに祀られます。

 

神道では「人はみな神の子である」という考え方に基づくためで、仏教でも亡くなった方は49日語に仏さまになるという意味合いがあります。神道において50日祭は遺族の忌明けとなる点も酷似している部分です。

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50日祭の数え方について

神道において50日祭の数え方について解説をしていきます。神道の式年祭は、50日祭までの亡くなられた日を1日目としています。1年祭以降は万で計算をします。つまり、亡くなった日の翌年の命日に1年祭を行うという計算です。

 

その他の法事の前倒しに関しては、決まりはありませんが基本的に1週間以内とされています。前倒しに繰り上げはあっても、繰り延べはしていませんので法事の際は気を付けるようにしましょう。

50日祭の1日の流れについて

ここでは50日祭当日の1日の流れについて解説をしていきます。

 

献饌(けんせん)

献饌とは故人のためのお供えを捧げるものです。基本的にはコメやお酒、塩、水といった基本的なものや、故人が生前に好んでいた食べ物がお供えされます。

 

・祝詞奏上(のりとそうじょう)

祝詞奏上は僧侶の方による読経に似ているもので、神職の方によって行われます。祝詞というのは神職の方が儀礼の中で神様に申し上げる、神様を尊敬し利益などを願う文章のことです。

・玉串奉奠

仏式においての焼香にあたり、神職の方の導きに従って参列者一同で行われます。玉ぐしとは、榊の枝に紙垂(しで)と呼ばれる紙片を結びつけたもので、祭壇に根本川を向けて捧げるのが一般的とされています。

 

・納骨

故人の遺骨を納骨するためのお墓が用意できている場合は、納骨も一緒に行います。

 

・合祀祭

合祀祭とは、葬儀にあたる神葬祭から50日祭までの間に仮霊舎に安置してあった故人の霊璽を祖霊舎に異動して安置するための儀礼のことです。本来は50日祭から100日祭の間に行われますが、近年では50日祭に先立って行われるのが一般的とされています。

 

・清祓いの儀

故人が亡くなった段階で神棚に貼った白紙をはがす儀礼が清祓いの儀です。忌明けを象徴する意味があり、50日祭の翌日に行われる行事とされていました。しかし現在では合祀祭と同じように50日祭当日に合わせて行われるのが一般的とされています。

 

・直会

 

直会は神道の儀礼の後に催される会食のことで、50日祭の祭壇にあったお供え物を下げて、全員で分け合いながらいただきます。これは、神様へお供えしたものと同じ物を掛け合うことで神様の力をいただき、故人との思い出を語り合うための時間です。

50日祭で準備することとは

上記では50日祭の流れについて紹介をいたしましたが、ここでは50日祭の準備についてを紹介いたします。

挨拶状・案内状の用意について

50日祭に向けて一番最初にやるべきことは、参列してほしい方たちに日時や場所を連絡するということが挙げられます。挨拶状や案内状を用意して、送付する流れが一般的とされています。

 

挨拶状や案内状を作成する場合は、出席の可否の欄もきちんと用意して、受け取った側が返信しやすいように工夫も必要です。

50日祭の参列者は家族のみで行うことも可能

50日祭は参列者の都合も考え、最近は亡くなってから50日目より前の土日に行います。一般的には、家族や親せき・友人など執り行うことが多い50日祭。

 

以前では盛大に行っておりましたが、近年では葬儀の際に繰り上げて一緒にお経と塔婆をいただいたり、親せきを呼ばずに家族だけで行うことが多くなっています。しかし法要は非常に重要な行事です。

 

どうしても家族のみで考えている場合は、本家の方や親戚に理由を説明し相談をしてから決めるようにしましょう。

祭壇の飾りつけについて

50日祭当日には、お供え物や飾りを安置するための祭壇を設置します。そのため、祭壇には飾りつけが必要です。

 

・八足の三段の棚

・白い布

・故人の遺骨と遺影

・霊璽

・榊立て(2つ)と榊

・火立て(2つ)と蝋燭

・お供え物とそれを載せるための紙やお皿・三方

・徳利(2つ)

・水器

 

上記のものを用意し、八足の3段の棚を設置した後、白い布で覆います。次に上段には故人の遺骨と遺影を配置します。中段の真ん中には霊璽を安置しましょう。

 

加えて中段の両端には榊を入れた榊立てを、下段の両端にろうそくを入れた火立てを安置します。中段と下段に空いている部分に三方とお皿に載せたお供え物を安置するようにしましょう。

神主のお礼

次に神主へのお礼を用意します。封筒は仏式の場合と同じように白無地の封筒を選ぶようにします。

 

そして、表が気は御祭祀料や御榊料・御初穂料を記します。この時に使用する墨は薄墨ではなく普通の黒墨を使用します。これは神職の方に不幸なことが起きたわけではないためです。

 

表が気に関しては神式関係の儀礼でよく使われる「玉串料」も挙げられます。しかし、「玉串料」の場合は神職の方へのお礼ではなく、参列者の方の香典に使われるものです。

 

従って、神主さんへのお礼に「玉串料」の表書きは使わないようにしましょう。

50日祭のお返し・香典返し

仏式の場合と同じように、神式の50日祭でも参列者の方に引き出物をお渡しすることは大変に重要なことです。

 

神式の場合も仏式と同じように、香典やお供え物の半額もしくは3割相当のものをお返しします。引き出物として定番のものとして、お菓子やお茶・コーヒーセット、洗剤、タオルセットなどの消費しやすいものや生活上の実用品が多いです。

納骨を行う場合

納骨を行う場合は、埋葬許可書や骨壺、お供え物などが必要となってきます。また、石材店や寺院としっかり連絡を取って置くようにしましょう。

50日祭に参列する際に用意するものとは

50日祭に招かれた参列者が用意するものとして、どのようなものがあるのでしょうか?ここでは、50日祭に参列する際に用意すべきものを紹介いたします。

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お供え物

最初に挙げられるのがお供え物です。お供え物は故人の好きだった品物が最も喜ばれますが、最近は品物ではなくお金という形が増えています。特に果物やお菓子に加え、魚などの海産物・コメ・お酒・塩など仏式の場合以上にさまざまなお供えをされるのが一般的です。

 

お菓子に関しては個別包装となっていて長持ちするもの、果物は盛り合わせとなっているものをおすすめします。

 

仏式とは異なって線香やろうそくはふさわしくありませんので、持参しないのがマナーとなっています。表が気に関しては、「お供え物」や「御供物料」、「御供」などが一般的とされています。

香典

お供えものとは別に香典を持参するのは一般的です。ただし神道には「香典」ではなく、玉串料や弔慰金と呼ぶという点に注意する必要があります。

香典袋・のしの表書きについて

香典を入れるための袋も基本的には仏式のものと同じ弔辞用の袋を選ぶのが作法とされています。しかし、蓮の花や十字架のデザインが入ったものは神式では使用できないので、選ばないようにしましょう。

50日祭にふさわしい服装とは

50日祭に参列する場合は、どのような服装を着用すればよいのでしょうか?ここでは、50日祭における男女ごとの服装について解説をしていきます。

男性の服装

男性の場合は黒系のスーツが一般的とされています。ネクタイや靴下、靴もすべて黒で統一しましょう。

 

また装飾品については結婚指輪以外は極力避けるようにしましょう。特に、金属製の腕時計やネクタイピンといった目立つものは身に着けてこないのがマナーとされています。

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女性の服装

女性の場合も黒系のスーツやワンピースが基本です。靴下やストッキング、靴もすべて黒で統一しましょう。

 

装飾品については男性と同じように結婚指輪以外は身に着けないようにしましょう。ただし、ネックレスについては真珠のものであれば1連物タイプを付けるとよいでしょう。このほかに、光物の装飾品も男性と同じようにつけてこないことがマナーとされています。

神道の50日祭は細かいところを覚える

神道の50日祭は仏式の49日法要と似ている部分が非常の多くあります。基本的には49日法要と同じように準備しましょう。お供え物や香典の表書きなど細かいところで仏式と異なるため、それらの点で注意するようにしましょう。