死亡後の手続きとは?葬儀後の手続きや給付金を受け取り方法を解説

公開日 : 2020/8/19

更新日 : 2020/9/9

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身内の方の死亡後にやることは、まず葬儀を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。しかし、故人の死亡後にはさまざまな手続きが必要です。さらに手続きは幅広くやるべきことも多いです。ここでは、故人の死亡後に行う手続き方法や給付金の受け取りなどを解説いたします。

公開日 : 2020/8/19

更新日 : 2020/9/9

目次

死亡後の手続き方法の一覧とは

故人が死亡した後は、行うべきことが多いです。亡くなった後に精神的にもきついですが、時間に余裕があるうちに手続きを確認しておくようにしましょう。

 

最初に、死亡後2週間以内に行うべきことを解説しておりますので、参考にしてください。

死亡診断書の受け取りについて

故人が死亡した際に一番最初に行う手続きが、主治医からの死亡診断書の受け取りです。具体的には、死亡届の右半分が死亡診断書として医者が記入する欄です。

 

一目見ると、故人の死亡について記された証明書に見えるかもしれません。しかし、この後に行う故人関係の手続きにおいて必ず必要となるものになってきます。ですので、紛失をしないように大切に保管をして、できればコピーも取っておくとよいでしょう。



死亡診断書は故人が入院中の病院で亡くなった場合にすぐ発行してもらうことができます。自宅や旅行の滞在先といった病院以外の場所で死亡した場合は発行に日数や時間がかかってしまいます。

市役所に死亡届を提出する

死亡診断書を受け取ったら、自宅近くにある市役所や役場、区役所の窓口(戸籍担当)にて死亡届も添えて提出をする必要があります。

 

なお、死亡届の用紙は役所の窓口や病院にもありますが自宅でパソコンからダウンロードして取り寄せることも可能です。

 

誰が届出人になれるかに関しては、両親のように身近な方や義母のように遠く離れて住んでいる親族でも大丈夫です。また身寄りのない単身者の場合は、事前に指名した方でも問題はありません。

 

死亡届は故人の死亡日から7日以内に届け出ることが、法律で定められています。このため、火葬許可申請書と同時に提出することが多いです。

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火葬許可申請書の提出

上記で名前が出てきた火葬許可申請書ですが、こちらは死亡届と一緒に提出することが多いです。火葬許可申請書を提出すると火葬許可申請証が発行され、遺体を火葬することができます。

 

こちらも死亡届と一緒で7日以内に提出する必要があります。火葬許可申請証は故人の火葬が終わった後も、遺骨の埋葬の際に埋葬許可証として必要となるため紛失にはくれぐれも気を付けましょう。

葬儀社が死亡届の提出を代行してくれる

近年では、遺族の依頼さえあれば葬儀社が代理人として死亡届などの提出を行ってくれるケースがあります。

 

葬儀の準備において遺族は非常に多忙ですが、その点は葬儀社に任せることができるのであれば任せてしまうと良いでしょう。葬儀社に任せる場合は、委任状を準備する必要はありません。

 

加えて独身で一人暮らしの方、身寄りのない人の場合も、事前に葬儀社に死後事務委任契約を結ぶなどすれば死亡届の提出を代行してもらえます。

葬儀後に行うべき手続きについて

故人がなくなった後は、行うべき手続きはさまざまです。ここでは、親族がなくなった場合に行う手続きを紹介していきます。

世帯主を変更する

その家の世帯主が亡くなった場合は、役所の戸籍担当窓口にて世帯主の変更手続きをする必要性があります。

期限

世帯主の変更手続きは、世帯主に変更が発生した日から14日以内に届け出ることが義務付けられています。世帯主が亡くなった場合は、新しく世帯主になる人物から届出をする必要があります。

申請先

申請先は役所の戸籍担当の窓口です。

 

戸籍担当の窓口は各自治体の本庁以外にも、出張所や窓口センターに設置されているので最寄りの出張所で手続きが可能です。

提出書類

世帯主の変更手続きの際には、運転免許証やパスポートなどの本人確認書類と印鑑を持参する必要性があります。役所の窓口で住民異動届を受け取り、必要事項の記入と押印を行った後に提出する流れです。

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健康保険の資格喪失届について

親族が死亡した後は、故人が加入していた保険に応じて資格喪失届を提出する必要があります。どの種類の保険も、亡くなった次の日には資格喪失が発生するためです。

期限

健康保険の資格喪失届を提出する期限は、保険の種類によってさまざまです。故人がサラリーマンである場合は、会社の専門部署が手続きを行ってくれます。

 

このため、ご遺族が行うことは保険証を会社などに返すだけで、後は事務所が5日以内に日本年金機構に対して手続きを行う段取りが必要です。一方で国民健康保険・後期高齢者医療保険の場合は14日以内が期限となっています。

申請先

故人が事務所に雇われていた場合は、会社の専門部署が代行で行ってくれます。また、故人が国民健康保険加入者や介護保険加入者の場合は、市町村の社会保険担当窓口に後期高齢者医療保険加入者の場合は後期高齢者医療広域連合に届ける流れです。

提出書類

提出書類についても加入していた保険の種類によって異なります。まず、会社員の方は健康保険証と事業所に提出するだけで大丈夫です。

 

一方で、国民健康保険や介護保険、後期高齢者医療保険の場合は資格喪失届と健康保険証を窓口に提出する必要があります。

国民年金・厚生年金の受給停止の手続きについて

健康保険の資格喪失手続きと同じように重要視されるのが、国民年金や厚生年金の受給停止手続きです。

 

年金を受け取っていない分がある場合は、未支給年金として遺族が受け取ることができます。

期限

期限については、国民年金の場合は故人が死亡してから14日以内に、厚生年金の場合は10日以内に手続きを行う必要性があります。どちらも葬儀が終わってから間に合うので、焦らなくても大丈夫です。

申請先

国民年金に関しても、厚生年金に関しても受給停止手続きは最寄りの市役所の年金関係窓口や全国の年金事務所で行うことができます。

 

しかし、現在はワンストップサービスという1か所でさまざまな手続きができるサービスが整備されているので、役所で手続きをしてもデータが年金機構に転送されるので非常に便利です。

提出書類

必要書類については、各年金の資格喪失届や年金受給者死亡届、故人の年金手帳に加えて、故人の死亡を証明する書類が必須です。

 

しかし、2011年以降に日本年金機構に住民票コードを提出している場合は、死亡を証明する書類の提出は必要はありません。

介護保険資格喪失届の提出について

要支援・要介護認定を受けていた方が亡くなった場合は介護保険資格の喪失届の提出が必要です。

 

要支援・要介護認定を受ける可能性があるのは、65歳以上の人と40~64歳の人で廊下に起因する疾病によって要介護認定を受けた場合に限られます。

 

故人が要支援・要介護認定を受けていた場合は、市町村役場に介護保険被保険者証の返却と介護保険資格喪失届の提出を行う必要があります。

期限

期限は故人は死亡してから14日以内です。年金支給停止手続きや健康保険資格喪失届と期限は同じです。他の手続きと並行して忘れずに行うようにしましょう。

必要書類

提出には介護保険資格取得・異動・喪失届が必要です。各市町村のホームページでダウンロードすることができるので、ご覧になってください。この書類とともに介護被保険者証を各市区町村役場に提出が必要です。

還付金が支払われるケース

介護保険の資格喪失手続きを行うと介護保険の再計算が月賦で行われ、変更通知書が送られてきます。未払いがあった場合は、納付書や督促状が届くので、それに応じて支払う必要性があります。

 

過払いがあった場合には、還付通知書が送付されるので過払い分に関しては還付・受領手続きを行えば過払い金の還付を受けることが可能です。

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住民票の除票の手続き

亡くなった親族を住民票から除票の手続きが必要です。住民票を除票をせずに、住民税などの税金関係が不都合になるケースもあるため、絶対に忘れないようにしましょう。

 

除票の手続きは故人の死亡後のほかにも、引っ越しや離婚によって絶縁となった場合にも行う手続きです。すべての世帯員の除票が行われた戸籍謄本を除籍謄本と呼びます。

期限

除票手続きは死亡届に比べると、期限は5年間と長めに設けられています。正確には故人の死亡届を提出してから5年以内であるため、故人の葬儀や心の整理などが終わってからでも遅くはありません。

申請先

住民票の除票手続きの申請先は、最寄りの役所の戸籍担当窓口です。引っ越しなどの際の転出・転入や住民票書類の請求などの場合と同じように、申し出ることで手続きをスムーズに進めることが可能です。

提出書類

住民票の除票手続きに必要な書類は、住民票除票のための所定の書類です。それらの必要書類は窓口に備えつけてあったり、pdfからダウンロードできたりするので、しっかり入手したうえで必要事項を明記の上提出しましょう。

補助金や給付金の受給方法とは

故人の死亡の際には補助金や給付金を受け取ることができます。ここでは、故人が死亡した場合に受け取ることができる補助金や給付金の請求手続きについて解説をしていきます。

生命保険金の請求手続きについて

故人が生前に生命保険の契約をしていた場合は、生命保険金の請求手続きを行うことができます。期間は故人の死亡後2年以内で、請求先は契約した生命保険会社です。

 

請求手続きの際には、各保険会社との契約時に受け取った手引きに基づいた流れや必要書類によって行われます。しかし、場合によっては請求が受理されないケースもあるため、あらかじめ理解は必要です。

健康保険加入者の埋葬料請求

故人が健康保険に加入していた場合は、故人の埋葬に必要な費用を請求することが可能です。埋葬料の請求ができるのは協会けんぽ(全国健康保険協会)の加入者のみで、申請の可能金額は最高で5万円となっています。

 

また申請期間は、故人の死亡から2年間となっています。なお埋葬料と似たようなものに葬祭費があり、こちらも協会けんぽの加入者以外に国民健康保険や後期高齢者医療保険の加入者に支給されるものとなっています。

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国民年金の死亡一時金の請求

国民年金には死亡一時金という制度があります。これは、20歳~59歳までの第1号被保険者が3年以上保険料を納めており、老齢年金や障害年金を受け取ることはなく亡くなった場合、家族が受け取ることがのできるお金です。

 

死亡一時金の金額は保険料を納めた月数に応じて12万円~32万円となっています。遺族が遺族基礎年金の支給を受ける場合や、寡婦年金を受ける場合には支給がされないので注意しましょう。

 

手続きができる場所は、最寄りの市役所や全国の年金事務所などで、国民年金死亡一時金請求書と故人の年金手帳、戸籍謄本、除票済み住民票、印鑑などが必要書類として挙げられます。

 

日本国籍を所有する方のみが対象なので、日本国籍ではない海外出身の方は対象外です。

国民健康保険加入者の葬祭費請求

埋葬費に関しては協会けんぽの制度ですが、国民健康保険加入者の場合は埋葬だけではなく葬儀にかかった費用の一部を補助してもらえる葬祭費も請求することができます。

 

故人が国民健康保険加入者の場合は5万円~7万円、後期高齢者医療保険の加入者の場合は3万円~7万円が支給されます。

 

申請期限は故人の死亡から2年以内と定められており、申請できる場所は役所に設置されている担当窓口で可能です。

 

申請に必要な書類は、国民健康保険または高齢者医療保険の資格喪失届と葬祭費申請用紙、本人確認書類と実印です。公的な葬祭費補助には生活保護の場合の葬祭扶助があり、全額支給となるのがありがたいところです。

高額医療費の申請手続き

高齢者の場合は、病院や老人ホームを利用するケースが増えてくるので、医療費も高額になることが多いです。自己負担で支払った医療費が高額になると、申請した一部が戻されます。

 

故人がなくなった後に申請するときは、故人本人に代わり相続人が申請をすることができます。しかし、戻された医療費も相続財産として数えられる点に注意が必要です。

 

支払いの戻し申請ができるのは国民健康保険など、公的な保険に加入している場合で、請求ができるのは故人の死亡後2年以内となっています。

 

申請に必要な書類は、高額医療費の支給申請書と故人との関係を証明が可能な書類、病院や老人ホームの領収書などです。手続きに関しては市区町村役所の健康保険担当窓口で行うことが可能です。

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労災保険の葬祭料請求

働く人にとって加入しておくと役に立ってくれるのが、労災保険です。労災保険にも葬祭料の支給制度があるのはご存じでしょうか。

 

労災保険の葬祭料は、在職中に業務で亡くなった方の遺族か、遺族がいない場合は故人の葬儀を行った会社や友人に支給される制度です。通勤災害で亡くなった場合は、葬祭給付という形で支給されます。

 

支給額は31万5千円に給付基礎日額の30日分を合わせた金額ですが、最低保証として給付基礎日額の60日分が設定されています。

 

申請するには故人の所属していた事業所を管轄する労働基準監督署に、葬祭料の請求書類と保険の資格喪失届を持参する必要があります。申請する期限は故人の死亡後2年以内です。

死亡後の手続きは準備が必要

いかがでしたでしょうか。この記事では死亡後の手続きについて、紹介をいたしました。しかし手続きに行うべきことは多くあります。故人がなくなった直後は精神的にも大変なので、手続きもあらかじめ準備をしておくことをおすすめします。