ペットの埋葬方法とは?埋葬に関する法律や費用・注意点について解説

公開日 : 2020/8/22

更新日 : 2020/9/10

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ペットは飼っている人にとって、家族や親友など飼い主にとってはかけがえのない存在です。しかし人間よりも短命であるがゆえに、必ず寿命は訪れてしまいます。ペットとのお別れ後の埋葬はどうすれば良いのでしょうか。ここでは、ペットの埋葬に関することについて解説を致します。

公開日 : 2020/8/22

更新日 : 2020/9/10

目次

ペットの埋葬はどうすれば良いか

ペットを埋葬する場合は、どこにしても良いわけでは一切ありません。しっかりとした埋葬をしないと法律で罰せられてしまう可能性も出てきます。

 

ここでは、ペットの埋葬の種類について解説をしていきます。

自治体による火葬

地域によっては自治体で亡くなったペットの遺体を火葬してくれる場所があります。

 

自治体の多くが清掃センターや衛生課が窓口となっていますが、各自治体によって受け付けてくれる窓口に違いがあるので、自身が住んでいる自治体の役場に確認をした方が良いでしょう。

 

もちろん、自治体が地元民へのサービスを行っているので、民間のペット葬儀業者より費用は安くなります。自治体の住人だけが利用できるケースも多く、費用を安く抑えるために複数のペットの遺骸と一緒に火葬する合同葬の形を取っています。

ペット葬儀業者に依頼する火葬

近年はペット産業が急激に成長しており、ペットの葬儀業者も同じように多数存在します。2016年の統計においてはペットの葬儀や埋葬を執り行う業者は2300社にも上り、市場規模も300~500億円が見込まれると言われています。

 

ペット葬儀業者では、ニーズに応えてさまざまなオプションが用意されています。ペット葬儀業者が行う火葬について、耳にする方は少ないかもしれませんが、ぜひ参考にしてみてください。

合同葬について

合同葬はその名の通り、他のペットの意外と一緒に火葬をするプランです。ペット葬儀業者によって葬儀が行われた後、遺骸は安置所に一旦預けられ、数日後に他のペットとともに火葬されます。

 

遺骨は他のペットの遺骨と一緒になってしまうので個別に返骨をしてもらうことはできません。しかし費用はその分安くなり、ペット葬儀社と提携しているペット霊園の合祀墓にお墓参りすることが可能です。

一人個別葬について

合同葬とは違って、個別に1体で火葬を行ってもらえるプランです。ペット葬儀業者によって葬儀が行われた後に、稼働後のお骨拾い、骨壺への収納、お墓や納骨堂への納骨も全て業者に任せるプラン内容のものです。

 

個別に火葬されるので、御飼い主の希望によってペットの遺骨を返骨をして、持ち帰ることも可能です。

立会い個別葬について

一般的に一番利用されているのが、立会い個別葬でしょう。人間の葬儀と同じように、業者の火葬場に飼い主や家族・縁者の方に赴いてもらい、ペットの見送りをした後に火葬をします。

 

ペットの遺骨は人間を火葬したときと同じように、お骨拾いも家族や縁者に行ってもらい、遺骨は返骨をして持ち帰ってもらうか、業者の霊苑や納骨堂に埋葬をしてもらいます。

自宅葬について

業者によっては火葬用の炉を搭載した車で自宅まで来てもらい、その場で火葬をしてもらえるプランもあります。

 

わざわざ業者の火葬場まで赴く必要がないので、葬送も立会い個別葬と同じように自宅で行えます。

 

身体が不自由となり移動が困難になった方や、ペットを運ぶための手段がない方には最適なプランといえるでしょう。

ペット火葬において種類ごとの費用相場とは

ペット火葬をする場合は、施設によって費用の幅があるので正確な数値ではありませんが、目安として覚えておきましょう。

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立会個別火葬の費用

立会個別火葬とはペットが亡くなった後に、葬儀の見送り、出棺、火葬、お骨拾い、納骨といった一連の流れのすべてを飼い主様が立ち会って行う火葬方法のことを言います。

 

人間の火葬と同じ形式で行われるため、人間と同じように供養してあげたい飼い主のニーズに応えてくれる火葬方法です。

 

立会個別火葬の費用は、小動物・小型犬であれば2万~4万円が一般的な相場となっております。中型犬・大型犬であれば4万~8万円が相場です。

一任個別火葬の費用

一任個別火葬とは、飼い主の方が出棺まで立ち会うことができます。しかし、火葬から火葬後の納骨は火葬業者に任せる方式をとっております。この火葬方法は火葬後の収骨を飼い主様が行うことはできません。

 

一任個別火葬の費用は、小動物・小型犬であれば1万5000円~3万円が相場です。中型兼・小型犬であれば3万~6万円が一般的な相場とされています。

合同火葬の費用

合同火葬はほかの家庭のペットたちと一緒に火葬される方式のことをいいます。ほかのペットの骨と一緒になっているため、骨を拾うことはできません。しかし費用面では立会個別火葬に比べると安くなる傾向があります。

 

家族であるペットの供養を人間と同様に手厚く葬ってあげたい気持ちはあるけれど、経済的な面で費用はできるだけ抑えなければいけないという飼い主様には適した火葬方法です。

 

合同火葬の費用は、小動物・小型犬であれば5000円~2万円が一般的な相場です。中型犬・大型犬であれば2万5000円~5万円くらいが相場とされています。

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移動火葬・訪問火葬の費用

訪問火葬とは火葬設備のついた車で、ペット火葬会社が飼い主の自宅まで訪問し、ペットの火葬をその場で行ってくれる方法のことをいいます。火葬施設まで行くことが難しいという場合に適した方法です。

 

訪問火葬の費用は小動物・小型犬であれば5000円~2万円くらいが相場の目安とされています。中型犬・大型犬の場合は、1万5000円~5万円くらいが相場とされています。

自治体・環境局による火葬の費用

上記で説明した方法以外にも、自治体や環境局に火葬をお願いする方法もあります。費用の相場は1000円~1万円と幅広くあり、なおかつ火葬業者に火葬を依頼するよりも費用が大きく抑えられるというメリットがあります。

 

ペットの遺体を自治体が迎えに行くか、飼い主様が運ぶかによって費用は変わってきます。しかしながら、ペットの遺体は法律の上では廃棄物として扱われてしまうのでしっかりと検討したうえで決めるようにしましょう。

自宅の庭でペットの埋葬は可能か

長年家族の様に一緒に過ごしてきたペットなのでできれば近くで供養してあげたいというのが人の心というものです。

 

またペット用の霊苑にお墓を立てるだけの費用がない方には、自宅のペットの埋葬ができるのかというのは重大な関心事といえるでしょう。

 

しかし、自宅の庭でペットの埋葬ができるのかと疑問を抱く人も多いのではないでしょうか。ここでは自宅の庭でペットを埋葬する際の方法と注意点について説明をします。

火葬後に庭へ埋葬する方法と注意点とは

ペット葬儀社に火葬をしてもらった遺骨を庭に埋葬する場合は、どの様に行い、どの様な点に注意する必要があるのでしょうか。

自宅の敷地内に埋葬する

自宅の敷地内に埋葬する場合は、すでにかそうされているじょうたいなので 衛生的な面は解決しています。したがって自宅の敷地内ならどこに埋めても一般的には問題はありません。

 

最近は、ハムスターやインコ、ウサギなどの小動物をプランターに土を入れて埋葬する方法があります。この方法をプランター葬と呼び、自宅の庭に埋葬するスパースが少ない場合やマンションにお住まいの場合でも、ペットを近くに感じられる供養方法です。

 

しかし、動物の遺骸が埋まっていることに嫌悪感を抱く近隣住民もいらっしゃるので、プランター葬のことも検討しながら、埋葬する場所は慎重に決めるようにしましょう。

遺骨と骨壺は別々に埋葬する

ペット葬儀業者で火葬した場合は骨壺に納められた形で返骨をされます。そして火葬後に自宅の庭で埋葬する場合は、骨壺から遺骨を取り出して埋葬するようにしてあげましょう。

 

埋葬はペットを土に返してあげる重要な作業です。骨壺に入れたままの場合だと、中の骨はいつまでも土に還ることができません。

埋葬後に感謝の気持ちや冥福の祈りをする

埋葬をした後は、ペットに対して感謝の気持ちを込めて冥福のお祈りをしてあげてください。今まで、一緒に仲良く思い出を作ってくれた大切な家族です。大好きだった食べ物や、一緒に遊んだおもちゃなどをお供えしても良いでしょう。

 

その他にも、飼い主さんとの一緒に撮った写真や思い出の品を入れてあげるとさらに良いです。

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庭に土葬する方法と注意点について

庭に土葬する場合は、火葬の時とは違ってさまざまな注意点が必要です。また、場合によっては法律に触れたり最悪のケースだと賠償請求の対象となることもあります。ここで解説する内容を読んで、細心の注意を払って埋葬してあげてください。

自宅の敷地内に埋葬する

遺体を火葬せずに自宅の敷地内に土葬する場合は、遺体の時間が経過すると腐敗し異臭を放ち、衛生上の問題が出てしまいますので注意するようにしましょう。

穴は深く掘るようにする

動物の腐敗集を防ぐのと、他の動物によって掘り起こされないように、最低でも50m以上、可能であれば1mくらいの深い穴を掘るようにしてください。

遺体の下に腐食しやすいものを敷く

遺体の下には段ボールや木の板など腐食しやすい素材の敷物を敷いてあげてください。ビニールシートなど腐敗しないものはできるだけ避けるようにしましょう。

 

腐食しない素材のものは、土壌汚染にもつながるうえに、ペットが土に還る時間も大幅に贈らせてしまう可能性があります。

雨風の浸食や、水はけが悪くないことに注意する

近隣の生活に迷惑をかけないようにすることは、非常に重要な注意点といえます。生活用水の取水源の近くだったり、畑が近くに遭ったりすると民法の第709条に抵触して、損害賠償請求の対象となってしまう場合があります。

 

また、造成地だった場合には水道管が埋まっているケースもあり、水道管付近で埋葬をしてしまうと、水道管自体が汚染してしまう可能性があるので注意が必要です。

ペットに感謝の気持ちを伝える

ペットの土葬が終わった後は、最後にやることがあります。当然のことですが、埋葬後は火葬のときと同じように感謝の気持ちを込めて、ご冥福を祈ってください。

 

愛する家族でもあるペットはご主人から感謝の気持ちやお祈りをしてもらうことで、安らかに天国へ旅立つことができます

埋め返すときに注意することとは

土葬をするときだけではなく、埋め返すときにも注意する必要があります。土葬の形で埋葬すると遺体はなかなか土に還りません。

 

土葬の場合は腐敗臭を防ぐために深く掘って埋める必要があり、土が深くなると微生物が少なくなります。

 

また空気も遮断されるので、遺体の腐敗は思うように進まず、場合によっては掘り返して土に還るのを促してあげる必要性も出てきます。

 

仮に引っ越しにより、自宅が他の人の手に渡り、庭を掘り返したらミイラとなっていたり動物の遺体が出てきたとなったら、賠償請求の対象となり、慰謝料を払わなければいけないケースもあります。

 

そのため遺体はしっかりと土に還るように施してあげましょう。また、土葬した場合は腐敗が進むと、その場所が少しづつ下がっていくので少しだけ盛り上げて埋めるようにしてあげてください

ペットの埋葬に関する法律とは

人間も動物も、埋葬する場合には法律が関わってきます。ここでは、ペットを埋葬する場合にどんな法律が関係してくるのかを見ていきましょう。

軽犯罪法について

軽犯罪法第1条27号に「公共の利益に反してみだりにごみ、鳥獣の死体その他の汚物または廃物を棄てたもの」は拘留もしくは科料に処すとあり、公園や公共の施設などに棄てたり埋めた場合には、法律に抵触して法律違反になってしまうので注意が必要です。

廃棄物処理法

ペットは遺体となってしまうと「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」において、廃棄物として扱われ可燃ごみに分類されてしまいます。そのためペットの遺体は、廃棄物処理法に従って処理されなければなりません。

 

もし仮に、私有地以外の場所に捨てたり、埋葬したりすると廃棄物を捨てたとみなされ5年以下の懲役、または1000万円以下の罰金に処せられます。

 

また川に捨てた場合も同法律に触れることとなり、上水道の水源となるような川に捨てた場合には、さらに警報143条も適応される可能性があります。

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民法709条不法行為責任

民法709条には、「故意または過失によって、他人の権利または法律上保護される利益を侵害したものは、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」とされています。

 

自分自身が法律の内容を知らなくても、結果として他人に何らかの権利を犯した場合には不法行為とみなされ、責任を負う必要性が出てきます。

 

動物の遺骸は放っておけば、腐敗し悪臭を放ちます。自分の土地に埋めた埋葬であったとしても、穴が浅かった場合には周囲に悪臭を放ってしまうケースがあり、結果として他人に迷惑を書けてしまうので、法律が適用されてしまいます。

 

また、他人の土地に許可をとって埋葬したとしても、埋めた場所が飲料水などの取水源の近くであったとすると、水源自体を汚染させてしまうことになり法律が適用されてしまいます。

ペットの埋葬に関する注意点について

ペットを埋葬する場合には注意点はあるのでしょうか?ここではペットの埋葬において注意する点について解説をいたします。

保健所に廃犬届を提出する必要がある

犬を買う場合には「狂犬病予防法」により、各自治体に飼い犬の登録申請を行う必要があります。その後、狂犬病の予防接種をして鑑札の交付を受け、鑑札を首輪に付けておく必要があります。

 

もし飼い主が亡くなった場合は、30日に以内に居住している自治体に廃犬届を提出しなければいけません。

悪徳業者に注意する

ペットの葬儀業者は成長産業ということもあって、多くの事業者が参入している状態です。中には悪徳と呼ばれる業者もおり、当初の提示価格よりも高い値段で請求してくる場合や、葬儀を行わずに不法投棄してくる業者も存在しております。

 

実際に、ペットの葬儀に関する法律はまだ整備されているとは言い難い状況ですが、利益追求のために法律の隙間を狙って業務を行う業者もいます。

 

愛するペットを亡くしてしまった弱みに漬け込んで、利用されないようペット葬儀の業者は慎重に選びましょう。

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公園に埋葬は可能か

いつも遊んでいた公園に埋葬してあげたいという気持ちで、公園に埋葬を考えている場合は法律違反となるので絶対にしないようにしましょう。

 

公園は公共の場であるため「ペットの埋葬に関する法律」で説明をした軽犯罪法第1条27号に抵触しており、犯罪行為となってしまいます。

ペットの埋葬は法律をしっかりと覚えよう

家族の一員として大切な時間を一緒に育んできたペット。だからこそ、最後の埋葬までしっかりと面倒を見てあげましょう。ペットが喜ぶからと勝手な判断で好き勝手な行動をすると法律に触れてしまいます。しっかりと法律を覚えて適切に埋葬をしてあげましょう。