家族葬での喪主挨拶はどうすべき?タイミングやポイントを紹介
公開日 : 2020/6/14
更新日 : 2020/9/10
家族葬での喪主挨拶はどうしたらよいのでしょうか。格式ばらず、自由に執り行えるのが家族葬の魅力ではありますが、やはり節目の挨拶として喪主の挨拶は必要というのが大方の見解です。以下では家族葬での挨拶のタイミングや、押さえるべきポイントを解説しています。
公開日 : 2020/6/14
更新日 : 2020/9/10
目次
主流になりつつある家族葬
家族葬は、家族や故人の友人など、故人のごく親しい人だけで執り行う小規模な葬儀です。家族葬の参列者は10人~30人程度が一般的です。家族葬は葬儀費用を抑えられる点や、儀礼的な儀式を省略できる点がメリットです。最近は家族葬を選択する家庭がとても多くなっています。
家族葬でも喪主の挨拶は必要?
形式ばった儀式を省き、簡素に執り行うことができるのが家族葬の魅力です。しかし、そんな家族葬であっても、喪主の挨拶は行うのが一般的です。家族葬には家族のほか、故人と生前親しかった知人なども参列します。そういった方々は、やはり一種の節目として、喪主から挨拶を行うのが礼儀と考えられています。
挨拶しないこともある
純粋に家族だけで執り行う家族葬なら、喪主の挨拶は省略されることもあります。家族以外の参列者がいない場合は、儀礼的な挨拶は不要だと考える家庭が多いためです。
家族葬での喪主が挨拶すべきタイミングとは
家族葬で喪主の挨拶が必要なのは、一般的な葬儀の場合と同じく、通夜の前後や出棺前です。そのほかに精進落としなど度の会食を行う場合は、やはり節目として喪主の挨拶が必要です。
ただし、堅苦しく身構える必要はありません。その場にふさわしい言葉で、故人を送る気持ちや、会葬のお礼を伝えるとよいでしょう。また、今から紹介するすべてのタイミングで挨拶が必要というわけでもありません。
通夜・通夜振る舞いの挨拶
通夜・焼香が終わったタイミングで挨拶をするのが一般的です。通夜が始まる前に挨拶をすることもあります。通夜終了後の挨拶では、参列のお礼と、翌日の告別式の参列のお願いなどを述べます。通夜振る舞いがあるなら、そのお知らせも行います。
通夜終了後に挨拶をせず、通夜振る舞いの開始か、終了後に挨拶してもかまいません。挨拶の内容は、通夜の挨拶と同様です。
告別式・出棺時の挨拶
出棺前に遺族を代表して、喪主から参列者への感謝を伝えるのが一般的です。身内だけの葬儀であったとしても、このタイミングでの喪主からの挨拶は最低限必要です。会葬のお礼とともに、告別式が無事終わったことも改めて報告しましょう。
出棺前の挨拶は、告別式終了後に式場内で行うこともあれば、霊きゅう車に棺を納めたあと、外で行うこともあります。
精進落としの挨拶
火葬が終わり、精進落としの開始か終了時にも喪主からの挨拶が必要です。精進落としの挨拶は、葬儀の一連の締めくくりの挨拶に当たります。堅苦しくなくてもいいので、その場にふさわしい言葉で、会葬の御礼や故人との生前の付き合いへの感謝を述べましょう。
僧侶への挨拶
仏教式の葬儀の場合は、通夜と告別式に僧侶を招いてお経をあげていただきます。喪主は遺族を代表して、僧侶にお礼の挨拶をしに行くのがマナーです。僧侶への挨拶のタイミングは最低限2回あります。1回目は通夜前に僧侶が控室に到着したタイミングです。2回目は葬儀がすべて終了した段階です。一般的には精進落とし後にお礼を伝えに行きます。
家族葬の場合は、参列者に対する挨拶は省略されることもありますが、大人のマナーとして、僧侶への挨拶は省略しないようにしてください。
家族葬の喪主挨拶で押さえるべきポイント
ごく親しい人だけで集まる家族葬ですので、喪主の挨拶といっても肩ひじ張る必要はありません。今からご紹介するポイントを押さえて、自分らしい挨拶を考えてみください。
故人との関係性を紹介
何度か挨拶する場合は、最初の挨拶のときにだけ、喪主と名前と故人との関係を述べます。たとえば「〇〇の息子の△△です」のような文言です。家族だけの葬儀で、全員顔見知りの場合などは省略してもかまいません。
通夜・告別式への参列のお礼
喪主の挨拶は、参列者に感謝を伝えるために行うものです。挨拶の冒頭では、その都度、会葬のお礼を述べましょう。とくに精進落としまで付き合ってくださる参列者は、葬儀のために長い時間を割いています。「長い時間お付き合いくださり」や、雨の日ならば「お足元の悪い中」など、そのタイミングにふさわしい一言を添えると、より丁寧になります。
故人との生前の交流へのお礼
生前の故人との交流について、改めて喪主からお礼を伝えるのが一般的です。あわせて、今後も同様の付き合いをお願いする言葉を添えるのもよいでしょう。
故人の生前のエピソード・思い出
挨拶の途中に、故人のエピソードや思い出を挟むと、参列者により故人を身近に感じてもらうことができます。斎場に故人の思い出の品を飾ることもありますので、そちらを見てもらえるように誘導してもよいでしょう。ただしあまり長々しい話は避け、短く簡潔にまとめるようにします。
家族葬での挨拶のマナー
親し人だけで行う家族葬であっても、守るべきマナーはあります。ここからは、挨拶の際に気を付けたいマナーについて、代表的なものをご紹介します。
基本的に敬語を使う
挨拶は基本的には敬語で行います。ごく身近な人だけで行う場合はこの限りではありませんが、最低限の敬語や敬称を用いるようにするがマナーです。故人を呼ぶときには「お父さん」や「お母さん」ではなく、「父」や「母」などと言うようにしましょう。また、砕けすぎた口調や、ふざけるような内容は、葬儀の場にはふさわしくありません。
忌み言葉を使わない
家族葬に限らず、葬儀の場には使ってはいけない「忌み言葉」があります。忌み言葉とは「かさね言葉」や「不吉な言葉」、「直截的な表現」です。かさね言葉は「次々」「またまた」などの重複する言葉や、「繰り返し」「引き続き」など、連続を指す言葉です。これは不幸が繰り返すことを忌むためです。
不吉な言葉は「死を連想させる言葉」です。たとえば「病気」「終わり」「落ちる」などがそうです。また、4や9という数字は、それぞれ「死」や「苦しみ」を思わせるとして同じく敬遠されています。
最後に、直截的な表現とは露骨に「死」を表す言葉です。「死」や「生きていたころ」といった言葉は避け、「逝去」「生前」などの言葉に置き換えるようにします。
原稿を手に持つのは?
考えておいた挨拶のメモや原稿を手にもって放したいと考える人も多いことでしょう。喪主の挨拶の仕方に決まりはありませんので、それらを手にもって挨拶することは決して悪いことではありません。ただし、ずっと原稿を見ながら話していると、せっかくの挨拶が参列者の心に響かないこともあります。
原稿やメモに目を落とすのは最低限にして、参列者の目を見ながら、感謝を伝えるほうがよさそうです。
心のこもった挨拶をしよう
家族葬は身内だけで、ゆっくりと故人を送ることができることができます。節目として喪主からの挨拶は必要ですが、あまり堅苦しく考えず、参列者への感謝と故人を送る言葉を、自分なりにまとめてみてください。
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