いざという時に慌てないために!棺のサイズや種類と選び方とは?

公開日 : 2020/5/18

更新日 : 2020/9/10

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亡くなった方のご遺体を納める棺には、さまざまなサイズや種類があることを知らないという人は多いのではないでしょうか。いざという時に慌てないで済むように、今回こちらでは、棺のサイズや種類と選び方について詳しく解説したいと思います。

公開日 : 2020/5/18

更新日 : 2020/9/10

目次

棺とは

棺とは、亡くなった方のご遺体を納める容器のことを言います。材質や形状によって名称が異なる場合もありますが、一般的な総称としては棺と言われています。棺は仏教だけでなく、神道やキリスト教でも使われています。

 

古来の日本では「棺桶」と呼ばれていたように、桶型の棺が一般的でした。桶型の棺には故人の膝を曲げた状態で座らせて納棺していました。火葬が一般的になってからは、表面積の大きい横型の寝せるタイプが一般的になりました。

棺と柩の違い

「ひつぎ」を表す際に使用する漢字は「棺」と「柩」の2つあります。口頭で「ひつぎ」という言葉を使用する際には問題はありませんが、この2つの漢字は葬儀に関係のある「納棺式」や「霊柩車」と言った言葉でも使い分けがされています。

 

「納棺式」は故人のご遺体を空の棺に納める儀式のことを言います。よって「棺」は空の状態では「棺」の漢字を使用します。また、「霊柩車」には故人のご遺体を納めた状態の「柩」を乗せるための車です。よって、故人のご遺体を納めた状態では「柩」の漢字を使用します。

 

ただし、柩を葬儀場から火葬場へ向けて出発するとを「出棺」と言い、ご遺体が納められた柩であっても「棺」の漢字が使われているため、それほど神経質になる必要はありません。

棺のサイズ

棺のサイズは、大きく3つのタイプに分けられています。「大型棺」「幅広棺」「子供棺」です。棺のサイズは「尺」という単位で表されることが多く、1尺は約30センチだと覚えておくと便利です。

大型棺

「大型棺」は、標準的な大人のサイズの棺です。高身長の故人を標準的なサイズの棺に納める場合は、硬直が始まる前に膝を曲げた状態にしておいたり、ふくよかな故人であれば同じように硬直が始まる前に両腕を身体に寄せて縛っておく場合があります。

幅広棺

「幅広棺」は、縦のサイズは大型棺と変わりませんが、横幅のサイズが大きめに作られた棺です。体重が130キロを超えるほどふくよかな故人を納める場合に使われることが多いです。幅広棺の値段は、一般的なサイズの棺よりも高くなります。

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子供棺

「子供棺」は、幼児や児童などの子供用のサイズの棺です。小さなサイズの子供棺は、子供用の棺としてだけでなく、事故や病気で体を切断した場合の切断部位を火葬する際にも使われています。また、

 

流産や死産などの場合の赤ちゃん用の棺として、子供棺のサイズよりもさらに小さなサイズの棺もあります。20週未満の赤ちゃんの身長に合わせた小さなサイズのものやデザインがとても可愛らしい棺もあります。

棺の種類

日本で使われる棺は火葬した際に燃える素材でなければなりません。そのため火葬に対応できる棺が流通しています。ここからは火葬に対応でき、実際に選ばれている棺の材質を種類別に解説します。

木棺

木棺(もっかん)とは、日本で古来から棺を作る際に使われてきたものと同じように木で作られた棺のことを言います。つまり、木製の棺のことです。日本では火葬をしなければならないため、棺は燃える素材であることが必須です。

 

日本で多く流通している棺は、一枚板ではなく木材の骨組みの表面に薄い木材を張って作られているものが多く「突き板張り棺」と呼びます。また、木棺の表面に彫刻を施した棺を「彫刻棺」、木目のプリントが施されたタイプを「プリント棺」と呼びます。

布張棺

木製の棺の表面に布が張られた棺を布張棺と言います。張られた布の色や柄で故人の人柄や雰囲気に合わせて選ぶことが可能です。布張棺の中でも刺繍が施されているタイプを刺繍棺と呼びます。また、高級感のあるベルベットを張った棺をベルベット棺と読みます。

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エコ棺

資源や火葬の際の灯油量、燃焼時の有害ガスの発生や二酸化炭素の排出量を抑えることのできる段ボール製の棺をエコ棺と言います。エコ棺は、アメリカで人気が出て20年以上前に日本にも上陸し扱われるようになりました。

 

段ボールと聞くと強度を心配する人も多いと思いますが、一般的な段ボールではなく三層になった強化段ボールが使用されているため強度があります。種類によっては、棺の表面に布が張られていて、一見すると布張棺のように見えるタイプもあります。

 

布が張られていないエコ棺の場合、終活の一環として自分で棺に絵を描いておいたり、ご家族やお孫さんなどが絵を描いたりすることも可能なため、棺でオリジナル感を演出できます。

エンバー棺

エンバー棺とは、エンバーミングを施した故人のお顔が見えるように作られた棺のことです。棺の作りの特徴は、蓋の上半分が外せるような仕様になっていたり、透明のアクリル板で覆われていたりします。材質は木材が一般的です。

棺の形状の種類

棺は基本的には長細い形をしたものですが、形状によっていくつかのタイプに分けられます。それぞれの形状の種類について解説します。

組立式

組立式の棺は、災害時の備えとして保管時には場所を取らないようにコンパクトなサイズにでき、ひとつでも多く備蓄できるようになっています。組み立てはとても簡単で、ワンタッチで組み立てができるため一人でも大丈夫です。

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箱型

日本で一般的に使用されている長方形の棺です。棺の蓋の部分は平であることから「平棺(ひらかん)」と呼ばれることもあります。

船型棺

棺の頭の部分が広く足元にかけて狭くなっているものを「船型棺」と呼びます。船型棺は「コフィン型」と呼ばれることもあります。海外の葬儀で目にすることが多い形の棺です。

棺の選び方

棺を選ぶ際、多くの人は葬儀社を利用して葬儀を行うため、葬儀の担当者と相談できる機会があり、葬儀社が扱っている棺のリストから選ぶことになるでしょう。形状やデザインにこだわって選びたい場合は、葬儀の担当者にその旨を相談するとよいでしょう。

 

棺のサイズに関しては、一般的にはご遺体の身長より15センチほど余裕を持たせたサイズを選ぶのがよいとされています。これは死後硬直によってふくらはぎが硬直すると、足がつま先を伸ばした状態になるためです。

 

好みのデザインやご遺体に合わせたサイズであることも大切ですが、火葬場の炉に入るサイズであることも棺を選ぶ際に大切なポイントです。特殊なサイズの棺を選ぶ場合は、火葬場の炉のサイズも確認しましょう。

故人に合った棺を選んで

日本では通夜や葬儀をしない場合でも棺を準備することが一般的です。棺は最終的には燃やしてしまうものではありますが、ご遺体を最後に安置する大切なアイテムです。さまざまなデザインやサイズの棺の中から、故人に合った棺を選んでお見送りしてあげてはいかがでしょうか。