水子供養とは何か|死産・流産があった場合の正しい供養の方法を紹介

公開日 : 2020/5/22

更新日 : 2020/9/10

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世の中には天寿を全うできず、死産・流産によってこの世に生まれる前に死んでしまう子供もいます。そのような子供を供養するのが「水子供養」です。尊い命を忘れないため、きちんと弔ってあげる必要があります。今回は、水子供養の意義と進め方、費用相場について紹介します。

公開日 : 2020/5/22

更新日 : 2020/9/10

目次

水子供養とは

昔からある意味の「水子」とは、生まれて1年以内に亡くなった子供のことを指しています。ただし、現代では「流産や死産によって生まれることなく亡くなってしまった子供」のことです。その水子を供養する行為のこと「水子供養」と呼んでいます。

 

生まれてくることができなかった子供の霊を、お地蔵様にお祀りするのが水子供養の基本的な考え方です。水子供養のためのお地蔵様を水子地蔵と呼び、一般的な「合掌する地蔵」のほかに「子供を抱いている地蔵」の姿があります。

 

子供を抱く地蔵は「子安地蔵」とも呼ばれ、安産祈願のシンボルとしても知られています。

水子供養の必要性

現在では生まれないまま亡くなったことを水子といいますが、絶対に水子供養を行わなければいけないということはありません。生まれてくるはずだった子供に対する思い入れやご自身の信心深さによって、供養するかを決めれば良いでしょう。

どんな時に供養が必要か

現代において水子供養を行うタイミングは主に2つあります。1つ目が「流産してしまった時」、もう1つは「中絶を選択した時」です。

流産

流産してしまった子供に対しては、水子供養を行う人は多いです。自身の元に来てくれた子を産んであげられなかった後悔の想いが、水子供養の実施に繋がっています。

 

なお、早期流産や出産目前の流産等の時期に関係なく、「流産」であれば行う人が多い傾向にあります。

中絶

経済的な理由・身体的な理由などによって中絶を選んだ場合も、水子供養をする人はいます。母体の意思で子供の命を手放す選択ですが、中にはどうしても出産を諦めなければいけない事情を抱えた人もいるでしょう。

 

例え中絶の道を選んだとしても、罪悪感を感じることなく水子供養を行っていいのです。

なぜ供養するのか

水子供養を行う目的はただ1つ、「亡くなった子供の幸せを願うこと」です。心を込めてお地蔵様に念じることで、子供の身を仏様にお預けするという意味合いもあります。

 

また、生まれることもできずに亡くなった子供は成仏の仕方が分からず、この世をさまよってしまうことがあるようです。そうならないために子供を浄土に導いてあげることが、親になるはずだった人間に与えられた義務ともいえるでしょう。

 

水子供養を行うことで、子供は正しい道を行き、自身の気持ちにも一区切りをつけることができます。

水子供養の流れ

水子に対する供養方法は、通常の供養とは異なるプロセスで進みます。つきあいのある菩提寺が丁寧に教えてくれますが、自身で調べて知っておくことも大切です。

 

ここでは、水子供養の流れ・進め方を紹介します。

読経

最初に、水子の霊に対して僧侶が読経を行います。これは、先祖に対する読経と変わりありません。一般的な葬儀と同じく、寺院に参拝する形で法要を行います。水子供養の中でも重要な儀式であり、読経を通じて丁寧に供養をします。

戒名

先祖がなくなった時に死後の名前である戒名をつけますが、水子に対しても同様です。水子の霊に対して戒名を授け、永代供養をおこないます。また、作成した戒名を木の札に書き込んで「位牌」を作成します。

 

永代供養を行うことで、ご先祖様と一緒にお祀りすることも可能です。遺骨がない水子にとっては、位牌こそが形見となります。

石仏地蔵尊造仏

菩提寺の中に、石仏を奉安することです。石仏を奉安することで、菩提寺で供養してもらえるようになります。

地蔵尊参拝

お寺の境内に祀られている「地蔵尊」をお参りする行程です。お参りを通じて、生まれることができなかった水子の成仏を願います。お寺によっては住職が定期的に供養をしてくれる場合もありますが、気持ちの区切りをつけるためには自身でお参りするべきでしょう。

 

 

つちぼとけ

「つちぼとけ」とは、地蔵尊を陶芸で作る作業のことです。難しく感じますが、お寺や業者の指導の下で簡単に作ることができます。自分の手で地蔵尊を作る事が供養に繋がります。

写経・写仏

経分を書き写すことを「写経」、仏画を描くことを「写仏」といいます。写経をしたり、地蔵尊を写仏することで水子の供養に繋がります。水子に対して戒名を頂いてから始めるのが一般的です。

水子供養にかかる費用

ここでは、水子供養にかかる費用について紹介します。しかし、供養の方法や場所によって大幅に金額は変わるため、料金が決まっていることはありません。一般的な相場について押さえておくに留めておきましょう。詳細な費用は菩提寺に確認が必要です。

お布施

水子供養にも、通常の葬儀と同じく僧侶に対するお布施が必要です。ただし、僧侶に聞いても「お気持ちで」と言われることが大半でしょう。直接聞いたい場合は「みなさんはいくらくらい納めますか?」と聞くと答えてくれることがあります。

 

また、戒名や位牌を作った場合には通常のお布施にプラスして支払いが必要になります。

相場

いくまで一般論ですが、水子供養のお布施の相場は「5,000円~30,000円」と言われています。実際には1万円を包んでおわたしする人が多いようです。ただし、これは地域性によっても異なるため、正確ではありません。必ず菩提寺の僧侶に相談をもちかけてください。

 

また、どんな供養を行いたいのかによっても費用は変わります。ただお経をあげるだけなら御布施だけで良いですし、卒塔婆や位牌を用意するならその分の追加のお布施が必要です。

水子供養の特徴

水子供養の特徴としては、祖先に対する供養ほどは厳格な決まりがないことが挙げれれます。例えば、葬儀当日も喪服に着替える必要はありません。女性なら質素なワンピース、男性ならワイシャツとスラックスであればノーネクタイでも構いません。

 

同様に「四十九日法要」等も行わなくても問題ないとされています。

四十九日法要はない

ご先祖が亡くなられた場合、四十九日の法要があります。水子供養の場合は四十九日法要はありません。すでに永代供養されているため、特別な時期に法要をする必要がないのです。ただし、自分の気持ちに区切りをつけるために四十九日に当たる法要を行うことに問題はありません。

自宅で供養する方法

水子供養を行うことで、中絶または流産したことを周囲に知らせることになります。事情があってそれができない場合は、ひっそりと自宅で供養することも可能です。特にやり方は決まっておらず、明確なルールもありません。

 

お腹に宿っていた時の思い出の品やぬいぐるみを祀るのもいいでしょう。水子のために仏壇を用意することもできます。お供えも決まりがないため、赤ちゃんが喜びそうなミルクやおもちゃを供えるといいでしょう。

まとめ

今回は、この世に生を受けることなく亡くなった子供を供養するための「水子供養」の方法について紹介しました。悲しみは言えることはありませんが、子供が自分の元に来てくれたことに感謝をして最大限の供養をしてあげることが大切です。