忌み言葉とは|葬儀で使ってはいけない言葉と縁起が悪いワードを解説

公開日 : 2020/5/18

更新日 : 2020/9/9

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葬儀の席では、遺族と話す機会が訪れます。その時に「何をどうやって話せばいいのか」と迷ってしまうこともあるでしょう。そんな時は、最低限のマナーとして忌み言葉を避けるようにするべきです。今回は、葬儀における忌み言葉の種類と言い換えの方法について紹介します。

公開日 : 2020/5/18

更新日 : 2020/9/9

目次

葬儀における忌み言葉とは

そもそも「忌み言葉」とは何でしょうか。葬儀における忌み言葉とは、「避けたほうが無難なNGワード」のことです。たとえ悪気が無かったとしても、たった一言で遺族の尋常を深く傷つけてしまうことがあるのです。

 

日本には「言霊」という言葉があるように、「言葉には魂が宿る」「口にしたことは実現する」という考え方が根強く残っています。忌み言葉がNGなのは遺族を傷つけてしまうだけでなく、回りまわって自分に不幸が返ってくるという意味合いもあるからです。

 

 

忌み言葉を意識すべき場面

通夜や葬儀では厳格な雰囲気もあって、遺族とお話ししたり人前で話したりする機会は多くありません。参列者として気を付けるべきは「受付で挨拶をする瞬間」「弔事を述べる場合」が考えられるでしょう。

 

そのほか、もっとも気を付けるべきは「通夜ぶるまいに参加した時」です。お酒が提供されることで気が緩み、思わぬ失言をしてしまう可能性があります。お酒に弱い方は特に注意が必要で、飲酒を勧められても断るのが賢明です。

忌み言葉の種類

ひとくちに「忌み言葉」といっても、その種類はさまざまです。具体的に何が忌み言葉なのか、種類ごとに解説します。

重ね言葉

もっとも口から出やすい言葉の1つが、「またまた」「かさねがさね」など同じ言葉を2回繰り返してしまう「重ね言葉」です。同じフレーズが2つ重なることで、「不幸が重なる」ことを連想させるためです。

 

とくに「いろいろ」という表現が「〇〇さんには、色々お世話になりました」といった具合に受付でのお悔やみや弔辞でしゃべってしまいやすいため、注意が必要でしょう。

 

言い換え方法としては「重ね重ね→加えて」、「たびたび→よく」「次々に→たくさん」、「くれぐれも→十分に」「返すがえす→繰り返すと」等が例として挙げられます。

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不幸が続くことを連想させる言葉

重ね言葉と同じように、意識していないと自然と出てしまう可能性があるのが「不幸が続くことを連想させる言葉」です。代表的なフレーズとしては「再び・追って・繰り返し」等があります。

 

とくに「繰り返し」は「繰り返し紹介してまいりました」などのように弔辞で言ってしまいやすい危険ワードです。

 

言い換え候補としては「次に→その後に」、「引き続き→これからも」、「追って→後ほど」等が挙げられます。

不吉な表現

一般的に不吉だと考えられるワードについても避けたほうが無難です。例えば「浮かばれない」が挙げられます。「こんな亡くなり方をされては、彼もうかばれないでしょう。」と受付での会話で言ってしまいそうになりますが、これもNGです。

 

そのほか、「消える」「とんでもない」「迷う」等もNGワードになり得ます。とくに「とんでもない」は謙遜する場面で使ってしまう可能性があるので、葬儀参列の時は使わないように注意が必要です。

死につながる表現

「死ぬ」という直接的な表現はもちろんNGですが、死ぬことにつながる言葉もNGです。反対語である「生きる」についても行き着く先は死であるため、使わないほうが良いとされています。「もっと生きて活躍してほしかった」等と言わないようにしましょう。

 

言い換えの言葉としては「終わる→ゴール」、「切れる→新たな道を進む」、「壊れる→形が変わる」、「別れる→独立される」等が候補になるでしょう。

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縁起が悪い言葉

死に直結しなくても、一般的な判断で縁起が悪いと思われる言葉全般がNGワードとされています。「終わる・負ける・切れる」等が代表例です。「君との関係が終わってしまうなんて・・・」と言ってしまわないように注意してください。

安易な励ましの言葉

通夜や葬儀・七日の払いなどの場面では、遺族と食事を共にする可能性もあるでしょう。「なんとか元気になってほしい」と考えていても、その場で安易な励ましを行うのはやめておきましょう。

 

「いつまでもクヨクヨしないで前を向け」とか、「君がしっかりしないでどうする」など、お酒が入ると言ってしまいそうですが避けましょう。大切な人を失った悲しみは遺族が自分の力で乗り越えるものです。「余計なお世話」をする必要はありません。

喪主の挨拶の時は特に気を付ける

参列者も忌み言葉を気を付けるべきですが、遺族側はもっと気を付ける必要があります。なぜなら参列者は遺族と1対1で話す場面が多いのに対し、喪主や遺族はマイクを通じて参列者全員に向けて声を出すことになるからです。

 

用意した文章をよく確認し、忌み言葉が含まれていないかを絶対に確認してください。

宗教別の忌み言葉

忌み言葉は、宗教・宗派によっても違いがあります。日本における主な宗教は仏教・神道・キリスト教に分けられますが、それぞれで忌み言葉は変わってくるのです。

 

3つの宗教の忌み言葉について解説します。

仏教

日本人は無神論者が多いと言われており、敬虔な仏教徒の数は多くありません。そのためか、他の宗教の概念を仏教に持ち込んでしまいがちです。もっとも使いがちなのが「天国」というワードです。「天国でも安らかに~」と弔辞等で行ってしまいがちですが、仏教の場合には天国という世界観・ワードは存在しません。

 

そのほか、仏教における各宗派ごとにNGワード・忌み言葉が変わってくる可能性もあります。迷った時は、つきあいのある菩提寺に確認してみることをおすすめします。

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神道

仏教と混同されやすい神道があります。神道は日本に古くから伝わるもので、大陸由来の仏教とはまったく異なるものです。例えば神道では死を穢れと考えており、故人の魂は子孫の守護神になると考えられています。当然、天国などの死後の世界は存在しません。

 

そのほか、「浄土」「極楽」「供養」等の仏教用語を使ってしまわないように気を付けて下さい。

キリスト教

キリスト教徒が多いことで有名な長崎県をはじめ、家系的にキリスト教を信奉するご家庭も一部で存在します。キリスト教における死は悲しいものではなく、永遠の幸せを得るとされています。

 

「ご冥福をお祈りする」「哀悼の意を表する」といった死=悲しいものという仏教的な感覚はNGワードになってしまうことを理解しておきましょう。

まとめ

今回は、葬儀における忌み言葉と言い換えの言葉、各宗教ごとの忌み言葉の種類を解説しました。たとえ意図していないとしても、たった一言で遺族を傷つける可能性があるのが忌み言葉です。絶対に葬儀の場で使わないように、その場にあった表現を勉強しておきましょう。