形見とは何か?その取扱いと処分方法についてわかりやすく解説

公開日 : 2020/5/23

更新日 : 2020/9/9

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故人の形見には、故人の生前に愛用した品物等が該当します。この形見を親族や友人・知人に配分するのが形見分けです。しかし、形見分けの際に故人の愛用品が残ってしまっても、いきなり廃棄は禁物です。今回は形見の取扱いと処分方法を詳しく解説します。

公開日 : 2020/5/23

更新日 : 2020/9/9

目次

故人の形見について

故人が遺族に遺すのは土地や建物のような不動産資産、貯金や有価証券等のような金融資産だけではありません。

 

故人が生前に愛用した品物等の「形見」もあります。形見には故人を思い出すよりどころとなる品が該当します。この形見の中には、とても価値の高い物があるかもしれません。

 

一方、故人の写真や大切にしていた家具等、一概に価値があると言え無い物も家族や親戚、友人にとって形見と言える場合はあります。

 

こちらでは、判断がなかなか難しい形見に該当する物、形見とならない物について解説します。

形見に該当する物とは

故人の形見になるのは概ね次のような遺品が当てはまります。

 

  1. 宝石や貴金属:指輪やネックレス、ブレスレット、高級時計等。
  2. 骨董品・アンティーク:壺、掛け軸、絵画等。
  3. 家具や家電:そのまま使える物が原則として対象。ただし、破損していても遺族にとって思い出深い物なら該当。
  4. 写真:全てを残す必要は無いものの、数枚程度は形見としておく方が無難。

 

「1」の宝石や貴金属は一般的に形見となる物品と言えます。故人の子達や親戚等がそれらの物品を譲り受け、そのまま使用しても問題はありません。

 

「2」も形見となりますが、譲り受けたい人が持ち帰るには手間のかかる場合もあるでしょう。その際は郵送して大切に保管してもらいましょう。

 

「3」の場合なら、使用可能な物はともかく、もはや流通していないビデオデッキ等や、破損している物品は廃棄した方が良いように思えます。

 

ただし、故人がとりわけ大切に使用していて、ご家族にとっても故人を思い出しやすい品なら形見として扱うべきでしょう。

 

「4」の場合、不要な写真をいきなり廃棄するのはやはり抵抗があるはずです。この場合には「お焚き上げ」してもらう方法もあります。お焚き上げについては後述します。

形見にならない物もある

故人の形見にならないのは概ね次のような遺品が当てはまります。

 

  1. 衣服:下着や部屋着等。
  2. ガラクタ類:遺族や他人から見て用途がよくわからない物。

 

いずれも一律に廃棄すれば良いわけでは無く、「1」に関しては冠婚葬祭のとき使用する着物の場合、故人と背格好が同じなら、そのまま使用しても構いません。

 

「2」は、故人と趣味を同じくする人にとって「お宝」となるような物の場合、形見になり得ます。故人の知人・友人に同じような物を収集している人がいて、その方々へ形見分けをしたいなら残しておきましょう。

 

形見分けについて

形見分けとは、故人が生前に愛用した品物等を家族や親族の他、友人・知人等へ分配することです。もちろん、形見分けに応じてもらえるか相手方へ確認する必要はあります。

 

とはいえ、形見分けを無理に行う必要はありません。形見分けをするかどうかは遺族の自由です。当然、遺族の方で形見に該当しない品と判断したら廃棄しても構いません。

 

ただし、故人としては自分が愛用している物品を、誰かに手渡したいという願望があるかしれません。

 

そこで、形見分けのタイミングと、生前に可能かどうか、形見分けの際の心掛けについて解説しましょう。

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形見分けのタイミング

形見分けのタイミングとして、「この時期に行わなければダメ。」という決まりはありません。とはいえ、各宗教によって形見分けのタイミングは違ってきます。

 

  • 仏教:四十九日法要等
  • 神式(神道):五十日祭や三十日祭
  • キリスト教:追悼ミサ(特に30日目)

 

仏教の場合は四十九日法要のような、葬儀の後で最初に催される法要のとき形見分けをするのが良いと言われています。

 

四十九日法要は、多くの宗派で故人が成仏する日とされる重要な節目です。そのため、参列した皆さんへ形見分けを行うのに適切な機会と言えるでしょう。

 

神式にとって三十日祭または五十日祭がいわゆる区切りとされます。特に五十日祭は家庭を守る守護神として、故人を自宅の神棚に迎える儀式です。

 

この忌明けとなる五十日祭では友人・知人も呼ぶので、形見分けのタイミングとして最適です。

 

キリスト教では形見分けを行う習慣が無いものの、日本の場合、葬儀後の30日目の追悼ミサが形見分けのタイミングに選ばれることは多いようです。

生前に形見分けができる?

ご自分が亡くなった後に、家族が遺品整理で困らないよう生前から愛用品を、家族や親類縁者、友人等へ贈ることも可能です。

 

こちらの方がご自分の希望に沿った形で、贈りたい人へ愛用品を手渡すことができるはずです。その際に、贈られる方で好みの品を選択できるよう、ご自分で複数の品を選んでおくのも良い方法です。

 

ただし、形見分けとして親しい方々へご自分の愛用品を送る場合は、「贈与税」がかかるかどうか把握してから、贈る品を決めた方が良いでしょう。

 

生前に形見分けをする品の中で、稀に高価な物品も対象となる場合があります。その場合には贈与税が贈与された側にかかる可能性もあります。

 

贈与税は1年間に贈与された財産の合計が110万円を超えると課税対象です。課税対象は現金はもとより高価な品も該当します。

 

そのため、受け取ってもらいたい人が税金の負担で悩まないよう、形見分けをする物品の価値は事前に確認しておきましょう。

形見分けの際の心掛け

形見分けをする場合、受け取る側へ単に手渡すのではなく、快く受け取ってもらう配慮が必要です。次のような配慮が求められます。

 

  1. 物品の汚れを落とす
  2. 包装は避ける
  3. 押しつけてはいけない
  4. ペットをいきなり譲ることは避ける
  5. 金融資産や高価な物の贈与は避ける

 

形見分けをする物品は、しっかりと掃除して清潔な状態で手渡すのがマナーです。また、プレゼントではないので包装もしない方が良いです。当然、無理に物品を押しつけてはいけません。

 

特に「4」のペットは、いきなり譲り受けを求められたら相手方が困るだけです。事前に譲りたい人の承諾を得てから引き取ってもらいましょう。

 

「5」の場合、現金や金券のような金融資産は遺産分割の対象となるので、うっかり形見分けをするとトラブルの原因となってしまいます。また、高価な物品の場合は相続税、前述した贈与税に該当する場合もあります。

形見はお焚き上げで供養できる

故人の愛用の品を無理に形見分けする必要はありません。しかし、いつまでも家に保管して置いたところで使いみちが無く、かといって故人の思いがこもっていて、そのまま捨てられないことはあるでしょう。

 

そんな時には「お焚き上げ」という方法で遺品を燃やし、供養する方法があります。こちらでは、寺院や神社でお焚き上げする方法について解説します。

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お焚き上げとは

お焚き上げとは、故人の愛用品や処分に困った神棚・仏壇等を燃やし供養する方法です。日本では古来より、大切にしていた物には魂が宿ると言われていました。

 

そのため、粗末にすることは憚れ、燃やして供養する風習が定着したのです。お焚き上げの対象となる故人の愛用品としては、人形やぬいぐるみ、遺族にとって捨てにくい写真等があげられます。

 

ただし、お清めの火で処分するので、故人の愛用していた電化製品、ガラス製品等はお焚き上げができません。その他に、燃やして有害物質が出る物・危険物に当たる物もお焚き上げはできません。

 

また、ご家族が勝手な判断で物品を焼却する行為は、原則として廃棄物処理法で禁止されています。

 

個人で焼却行為(野焼き)を行った場合、5年以下の懲役または1000万円以下の罰金に該当するので気を付けましょう。

寺院や神社でお焚き上げする場合

故人の愛用品等を安心してお焚き上げするには、寺院や神社で行う必要があります。寺院や神社に依頼する場合、一律に費用が決まっているわけでは無く、お布施として手渡します。

 

お焚き上げの流れは次の通りです。

 

  1. 寺院や神社(仏壇の処分は菩提寺)に、故人の愛用品がお焚き上げできるかどうかを問い合わせる。
  2. お焚き上げが可能ならば、故人の物品を直接または郵送で、寺院や神社へ届ける。
  3. 寺院や神社は届いた物品を供養し焼却。

 

ただし、寺院や神社にお焚き上げをしてもらう場合、お焚き上げができる受付期間はかなり限定されていることに注意しましょう。

 

寺院や神社でお焚き上げができるのは、正月が明けた後等、短い期間である場合が多いです。そのため、遺族がいつでもお焚き上げを依頼できるわけではありません。

 

お焚き上げが難しい場合、故人の愛用品はやはり親族や友人に形見分けするか、専門業者へ遺品の処分を依頼することも検討してみましょう。

専門業者に処分してもらう方法

故人の愛用品のスムーズな処分を希望する場合は、葬儀社や仏壇仏具店等に遺品整理サービスがあるかどうかを確認してみましょう。

 

葬儀社で対応している場合は、葬儀や法要等の相談をするついでに、遺品整理を依頼することも可能です。この場合は追加費用を支払うことになるでしょう。

 

このような遺品整理サービスを利用する場合も、お焚き上げという形で故人の愛用品を供養してくれる所もあります。当然、遺品整理サービスを扱う業者であっても、すべての遺品が処理できるわけではありません。

 

遺品整理専門の業者へ頼むにしても、当該サービスを扱う葬儀社や仏壇仏具店へ頼むにしても、どんな遺品を依頼するのか、その見積もり、依頼先へ届ける方法等を相談しましょう。

 

こちらでは、良い業者を見つけるコツと遺品整理の費用について解説します。

良い業者を見つけるコツ

最近では遺品整理の需要が増し、遺品整理サービスを扱う業者がどんどん増えています。インターネットの利用で気軽に検索ができて便利です。

 

寺院や神社と異なり、24時間365日いつでも依頼は可能です。しかし、故人の思い入れのある品を適正に処分してもらいたいならば、より信頼できる業者へお願いしたいものです。

 

そんな業者選びの目安となるのが、「遺品整理士」の存在です。

遺品整理士とは

遺品整理士という資格は、北海道を所在地とする一般社団法人遺品整理士認定協会が運営している民間資格です。

 

業者の中に遺品整理士の有資格者がいないからと言って、遺品整理サービスの提供が不可能となるわけではありません。

 

ただし、遺品整理士は遺品整理の手順、遺品整理に関係する法規制の知識へ精通しており、この資格取得者が在籍している業者に依頼すれば、トラブルも無く確実な遺品整理が行えるはずです。

遺品整理士の役割

遺品整理士は遺品整理の専門家として次のような、役割があげられます。

 

  1. 故人の遺品と遺産を判別
  2. お焚き上げ等を希望する場合、関係業者との連絡・調整
  3. お焚き上げ等をする際に自治体へ連絡

 

「1」の場合は故人の遺した物を、遺産になると知らず処分を依頼しようとしたとき、遺品整理士はその深い知識で遺産となり得ることを指摘してくれることでしょう。

 

遺族としては整理をする前に、遺品か遺産か判別がつかないなら、遺品整理士へ一度相談しておいた方が無難です。

 

「2」や「3」は、遺品整理士が代行することで、遺族がわざわざ業者や自治体と連絡・調整する手間も無く、スムーズなお焚き上げの準備、または遺品整理が行えることでしょう。

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遺品整理の費用

遺品整理サービスを利用する場合は、必ず業者に訪問見積もりを取ってもらいましょう。それに応じない業者は「悪徳業者」である可能性が高いです。

 

遺品整理の費用は、遺品の量や処分する遺品の種類(布・紙・金属製等)、買取品(リサイクルショップ・ネット販売の可否)等でだいぶ異なります。

 

気になる費用ですが遺品整理を郵送で行い、お焚き上げを行ってもらう場合、例えば「段ボール箱5箱で20,000円~」と設定されていることがほとんどです。

 

また、業者の中には故人の「一部屋全部」または「まるごと一軒」の遺品整理を扱ってくれる所もあります。

 

こちらの場合は、「間取り1R・1Kで、作業人数1~2名、作業時間1~3時間で費用は30,000円~80,000円」と言うように、部屋の広さで費用を設定している場合が一般的です。

 

遺族の方々が業者へ直接郵送するか、それとも自宅の遺品を業者の作業員から持って行ってもらうかで、費用の設定も変わってきます。

形見は故人の一部と思って慎重な対応を

形見分けは、親族や故人の友人・知人に迷惑とならないような物品を手渡すことが大切です。その際に、故人の愛用品が手もとに残ってしまうこともあるでしょう。

 

故人の配偶者や子達が、その愛用品を今後も使い続けるなら問題はありません。しかし、どうしても不用品となる品は存在するはずです。

 

そんな時、安易に廃棄せずお寺や神社、専門業者でお焚き上げをして、供養が可能かを検討することも大切です。

 

お焚き上げも無理ならご自宅で塩をふりかけ、故人の愛用品を清めてから、通常の廃棄物として処分するという方法もあります。

 

故人が生前愛用した物は、邪魔だからと言っていきなり廃棄せず、いろいろな供養方法を検討してみた方が良いでしょう。