神社と神宮ってどう違うの?神社と神宮の起源や歴史、仕組みを詳しく解説

公開日 : 2020/4/20

更新日 : 2020/9/10

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お正月の初詣や入試前の合格祈念、恋愛祈願など、神社に訪れる機会はたくさんあります。最近は御朱印帳や、パワースポットとしても神社巡りはとても人気があります。しかし神社と一口で言っても神宮や大社、八幡宮など呼び名は様々にあります。これらの違いって何なんでしょうか。

公開日 : 2020/4/20

更新日 : 2020/9/10

目次

神社とは

日本で神仏は、長い習合の歴史を展開してきました。それが明治政府の神仏分離令によって多くの神社などが取り壊されました。

 

しかし今でも日本人の心には神仏は同一であるという考えは生き続けています。神社という呼ばれ方をされるようになったのは、まさにこの頃のことです。

神社の起源

神社の起源には諸説あります。無土器や縄文時代、弥生時代にはすでに宗教的な祭祀行為として呪術などが行われていたことは遺跡などから発見されています。

 

神社という呼び方は明治時代に入ってから確定されましたが、それまでは「宮」や「社」という呼び方をしていました。

神社は天神社の略称

日本には「八百万の神」といって、数多くの神様が存在します。そしてその神様は、「天神」と「地祇(ちぎ)」に分類することができます。

 

そして次第に、天神は神と略して呼ばれるようになりました。つまり今私たちが使っている「神」という語は天神の略称であることがわかります。

神社の仕組み

神社というと、神々を祀っている社殿を指して私たちは呼ぶ傾向にありますが、境内にある、摂社や末社、鳥居・狛犬・灯籠、また社務所や宝物殿に至るまで、さらに境内を覆い尽くすような森林、その仕組みのすべてをひっくるめて神社であると言えるでしょう。

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代表的な神社

神社という呼び方は先にもあげた通り、明治時代におこった神仏分離令によって、お寺との違いを明確にするために統一されたものです。

 

それまでは「宮」とか「社」などという呼び方によって人々に愛されてきました。形態は小さいものから大きいものまでいろいろとあります。

大宮氷川神社(埼玉県)

大宮氷川神社(武蔵一宮氷川神社)は、埼玉県さいたま市大宮にあります。武蔵の国である埼玉や東京を中心に、約280社ある氷川神社の総本社として知られています。

 

一の宮というのは、各国の神社の中でも一番格式の高い社を指していいます。

八坂神社(京都府)

八坂神社(やさかじんじゃ)は京都の祇園町にあって、地元の人たちには「祇園さん」と呼ばれて親しまれています。観光の名所ともなっており、いつでも多くの人で賑わっています。

 

毎年7月に行われる、山鉾巡行や花傘巡行でも有名な祇園祭の行われる神社として知られています。

靖国神社(東京都)

靖国神社(やすくにじんじゃ)は、全国に16社しかない勅祭社のうちの一社です。東京を代表する神社のひとつで、桜の名所としても知られています。

 

明治2年6月、戊辰戦争で亡くなった人々のために明治天皇が創建した招魂社(しょうこんしゃ)が前身です。

神宮とは

神宮というのは、そこで祀られている神様、いわゆるご祭神が、皇族と関係のある神社の社号です。または大和平定の際に活躍し功績を残した神をご祭神として祀っています。

 

例えば、伊勢神宮は、天照大神をご祭神にしており、神宮といえば、伊勢神宮のことを指していいました。

皇祖神がご祭神の神宮

伊勢神宮は上記の通り、天皇の祖先とされる、天照大神、豊受大神です。

 

兵庫県淡路市にある伊弉諾神宮は、伊弉諾尊・伊弉冉尊で、鹿児島県霧島市の霧島神宮は、天饒石国饒石天津日高彦火瓊瓊杵尊となっており、いずれも天皇が祖先とする神、皇祖神がご祭神となっています。

天皇がご祭神の神宮

奈良県橿原市の橿原神宮は神武天皇がご祭神となっています。また、宮崎県宮崎市の宮崎神宮も同じく神武天皇がご祭神です。

 

ほか、福井県敦賀市の気比神宮は、伊奢沙別命、仲哀天皇、大分県宇佐市の宇佐神宮は、応神天皇、神功皇后、滋賀県大津市の近江神宮は天智天皇がご祭神です。

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その他の神がご祭神の神宮

愛知県名古屋市の熱田神宮は天叢雲剣で、三種の神器のひとつである神剣をご神体としています。

 

また、奈良県天理市の石神神宮は布都御魂、和歌山和歌山市の國懸神宮は日矛鏡、同じく和歌山の日前神社は日像鏡などがご神体となっています。

代表的な神宮

このように皇室が由来の祖先を神としている、皇祖神としている神社には、神宮の社号を与えられているわけなのですが、かつて神宮といえば伊勢神宮のことをいいましたが、現在は全国で、その神宮の社号を持っているのは24社あります。

 

代表的な神宮をご紹介します。

伊勢神宮 (三重県)

伊勢神宮は、お伊勢さん、大神宮さんと親しみこめて人々に呼ばれていますが、正式には「神宮」です。

 

伊勢神宮には日本人の祖として崇敬されている天照大神を祀っている内宮(皇大神宮)と、衣食住や産業などの守り神である豊受大神を祀る外宮(豊受大神宮)があります。

熱田神宮 (愛知県)

熱田神宮は、日本武尊(やまとたけるのみこと)の持っていた草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)をご神体として祀ったことにはじまります。

 

現在は伊勢神宮に次いで格式の高い神宮として、「熱田さま」「宮」と呼ばれて多くの人々に親しまれています。

橿原神宮(奈良県)

橿原神宮は第一代天皇の神武天皇が九州高千穂から遷移し、日本の建国の原点はここにあるとして創建しました。

 

もとは大和の中心としてされていた畝傍山の東南の麓に橿原宮を建てたのがはじまりです。明治に入ってから、社殿として京都御所の賢所と神嘉殿の2棟が下賜されました。

平安神宮(京都府)

京都の平安神宮といえば、大きな明神鳥居。日本最大級で、遠くからでもひときわ目だつ堂々たる姿です。

 

平安神宮は明治28年の平安遷都1100年祭に創建されました。平安京が開かれた当時の朝堂院を縮小サイズにして復元をしています。

 

ご祭神は第50代天皇、桓武天皇です。

明治神宮(東京都)

日本一初詣の参拝客が多いことで知られている、東京都渋谷区にある明治神宮のご祭神は、第122代天皇の明治天皇と昭憲皇太后となっています。創建は大正9年です。

 

明治神宮の杜は、およそ70万平米の広大な土地に数多くの森林が植えられており、これは創建の際に植栽したものです。

神社と神宮との違いとは

神社と神宮、大社などは、つまり社号が違うことで、呼び方が違うということになります。社号というのは、神社や神宮、大社、宮、社などがあります。

なかでも神宮は皇室が由来のご祭神によってつけられる社号で、神社と神宮の大きな違いは、神社で祀られているご祭神によって違うということになります。

神社の社号とは

もともとはこの社号には特別な意味や意義などはありませんでしたが、明治政府によって、神社が管理されることになったことで、神社を名乗るためには、国家の認可が必要になりました。

 

第二次世界大戦後、神社の管理は国家から離れることになって、現在許可の必要はなくなりました。

神社や神宮の意味の違いを知ると参拝の気持ちも変わる

神社や神宮、また大社や八幡宮など、神社にも様々な呼び方がありますが、それぞれに意味があったことを知りました。

 

ただなんとなくありがたい気持ちで参拝をしていましたが、こうやって意味を知ったうえで参拝してみるのも、今後の楽しみとなったのではないでしょうか。