瓢箪は縁起がいい?意味や由来、風水的にOK?利用方法なども解説

公開日 : 2020/4/20

更新日 : 2022/5/30

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お土産品などでよく見かける瓢箪ですが、お守りに瓢箪の形を模したものがあります。瓢箪は縁起物として良いとされていますが、なぜ瓢箪が縁起物なのでしょうか?その由来・意味・風水としての考え方・利用方法についてまとめました。気になる方はぜひ参考にしてください。

公開日 : 2020/4/20

更新日 : 2022/5/30

目次

瓢箪の歴史

お守りやお土産品としてよく見る瓢箪ですが、そもそも瓢箪自体は植物です。では、そんな植物である瓢箪が日本で利用されていたのはいつ頃なのでしょうか。まずは日本における瓢箪の歴史について調べましたので、以下で解説します。

縄文時代にはすでに存在していた

瓢箪は、日本ではすでに縄文時代に存在していたことがわかっています。福井県三方上中郡若狭町の鳥浜貝塚は、縄文時代に人が住んでいたとされている遺跡です。この遺跡で瓢箪の種が数多く見つかっています。

 

注目すべき点は、瓢箪は明らかに栽培されていたと考えられる点です。鳥浜貝塚の周辺では、瓢箪の種は見つかっていません。遺跡の中だけにたくさんの瓢箪の種が見つかっていることから、栽培されたと考えられています。

文献上では「日本書紀」で登場

瓢箪の種は縄文時代の遺跡から見つかっていますが、文献上で瓢箪の表記が発見されるのは、更に年数が経ってからです。その表記が文献は「日本書紀」です。

 

日本書紀は720年に書かれた書物で、この中に「瓢(ひさご)」という表記があります。瓢は瓢箪の別の呼び方です。瓢箪が文書として正式に残されたのはこれが最も古いとされています。

瓢箪の利用方法

瓢箪は日本だけではなく、世界中でさまざまな使われ方をしています。ここでは、日本を含めた世界中での瓢箪の利用方法についてご紹介します。

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日本では水筒や酒の貯蔵

日本では、瓢箪は水筒や酒の貯蔵として利用されていました。まず瓢箪の中の果肉を取り除き、天日干しして水分を完全に飛ばした後、その中に水や酒を入れていました。瓢箪の外側には目に見えない穴が開いており、ここから水蒸気が漏れることで気化熱が奪われ、中身が低温に保たれます。

 

水や酒を長期間保存するには、中身を低温に保たなければなりません。瓢箪は気化熱を利用して低温に保つことができるため、保存手段として最適だったのです。

朝鮮半島では「パガジ」

瓢箪は朝鮮半島でも利用されていました。瓢箪を縦方向に半分に割り、柄杓の代わりにしたり食器の代わりにしたりしていたようです。これらは「パガジ」と呼ばれ、特に庶民の間で広く用いられていました。

 

朝鮮半島や韓国では、現在も瓢箪を食器として使っていた名残があります。実際の瓢箪は使っていませんが、その形を模したプラスチック製の食器があり、それは現在でも「パガジ」と呼ばれています。

南米では茶器やパイプ

南米では茶器として使われていたという歴史があります。この場合も中身を綺麗にくり抜き、完全に水分が蒸発するまで天日干しにした後、カップとして利用したり、お茶を注ぐための道具に使ったりしていました。

 

また、アメリカのネイティブインディアンは、瓢箪をパイプとして利用していたという記録も残っています。瓢箪の表面には目に見えない穴が無数に空いているため、その穴から空気が出入りし、パイプとして最適だったようです。

瓢箪が縁起物とされる理由

瓢箪は縁起物として日本に古くから伝わっています。実際にお守りでも瓢箪の形を模したものや、瓢箪柄のお土産などが多くあります。ここでは、なぜ瓢箪は縁起物とされているのかについて解説します。

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日本書紀に登場する伝説が由来

720年に作成された日本書紀には、「瓢(ひさご)」という表記が複数登場します。それは、瓢箪にまつわる伝説が日本書紀に書かれています。

 

その昔、川が何度も氾濫して多くの人たちが命を落としました。ある日、水神様からのお告げで人身御供を立てることになりました。その1人として選ばれた茨田連衫子(まんだむらじころものこ)は瓢箪を持ち出し、「もし浮き上がれば水神様は偽物だ」と言いました。

 

瓢箪を川に浮かべたところ、瓢箪は見事に水に浮かんで人身御供になることから避けることができたそうです。この伝説から、瓢箪は身代わりになって危険から守ってくれると信じられるようになりました。

瓢箪が末広がりだから

瓢箪の形状から縁起がいいとされている説もあります。瓢箪は上の部分が小さく、下の部分が大きくなっています。このような形を「末広がり」と言います。

 

日本では昔から末広がりは大変縁起がいいとされています。その理由は富士山が末広がりになっているからです。富士山は日本では古くからご神体とされ、神様と同様の力が宿っていると考えられていました。

 

瓢箪は富士山と同じ末広がりの形をしているため、富士山と同じ神様のご利益があるとされています。瓢箪を身につけていると幸運に恵まれると信じられるようになりました。

中国の神話では「ノアの箱舟」

瓢箪は中国の神話にも登場します。世界が大洪水に見舞われたという内容で、このような伝説は世界中で存在しますが、中国では瓢箪の船が登場します。

 

ある日、大雨が降ってそれが大洪水を引き起こします。ある男は自分の子供たちを瓢箪の中に隠れているように言い、自分は船に乗って神様のもとへ向かいます。洪水を止めてくれるようにお願いし、その願いは聞き入れられますが、船は粉々になって男は命を落とします。

 

この大きな洪水で生き残ったのは、瓢箪の中に隠れていた子供たちだけでした。やがてこの子供は土地に恵みをもたらして生命を息吹かせたと言われています。この伝説がもとになり、中国でも瓢箪は縁起物とされています。

 

瓢箪の縁起物としての意味

瓢箪の縁起物としての意味にはどういうものがあるのでしょうか。瓢箪の数によって、縁起物としての意味は変わります。ここでは、その意味について解説します。

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3つ揃えて三拍子

瓢箪を3つ揃えると、「三瓢子(さんびょうし)」と言われ、それが転じて「三拍子」と考えられました。ちなみに「三拍子」は縁起がいいとされています。「三拍子」とは、小つづみと大づつみと太鼓の3つの楽器で演奏される拍子のことです。

 

これはおめでたい時や神事の際に演奏される、神聖な拍子でした。その「三拍子」と「三瓢子」が同じであることから、瓢箪を3つ揃えると幸運が訪れると考えられています。現在でも縁起を担いで3つの瓢箪を揃えることがあります。

六瓢箪で無病(六瓢)息災

6つの瓢箪揃えると、無病息災という縁起のいい意味になります。6つの瓢箪を「六瓢(むびょう)」と読むため、「六瓢息災」とも言います。

 

神社仏閣で無病息災の縁起を担ぐ意味を込めて、6つの瓢箪がついたお守りが販売されているところもあります。瓢箪には「身代わり」という意味もあるため、病や災いを瓢箪が身代わりになって引き受けてくれるとも考えられているのです。

 

また、風水では瓢箪を飾る場所によって運気の違いがあるとしています。玄関の場合はマイナスエネルギーを吸い取ってくれて金運がアップし、寝室の場合は健康運がアップすると考えられています。

瓢箪は昔から縁起物として愛されていた

瓢箪は昔から縁起物として愛されていました。しかも、それは日本だけではなく、中国などの海外でも同じような縁起物とされています。お守りの代わりに瓢箪がモチーフになったものを持って歩くと、悪いことから守ってもらえるかもしれません。