香典の金額で偶数が避けられるのは何故?その理由を徹底解説します

公開日 : 2020/4/20

更新日 : 2021/1/22

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香典の金額で4千円や2万円などの偶数は避けるべきだと聞いたことはありませんか?多い場合でも失礼ですし、また、なぜ奇数と偶数で扱いが違うのでしょうか。今回は、香典の金額で偶数が避けられる理由と、どうしても偶数で香典を包む場合の方法についてを解説していきます。

公開日 : 2020/4/20

更新日 : 2021/1/22

目次

香典とは?金額を聞くのは失礼?

香典は、亡くなった人に最後に送る贈り物であり、故人への弔意の心を示すものです。昔はお香や線香などが供えられ、時代が下るにつれて汎用性が高い現金に代わり、今では香典は現金を指すようになりました。

 

また香典は、葬儀という大きな出費を伴う遺族への相互扶助の心の表れでもあります。香典を出すか出さないか決まりはありませんので、故人と自分との関係や、自分の考えで決めて構いません。

 

なお、香典の金額は故人と自分との関係が深いほど、自分の年齢が高いほど高くなる傾向がありますが、決まりはありません。金額を決めかねたら信頼できる人や同じ立場の人に相談するとよいでしょう。また、もらった側が金額を聞くのは失礼に当たりますので、注意しましょう。

香典の金額で偶数はあり?避けるべき?

香典とは何かについて解説しましたが、包む金額としてふさわしいのはいくらくらいのでしょうか?ここでは、香典として適切な金額について解説してていますので、ご確認ください。

金額の相場はいくらくらい?

香典の金額で、偶数は避けるべきと一般的に言われています。実際には1万円や3万円も偶数なのですが、ここで重要なのは「1」と「3」だけです。そのため1万円・3万円・5万円・7万円は奇数であり、2万円・4万円・6万円・8万円が偶数と見なされます。

 

なお10万円は特別で偶数とはみなされませんが、よほど近しい関係で無いと包まない金額でもあります。また偶数は結婚式などのお祝い事にも避けるべきとされていますので、慶弔事で準備するお祝い金や香典は奇数で。というように覚えておくとよいでしょう。

偶数は縁起が悪い

香典を偶数の2万円・4万円などで出すと、故人とこの世の縁が切れるとされ、縁起が悪いとされてきたのが要因です。これは偶数が「割り切れる」ことに由来します。奇数は割り切れませんので、縁が切れることはないと見なされます。

 

故人がこの世と縁が切れるということは、故人を忘れてしまうこと、遺族とのつながりが切れてしまうことという意味です。日本では昔からご先祖様が見守ってくれるという考え方がありつながりを大切にしてきました。

 

割り切れる偶数はこの繋がりを切ってしまうので縁起が悪いとされるのです。また偶数の香典の中で2万円は、1万円札が二枚になる、つまり二重になることから「不幸が重なる」ことを連想させるとして縁起が悪く、香典はふさわしくないとの考え方もあります。

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香典の金額の相場は連名で変化しない

仕事の付き合いがある人が亡くなり職場で香典を出さなければならない場合、複数人が連名でお金を出すということもあるでしょう。複数人でお金を出しあって連名で香典とする場合であっても、合計額が奇数の金額になるように集めます。

 

お金を集める場合は、あらかじめ奇数で金額を決めておき人数で割るとよいでしょう。また、職場などで香典を出す際には年代がバラバラになることもあります。年代がバラバラの場合は、周りの人としっかりと相談をすることが大切です。

香典を偶数で包みたい場合

上記のように香典は偶数で出さない方が望ましいです。しかし、香典をまとめて出す場合や、どうしても1万円では少なく、3万円では多いと考える場合に2万円で香典を出したいという考えもあることでしょう。その際には下記に配慮して出す方法も紹介してありますのでご確認ください。

お札の枚数を奇数にする

例えば2万円で香典を出したい場合に、1万円札を2枚で香典袋に入れるのが一般的ですが、ここをあえて1万円札1枚と5千円札2枚を入れるのです。そうすることで、お札の枚数が3枚となり、奇数として考えていることを先方に伝えることができます。

 

ただ枚数を多く入れる分先方は数えにくくなるデメリットがありますし、遺族が中身を出して数えずに受付のお手伝いの人が香典を計算することもあり、ご遺族に3枚入っていると伝わらない可能性があることは覚えておきましょう。

気にしない地方もある

香典は一般的には奇数で包むものと言われていますが、一部地方では全く気にしないところもあります。そういった場合には2万円で、1万円札を2枚で包んでも何も問題はありません。

 

ただ香典の金額や包み方は、偶数を気にしない地域かどうかを調べるよりも、やはり香典を包む同じ立場の人に相談をしたり、親族にいる方で信頼できる人に確認をとったほうがよいでしょう。

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お札の枚数は多すぎないように

香典は金額が奇数であればよいというだけでなく、お札の枚数にも配慮が必要です。枚数においても偶数は避けましょう。また、香典に包むお札の枚数は最小限にすることがマナーです。

 

最小限の枚数にしておけば、香典を受け取った遺族側も金額がわかりやすくなります。こうしたことにも配慮して香典を包むようにしましょう。たとえば、香典を1万円包むのならば、1万円札1枚を香典として包みます。5,000円札2枚包んで1万円とするのは避けましょう。

香典を包む際のマナー

香典を包む際には、金額が偶数でないこと以外にもマナーがあります。葬儀では故人の死を悼み、遺族を慰め助ける意味合いのもとで、マナーは非常に大切にされていますので、ぜひ参考になさってください。

「四」「九」がつく金額で包んではいけない

香典の金額は、偶数以外にも「四」と「九」が付く数字を避けます。4千円、9千円、4万円、9万円などです。なぜかというと、「四」の読み方は「し」であり「死」に通じ、「九」は「く」と読み「苦」に通じるとされ、最も縁起が悪いとされているからです。

 

日本には昔から「言霊(ことだま)」という考えがありました。口に出して述べた言葉は現実になる、という意味です。「四」の文字を読むと「し」として聞こえ、「死」と言われているように聞こえてしまう、そして同じ音のため「死」を招いてしまうと考えられました。

 

「九」も同じです。このように日本では言葉や文字の音にとても敏感だったため、「四」=「死」「九」=「苦」として、遺族にさらなる不幸を与えてしまわないように葬儀では使ってはいけないとされ、現代にも風習として残っているのです。

新札を使わない

香典に包むお金には、新札を使いません。新札は前もって銀行に行き、準備をしなくては手元にないはずのものです。そのため、新札を香典に入れると「故人の死を準備して待っていました」との意味となり、遺族によっては「故人の死を待ち望んでいた」との意味合いにもとられかねません。

 

いずれにせよ、人の死は準備して待ち構えるものではありませんので、その意志がないことをしめすために新札は香典に用いないのです。どうしても新札しかないという場合には、一度折り目を付けてからいれましょう。一度でも折り目をつければもう新札ではないので安心です。

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香典袋の表書きは先方の宗教に合わせて準備する

香典袋には表書きを書きます。販売されている香典袋にはすでに表書きが印字されているものもありますが、この表書きは香典を渡す先方の宗派に合わせて準備するのが一般的です。主な宗教の表書きを下にまとめました。

 

なお先方の宗派が無宗派またはわからない場合には、「御霊前」を、仏教だということがわかっていれば「御香典」を使うとよいでしょう。

仏式

仏教には宗派があります。その中で、浄土真宗とそれ以外の宗派で使う表書きが異なりますので、ここだけ押さえておきましょう。浄土真宗では「御仏前」「御香典」「御香料」などを使います。

 

浄土真宗以外では「御霊前」「御香典」「御香料」などを使います。

神式

神式では「御霊前」「御榊料」「御玉串料」などを使います。また香典袋は無地を使いましょう。

キリスト教

キリスト教ではカトリックでは「御花料」「御ミサ料」「御霊前」「献花料」とし、プロテスタントの場合は「御花料」「献花料」「忌慰料」とします。

お札の向きを揃える

香典袋にお札を複数枚入れる場合は、向きは揃えて入れるようにしましょう。お札の裏側の面が香典袋の表側にくるように入れます。お札の裏側は肖像画が描かれていないほうです。中にはお札を入れる方向を気にしない人もいますが、

 

そうした場合でもお札の向きを揃えたほうがよいでしょう。なぜかというと遺族が集計をするときの手間に配慮するかたちを取っているからです。香典袋に中袋がある場合は中袋に入れます。中袋の場合も表側に面するのはお札の裏側です。中袋がない場合は直接お札の手紙を入れましょう。

香典袋の書き方・包み方

これまで、香典を包む際のマナーなどについて解説してきました。では具体的な書き方はどうなっているのでしょうか。ここでは、表書きをする際の名前、金額の書き方、その他の注意点を紹介していきます。

表書きの書き方【名前・金額】

不祝儀袋に名前を書く場所は中央下段で、フルネームで書きます。表書きは中央上段に書くため、表書きの下に名前を書くことになります。続いて金額です。自分が香典に包んだ金額は、中袋(中包み)に書くことになります。

 

基本的には、中袋のおもて面に書くのですが、数字は漢数字で書くことを注意しなくてはなりません。「壱萬円」のような旧字体を使うのが正式なのですが、「一万円」のような略式の漢数字を使用しても問題ありません。「金壱萬円」や「五千円也」などのような書き方を意識しましょう。

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表書きをする際の注意点

表書きを書く際の注意点として「薄墨」で書くということを忘れてはなりません。薄墨は薄い墨のことです。若干難しい印象を受けますが、薄墨の筆ペンやサインペンがあり、手軽に入手できます。間違ってもボールペンで書いてしまわないようにしましょう。

包み方

香典袋を包む前にまず、中袋にお金を入れておく必要があります。中袋の準備ができたら外袋に包みます。外袋を開いたときに中袋の裏面が上になるように入れます。その状態で外袋を左・右と順に閉じ、下・上の順番で外袋を閉じます。上の折り代が下の折り代の上になるように意識しましょう。

香典の金額で偶数が避けられる理由について

香典の金額では偶数を避けることは、一般的なマナーとなっています。偶数の金額を包むことは、自分は気にとめなくても遺族には不快を与えてしまう可能性もありますので、注意するに越したことはないでしょう。