弔い酒の基本情報【事情・しきたり】
公開日 : 2020/4/20
更新日 : 2020/9/10
皆さんは、弔い酒というのをご存知でしょうか。この記事では、弔い酒についての情報をまとめています。弔い酒とは、どのようなものなのか、またどのようなお酒のことを言うのかなどの情報を紹介しています。弔い酒についてぜひ参考にしてみて下さい。
公開日 : 2020/4/20
更新日 : 2020/9/10
目次
弔い酒とは
弔い酒とは、葬儀にお酒を出すことなのですが、葬儀の際にお酒が出されるというのには、古来から日本では、お米は生命力の源とされていました。なので、米や米から醸造されるお酒は、穢れを寄せ付けないものと考えられていました。
そのため「古事記」や「日本書紀」には、古代の葬送儀礼についての記述がいくつか見られるようです。昔の葬儀には「殯(もがり)」というような風習があり、人がなくなってもすぐに埋蔵を行いませんでした。
さらに、遺体は、喪屋という小屋の中に、骨化するまで1年から3年間もの間長期安置さrていました。殯の期間に人々は死者を慰めるために遺体に食事を供えて、自分たちも食事をしながら歌ったり踊ったりしていたようです。
弔い酒の由来
時代が流れると同時に大陸から仏教が伝来し、仏式の儀式が行われるようになりました。殯の食事や歌や踊りは、次第に仏教の「布施」に通じる意味合いを持つようになりました。布施とは、仏や僧侶または貧しい人に衣食を施せば、我欲のない境地に達するという考え方のことです。
葬儀の際には、故人が遺した財産から料理やお酒を出すという事は、この布施にあたるような行為でした。それから、故人の極楽住生を願う行うと考えられるようになりました。このようにして、葬儀の際にお酒や食事を出すことが定着してきました。
さらに、江戸時代以降には、通夜や葬儀の際に喪家を訪ねてくる物乞いというのまで、小銭やお酒、食べ物などをふるまう地域もあったと伝えられています。
葬儀でお酒を出すタイミング
葬儀の流れの中で、通夜の後に出される食事は「通夜振る舞い」と呼ばれ、手軽につまめる軽食や寿司桶または、オードブルのおお皿などと共に、お酒を出すというのが一般的です。
ですが、食事やお酒は用意しません。お茶とお菓子あるいは、お茶だけで済ませるというケースも珍しくはありません。さらに、葬儀と告別式が終わった後、または火葬を済ませた後に「精進落とし」と呼ばれる会食を行います。
近年では、葬儀当日に初七日の法要を済ませることも多くあります。この場合は、法要の後の会食を兼ねて、食事をお酒を振る舞うことが大切です。四十九日の忌明けの法要の際も会食の機会を持つのが一般的とされています。
葬儀の際の会食のマナー
会食でのマナーとして、通夜振る舞いに声をかけられた場合は、故人をしのぶ意味でもできる限り参加をします。参加するということは、故人の供養となるので、マナーとして一口でも食事に箸を付けなければなりません。
また、会食でお酒を飲む際には、飲みすぎてはいけません。さらに、大きな声を出したり大声で笑ったりすることも禁止です。こういった場合での飲酒は、限度があるので、守るようにしましょう。
さらに、どうしても通夜振る舞いに出席出来ない場合は、ご遺族の方や親族の方に一言挨拶をしてから帰ります。途中退席をする際には、隣の人に挨拶をして、極力目立たないようにして退席するのが望ましいです。
弔い酒のまとめ
弔い酒についての情報をまとめました。弔い酒とは、どのようなもので、どのような時に出されるのか紹介しました。葬儀に参列される際には、このような細かな葬儀のマナーやルールをきちんと大切にしましょう。
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