臨終前にはどんな症状が現れる?接し方は?お別れの時にすべきこと

公開日 : 2020/4/20

更新日 : 2020/9/10

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臨終前には呼吸や排尿などに特徴的な症状が現れます。もし家族や友達など、自分の大切な人がそのような状態になってしまった時、どうすれば良いのでしょうか。大切な人に愛情と感謝をしっかり示すためにも、臨終前の症状や、症状が現れた時になすべきことを知っておきましょう。

公開日 : 2020/4/20

更新日 : 2020/9/10

目次

臨終前にはどのような状態になる?してあげられることはあるの?

誰もが必ず迎える最後の時、体は死へと向かう準備をするために特有の症状が現れます。大切な人がもしそのような状態になったら、「苦しんでいるのか」、「ついにお別れなのか」と、悲しくパニックになってしまうことでしょう。

 

しかし、大切な人が苦痛の少ない、安らかな最期を迎えられるよう、そして大切な人に愛情と感謝を伝えられるよう、できることはたくさんあります。

 

臨終前の症状と、周りの人がすべきことについてお話しします。

臨終前にはこのような症状が現れる

余命数日となると、体や精神に特有の症状が現れます。以下でご紹介しましょう。

排尿量が減少する

臨終前の症状の一つに、排尿が止まるというものがあります。これは病状が悪化して臓器の働きが悪くなることで起きるほか、尿道や尿管が詰まることも原因となります。尿道や尿管が詰まることでの排尿異常は、適切な処置によって改善できる場合もあります。

 

排尿が止まると体がむくんだり、尿毒症の症状が現れたりすることもあります。苦しそうに見えますが、本人は意識がもうろうとしているため苦痛は感じていないと考えられています。

眠っている時間が長くなる

臨終前になると、うとうとと眠っていることが多くなります。起こそうとしても起きないことが増え、家族や友人が会いに来ても起きている姿を見られないということもあるでしょう。これも自然なことだと受け止めて、無理に起こさないようにしましょう。

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せん妄状態になる

臨終前にせん妄状態になることもあります。これを終末期せん妄といいます。体に触れているものが煩わしくなって服を脱いだり点滴を外したりするほか、手足をふいにバタバタと動かしたり、神経質になったり、幻覚が生じたりする人もいます。

 

身体的苦痛や薬の副作用が原因となっていることもありますので、原因を特定し治療をおこなうことで制御できる可能性があります。

呼吸の変化

臨終前には呼吸が独特のものになります。中には死前喘鳴と言って、呼吸のたびに喉がコロコロ音を立てる人もいます。痰がからんでいるようで苦しそうに見えますが、本人は苦痛を感じていないことも多いです。無理に吸引をすると、却って苦痛を与えてしまうことになります。

 

最期の時を迎えると、息を吸うたびに下顎が上がる「下顎呼吸」から、浅い呼吸、深い呼吸、無呼吸を交互に繰り返す「チェーンストークス呼吸」へと移行していきます。そして無呼吸の状態から深い呼吸をし、そのまま呼吸停止となり、心肺停止、瞳孔の拡大が起こって臨終となります。

 

中治り現象が起きることも

臨終前に意識がもうろうとし、ずっと眠っているような人が急に意識を取り戻し、はっきり話し始めることがあります。一時的に回復したように見えるため、「中治り現象」と呼ばれています。

 

これは脳が少しでも命を長らえさせるために、幸福感をもたらす作用を持つホルモンを分泌しているからであると考えられています。

 

最期に再び大切な人と話せた喜びは、残された人の悲しみを和らげてくれます。中治り現象は、脳がくれる最後のプレゼントなのかもしれません。

 

 

大切な人に臨終前の症状が出たら

家族や友人など、大切な人に臨終前の症状が出たらどうすれば良いのでしょうか。

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自然なことだと受け止める

大切な人がいよいよ自分の元を去ってしまうと思うと、悲しみやパニックに支配されてしまうかもしれません。しかし、死は誰にでも訪れる自然なことです。なるべく冷静に受け止めて、残された時間をより良いものにできるようにしましょう。

病院・医師との連携を取る

臨終を迎えるという段になっても、苦痛を和らげるための治療や処置は可能です。病院や医師との連携を取り、何らかの症状が出た時は適切に処置してもらえるようにしておきましょう。

 

特に在宅での看取りをする場合は、かかりつけ医との連絡を密にし、もしもの時に迅速に対応してもらえるようにしておきましょう。

声やぬくもりを最後まで伝える

体が死へと向かう時、最後まで残っているのは聴覚だと言われています。意識がないからと言ってただ見守るのではなく、「ありがとう」、「愛しているよ」と優しく声をかけてあげましょう。お気に入りの音楽やテレビ番組を流すのも良い方法です。

 

手を握ったり髪をなでたりして、最後まで愛する人にぬくもりを伝えてあげましょう。また、愛する人の最後のぬくもりを感じることは、残された人に取っても温かな思い出となります。

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泣くのを我慢する必要はない

臨終前の人の前で泣くと心配をかけたり悲しませたりするからいけない、という人もいます。しかし、大切な人が亡くなるのは悲しいというのはごく自然な感情です。

 

泣くことによって、どれだけ愛していたかを伝えることもできます。すべてを自然のままに任せ、泣きたいときは素直に泣くようにしましょう。

臨終前の症状についてまとめ

臨終前の症状についてお話ししました。その独特の症状は、体が死へと向かう準備をしていることの証でもあります。誰もが迎えるごく自然なことなので、パニックにならず、冷静に対応するよう心がけましょう。

 

とは言っても、やはりお別れは悲しいものです。感情を抑える必要はありません。最期を迎える大切な人に寄り添い、涙を流し、愛情を伝えましょう。そのような優しい時間は臨終を穏やかなものにし、残された人の心にも温かな思い出となって残ることでしょう。