煩悩の意味とは?108個ある煩悩の意味や由来・最も苦しめる煩悩とは

公開日 : 2020/3/18

更新日 : 2020/9/10

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「煩悩」という言葉は聞いたことがある方も多いと思います。ですが、煩悩の詳しい意味や由来などについては知らない方も多いと思います。仏教で使用される言葉ですが、煩悩について理解する事で毎日を幸せに生きるヒントにもなります。今回は煩悩について詳しく解説しています。

公開日 : 2020/3/18

更新日 : 2020/9/10

目次

そもそも煩悩とは?

「煩悩」という言葉は聞かれた事がある方も多いと思います。詳しい意味が分からない方も多い煩悩について今回は意味や詳細について解説しています。煩悩にはマイナスな意味にとられる事もありますが、人生に役立つので参考にしてみて下さい。

 

煩悩の意味とは

煩悩は仏教で使用される言葉です。人を苦しめたり煩わせる心、悟りの道を妨げる心の事を意味します。仏教では欲が満たされたら苦しまなくなるわけではないと考えられていてこれを有無同然と言います。

 

つまり欲しい物を手に入れても人は幸せになれないという事で、仏教では幸せに感じられない場合には自分の外に原因があるのではなく、内側にあると言われています。この自分自身を苦しめる心の事を仏教では煩悩と言います。

 

煩悩は1人108種類あると言われています。1文字で煩悩を表すとされる漢字は108画です。この漢字は「苦平悪意舌耳女子身鼻眼浄染」で構成される漢字です。除夜の鐘を108回つくのは108個ある煩悩を鐘が1つ鳴るたびに1つ消していき、来年の幸せを願います

108個ある煩悩とは?

煩悩の意味については解説しましたが、108個もあるのでそれぞれの意味を紹介するのは難しいですが、その中で特に私達を苦しめる煩悩について紹介します。また、108個あるとされる由来や煩悩を無くす事ができるのかについても見てみましょう。

私達を苦しめる3つの煩悩

108個の中でも特に私達を苦しめる3つの煩悩を紹介します。その3つは貪欲(とんよく)と瞋恚(しんい)と愚痴(ぐち)です。これは仏教で三毒の煩悩と呼ばれていて強力な煩悩であるとされています。

貪欲とは

貪欲は「底なしにある欲の事」です。仏教での意味で使用される場合には(とんよく)と読みます。仏教ではいくらお金を持っていても外見が綺麗でも人はもっと欲しがり続けるので満たされる事が無いとされています。

 

この無限の欲を叶え続けるのは無理です。この次々と出てくる欲が他の煩悩にも繋がっていくのです。貪欲はネガティブととらえられてしまいますが、「貪欲に知識を吸収する」といった前向きな言葉でも使用されています。

瞋恚とは

瞋恚は「怒りの事」です。人は欲が満たされない事やそういった状況が続くと怒りが増します。怒りは抑える事が難しい感情です。そのため、仕事や人間関係にヒビをいれてしまう場合もあります。怒りにまかせて行動してしまった後には後悔が残る事が多いです。

愚痴とは

愚痴は「羨ましい気持ちや妬みの気持ち」の事です。誰でもそういった感情を持つ事はありますが、自分よりも良い物を持っている人を見たり、出世している方を見ると羨ましいといった感情が負の気持ちに変わる場合もあります。

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108個あると言われる煩悩の由来

煩悩が108個あると言うは説明しましたが、どういった由来があるのでしょうか?いくつか諸説あるので4つの説について紹介します。由来をする事で煩悩について深く知る事ができて人生にも役立ちますので見てみましょう。

108個の煩悩の1つ目の説

1つ目の説は(六根が6)×(好・悪・平が3)×(浄・染が2)×(過去・現在・未来が3)を全て掛けると108になるという説で、六根は人に感覚を生じさせて迷いを与える物の事です。眼や耳、鼻、舌、身、意の6つの事です。


好・悪・平は人間の感情の事です。好は快感で悪は不快、平はどちらでもないという意味です。浄・染は浄が綺麗で染はきたないという事です。三世は過去と現在、未来を表していて全てを組み合わせると108となるので煩悩は108個あるとされています。

108個の煩悩の2つ目の説

2つ目は四苦八苦に由来しているという説です。(四苦は4×9)と(八苦は8×9)を足すと108になるので煩悩は108個あるとされています。また、季節などを表す暦に由来しているという説もあります。月の数が12+二十四節気が24+七十二侯72を足すと108です。


月の数とは1月~12月までの事で二十四節気は春夏秋冬を6つずつに分けたもので、立春や秋分、夏至などです。七十二侯は二十四節気をさらに分けた暦の事で、中国の古い暦が日本に伝わり日本式になったとされています。これを足すと108になります。

108個の煩悩の3つ目の説

3つ目の由来は日本独特の説です。日本では昔から数えきれないほど多いものを指す時には「数字の8」を使い表す事が多かったのです。例えば八百万や嘘八百などが挙げられます。そのため、そこから108になったという説です。

煩悩を無くす事はできるの?

煩悩は無くす事ができるのでしょうか?仏教では、煩悩は無くすことができないと考えられています。ですが、煩悩を抱えたまま幸せになる事ができるとも考えられています。これを煩悩即菩提(ぼんのうそくぼだい)と言います。


煩悩の元になっている苦悩を無くせたら煩悩を幸せへ変える事ができるという考え方です。煩悩は人は誰しも持っているものなのでその本質を解いていけば幸せに変える事ができ、悟る事ができます。

煩悩と上手く付き合う

煩悩は誰しもが持っていて、それを無くす事はできませんが、上手く付き合えば幸せになれます。今の自分の心の状態を理解する事は人生をより良く生きるためにはとても大切な事なので煩悩について理解を深めてみましょう。