お通夜のお清めの塩のかけ方とは?忘れた場合は食塩で代用できる?
公開日 : 2020/3/19
更新日 : 2020/9/9
お通夜の席で会葬礼状などとともにお清めの塩を渡されることがありますよね。しかし、実際お通夜で渡される塩にはどんな意味があるのでしょうか?また、塩を渡されなかった場合は食塩で代用できるのでしょうか?今回は塩のかけ方や塩が無かったり忘れた場合の対処法をご紹介します。
公開日 : 2020/3/19
更新日 : 2020/9/9
目次
お通夜の塩について
お通夜に参列したときに会葬礼状などとともにお塩を渡されることがありますよね。しかし、実際そのお塩にはどんな意味があって、正しいかけ方はどうするべきなのかを知っている方は少ないのではないでしょうか?
また、お塩を渡されないお通夜もあり、その場合はかけた方が良いのかや食塩などで代用できるのかなど考えてしまいますよね。実は宗派や誰のお通夜なのかによってお清めの塩をかけない場合もあります!
そこで今回はお通夜で配られるお清めの塩にはどんな意味があるのかから正しいかけ方、忘れた場合は食塩で代用できるのか、お清めの塩がいらない場合のお通夜とはどんなものなのかなどについて紹介していきます!ぜひ最後までご覧ください。
お通夜に塩はなぜ必要なのか?
ここではお清めの塩にはどんな意味や役割があるのかということからお塩が配られるお通夜とそうではないお通夜の違いとはどこにあるのかなどまで紹介していきます!
死の穢れから身を清める役割がある
穢れとは「気が枯れる」ことを指し、完全に気が枯れている状態が死だと捉える考え方が神道にはあります。この穢れは生きているものにも伝染してしてしまうとも考えられているます。そこで穢れを祓うために用いられたのがお塩でした。
このような考えは古事記で書かれた話が由来だとされており、その考え方が現代にも伝わっているようです。古事記の話とは死後の世界に行ったイザナギが現世に帰ってきた際に真っ先に海に飛び込んだというもので、そこから塩がお清めに使えると考えられるようになったようです。
仏教では死を穢れと捉えない為に仏式では配られない?
詞を穢れと捉えるのは神道の考えであり、仏教では死を穢れと捉えていません。仏教ではむしろ死を身近にあるもので生きていくもののために活かすものだという反対の意味があるようです。ではなぜ現代でもお通夜の帰りにはお清めの塩が配られるのでしょうか?
それは日本古来の宗教が神道だったためです。昔からの神道の考え方が現代まで強く影響しており、仏式のお通夜であったとしてもお清めの塩を配られることが多いです。一方で仏教の考えを重んじて塩を配らないケースも段々と増えてきているようです。
実は葬式の食事にもお清めの意味がある?
実は通夜の後に行われる食事である通夜振る舞いにもお清めの意味があるとされています。食事には活力を得るという意味もあり、葬儀で弱った気を回復させる効果があるとされいます。
また通夜振る舞いにはお酒が出てくることもありますが、お酒にも邪気を払う効果があるとされています。伝記や日本古来の話でもお酒が清めのために用いられています。邪気を払いたいと思う方はお清めの塩だけでなく通夜振る舞いに参加することをおすすめします。
お清めの塩の使い方とは?
お通夜の後、塩で身を清め、邪気を払ってから家に帰りたい場合、清め塩の使い方も知っておきましょう。車や家に入る時や葬儀会場での使い方と、塩が余った時の扱い方についてご紹介します。
家の玄関に入る前に使う
お通夜など葬儀の場で付いてしまった邪気を払うために、お清めの塩を使う一般的なタイミングとしては玄関に入る前です。マンションの場合でも家の場合でも敷地内に入る前のタイミングでお清めの塩を使うようにしましょう。
また家の中に邪気を持って帰らないことが一番の目的ですのでお通夜が終わったタイミングですぐに塩をかけても問題はありません。家に入る直前でも時間が経っても変わりはないようです。
車に入る前にも使うべきなのか?
車でお通夜の会場に来た方は、車に乗り込むタイミングでも塩を振りかけるべきなのか迷ってしまいますよね。結論から申し上げると、かけてもかけなくてもどちらでも問題ないようです。
しかし、そのまま乗り込むのは気分的に優れない方もいらっしゃると思います。その場合は車用と自宅用と二つのお清めの塩が必要なことを事前に葬儀会場のスタッフに伝えておくと良いようです。
身体にかける順番とは?
一般的に正しいとされているお清めの塩の使い方は塩を一つまみ程度つかんで、胸からかけていき背中、足元と塩をかけていきます。最後には地面に軽く振りかけて塩を踏んでから車や自宅に入るようにしましょう。
上記のかけ方は一般的に言われているかけ方ですので、地域や風習によって異なってきます。また、上述したように基本的に仏式のお通夜では必要のないとされている行為ですので、大切なのは気持ちの部分ともいわれています。
一人暮らしの場合のかけ方とは?
一人暮らしの場合は背中全体の塩をかけることが出来ずに困ってしまいます。しかし、その場合は背中の方に手をまわしてかけるだけで充分だとされているようです。一人の場合は、塩をしっかり踏むことの方が大切だとされています。
塩が余った時は?
余ったら処理に悩むかもしれませんが、清め塩は、固まらない処理がしてあったり香料が入っていたりして、基本的に食べられません。使い切るのがおすすめですが、余ったらゴミとして処分してかまいません。捨てるのが気になる場合は、生ごみの殺菌用に利用する方法もあります。
お清めの塩を忘れた時に食塩で代用しても問題ない?
会場で清め塩が用意されなかった場合でも、参列した側が気になるようなら、家に帰って玄関に入る前に自分で用意した塩で清めましょう。その場合は、自宅の食塩で代用できます。ただし、家の人に頼んで持って来てもらうか、あらかじめ玄関の外に用意しておきましょう。
忘れて家に入ってしまっていたら、塩を持ち、もう一度玄関の外に出て払ってから入り直しましょう。とはいえ、気持ちの問題で済ませても大丈夫なようです。
お清めの塩をかけ忘れたらどうするべき?
お通夜の帰りにお清めの塩を貰ったとしても、家に帰ってくる頃に忘れてしまって塩をかけずに家の中に入ってしまうこともありますよね。しかし、上述したように基本的に仏式のお通夜の場合は塩をかけなくてもよいとされています。
ですので、特に気にしない方はそのままでも問題です。気になった方は喪服のまま玄関先に戻って上述した手順でお清めの塩をかけてもらえば浄化できるとされています。喪服から着替えてしまった方は、喪服にも塩をかけることを忘れずにしましょう。
身内や親族の葬式ではお清めの塩を使わない
神道の考え方では、お塩で清めるのは参列者だけで喪主や親族は清める必要が無いとされています。親族の場合は故人の死を穢れと捉えるのではなく、悲しみ受け止めてあげるほうがよいという考えから、このような風習となったようです。
まとめ
お通夜の清め塩は、神道に由来する“邪気を払い身を清める”儀式に使います。宗派や土地の慣習によって違うため、必ず用意されるとは限りませんが、参列する側の気持ちで、代用の塩も使い対処しましょう。清め塩の使い方も、とっさの時にぜひ役立ててください。
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