葬式の日程は六曜に則るべき?関連性や避けるべき日などを解説

公開日 : 2020/2/28

更新日 : 2020/10/25

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カレンダーで見かける六曜は、もその日の吉凶を占うためのものです。冠婚葬祭にはこの六曜を鑑みて日取りを決めることが多いですが、果たして本当に葬式と六曜に大きなかかわりはあるのでしょうか。六曜のそれぞれの意味と、葬式に相応しい日の選び方を解説します。

公開日 : 2020/2/28

更新日 : 2020/10/25

目次

葬式と六曜について

身内が亡くなった時、まずするべきことは葬式の日取りを決めることです。葬式はなるべく早く行いたいという場合が一般的ですが、六曜の観点から日がよくないということで、通夜や告別式を1日遅らせることはよくあります。果たして、本当に葬式は六曜に則って執り行う方がよいでしょうか。

カレンダーでよく見かける六曜とは?

六曜とは古代中国で生み出された思想で、その日の吉凶を占うものだと言われています。六曜には大安や仏滅などの6つの種類があり、カレンダーで見かけるという場合も多いでしょう。六曜がめぐる順番は決まっていますが、旧暦の月末に1度リセットされ、次の月の1日には新しい六曜から改めてスタートしていきます。

 

六曜にはそれぞれ意味があります。それぞれの六曜の名前と意味を、基本的な六曜の順番ごとに解説していきます。

先勝

「せんしょう」または「さきがち」と読みます。先勝ちは「先に行うと勝つ」という意味があるため、大事な試合や取引などは験を担いで先勝の日を選ぶ場合も多いです。ただし名前の通り、先勝の日は午前中は吉ですが、午後は凶に転じるとされるため、勝負事は午前中に行うのがよいでしょう。

 

先勝からスタートする月は1月と12月です。

友引

「ともびき」と読み、もともとは「共引」と記されていました。「共引」は名前通り「共に引き分け」という意味でしたが、段々と意味が変化し、現在は「災い事が友に及ぶ日」だと考えられています。

 

このため、現在でも葬式は友引の日を避けることが多く、また友引の日は休場になる火葬場もあります。2月と8月の六曜は友引から始まります。

先負

「せんしょう」「さきまけ」または「せんぷ」と読み、3月と9月がこの先負から始まる月に当たります。先勝の反対で「先に行えば負ける」という意味があり、午前中の勝負事は凶、午後になると吉に転じると言われています。

 

しかし、1日を通してあまり運のいい日ではないため、大事な勝負事は日を改めるほうがよいでしょう

仏滅

「ぶつめつ」と読みます。「仏が滅するほどの凶日」という意味を持ち、六曜の中では最も縁起の良くない日ですが、実際には仏教とは何の関りもないと言われています。ただし凶日であるため、結婚式などのお祝い事は仏滅を避けて日取りを選ぶ場合が多いです。仏滅から始まるのは4月と10月です。

大安

「たいあん」と読み、六曜の中ではもっとも運のいい日とされています。なにをしても吉と出るため、とくに結婚式などの祝い事は大安の日が選ばれることが多いです。また勝負事を大安に行うのも好まれます。大安から六曜がスタートするのは、5月と11月です。

赤口

「しゃっこう」または「せきぐち」と読み、仏滅と同じく凶日に数えられます。ただし仏滅が物事全般に対して凶日であるのに対し、赤口はとくに祝い事に対して凶だと考えらています。また血や火を連想させる赤という言葉があることから、刃物や火の取り扱いにとくに注意すべき日とも言われています。

 

赤口は正午ごろの1時間が吉とされ、それ以外の時間はすべて凶です。6月と12月が赤口から始まる月です。

仏教の葬式と六曜の関連性

六曜には「仏滅」がありますが、仏教との関連性はありません。つまり仏教の観点から、葬式の日取りを六曜に則って行う必要はまったくないのですが、縁起を担ぐという考えから、現在でも葬式は六曜に沿って執り行われることが多いです。

 

それでは葬式に相応しい六曜や、逆に避けるべき六曜はあるのでしょうか。それぞれの場合について解説していきます。

通夜と六曜の関係

不幸が重なることを避けるという意味から、通夜は友引を避けて執り行われることが一般的です。これは死者が参列した友人をあの世に引いていってしまうかもしれない、というおそれから生まれた風習です。

 

他の先勝・先負は勝負事に対する吉凶なので葬式とは関係がないと言われますが、通夜を先勝に行うと自動的に翌日の告別式が友引に当たります。仏滅は仏事にいい日という説もあるため、通夜は避けるべきということはありません。大安は何事もうまくいく日ですので通夜が滞りなく済むという願いを込めることができ、赤口は慶事に対する凶日です。

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告別式と六曜の関係

通夜と同じく、告別式も友引を避けることが非常に多いです。加えて、火葬場によっては友引の日は閉場している場合もあります。そういう地域では、友引の翌日は斎場や火葬場が非常に混雑することがあるので、注意しましょう。

法事と六曜の関係

法事もおおむね通夜・告別式と同じですが、葬送の儀式一式ほど厳格に気にされてはいません。ただし友引はやはり好まれませんので、参列者の心情を鑑みて避ける方が無難です。また赤口は正午の仏事は凶という説がありますが、そもそも六曜は仏教とはなんの関連性もないため、根拠のある謂れではありません

結婚式は?

次に結婚式と六曜の関係を見ていきましょう。万事に吉日ということから大安を選んで式をあげるカップルは非常に多いです。また、慶事が重なるのはおめでたいと言われ、友引の日を好む傾向も強いです。

 

逆に避けるべき日と言われているのが、慶事に凶日である赤口です。また縁起が悪そうという考えから仏滅を避けることもあります。

お葬式にダメな日はあるの?葬儀の日程の決め方とは?

仏教において友引のお葬式や先勝に通夜を行うと翌日が友引になってしまうため避けるべきであることは紹介しました。しかし基本的にお葬式を行うべきではない日は無いです。では、どのように葬儀の日程を決めていけばよいのでしょうか?

 

ここでは六曜とは少し離れて葬儀の日程を決めていくうえで大切な観点を紹介していきます!

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遺族や親族の都合が第一優先

葬儀の日程を決めるうえで一番大切なのが遺族や親族が参列することが可能かどうかです。火葬や葬儀は故人と遺族にとって非常に大切な式です。そのため六曜や凶日を確認する以前に遺族や親族の都合が良いかを考えましょう。

 

またなるべく故人の知人にも参列してほしいと考える場合は急な日程は避けましょう。親族や知人のなかには遠方に住んでいたり、どうしても外せない仕事が入っている方もいるでしょう。そのような方も考慮するためにも余裕をもった日程で決めていきましょう。

僧侶や葬式会場の予定も確認

葬儀の日程を決めていくうえで次に大切なのが僧侶や会場の予定が合っているかどうかです。火葬や葬儀は僧侶や会場がいなくては成り立ちません。特に菩提寺を持っている方は予定が合わないから違う僧侶に依頼するということが簡単にできませんの注意が必要です。

 

火葬場や葬儀場についても定休日や空き日をあらかじめ確認しておきましょう。友引の日は火葬場や葬儀場が定休日なところも多いため、友引の翌日は火葬や葬儀が集中して混むことも考えられますので注意しましょう。また大安の日も混む傾向があるようですので気を付けましょう。

仏教以外の宗教の葬式と六曜の関連性

仏教と六曜の関連性については上記で詳しく紹介してきました。しかし他の宗教では六曜はどのように考えられているのでしょうか?そこで以下では日本古来の宗教である神式と日本に1%前後いるといわれているキリスト教と六曜の関係性について紹介していきます!

神式と六曜の関係性

日本古来の宗教である神式ですが、こちらも仏教と同様に六曜と全く関係がありません。しかし神式を信仰している方のなかには仏滅を避ける方もいますが、こちらに関しては神式の教えというよりかは昔からの風習という面が強いようです。

 

神式の葬儀を執り行いたいと考えている方も仏教の日程の決め方と同様に六曜よりも親族や遺族の日程を優先して決めていきましょう!

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キリスト教と六曜の関係性

キリスト教徒は日本に人口全体の1%前後いるといわれています。人数にすると200万人弱となりますので思ったよりも多くの方がキリスト教徒だということになります。そんなキリスト教ですが、こちらも仏教や神式と同様に六曜と全く関係ありません

 

一方でカトリック教会のなかには聖土曜日を休みとしているところが多くキリスト教の葬儀を行えないという場合も多いようですので、仏教同様に葬儀会場の予定についても確認しておくことをおすすめします。

葬式と六曜はそれほど関係はない

六曜は仏教との関連性は実はありませんが、それぞれの意味が世間に広く浸透しているため、現在でも六曜に則って葬式の日取りを決める場合は非常に多くなっています。とくに友引の葬式は参列者にとっても心証がよくないため、避ける方がベターでしょう。