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線香の本数、何本が正しい?あげる意味と主な宗派のルールを解説

仏壇に手を合わせる時に線香を立てますが、何本立てるのが正しいのか、そもそもなぜ線香を立てるのか知っていますか?線香の本数には意味があり、その本数は宗派によって変わってきます。ここでは線香の本数に込められた意味、宗派によって異なるルールについて解説していきます。

線香をあげる意味とは?

まずは、仏壇に線香をあげる意味について考えてみましょう。なぜ故人と向き合う時に線香をあげるのか、それには4つの意味があるといわれています。

お清め

線香の香りには、悪いものを祓う力があるといわれています。香炉に線香をあげる前に、線香の香りで自分の邪気や五感、その場所を線香の香りで清め、心と環境をきれいにしてから故人と向き合いましょう。

俱舎論の一説

仏教の経典である「俱舎論(くしゃろん)」に記載されている一説に“人は死後匂いを食べ、生前に徳を重ねた人は良い香りを食べることができる”というものがあります。故人が良い香りを食べられるよう、残された人々ができることのひとつが線香を焚くことなのです。

道しるべ

線香の煙は、真っ直ぐに上へと昇ります。この先には死後の世界があるといわれており、線香を焚いて煙を出すことで故人が迷わず旅立てる、いわゆる道しるべになるといわれています。

故人と繋がる手段

線香をあげている間は、線香の香りを通じて故人に話ができるという謂れがあります。故人に伝えたい気持ちや報告したいことがあるときに線香を焚き、香りが持続している間に思いを伝えましょう。

 

このように、線香を焚く行為には様々な意味があります。どの説も故人を偲ぶ気持ちが元になっていることは間違いなさそうです。

線香をあげるときのマナー

線香は「ただあげればいい」というものではありません。いざという時に恥をかかないよう、最低限のマナーはわきまえておきましょう。

線香は立てる?寝かせる?どちらが正しいの?

香炉に立っている線香、寝かせて置いてある線香、どちらも見たことがあるのではないでしょうか。立てるのか寝かせるのかは、各宗派によって異なります。詳細は後半で紹介していきますが、多くの宗派は線香を香炉に立て、一部の宗派では寝かせてあげるのが正しい方法となっています。

 

通夜や葬式の時には、その場のしきたりに従うのがベストです。例え自分の宗派と違ったとしても、故人や遺族、通夜や葬儀の場所のルールに合わせて立てるか寝かせるか判断するようにしましょう。

線香への火のつけ方にNG行為はある?

線香へ火をつける時には、そばに立っているロウソクから火を貰うのが正しいマナーです。マッチやライターから線香へ直接火をつけるのはNG行為になるので気を付けてください。

 

また、線香に思った以上に火が付いてしまったときや、ロウソクの火を消すとき、息を吹きかけて火を消すのもNG行為です。火が大きくなってしまったときは、手で仰ぐようにして消すのがマナーだと覚えておきましょう。

線香の正しい本数は?

線香の本数は、1本~3本が一般的です。しかし各宗派や、故人が亡くなってからの経過日数、場所などによって本数が多少異なります。ここでは通夜や葬儀の場、四十九日まで、そのあとの線香を立てる本数とその理由を解説していきます。

通夜・葬儀での線香の本数は1人1本がマナー

通夜・葬式で線香をあげる時は、1人1本がマナーです。通夜には沢山の人が訪れますので、1人で何本もあげてしまうと直ぐに香炉がいっぱいになってしまい、あとから線香をあげる人の場所が無くなってしまいます。

後からあげる人のことも考え、通夜・葬式の場では線香の本数は1人1本に留めるようにしてください。

葬儀~四十九日までも1本

通夜と葬儀が終わってから四十九日までの間は、仏壇にあげる線香の本数は1本が一般的です。

 

人の魂は亡くなってから四十九日間はまだ現世にいて、四十九日後にどの世界に旅立つかが決まるといわれています。行き先が決まり、いざその世界へと旅立つ…という時に道しるべになるのが線香の煙になるのです。

 

線香の煙を辿っていくと決められた世界へたどり着けるのですが、この時に線香が複数本あると煙も複数になってしまい、故人がどの煙をたどればよいのか分からなくなってしまいます。

 

故人がきちんと天へと昇るためにも、四十九日までは線香の本数は1本だけにするというのが昔からの習わしになっているです。

火災に要注意

線香の煙が故人の道しるべになるという意味の他に、「故人は天に召されるまでの間、線香の香りを食べる」という説があります。

 

そのため「故人がお腹を空かせないよう、四十九日間は絶えず線香を焚き続ける」という風習がありましたが、現在では火災などの心配もあり、行っていない家庭がほとんどです。

 

故人を偲びつつも、線香をあげるのは家が留守にならない時間だけにし、くれぐれも火災を引き起こさないよう気を付けましょう。

四十九日後は各宗派のルールに従う

四十九日を過ぎた後、仏壇に手を合わせる時の線香の本数は各宗派のルールに従いましょう。とはいえ、身内ならまだしも友達や知人の宗派までは知らないことも多いでしょう。


分からない時には、仏壇を置いている世帯の方に線香の本数とあげ方をお尋ねする、もしくは自分の宗派のやり方でやる、どちらでも大丈夫です。どちらも間違いではありませんので、安心して線香をあげ、仏壇に手を合わせるようにしましょう。

主な宗派の線香の本数とあげ方

ここからは、主な宗派の仏壇にあげる線香の本数、あげ方を解説していきます。

曹洞宗・日蓮宗・臨在宗

曹洞宗・日蓮宗・臨在宗は、線香の本数が1本です。仏壇に線香をあげる時には、ロウソクから火をつけた線香を香炉の真ん中に立ててから手を合わせるようにします。線香によっては倒れやすいものもあるので、充分に気を付けましょう。

浄土宗

浄土宗は、線香の本数は1本~3本です。1本の場合は香炉の真ん中に立てるか、真ん中辺りから折って寝かせます。2~3本あげるときには、香炉の真ん中に寄せてから立てるようにしましょう。

浄土真宗

浄土真宗は、線香の本数は1本です。1本の線香を真ん中付近で2つに折り、ロウソクから火をつけ、立てずに横に寝かせるような形で香炉に置いてください。

真言宗・天台宗


真言宗・天台宗は、線香の本数は3本です。これは「仏・法・僧」、または「過去・現在・未来」の意味があると言われ、「三宝」と呼ばれています。あげるときには、仏壇側に少し間を空けて2本立て、手前に1本立てるようにします。仏壇から見て三角形、自分から見て逆三角形になるように立てましょう。

なにより大事なのは故人を偲ぶ気持ち

線香の正しい本数やあげ方、意味は宗派によって異なりますが、そのどれもに共通しているのは、故人を偲ぶ気持ちです。「きちんと成仏できるように」という気持ちがあれば、多少宗派のルールから外れていても、あまり影響はありません。

どの宗派のルールも「絶対的」ではなく、あくまでもひとつのマナー、ひとつの目安として参考にしてみてください。

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