永代供養にかかる費用の相場はどの程度?お墓のタイプや宗派での違いとは
公開日 : 2020/12/4
更新日 : 2020/12/4
永代供養をする方も増えているかもしれません。しかし、いざ永代供養にしようと考えても、どの程度の費用がかかるのか分からない場合もあるでしょう。そこで今回は、永代供養にかかる費用の相場を、お墓のタイプや宗派での違いで見ていきたいと思います。
公開日 : 2020/12/4
更新日 : 2020/12/4
目次
永代供養の意味や料金について
まずは、永代供養とはどういったものなのか、そして永代供養と永代使用の違い、費用はおおまかにどの程度必要になるのかなどについて、見ていきたいと思います。こうした点も、大事になると考えられるからです。
最初に、基本的なことを抑えておきましょう。
寺院や霊園が代わりに供養してくれる
永代供養とは、お墓に行けない方の代わりとして寺院あるいは霊園が永代にわたり供養をする方法です。故人の通夜および葬儀を行わない、『0葬』の供養方法としても最近では注目されています。とはいえ、永代という場合でも遺骨の安置に期限を設けているところも多いでしょう。
寺院の多くが、33回忌までという期限となっているのです。
永代供養と永代使用はどう違う?
永代供養と永代使用という言葉がありますが、永代供養は寺院あるいは霊園に遺骨を預け、永代にわたって供養してもらうことを指します。そして永代使用になると、お墓を永代にわたり使用するという意味があるのです。
寺院や霊園に永代使用料を払って、お墓を使用する権利を得る必要がある点が特徴となります。永代供養も永代使用も、返還や転売といったことができませんので、覚えておいてください。
寺院などの充実度により費用が異なる
永代供養の費用は、10万円から50万円と大きな差があります。これは、永代供養墓の形式や供養の内容が、寺院もしくは付帯施設がどの程度充実しているのかにより、変わってくるという点にも理由があるでしょう。
通常は、永代供養の費用というのは遺骨の収蔵・埋蔵される面積と金額が比例するという点も、覚えておいてください。
お墓のタイプ別の永代供養の相場とは?
単独墓や集合墓、合祀墓など、お墓の種類によっても永代供養の費用は異なるものです。ここでは、お墓のタイプによる費用の違いについて見ていきたいと思います。永代供養をする場合に、どのお墓を選ぶのかの指標となるかもしれません。 永代供養を検討するなら、覚えておくようにしてください。
単独墓
単独墓は一般的なお墓と同じく個別の墓石を建て、納骨をするものです。永代供養料として40万円と、墓石の費用が別途かかるでしょう。墓石は様々とありますので、費用に関しては一概には言えません。
ただ、墓石の費用に加えて永代供養料が40万円ほど必要となることを知っておいてください。ちなみに、期間が33回忌までとされていて33回忌が過ぎれば墓石が撤去されて、本骨も共同となる納骨堂へと移されます。
集合墓
集合墓の場合は、納骨スペースが個々に分けられているものの、それぞれに小規模な石碑や石塔を建て、それを集合する形で1つのお墓としてまとめるものです。こちらの場合は永代供養料が20万円と墓誌刻字料が3万円ほどかかります。
単独墓よりも安価になっていて、33回忌を過ぎれば共同納骨室に移動される点は単独墓と同様です。
合祀墓
合祀墓は遺骨を分けることなく他の人の遺骨と混ぜて納骨をし、記念碑等を建てるものです。合祀墓の費用は、永代供養料の10万円と墓誌刻字料が3万円となっていて、他のお墓のタイプよりも安価となってます。
合祀墓での墓誌への掲載期間は、33回忌までとなっているでしょう。
永代供養にはどんな費用がかかる?
永代供養をするにしても、お金はかかるものです。続いては、永代供養に必要となる費用について見ていきたいと思います。永代供養料ももちろんかかりますが、それ以外にも経費がかかるでしょう。
もし永代供養をご検討中であれば、覚えておいてください。
永代供養料
永代供養料というのは、遺骨を預かって永代にわたり供養をする料金であり、合祀の場合も含まれます。料金の相場は10万円から100万円となっていて幅広く、前述のように永代供養のタイプにより費用も変わってくるということです。
分からないことなどがある場合には、前もって寺院や霊園に問い合わせをして疑問点を解消することが大切でしょう。
供養料(法要のお布施)
永代供養で遺骨を納める場合には、僧侶に読経をしてもうことになります。供養料とは、法要のお布施でもあり僧侶にお経を読んでもらったお礼にお渡しする費用です。永代供養の場合であっても、大体のケースで供養料も支払われているでしょう。
よって、永代供養料だけではなく供養料も念頭に入れておくことが必要となります。
その他にかかる費用
永代供養をする際にかかる費用は、永代供養料や供養料のみではありません。それ以外にもかかる費用があることを忘れないようにしてください。次では、永代供養料や供養料以外で永代供養に必要となる費用についてお伝えします。
永代供養に必要な費用には、墓碑銘や墓誌刻字料、管理費がかかってきます。これらの費用とは一体どういったものなのでしょうか。
墓碑銘
墓碑銘とは、墓碑に彫刻される故人の経歴や業績といったものが書かれた短い文章のことです。墓石に彫られた文字を全て墓碑銘というケースもあるでしょう。墓碑の価格相場は5万円から20万円となっています。
続いて、墓碑に墓碑銘を彫るにあたり故人の戒名を彫るとしたら、3万円から5万円ほどが相場です。要するに、墓碑銘の費用としては墓碑の費用と墓碑銘の費用がかかるということです。
墓誌刻字料
墓地あるいは霊園には、お墓の敷地に墓誌といわれる文字の刻まれた石碑が見受けられます。戒名や没年月日などが記されていて、座右の銘や辞世の句が刻まれるパターンもあるでしょう。
通常であれば、名入れをするだけであれば1人分で4万円ほどが相場です。2人目以降になれば多くの場合で料金は安くなる可能性があります。
管理費
納骨堂等に故人の遺骨を納めるとしても、維持費はかかるものです。利用者のために参道の掃除をすることや、水回りや照明といったものを切らさないようにする必要があるからです。この様に維持費といったものもかかるのです。
こうした維持費は、永代供養料として初回に含めた形で支払うようになっているでしょう。要するに、管理が別途かかるということはありません。永代供養では、半永久的に供養をすることになります。
そのため、何度も支払うことのないようにするためというのもあるでしょう。
永代使用料
永代使用料となる土地の代金は、立地条件により変わってきます。例えば東京都23区では約160万円から200万円となっていて、23区以外の都内では40万円から60万円となるでしょう。地域によっても差があるということです。
都立の青山霊園では、1.60平米の土地代だけでも約480万円ほどが必要となります。
宗教によっても永代供養の費用相場が異なる
仏教の場合は、宗派が様々にあります。寺院も宗派が分かれていますし、永代供養の費用もそれぞれによって変わってきます。ここでは、各宗派による永代供養の費用の相場を、寺院を例に挙げてご紹介しましょう。
あなたの宗派が、どの程度の相場なのか、確認してみてください。
曹洞宗
曹洞宗では、荒川南浄苑が挙げられます。こちらでは、無縁仏を出さないために手頃な値段で永代供養が行われているのが特徴です。永代供養をしてもらうとすれば曹洞宗へと入信する必要がありますが、これまでの宗派は問われないでしょう。
荒川南浄苑での永代供養の相場は、1名分だと永代供養料が35万円であり、管理費が9,000円です。2名分であれば永代供養料は45万円となり、管理費が1万8,000円となります。
浄土宗
東京都新宿区にある浄土宗の来迎寺は、歴史があり1631年に創建されています。浄土宗を信仰している方のみが利用できますが、過去にどの宗派を信仰していたかは問われません。永代供養の区画を利用するには、30万円以上の費用が必要となる可能性があります。
永代供養料の詳細については、来迎寺やその他浄土宗の寺院へとお問い合わせください。
浄土真宗
三重県にある専修寺は、真宗高田派の本山でもあります。その専修寺の関東別院は、東京都大田区にあり格式ある佇まいをしているのが特徴です。専修寺関東別院には個人墓と納骨堂の永代供養墓が用意されています。
個人墓の場合は何種類かの種類があり、大きさや豪華さにより値段も変わってくるでしょう。個人墓の場合は永代供養料が45万円からとなっていて、安置方法は個人となっています。納骨堂になると50万円の永代供養料がかかり、個人での安置となります。
日蓮宗
東京都江戸川区の由緒ある寺院墓地に、感應寺(かんのうじ)があります。供養携帯として一般墓地がありますが、永代納骨堂も用意されているのが特徴です。宗教は不問となっているものの、納骨をしてからは日蓮宗の檀家にならなければいけないでしょう。
一般墓地の永代使用料は、一区画0.54平方メートルで80万円となっています。永代納骨堂だと20年で個人は30万円で家族では50万円となり、33年までなら個人は50万円で家族なら80万円です。
永代供養料は前もって相場を知っておこう
後々になり、墓の管理をする人がいないなどの理由でお墓を永代供養とするケースも増えている様子です。ただ永代供養をするといっても、費用がどの程度かかるのか分からなければ実現させることはできないでしょう。
前もって永代供養に必要な費用について、知っておくことが大切です。
ご相談・お問い合わせください