お墓がない場合はお墓を建てる?自然葬?納骨方法と費用をご紹介

公開日 : 2020/4/20

更新日 : 2020/9/9

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様々な理由から先祖代々のお墓がない世帯があります。お墓がない世帯の遺骨は、どのように納骨したらいいのでしょうか。墓を建てる・納骨堂を買う・合祀墓にする・自然葬・自宅保管、計5つの納骨方法の費用とメリット・デメリットについて解説していきます。

公開日 : 2020/4/20

更新日 : 2020/9/9

目次

お墓がない場合の納骨方法は主に5つ

お墓がない世帯の納骨方法には、主に次の5つの方法があります。

  1. お墓を建てる
  2. 納骨堂を買う
  3. 合同墓(永代供養墓)
  4. 自然葬
  5. 自宅保管

それぞれにメリット・デメリットがあり、費用にも差があります。各納骨方法について詳しく解説していきますので、自分の世帯にはどの方法が合っているのか、残された遺族や子孫のことも考えながら検討してみましょう。

お墓を建てる

新しくお墓を建てるときには「世帯主が元気なうちに墓を建てる」「世帯種が亡くなったあとに建てる」、この2パターンがあります。どちらも建てた墓は子孫が管理し、代々に引き継いでいきます。

墓を建てるメリット

墓を建てるメリットは、遺族・子孫に納骨場所を確保してあげられることです。墓は天災などが無い限りは100年ほど耐久性があるといわれていますので、少なくともこの期間は遺族・子孫が「墓がない」と心配する必要がありません。

墓を建てるデメリット

墓を建てるデメリットは「費用の問題」と「後継者問題」があげられます。まず費用ですが、墓を建てるには墓石代・加工代・墓地の永代使用料・管理料など総計で約200~300万円のお金が必要です。金銭面に余裕のない世帯にとっては、大きな負担となるでしょう。

 

次に後継者問題ですが、子孫が遠方に引っ越ししたり、家系が途絶えたりして、墓を引き継ぐことが難しくなるケースが考えられます。引っ越した場合の墓掃除は業者に依頼することができますが、子孫が途絶えたときには無縁墓となり、最終的には管理者から解体・撤去されてしまいます。

納骨堂を買う

納骨堂とは、墓がない世帯の遺骨を預かって保管(収蔵)する「遺骨のマンション」のようなものです。市町村が管理する公営納骨堂・寺が管理する納骨堂、霊園などが管理する民営納骨堂があり、いずれも契約期間が終わったあとは管理者によって合祀されます。

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納骨堂のメリット

納骨堂のメリットは、遺族や子孫への負担を抑えられることです。納骨堂は掃除・草取りなどのメンテナンスが不要で、一定期間後は合祀してもらえますので子孫が管理し続ける必要も、無縁墓になることもありません。墓を建てるよりも安く済ませられることもメリットにあげられます。

納骨堂のデメリット

デメリットは、代々の子孫に墓を残してあげられないこと、また納骨堂によっては管理費やお布施が必要なところがあることです。特に管理費・お布施は、遺族や子孫に負担をかける恐れがありますので、購入前に必ず確認しておきましょう。

納骨堂の費用

納骨堂の費用は、公営・寺院・民間のどれにするか、また1人用なのか、家族や親族も収蔵する大型のものになのかで大きく異なります。

  • 公営納骨堂…1人用は20~30万円、大型は30~60万円
  • 寺院納骨堂…1人用は30~60万円、大型は60~100万円
  • 民間納骨堂…1人用50~100万円、大型は100~200万円

これはあくまでも相場であり、各納骨堂によって上記より安い場合も高い場合も考えられます。費用を抑えたい世帯には公営がおすすめですが、数に限りがあります。空いていない場合は寺院や民間も視野に入れて検討してみましょう。

合同墓(永代供養墓)

合同墓(永代供養墓)とは、複数の遺骨を合同で納骨する大きな墓のことです。霊園や寺院にあり、墓を建てたくない世帯、建てる余裕がない世帯、後継者がいない世帯などに多く選ばれています。

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合同墓(永代供養墓)のメリット・デメリット

合同墓(永代供養墓)のメリットは、納骨堂と同じくメンテナンスが不要なこと、また費用が抑えられることです。納骨堂は一定期間後に合祀されますが、合同墓(永代供養墓)の場合は最初から合祀される形になるので、個別に遺骨が取り出せないことがデメリットといえます。

合同墓(永代供養墓)にかかる費用

合同墓(永代供養墓)の費用は、納骨料・墓に名前を彫る彫刻料で3~10万円ほど、預ける場所によってはお盆・お彼岸の供養料がその都度数千円~10,000円ほど必要です。

 

また、寺院によっては檀家になる義務が発生し、亡くなったときにつける戒名料・納骨時のお経代・その後のお布施などが必要で、費用が10~200万円ほどプラスされることもあります。檀家に入りたくない世帯や費用を抑えたい世帯は、檀家になる必要があるか事前に確認しておきましょう。

自然葬

近年、増加傾向にあるのが自然葬です。自然葬にはいくつかの種類がありますが、人気があるのは海洋散骨と樹木葬です。終活の一環として、生前に自分で申し込むこともできますし、家族に「死後は自然葬で供養して欲しい」と依頼しておくことも可能です。

海洋散骨

海洋散骨とは、砕いた遺骨を海に散骨して供養する方法です。一般的な流れは次のようになります。

  1. 葬儀社や海洋散骨専門業者に依頼・申し込み
  2. 遺骨を郵送・もしくは引き取りに来てもらう
  3. 遺骨を砕いてもらう(砕骨)
  4. 指定された日時・場所で、船上でのお別れセレモニー後に散骨

散骨するタイミングは、火葬後すぐ・初七日後・四十九日後・一周忌後など依頼者が自由に決められます。散骨に立ち会うことも業者に全て依頼することも可能です。

海洋散骨のメリット・デメリット・費用

海洋散骨のメリットは、メンテナンスや後継者が不要なこと、そして費用が安いことです。デメリットはお墓参りができなくなることですが、故人が海洋散骨を望んでいるのであれば尊重してあげた方がよいでしょう。

 

海洋散骨の費用相場は5~40万円ほどですが、依頼先の業者・散骨地域・単独散骨か複数の世帯で行うか、このような条件で費用が変わってきます。

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樹木葬

樹木葬とは、墓石の代わりに樹木をお墓にする供養法です。すでに立っている木の根元に散骨する方法と、新しく木を植える方法があります。一般的な流れは、次の通りです。

  1. 葬儀社・樹木葬専門業者・インターネットなどで情報収集
  2. 現地に向かい、場所を下見
  3. 気に入ったら申し込み
  4. 埋骨

骨壺ごと埋葬するのか、砕骨後に埋葬するのかは、依頼先によって異なりますので事前に確認しておきましょう。

樹木葬のメリット・デメリット・費用

樹木葬のメリットは、海洋散骨と違いお墓参りができること、墓を建てるよりも料金が安いこと、デメリットは今後樹木が枯れる恐れがあることです。枯れたら新しい苗を植えてくれるところが多いようですが、そうではないところもあります。

 

樹木葬の費用は、樹木の種類や埋葬方法などで異なりますが、新しく苗を植える樹木葬で30~100万円、すでにある樹木に埋葬する方法だと10~50万円が相場のようです。

他にもある自然葬

海洋散骨・樹木葬以外にも、山に散骨する森林散骨、砕骨した遺骨をバルーンに入れて空へ飛ばすバルーン宇宙葬、カプセルに詰めてロケットに乗せてから宇宙に放ってもらうロケット宇宙法などがあります。インターネットで申し込みができるものもありますので、終活の一環として調べてみても良いでしょう。

自宅で保管

遺骨を墓・納骨堂・寺に納めず、また散骨もせずに、自宅で保管している世帯も多くあります。故人と離れたくない、費用を払う余裕がないなど理由は様々です。自宅保管は法律でも認められているので違法ではありませんが、庭に埋めると刑法・死体遺棄罪に該当するので注意が必要です。

自宅保管のメリット・デメリット

自宅保管のメリットは「故人を身近に感じられる」「費用がかからない」になり、デメリットは「自分が亡くなったとき、遺族に迷惑をかける恐れがある」ことです。遺族が遺骨を保管し続けるなら問題はないのですが、納骨や散骨するのであれば手続き・費用面で遺族に迷惑をかけてしまう可能性が考えられますので、十分に注意しておきましょう。

お墓がない世帯は、事前に家族間で話し合っておきましょう

お墓・納骨堂・寺に納骨する、散骨する、自宅保管するなど、お墓がない世帯には様々な選択肢があります。それぞれにメリット・デメリットがあり、後になって遺族に迷惑をかけたり、トラブルが起きる可能性も考えられます。事前に家族間で話し合い、全員が納得する方法を選ぶようにしましょう。