七回忌のお布施の金額相場とは?書き方や包み方のマナーを解説

公開日 : 2021/3/22

更新日 : 2021/3/22

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七回忌の法要には、これまでの法要と同様に、僧侶へのお布施を準備します。本記事では、七回忌のお布施の相場や、お布施袋の書き方・選び方のマナーについて解説します。あわせて、お布施の意味や、七回忌の準備の方法にも触れています。

公開日 : 2021/3/22

更新日 : 2021/3/22

目次

七回忌とは?

七回忌は仏教行事の1つで、故人の逝去から満6年目の命日におこなう法要です。故人の逝去を1年目と数えるため、6年目が七回忌にあたります。七回忌は「一周忌」「三回忌」の次に行われるもので、これらはあわせて「年忌法要」と呼ばれます。

 

七回忌には親族が集い、僧侶を招いてお経をあげていただきます。一周忌や三回忌に比べると、参列者の範囲が狭められることが一般的です。七回忌法要に際して、遺族は法要そのものの準備は勿論、僧侶へのお布施や参列者への引き出物の準備を行います。

そのほかの年忌法要

「年忌法要」は「一周忌」にはじまり、「三回忌」「七回忌」「十三回忌」「十七回忌」…と続いていきます。年忌法要の中でもとくに手厚く執り行われる「一周忌」と「三回忌」について説明します。

一周忌

一周忌は故人の逝去の翌年の命日に執り行う法要です。三回忌以降の年忌法要と異なり、故人の逝去を1年目と数えるのではなく、故人の逝去から丸1年経過したと数えるため「一周忌」と呼ばれます。

 

一周忌には僧侶を招いて法要を行います。参列者は遺族や親族のほか、故人の友人知人を招くこともあります。遺族の服喪期間は一周忌をもって明けるため、年忌法要の中でもとくに重要とされ、手厚く行われることが一般的です。

 

 

三回忌

三回忌は故人の逝去から満2年目の命日に行う法要です。故人の逝去した年を1年目として数えており、一周忌とはカウントの仕方が異なります。三回忌には僧侶を招き、遺族や親族が集って法要を執り行います。一周忌よりは質素になる傾向がありますが、故人の友人などを招いて盛大に執り行うというご家庭も多いです。

 

故人の魂は逝去後、あの世で10回の裁判を受けると考えられています。いわゆる閻魔大王の裁きです。閻魔大王の裁きは死後7日毎に7回と、100日目、1年目、3年目の計10回おこなれます。つまり、三回忌とは最後の裁判が行われる日です。

 

故人の魂が地獄あるいは極楽のどちらに生まれ変わることができるのかは、最終的に三回忌までの裁判によって決定されます。たとえ故人の生前の功徳が薄くても、逝去後の遺族の供養によっては極楽に行ける可能性が高くなります。そのため、三回忌までは遺族や友人知人を招いて、盛大な追善供養をおこなうというのが習わしです。

お布施の考え方

お布施とは葬儀や年忌法要、その他の仏教行事に際し、儀式を取り仕切る僧侶に納める金品のことです。もともとはお米や布などの物品を納めていましたが、時代の変化とともに現在の金品を包むという形となりました。

 

お布施はいわゆる「謝礼」と考えられていますが、もともとのお布施の意味は異なります。お布施とは僧侶への施しのことであり、私たちは僧侶に金品や物品を施すことで、ご本尊様にお供え物を捧げることができます。つまり、お布施を納めることは信仰心の表れであり、功徳を積むための仏教修行の1つでもあるわけです。

 

現代では、お布施は、葬儀や法要での読経代や、戒名代などとして包むことがほとんどです。しかし、それは「行為に対する対価」ではなく、あくまで「仏の教えに対する感謝の表れ」であることを心にとどめておく必要があります。

七回忌のお布施の金額相場はいくら?

七回忌のお布施の相場は1~5万円です。お布施の金額には明確な決まりがないため、具体的にいくら包めばよいという明確な決まりはありません。具体的な金額に迷ったときは、寺院に相談した吏、近所や親族で七回忌を経験したことのある人を探して相談するとよいでしょう。

そのほかに必要な費用

場合によっては、お布施とはべつに金品を包む場合もあります。たとえば遠方から僧侶に来ていただく場合は、交通費として「御車代」を包みます。あるいは七回忌法要後の会食を辞退された場合には、食事代として「御膳代」を用意します。

 

「御車代」と「御膳料」の相場はそれぞれ5千円~1万円です。それぞれにお布施袋を用意し、表書きは「御車代」「御膳料」とします。

七回忌のお布施袋のマナー

七回忌に限らず、お布施の包み方や渡し方にはマナーが存在します。以下に基本的なお布施袋のマナーについて解説します。

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お布施袋の選び方

お布施袋として正式なのは奉書紙です。奉書紙は各種儀式に用いられる格式の高い紙で、僧侶に最大限の礼を表すことができます。このとき、水引は必要ありません。

 

奉書紙が用意できないときは、白い無地の封筒を用いることが一般的です。このとき、必ず住所欄や郵便番号が印刷されていない「無地」の封筒を選びましょう。奉書紙と同じく水引の必要はありません。また、あくまで簡略的な包み方であることも念頭に置いておいてください。

 

もう1つの方法として、のし袋を使う方法があります。七回忌のお布施に利用する場合は不祝儀用ののし袋を用います。このとき、水引は白黒か双銀のものを選びましょう。のし袋や白い無地の封とはコンビニエンスストアや百円ショップなどでも入手できます。

お布施袋の書き方

お布施袋の書き方のマナーを解説します。筆記用具の選び方や表書き・氏名は以下の点に気を付けてください。

筆記用具

お布施袋には筆か筆ペンを使用します。このとき、墨は通常の濃さのものを用います。四十九日以前の香典の場合には、悲しみを表すために薄墨を用いることもあります。しかしお布施はあくまで僧侶への感謝や仏様へのお供え物の気持ちを表すものです。そのため、年忌法要に限らず通夜や告別式でも、お布施袋に薄墨を用いることはありません。

表側の書き方

表書きは「お布施」または「御布施」とします。お布施袋の上段の中央に縦書きします。表書きの真下には、喪主の名前をおなじく縦書きします。喪主の名前の書き方は、「〇〇家」と書く方法と、フルネームを書く方法の2通りがあります。どちらでもかまいませんが、最近は同姓の他家との混同を避けるため、喪主のフルネームを書くことが多いです。

裏面・中袋の書き方

お布施袋の裏側には住所と金額を書くことが一般的です。住所は裏側の下段の中央寄りの左側に縦書きします。金額はその左に縦書きします。このとき、金額は旧漢数字を用いるのが習わしです。一方、住所は縦書きにあわせて漢数字を用いますが、旧字を使う必要はありません。

 

奉書紙やのし袋を使う場合は、お札は中袋に包むことが多いです。中袋がある場合は、金額と住所はそちらに記入します。金額は中袋の表側の中央に縦書きします。裏側には住所を書きます。また、表袋と中袋がバラバラになってもいいように、住所の左横に喪主の氏名あるいは姓を書いておきましょう。

新札を使ってもいい?

お布施は香典と異なり、故人の供養のための金品ではありません。あくまで僧侶への謝礼や、本尊への捧げものを表します。そのため、マナーとしてお布施には新札を用意することが望ましいです。もし新札の準備が間に合わないときは、なるべくきれいな状態のお札を包むようにしましょう。

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七回忌のお布施の渡し方

お布施の渡し方のマナーについて解説します。僧侶への感謝を表すためにも、以下の3つのポイントに気を付けてください。

お布施を渡すタイミング

お布施をお渡しするのは法要の開始前か終了後のどちらかです。より丁寧なのは、法要の開始前といわれています。しかし法要の開始前にお渡しすると、法要中のお布施の管理は僧侶が行わなければならなくなります。

 

そのため、寺院ではなく自宅や斎場で七回忌を行う場合は、法要の終了後にお渡しすることがよい場合もあります。一概にどちらがよいとは言えないため、当日の雰囲気や流れなどから、僧侶に都合のよいタイミングを判断するのが望ましいでしょう。

袱紗や小盆にのせる

お布施は袱紗に包んで持参し、お渡しするときは僧侶の目の前で袱紗から取り出します。このとき、取り出したお布施袋は直接手渡ししてはいけません。切手盆や小さいお盆などに載せ、正面を僧侶に向けて差し出すのがマナーです。お盆がない場合は、お盆の代わりに袱紗の上に載せて、同様の作法でお渡しします

御礼の挨拶を添える

お布施をお渡しするときは、僧侶への感謝の気持ちを表す一言を添えましょう。無言で渡すのはもちろんマナー違反です。法要の開始前であれば、「本日はよろしくお願いいたします」「足を運んでいただいてありがとうございます」といった挨拶がおすすめです。

 

法要の終了後にお渡しする場合は「本日はありがとうございました」など、法要を取り仕切っていただいたことへの感謝とお礼を伝えます。会食がある場合は、会食場への誘導もあわせて行いましょう。

七回忌法要の準備や当日の流れについて

七回忌法要の準備や当日の流れについて解説します。お布施の準備と合わせて、ぜひ参考にしてください。

日程の決め方

七回忌は故人の逝去から満6年目の命日におこないます。しかし最近は、参列者のスケジュールの都合などから、命日の直近の週末や休日に前倒しして行うことが一般的です。このとき、かならず命日を過ぎないように注意してください。

場所の決め方

日程が決まったら、法要を行う場所を決定します。七回忌法要は三回忌以前の追善供養に比べると、規模が小さくなることが多いです。そのため、自宅で法要を執り行うというご家庭も多くあります

 

もちろん、寺院の本堂にでおこなう場合や、葬祭場を借りる場合もあります。とくに交通もが発達していない場所や、遠方から参加する親族がいる場合は、都市部の駅の近くで会場を探すと、参列者の移動の負担を軽減できます。このように、会場は参加人数や立地によって調整しましょう。

 

自宅以外で法要を執り行う場合は、もちろん、その会場の予約をとっておかなければなりません。直前に予約すると空いていないことがあるため、2カ月前を目安に会場の予約を取りましょう。

会食がある場合は食事処の手配も

七回忌法要後に、僧侶と参列者全員で会食を行うことも多くあります。会食がある場合は、食堂や料理の手配も必要です。会場の手配と合わせて、1~2カ月前には予約を取っておきましょう。

 

メニューもあらかじめ決めておきます。法要後の会食であるため、伊勢海老や鯛といったおめでたい料理は避けましょう。食堂の場合は、法要後の会食であることを伝えると、ふさわしメニューを提供してもらえることが一般的です。

 

会食は自宅で行う場合もあります。手料理をふるまうこともあれば、仕出し料理を頼むこともあります。仕出し料理を頼む場合も、なるべく早く予約を入れておきましょう。

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僧侶の手配と参列者への案内

日程と場所が決まったら、まず僧侶に連絡をとります。お盆や年末年始時期は寺院も繁忙期であるため、直近の連絡では法要を引き受けてもらえないこともあります。七回忌に限らず年忌法要は命日を過ぎることは望ましくないため、僧侶の予約はなるべく早く行うのがよいでしょう。目安は2カ月前で、遅くと1カ月前までの連絡が必要です。

 

あわせて、参列してほしい人への案内も出します。案内ははがきや手紙による案内状のほか、ごく近親者のみであれば電話・メールを使うこともあります。僧侶の手配と同じく、2カ月前を目安に案内を行いましょう。とくに遠方に親族がいる場合は、移動にも配慮が必要です。

 

なお、七回忌は遺族・親族だけのごく近しい間柄で行うことが一般的です。どの範囲までの親族を呼ぶのかは家庭によって異なります。また、故人ととくに親しかった友人知人などを招く場合もあります。

引き出物の準備

法要の参列者は香典を持参します。遺族はそのお返しとして、引き出物を準備しておきます。引き出物は1つの香典に対して1つです。そのため夫婦連名の場合、引き出物は1つお渡しします。親子でも別々に香典を頂いた場合は、それぞれに引き出物を用意します。

 

そのため、引き出物の数は、香典を出す人の人数を予測して準備する必要があります。足りなくなることは失礼にあたるため、すこし多めに用意しておくのがよいでしょう。引き出物の金額相場は、香典の1/3~1/2です。

 

一般的な香典の相場は1万円ですので、だいたい3千円~5千円程度を目安にしましょう。品物は消えものを選ぶのが原則で、海苔や茶葉などのほか、タオル、石鹸などの消耗品がよく選ばれています

当日の服装は?

遺族として参列する場合、男女ともに喪服を着用するのが原則です。しかしごく近い親族だけで自宅で行う場合は、平服を着用することもあります。このとき、男女ともに暗い色味の落ち着いた服装を心掛けます。寺院で法要を行う場合は、喪服を着用するのが望ましいです。

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七回忌法要当日の流れ

七回忌当日の流れは、大まかに以下のようになります。

 

・開始の挨拶

・僧侶の入場

・喪主の挨拶

・僧侶による読経

・焼香

・僧侶による説法

・喪主の挨拶

・僧侶の退場

・終了の挨拶

・会食

 

最近は僧侶の説法は省略されることも多くなっています。また、法要後の会食も同じく省かれるケースが増えています。

前もって準備しておこう

七回忌法要は、三回忌までの儀式と比べると小規模になります。しかし、会場の手配やお布施といった一連の事前準備にはある程度時間がかかります。直前に慌てなくて済むよう、早い段階から準備を始めておきましょう。