七回忌はいつ?家族だけで行う?香典・服装マナーなど全般を解説
公開日 : 2020/4/20
更新日 : 2020/9/5
七回忌は、故人が亡くなって6年目に行う法要ですが、どこまで呼ぶのか、省略しても良いのではないかと考えた方も多いでしょう。この記事では、七回忌法要の本来の意味や、家族だけで行っても良いかなど七回忌のやり方、参列する際のマナーなどの疑問を解説していきます。
公開日 : 2020/4/20
更新日 : 2020/9/5
目次
なぜ七回忌なのか
七回忌とは、亡くなってから満6年が経った命日に行う年忌法要です。年忌法要としては、三回忌の次に行う年忌法要です。三回忌と同様に七回忌は七年目ではなく、亡くなった日を1年目と数えるため満6年目に行う法要と覚えておきましょう。
なぜ三回忌の次が七回忌なのか
なぜ、三回忌の次は七回忌なのでしょうか。法要は毎年行うことができれば良いのですが、施主や参列する関係者も大変であるため、仏教で重視されている「3」と「7」に当てはめて、せめて三回忌と七回忌の節目で、故人を悼む法要を行う習慣になったといえます。
七回忌は家族だけで問題ない
七回忌は、故人が亡くなって満6年も経っているため、家族(遺族)だけで行うことも多くなっています。七回忌から一周忌や三回忌ほど大規模に行うことは少なくなり、こぢんまりした法要でも問題はありません。
ただし、家族や親族など少数人数で行う場合でも、お供えの持参や服装は平服で集まるのがマナーです。
七回忌をしない選択は?
年忌法要は、七回忌になると規模を縮小、または省略する遺族が増えています。昔は三十三回忌で以降の法要を省略する「弔い上げ」をしましたが、現代では七回忌を行わない遺族も増えています。
年忌法要をいつまで行うかは、最終的に遺族で決めても問題はありません。ただし、親族間や菩提寺との関係を悪化させないことが大切であり、年忌法要の執り行いについては、周りとよく話し合って決めましょう。
七回忌の段取り
七回忌を行うにあたり、必要になる準備について紹介します。小規模にはなるものの、これまでの年忌とほとんど変わりません。6年も経っておりそこまで堅苦しくなく、親族が集まり交流を深める場としての意味合いもあります。ここでは、施主側が準備すべき内容をお伝えします。
日程・招待者を決定し連絡する
七回忌は、命日前の土日に行うのが一般的です。七回忌となれば、親族だけの少数で行うことがほとんどで、電話やメールなどの連絡で十分です。会場や会食(お斎)を行う必要があるため、早めに返事を貰いましょう。
法要が終われば会食に参加せずに、帰る方もいるかもしれませんので、参加の有無も確認しておきましょう。
僧侶のスケジュール確認
年忌法要は、読経や焼香などの供養は必要です。お寺に予定している法要の日時を伝えて、僧侶の都合やもしお寺で供養をお願いするなら、一緒に確認をとります。また僧侶が会食(お斎)に参加するかも確認しましょう。
会場の予約
法事の後に会食(お斎)を行うなら、近場のレストランや料亭などを予約、あるいは自宅で行う場合は、仕出しを頼む手配を行います。七回忌は、会食は省略して、お茶菓子などで済ませて、最後に引き出物を持ち帰っていただく流れでも構いません。
引き出物の手配
引き出物は、法要が終わると参加者に持ち帰ってもらう品物です。品物で、日持ちがするものを選びます。
七回忌の費用
七回忌法要を行う場合も僧侶を呼んで読経をしていただく必要があります。その際にお寺への感謝としてお布施を包む必要があります。
お布施などお寺にかかる費用
お布施として渡す金額相場は、3~5万円あたりが相場です。またお布施とは別に会食へ参加されない場合は、「御膳料」として5千円~1万円、自宅や会場に呼んだ場合は「お車代」として3千円~1万円を渡します。地域によって異なるため、周囲に確認しましょう。
また、卒塔婆で供養を行うなら1本あたり、2千円から1万円ほどの費用をみておきましょう。
施主側の服装
七回忌では、施主側の服装は、平服で問題はありません。葬儀などは喪服が適切と言われていましたが、故人が亡くなって時間が経つ七回忌などは、服装においても簡略化していくのが通例です。また、法要に参加する親族にも平服での参加を伝えておきましょう。
七回忌の参列者のマナー
七回忌の参列者のマナーもこれまでの年忌法要と基本的には同じです。七回忌になると法要の簡略化も合わせて、服装も平服で構いません。ここでは参列者側のマナーについて紹介します。
参列者側の七回忌の服装
年忌法要になると参列者は平服で構いません。施主側からも平服で問題ないということを伝えられるかもしれません。ここでは参列者側の服装について解説します。
男性の服装
- スーツ:七回忌の男性の服装は、平服といわれる黒や紺、グレーの無地のスーツまたは、目立たない柄が入っていても問題はありません。光沢がないものにしましょう。
- シャツ:スーツのジャケットの中に着るのは、無地の白いシャツが基本です。光沢のある素材は避けましょう。夏場の場合は、半袖のワイシャツでも構いませんが、必ずジャケットを着用しましょう。
- ネクタイ:黒地が基本です。黒以外でもなるべく暗い色の地味なものでも構いません。こちらも光沢のない素材にしましょう。
- 靴:黒の革靴が基本です。つま先はストレートチップやプレーントゥが良いでしょう。スニーカーやローファーなど、カジュアル過ぎる靴は避けます。
女性の服装
- ブラックフォーマルスーツ・ワンピース:黒のブラックフォーマルスーツや暗めのワンピースが良いでしょう。無地やシンプルな柄が入っていても構いません。
- インナー・ストッキング:インナーは黒地であれば問題はありません。肌の露出は控え、基本は黒や紺など暗い色目のストッキングにします。
- アクセサリー:腕時計や結婚指輪以外の派手なアクセサリーは避けましょう。ただし、1連のパールネックレス程度なら構いません。髪をまとめる場合、黒や茶色などのシンプルなものにしましょう。
- 靴:黒系のパンプスでエナメルなど光沢のない素材が最適です。地味目な色味だからといっても、ブーツやヒールは場違いです。会場に到着する前に履き替えるなどの対処をしましょう。
子供の服装
子供の場合は制服、または黒めの色のズボン、ワンピースやスカートなら問題はありません。カジュアルすぎる衣装は避けて、黒や紺など控えめな色目を選ぶことが大切です。
平服の意味とは?
葬儀や法事などの服装で「平服」という言葉を聞きますが、平服は普段着という意味ではありません。施主から「平服で参列ください」と言われた場合は、正式な礼装でなくても良いという意味で、黒いスーツやワンピースなど「略式の喪服」で構わないという意です。
ただし、地域の風習などで違いはあるかもしれませんので、必ず施主側にもどのような服装で行くべきかを確認した方が得策です。
七回忌の不祝儀袋で包む金額・お供え
七回忌法要に参列するときに必ず必要なのが、香典に包む金額とお供え物が必要です。ここでは参列者に必要な香典の相場とお供えについて解説します。
ご祝儀袋(香典)の表書き方
七回忌でもお供えとしてお金を包みます。本来「香典」という呼び方は、四十九日を過ぎると、故人が仏様になったことで、表書きは「御仏前」「お供え」とするのが適切です。
また不祝儀袋は、白黒の水引で問題はありません。表書きや名前を書く場合は濃い墨で書きます。薄墨で書くのは葬儀のみですので注意しましょう。
不祝儀袋の包む金額の相場
香典は、葬儀の時より多く包む必要はなく、1人当たり1~3万円が相場です。夫婦で参加するなら2人分を包みましょう。会食がある場合は、さらに1万円を足した金額で包むと良いでしょう。
お供え物
お供えも持参するのがマナーです。2千円~5千円程度で、日持ちがする物が良く参列者で分けやすい品にします。例えば、お菓子やお茶、洗剤、海苔など日用品が選ばれることが多いです。バランスもあるため、施主側に何を持参するかを確認してもよいでしょう。
七回忌は遺族側でこぢんまり行ってもよい
この記事では七回忌についての意味やどこまで招くのかなどを解説していきました。七回忌になると故人がなくなって6年が経っており、親族を招いての行うのか、家族で執り行うのかは、遺族側で決めることができます。
しかし、七回忌を行うのは遺族だけの問題ではなく、地域の風習や親族、菩提寺などさまざまな関係性に影響を及ぼします。今後、遺恨がないよう相談してから決定しましょう。
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