四十九日のお供え物の選び方【費用相場や渡し方のマナーも紹介】

公開日 : 2021/1/15

更新日 : 2021/1/15

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四十九日の法要に、お供え物を持参するという方も多いでしょう。本記事では、四十九日のお供え物の選び方についてご紹介しています。あわせて、四十九日のお供え物の渡し方や熨斗のマナーについても触れています。四十九日に参列される方は、ぜひ参考にしてください。

公開日 : 2021/1/15

更新日 : 2021/1/15

目次

四十九日の法要とは?

四十九日とは、故人の命日を1日目とし、49日目のことです。日本仏教の多くの宗派では、人は亡くなってから49日目までは魂が現世にとどまり、49日目に成仏して生まれ変わると考えられています。

 

つまり、四十九日とは故人の魂が来世に生まれ変わる日です。あわせて、遺族の忌が明ける日でもあります。その区切りとして、四十九日には法要を営むのが一般的です。そのため、「四十九日」という言葉には「(四十九日の)法要」の意味も含まれています。また、四十九日を区切りとして納骨を行うご家庭も多いです。

 

基本的に、四十九日の法要は家族や親族などの身内だけで行います。しかし、四十九日は特別な法要であるため、親族のほかに、故人と交流の深かった友人や知人が招かれることもあります。

四十九日の法要に招かれたら?

四十九日の法要の参列者は、香典やお供え物を持参するのがマナーです。このとき、香典かお供え物のどちらか一方を持参することもあれば、両方持参することもあります。あるいは、喪主などから事前に香典やお供え物を辞退する旨の案内が来ることもあります。

 

とくに断りがない場合は、香典とお供え物のどちらかを持参するのがよいでしょう。どちらを選ぶか迷ったときは、おもいきって喪主や遺族に問い合わせるのも1つの方法です。ここからは、お供え物を持参するときの選び方や注意点、マナーについてご紹介していきます。

四十九日のお供え物の選び方

四十九日のお供え物は、消えものが定番です。消えものとは飲食物や消耗品など、後に残らないもののことです。飲食物のお供え物は、仏壇などに一度お供えした後、遺族などが頂くことが多いです。そのため、日持ちするものや、小分けできるものを選ぶとスマートです。

 

お供え物を選ぶときは、基本的に、軽くてなるべく小さいものの方がよいでしょう。最近は小さめの仏壇を置くご家庭も多く、大きなお供え物は置き場所に困ることがあります。また、四十九日法要は寺院や葬祭会館で行うこともあるため、重い・大きいお供え物は、持ち帰るときに遺族に負担をかけることがあります。

線香・ロウソク

お供え物の定番は線香やロウソクです。とくに線香の煙は個人の魂を極楽浄土へ導くものとされており、四十九日法要の目的にも適っています。最近の線香は色や香りなどの種類が豊富で、定番のビャクダンからラベンダーのほか、コーヒーなどのすこし変わった香りのものなどがあります。

 

もし故人がとくに好んだ香りがあるなら、その香りの線香を選ぶのもおすすめです。香木を使用した高級感のある線香セットなども人気です。ただし、あまりに香りがきついものは避けたほうが無難です。また、無煙や少煙タイプのものは集合住宅などでも周囲を気にせず使いやすいため、おすすめです。

お花

線香と並ぶお供え物の定番が、お花です。切り花が一般的ですが、最近は籠などに入ったフラワーアレンジメントのお花をお供えすることも多いです。また、プリザードフラワーは水替えの手間がいらないため、やはりお供え物として人気があります。

 

四十九日にお供えするお花は、故人への追悼や遺族へのお悔みの気持ちを込めて、白を基調とした花を選ぶことが多いです。また、高貴な色合いであるため、紫色のお花も人気があります。たとえば、次のようなお花が四十九日のお供え物としてよく選ばれています。

 

・菊

・ユリ

・胡蝶蘭

・リンドウ

・トルコキキョウ

・カーネーション

 

あるいは、遺族への励ましの意味を込めて、あえてカラフルなお花を贈ることもあります。故人が生前好きだったお花を選ぶのもおすすめです。

お花の注意点

仏さまにお供えする場合、「香りの強い花」や「棘のある花」はふさわしくないとされています。たとえばユリやバラなどが挙げられます。ただし、故人が生前好きだったなどの理由で、ユリやバラのお花をお供えすることもあります。もし判断に迷ったときは遺族に問い合わせてみるとよいでしょう。

 

毒を持つ花も四十九日にお供えする花として不適です。たとえば彼岸花やトリカブトなどがあります。とくに彼岸花は、その名前から弔事用のお花という誤解されやすいので、注意しましょう。

 

また、あえてカラフルなお花を選ぶ場合でも、ハイビスカスやヒマワリなど、明るいイメージが強いお花は控えましょう。カサブランカなどの大輪の花は、咲き初めやつぼみのものを使うと慎ましい印象になります。

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果物・お菓子

果物やお菓子も定番のお供え物です。果物やお菓子はお供えしたのち、遺族も食べることができるため、喜ばれるでしょう。お菓子は和菓子や洋菓子のほか、せんべいやゼリーなどがあります。種類や価格帯が豊富で、実店舗のほかインターネット通販でも購入できるため、持参する側もじっくりと品物を選ぶことができる点が魅力です。

 

季節の果物を選ぶのもおすすめです。果物をお供えするときは、籠などに盛ると見栄えがよく、遺族側にも喜ばれます。

果物・お菓子の注意点

果物やお菓子を選ぶときは、常温で日持ちするものを選びましょう。お菓子なら、たとえば焼き菓子やクッキー、せんべいなどがおすすめです。反対にお供え物に適さないのは、生ケーキやどら焼きなどの日持ちしない冷蔵品です。また、お菓子は後ほど遺族で分け合うことが多いため、個包装のものや小分けしやすいものだと親切です。

 

果物も、腐りやすいものや傷みやすいものは避けましょう。ちなみに、みかんなどの丸い果物は「円」形→「縁」と連想できるため、「縁がいい」として法要に喜ばれる果物だといわれています。

 

お酒・お茶など

故人が好きだった銘柄のお酒や、お茶・コーヒーなどの飲み物をお供えすることも多いです。お茶やコーヒー・紅茶は日持ちがしてかさばらないため、お供え物に向いています。なお、お酒などのお供え物は、地域によって独特の風習があることもあります。

 

あるいは、場合によっては遺族に不快に思われることもあります。四十九日は、忌が明ける遺族を慰める意味合いもあるため、遺族に失礼に当たらないようにすることが大切です。そのため、お酒などをお供えする場合は、事前に遺族の意向を確認しておくのが無難です。

お供え物としてNGなものとは?

お供え物としてふさわしくないのは「肉・魚などの殺生を連想させるもの」です。生肉や生魚は殺生の観点からも、また日持ちの観点からも、お供え物には不適です。ただし、故人が生前大好きだったなどの理由で、ハムやスルメなどをお供えすることもあります。

 

NGなお供え物は遺族の心情や地域の風習によって異なります。もし気になる場合は事前に遺族やお寺に問い合わせておくとよいでしょう。

四十九日のお供え物の費用相場

四十九日のお供え物の費用相場は、一般的には3000円~5000円です。故人と特別交流が深かった場合は、5000円~1万円を目安にしてください。

四十九日のお供え物の渡し方のマナー

四十九日のお供え物にはいろいろなマナーがあります。ここからは、お供え物を渡すときのマナーについて見ていきましょう。

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お供え物には熨斗をつける

お供え物は基本的に熨斗をかけます。お花の場合は熨斗をかけられないこともあります。ちなみに、熨斗とは水引が印刷された掛け紙のことです。熨斗は、お供え物の包装紙の上からかけます。また、お供え物の包装紙は、弔事用か地味な色のものを選ぶことにも注意してください。

熨斗の選び方

熨斗は水引が印刷されたものを選びます。四十九日のお供え物の場合、水引の色は「白黒」か「双銀」です。一般的には四十九日以前は白黒の水引を用い、四十九日以降は双銀の水引を使うといわれています。四十九日当日にどちらを用いるかは、地域の風習などによって異なります。

 

また、関西の一部地域では、四十九日から「黄白」の水引を用いるところもあります。水引の色に迷ったときは、お寺や遺族などに確認してみるのもよいでしょう。また、いずれの色の場合でも水引の結び方は「結び切」「あわじ結び」を選びます。

熨斗の書き方

熨斗には表書きと氏名を書きます。このとき、墨は通常の濃さの墨を用います。表書きや氏名は、毛筆や筆ペンなどで手書きすることもあれば、印刷することもあります。いずれの場合も、通常の濃さの墨にすることに注意してください。

 

表書きは、四十九日の場合は「御仏前」とするのが一般的です。ちなみに四十九日以前のお供え物や香典の表書きには「御霊前」を用います。これは、故人の魂は死後49日までは霊として現世に留まると考えられているからです。

 

故人の魂は四十九日を境に「成仏」して仏になります。そのため、四十九日以降の表書きには「御仏前」四十九日より前の表書きは「御霊前」と使い分ける必要があるのです。ただし、表書きの使い分けは宗派によっても異なります。たとえば浄土真宗の場合は四十九日前であっても「御仏前」の表書きを用います。

 

いずれにしろ、四十九日の表書きは「御仏前」としてかまいません。また、「お供え物」「御供物」などの表書きは、宗派を問わずに用いることができます。ちなみに、表書きは熨斗の上段の中央に書きます。ちょうど水引の飾りの真上の位置です。

 

水引を挟んだ下段中央には、お供え物をする人の氏名を書きます。誰からのお供え物なのかがすぐに分かるよう、必ずフルネームを書きましょう

持ち運びには風呂敷or紙袋を使う

お供え物をむき出しで持参するのはマナー違反です。最も丁寧なのは、風呂敷に包み、紙袋などに入れて持参する方法です。風呂敷か紙袋のいずれかで持参してもかまいません。風呂敷の場合、黒色や紫色などの落ち着いた色味のもので、無地のものを選びましょう。

 

お供え物を渡すときは、風呂敷や紙袋から出して、お供え物だけを差し出します。特に風呂敷に包んだまま渡すのはマナー違反ですので、注意してください。紙袋の場合も、できれば中身だけを渡す方がよいでしょう。風呂敷や紙袋は小さく折りたたんで持ち帰ります。

施主に手渡すのがマナー

お供え物を直接仏壇にお供えするのはマナー違反です。ベストなのは喪主に手渡しする方法です。あるいは遺族代表や、受付の際に受付係に渡す方法もあります。お供え物を渡すときは、前述のように風呂敷や紙袋から出して中身だけを渡します。

 

このとき、片手ではなく両手で差し出すのも大切なマナーです。また、お供え物を渡すときは、「本日はお招きいただきありがとうございます」「御仏前にお供えください」などの一言を添えるとより丁寧です。

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法要に参列できないときのお供え物の渡し方は?

四十九日の法要に招待を受けても、仕事などの都合で参列できないこともあります。あるいは、四十九日に招待されないこともあります。基本的に参列できないときは香典やお供え物は必要ありません。しかし、故人や遺族への気持ちを表すために、お供え物を贈ることもあります

 

その場合は、お供え物は喪主あるいは個人の仏壇のある遺族の自宅に郵送するのが一般的です。郵送するタイミングは、四十九日の1週間前~前日をメドにしましょう。遅れる場合は、遅くとも法要後1カ月以内に送ります。

 

お供え物を郵送する場合のマナーは、持参するときとほぼ同様です。費用は3000円~5000円を目安にします。また、お供え物は包装紙に包み、熨斗をかけます。さらに、法要を欠席したお詫びや、遺族を慰める言葉などを一言でも添えておくと、より丁寧です。

【遺族側】四十九日のお供え物のお返しは?

四十九日のお供え物を受け取る側になることもあります。喪主あるいは遺族として四十九日のお供え物を受け取った場合、お返しをするのがマナーです。四十九日のお供え物のお返しは、後日、先方の自宅に郵送するのが一般的です。

 

あるいは、当日にお返しの品を用意しておき、受付や法要の終了後にお渡しすることもあります。それでは、四十九日のお供え物のお返しの選び方のマナーについて簡単に見ていきましょう。

お返しの費用相場

お返しの品の費用相場は、お供え物の1/3~1/2程度の金額です。お供え物の費用相場が3000円~5000円ですので、お返しの相場は1000円~2500円程度ということになります。あるいは、香典の金額や法要後の会食の有無によって、金額を調整することもあります。

お返しにおすすめの品物

お供え物のお返しの品も、お供え物と同様に、「軽い」「小さい」「消えもの」を選ぶことが一般的です。よく選ばれているのはお菓子や飲み物です。常温で日持ちし、個包装のものが望ましいです。海苔などの乾物もお返しの品の定番です。

 

あるいは、タオルや石鹸、洗剤などの日用品もよく選ばれています。消耗品の場合は、香りやデザインが派手なものは控えましょう。また、ギフト券もお返しの品としてよく選ばれます。ただしギフト券は露骨に金額が分かるため、不快に思う人もいることを忘れないようにしましょう。あわせて、目上の方には失礼に当たることも注意してください。

思いやりを形にしよう

四十九日のお供え物は、故人への追悼に加え、忌が明けた遺族への励ましの気持ちを表すものでもあります。マナーを踏まえて、先方の気持ちを慰めるような品物を考えてみてください。