49日に香典は必要?金額相場や書き方のマナーを詳しく解説

公開日 : 2020/12/5

更新日 : 2021/8/14

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49日の法要に参列する場合は、香典を持参するのがマナーです。その場合、香典はいったい幾ら包むのが妥当なのでしょうか。以下では、49日の法要の香典の金額相場や、香典袋の選び方・書き方など、香典袋にまつわる基本的なマナーを解説しています。

公開日 : 2020/12/5

更新日 : 2021/8/14

目次

49日とは?

49日とは仏教の追善供養の1つです。人は亡くなると、あの世で7日毎に閻魔大王の裁きを受けます。49日は7回目の裁判にあたります。この7回目の裁判により、その人の魂地獄へ行くか、極楽へ行くかが決まります。

 

つまり49日とは、故人の死後裁判が終わり、魂が生まれ変わる日というわけです。この日を境に、人は成仏すると考えられています。また同時に、49日は遺族の忌が明ける日でもあります。このように、49日は大切な節目であるため、手厚い法要を行うのが一般的です。

49日の法要とは

49日には、故人の魂が極楽浄土へ行くことを願って、法要を行う習慣があります。49日は閻魔大王による最後の裁判が行われる日ですが、このときに遺族が故人のために法要を行うと、その人は極楽へ行くことができると考えられているからです。

 

49日の法要は親族で執り行うのが一般的です。基本的には、血縁関係がある親族は参列すると考えてよいでしょう。また、とくに故人と親しかった友人や知人が参列することもあります。

49日の法要に香典は必要?

49日に限らず、法要法事の参列者は香典を持参するのがマナーとされています。ところで、香典を持参する意味とはいったいどんなものなのでしょうか。また、49日の法要にはかならず香典が必要なのでしょうか。それぞれについての考え方をご紹介していきます。

そもそも香典とは

香典とは、故人の霊前に供える金品のことです。「香」という字は故人に捧げる線香を表すと言われています。現代では香典と言えば、現金を水引のついた不祝儀袋に包んだものを指します。香典は49日の法要のほか、通夜、葬儀、1周忌、三回忌などの追善供養に参列者が持参します。

 

香典は故人への弔意をあらわすための手段です。また、急な不幸で出費がかさむ遺族への助け合いの気持ちでもあります。

香典は必要?

49日の法要に参列するのなら、香典は必要です。香典を渡す意味は、前述のように、故人への弔意をあらわし、遺族の負担を軽くするためです。49日に参列する以上は、故人や遺族への敬意を表するのがマナーです。香典は、その敬意を表すための手段として必要です。

 

ただし、遺族側から香典を辞退されることもあります。そういった場合は、香典を無理に渡すのはかえってマナー違反となります。もし他の方法で弔意を表したいならば、代わりにお花やお線香、故人が好きだったお酒やお菓子などを持参する方法もあります。このように、49日には基本的に香典が必要ですが、状況に応じて柔軟に対応することが大切です。

49日の香典の金額相場

49日に香典を持参するときに、迷ってしまうのが金額です。49日の香典の金額は、故人との関係性によって相場がある程度決まっています。それでは、具体的に幾らが相場なのかを、状況別に見ていきましょう。

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金額は故人との関係によって異なる

49日に参列するのは基本的に親族です。親族の香典は、故人との続柄によって金額の相場が異なります。また、香典を包む人の年齢によっても金額が異なります。たとえば両親の場合は、20代は1~5万円、30代は2万~5万円、40歳以上なら5万~10万円が相場です。

 

祖父母の場合なら、20代は3000円~1万円、30代以上は1万円~3万円です。兄弟姉妹の場合は、20代~30代は1~3万円、40代以上は1万~5万円が妥当でしょう。叔父叔母などの親族の場合は、20代は3000円~1万円、30代以上は5000円~3万円が香典の相場です。

 

また、49日には故人と親しかった友人・知人が参列する場合もあります。友人知人の立場で香典を包む場合、20代は3000円~5000円、30代以上なら5000円~1万円が相場です。

会食がある場合は金額を上乗せ

49日の法要後には、参列者全員で会食を行うことが多いです。法要後の会食に参加する場合は、その費用を上乗せした金額を包みます。具体的には、1人あたり5000円~1万円程度を上乗せして包むのが一般的です。子供の場合は、1人あたり3000円~5000円程度が相場です。

四十九日の香典の金額の相場

49の法要に持参する香典の費用相場について、あらためて見てみましょう。

故人との関係 金額(会食なし) 金額(会食あり)
両親

20代:1~5万

30代:2~5万

40代以上:5~10万

20代:2~5万

30代:3~5万

40代以上:5~10万

祖父母

20代:3000円~1万円

30代以上:1万円~3万円

20代:1~2万円

30代以上:2万円~3万円

兄弟姉妹

20代~30代:1~3万

40代以上:1~5万

20代~30代:2~5万

40代以上:2~5万

叔父叔母・そのほかの親族

20代:3000~1万円

30代以上:5000円~3万円

20代:1~2万円

30代以上:1~3万円

友人知人

20代:3000~5000円

30代以上:5000円~1万円

20代:1~1万5000円

30代以上:1~3万円

以上が香典の相場です。金額に迷ったときの参考にしてください。

49日の香典袋の選び方

香典袋にもいろいろな種類があります。とくに、水引の違いはとても重要です。水引は、香典の金額にあわせて使い分けるのがマナーです。少額な香典を包むのに立派な水引のついた香典袋を使ったり、高額の香典に印刷タイプの香典袋を使ったりすることはできません。

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水引のマナー

香典袋の水引の色は、黒白・藍銀・双銀を用いるのが一般的です。ただし、関西の一部地域では黄白の水引を用いる風習があります。黒白の水引は、1万円~3万円程度の香典を包むときに用いるのが一般的です。

 

5万円以上を包むときは、双銀の水引がついた香典袋がふさわしいでしょう。いずれの場合でもあっても、水引は「あわじ結び」あるいは「結び切」のものを用います。

少額の場合は印刷の不祝儀袋

香典袋の中には、水引が印刷されたものもあります。水引が印刷された香典袋は、1万円以下の少額の香典を包むときに用いましょう。ちなみに、水引が印刷された香典袋は、中袋がない封筒タイプであることが一般的です。

49日の香典の書き方マナー

香典袋には書き方のマナーがあります。とくに筆記用具の選び方や表書きの書き方は、49日を境として変わります。ここからは、香典袋の書き方のポイントについて解説していきます。

筆記用具の選び方

香典袋には基本的に毛筆を用います。筆ペンで代用することもできます。このとき、注意したいのが墨の濃さです。49日以降の法要の香典には、通常の濃さの墨を使用します。ちなみに、49日より前の通夜・葬儀の香典には薄い隅を使うのがマナーです。

 

通夜や葬儀に薄墨を使用するのは「墨を磨る暇もない」「涙で墨が薄まった」など、急な不幸に対する弔意を表すためです。一方、49日は逝去からすこし間が空きます。葬儀と異なり、49日には準備時間があるため、薄墨ではなく通常の濃さの墨を用います

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表書きの書き方

表書きは、そのお金の目録です。香典袋の表側の上段の中央に縦書きします。ちょうど水引の飾りの真上です。49日の香典の表書きには「御仏前」を用います。表書きは、筆記用具とおなじく49日を境として変化するものですので、注意が必要です。

 

49日より前の通夜・葬儀の表書きには「御霊前」を用います。人の魂は逝去後49日までは、霊として存在すると考えられているためです。故人の魂は49日目で成仏します。そのため、49日には「霊」ではなく「仏」を用います。

 

ちなみに表書きの書き方は宗派によって異なり、たとえば浄土真宗は49日前であっても「御仏前」の表書きを用います。いずれにしろ、49日の香典の表書きに用いるのは「御仏前」です。あるいは、「御香典」の表書きを使用することもあります。

名前の書き方

名前は、香典を包んだ人のフルネームを書きます。書く場所は、香典袋の表側の下段中央です。ちょうど、水引の飾りを挟んで表書きの真下に縦書きします。夫婦連名で包む場合は、右側に夫のフルネームを書き、その左に妻の名前だけを書きます。

 

友人同士で連名で包む場合は、3人まで氏名を書くことができます。香典袋の右側が上座であるため、右から左に年齢順や役職順になるように書くのが一般的です。4人以上の連名で包む場合は、右側に代表者の氏名を書き、その左に「〇〇一同」と書きます。

 

職場の同僚などで包む場合は、一番右側に会社名を書き、その左に「〇〇部署一同」などのように、所属先を表しておきます。1人ずつの氏名は、中袋や別紙に書いて同封します。

中袋の書き方

香典袋は、のし袋と中袋の2重タイプになっているのが一般的です。しかし、一部地域では、2重袋は不幸が重なることを連想させるため、中袋を用いない風習も見られます。中袋を使用するかどうかは、地域の風習や遺族の考え方に合わせるのがよいでしょう。

 

中袋があるタイプの場合、中袋の表側には金額を、裏側には香典を包んだ人の住所を書きます。また、中袋のの場合は、毛筆や筆ペンのほか、ボールペンやサインペンを使用することができます

中袋の表側の書き方

中袋の表側には、香典の金額を縦書きします。金額は漢数字を用いて、すこし大きめに書くのがマナーです。大きめに書くのは、あとから遺族が集計するときに、一目で金額を把握しやすくするための配慮です。

 

また、漢数字を用いるのは、改ざんを防ぐ目的があります。そのため、漢数字は旧字体を用います。また、金額の頭と末にはそれぞれ「金」「円」をつけます。たとえば3万円を包んだ場合、金額は「金参萬円」と書きます。最後に「也」をつけて「金参萬円也」と書くこともあります。

 

ただし、ものによっては、横書きの欄が設けられているものもあります。横書きする場合は、金額には算用数字を用います。頭と末に「金」「円」をつけるのは共通です。つまり、3万円を包む場合は「金3万円」と書きます。頭の「金」は「¥」という記号でもかまいません。

中袋の裏側の書き方

裏側には、香典を包んだ人の住所と氏名を縦書きします。氏名は、のし袋を外しても誰からの香典なのかを判断するために必要です。書く位置は、裏側下段の左側です。中央寄りに住所を書き、その左に氏名をフルネームで書きます。

 

住所の番地や部屋番号には、漢数字を用います。ただし、金額の場合と異なり、旧漢字を用いる必要はありません。また、金額の場合と同じく、横書きするタイプのものもあります。その場合は住所を横書きし、番地や部屋番号には算用数字を用います。

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中袋がない場合の書き方

中袋がない場合は、のし袋の裏側に金額と住所を書きます。このとき、筆記用具は、読みやすさを重視するためにボールペンや細めのサインペンを使用してもかまいません。また、氏名は香典袋の表側に書いているため、裏側は省略します。

 

住所は裏側の下段の中央寄りの左側です。金額を一番左に書くため、バランスのよい配置になるように工夫してください。書き方は中袋があるタイプと同じく、漢数字で、とくに金額は旧漢字を使用します。

49日の香典の渡し方

香典を渡すタイミングは、法要が始まる前です。基本的には、受付で記帳をした際に、受付係に手渡します。ただし49日は近しい親族のみで行うため、喪主に直接手渡しすることも多いです。あるいは、祭壇や祭壇脇の机にお供えすることもあります。

 

いずにしろ、香典は袱紗に包んで持参します。袱紗は弔事用の黒・茶・藍・紫の無地のものです。香典を渡すときは、遺族の目の前で袱紗から香典を出します。相手から見て、表書きが正面になるように回転させて差し出すのがマナーです。このとき、「御仏前にお添えください」などの一言を添えるとよいでしょう。

 

 

49日の法要を欠席する場合は?

都合によっては、49日の法要を欠席することもあるでしょう。この場合も、基本的に香典は出すのがマナーです。ただし、喪主や遺族から辞退されることもありますので、その時々の状況に合わせましょう。香典を出す場合は、以下の3つの方法で渡すのが一般的です。

郵送する

法要を欠席して香典を出す場合は、郵送するのが一般的です。タイミングは、法要が終わってから1カ月以内です。現金を送ることになりますので、かならず現金書留や簡易書留を利用しましょう。

 

香典は、香典袋に包んで、書留用の袋に入れます。このとき、49日の法要を欠席するお詫びやお悔やみの手紙を添えると、丁寧です。

後日お参りに行く

後日、故人の仏壇にお参りに行き、その場で香典を渡す方法もあります。タイミングは、法要後~1カ月が目安です。また、香典は香典袋に包んで持参しましょう。弔問に行く場合は、事前にその旨を知らせ、先方が応対できる日を選んで行きましょう。

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代理人が持参する

49日の法要に代理人を立てることもあります。この場合は、代理人に香典を持参してもらいましょう。また、代理人は故人と関係のない人でもかまいません。しかし、故人と近しい関係なら、代理人を立てるのはかえって失礼になることもあります

 

その場合は、49日は欠席し、後日香典を郵送するか、遺族宅や仏壇をお参して直接渡すのがよいでしょう。また、代理人を立てる場合であっても、後日お詫びの手紙や電話をするなどのフォローが必要です。

香典のマナーを守ろう

香典には、香典袋の選び方や書き方のマナーがあります。49日を境に変化するマナーもありますので、使い分けをしっかりすることが大切です。