49日の喪主挨拶のポイントまとめ!文例や挨拶状の書き方も解説

公開日 : 2020/10/9

更新日 : 2020/10/9

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49日は一連の葬祭行事の一区切り。そのため、喪主から参列者に挨拶を行うのが慣例です。しかし、どんな挨拶をすればよいのか分からないという人も多いでしょう。そこで、49日の喪主挨拶の方法について、ポイントや、具体的な文例をご紹介します。

公開日 : 2020/10/9

更新日 : 2020/10/9

目次

49日とはなに?

49日とは仏教用語の1つで、故人が逝去した日から49日目にあたる日です。故人の逝去した日を1日目に数えます。49日は葬式と並ぶほど大切な日とも言われており、追善供養の法要を行うのが一般的です。単純に、その法要のことを49日と呼ぶこともあります。

 

なぜ49日が大切な日なのかというと、故人の魂が生まれ変わる日だからです。人は亡くなると、7日おきにあの世で裁判を受けます。いわゆる閻魔大王の裁きです。閻魔大王の裁判では生前の罪が裁かれ、その量刑によって、次の生まれ変わり先が決定されます。次の生まれ変わり先とはすなわち、地獄・極楽・修羅・餓鬼・畜生・人道の六道のいずれかです。

 

生前の罪が重いほど、次の生まれ変わり先は過酷な世界になります。しかし、現世に残された人々が、故人の冥福を祈って供養を行うと、故人の罪は軽くなり、極楽に行くことができます。よって、閻魔大王の裁判が終わる49日目まで、遺族は7日毎に追善供養を行う習慣があります。

 

しかし現在は7日ごとに法要を行うことは少なく、初7日の法要だけを行ったり、初7日を葬儀当日に済ませる「繰り上げ法要」が一般的です。その簡略化の流れの中でも、やはり49日は大切にされている行事です。49日は最後の裁判が行われる日であるため、現世に残された遺族や故人の知人・友人は、冥福を祈って法要を執り行います。

 

さらに49日は、遺族の忌が明ける日でもあります。故人の喪に服していた遺族は、この日を区切りとして少しずつ日常生活を再開させます。故人の魂が成仏する日でもあるため、この日に納骨を行うことも多いです。

49日の法要について

49日には故人の冥福を祈るために、法要を行います。49日は追善供養の中でもとくに大切にされるため、多くの参列者も招かれます。原則として、葬儀の参列者には案内状が届くと考えてよいでしょう。ただし最近は、葬儀の簡略化や家族葬の普及などにより、49日は近親者のみで行うケースも増えてきています。

 

49日の法要の会場は自宅や菩提寺のほか、葬祭会館が利用されることもあります。法要には僧侶を招き、お経をあげていただきます。その後、全員で焼香を行います。納骨を行う場合は、その後に墓前に移動して納骨式を行います。この際も、僧侶に読経を依頼します。

49日の法事とはどう違う?

49日の法要を「法事」と呼ぶこともあります。法事とは、会食を伴う法要のことです。49日には多くの参列者が足を運ぶため、ねぎらいの意味を込めて喪主が会食の席を設けるのが一般的です。その場合は法要ではなく「法事」と呼びます。つまり、法要は法事の中に含まれる行事というわけです。

49日で喪主が挨拶するタイミング

49日には、親族のほか、故人の知人や友人も足を運んでくださいます。そのため、喪主から参列者にお礼の挨拶をするのがマナーです。49日は1日がかりの法要となるため、喪主から挨拶をするタイミングは複数回存在します。主なタイミングについて見ていきましょう。

法要の開始・終了時

法要の前後には、喪主から開会と閉会の挨拶を行います。49日には故人と遺族の両方にとって節目となる日ですので、無事にこの日を迎えられたことを報告します。もちろん、49日を含む一連の葬祭行事に足を運んでくださった参列者へのお礼も忘れないでください。

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会食の開始時

49日の法要後は「お斎」という忌明けの会食を行うのが一般的です。会食の前には喪主から改めて、49日が無事に済んだことのへの報告と感謝の挨拶を行います。会食の前には、「献杯」として、故人を悼んで杯を掲げる儀式がおこなれます。献杯の際にも短い挨拶があるのが一般的ですが、献杯の挨拶は喪主ではなく、施主や代表者が行うこともあります

締めくくりの挨拶

会食の終了時間が迫ってくると、頃合いを見計らって、喪主から締めくくりの挨拶を行います。改めて49日が済んだことを報告・感謝するとともに、悲しみに一区切りをつけ、これから気持ちを新たにすることもあわせて報告します。49日は遺族の忌が明ける日でもありますので、参列者全員が前向きになれるような内容を話すのがいいでしょう。

僧侶への挨拶

49日には僧侶を招きます。法要に足を運んでくださった僧侶には、個別にお礼の挨拶をしにいくのが喪主としてのマナーです。挨拶は法要の前と法要後の2回行うことが多いです。僧侶にはお礼金として「お布施」をお渡ししますが、このタイミングで一緒にお渡しするのがよいでしょう。お斎が予定されている場合は、法要後の挨拶の際に僧侶も招待します。

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49日の挨拶状

49日を迎えたら、葬儀や通夜に参列してくださった方全員に挨拶状をお送りします。これは、49日が無事に迎えられたことを報告し、葬儀への参列のお礼を改めて申し上げるためです。通夜や葬儀に弔電や供花などを頂いた場合は、そちらにも49日の挨拶状を出します。香典をいただいた方には、挨拶状に香典返しの品を添えてお送りするのが一般的です。

49日の挨拶を行うときのポイント

49日の挨拶を考えるときに、押さえておきたいポイントをいくつかご紹介します。まず、参列者には49日法要を無事に迎えられた報告をします。また、葬儀や49日の法要に足を運んでくださったことへのお礼も、かならず挨拶の中に組み込みます。

 

49日の喪主からの挨拶は複数回ありますが、最初の挨拶のときには、自己紹介をしましょう。名前はもちろん、故人との続柄も説明します。また、故人の名前は戒名を使うのが一般的ですが、生前の名前を用いることもあります。どちらを使うべきか迷ったときは、法要にお招きする僧侶に相談してみるのもおすすめです。

 

また、締めくくりの挨拶では、これからも故人の生前と変わらない付き合いをお願いする言葉を添えましょう。

49日の喪主挨拶の文例

49日の喪主の挨拶の文例を、シーン別にご紹介します。あくまで一般的なものですので、実際に挨拶をする際は、故人との思い出などを交えながら話すと、より心に響く挨拶になります。

法要前の挨拶文例

法要前の挨拶は、僧侶を祭壇の前に案内したあと参列者が着席しているのを確認して行います。

 

例文

「本日は、お忙しい中、大勢の方にお集まりいただき、まことにありがとうございます。ただいまより、故〇〇の49日の法要をはじめさせていただきます。それではご住職、よろしくお願いいたします。」

 

故〇〇の部分には故人の戒名か生前の名前を入れます。また、故人との続柄を示すような言葉を前においてもよいでしょう。

法要後の挨拶文例

法要が終わったら、僧侶が席を立つ前に法要の締めの挨拶を行います。開始の挨拶よりすこし長めにしてもかまいませんが、長々と個人の感想をいうような真似はやめましょう。

 

例文

「本日はお忙しい中、故〇〇の49日法要にご参列いただき、まことにありがとうございました。おかげさまで、こうして無事に49日を終えることができました。今後とも、かわらぬご厚誼を賜りますよう、お願い申し上げます。本日はありがとうございました」

 

もし法要後に会食がある場合は、最後のお礼の前に以下の内容を付け加えます。

 

例文

「ささやかではございますが、会食の席を設けております。もしお時間がございましたら、ぜひご参加いただき、故人の思い出話などもお聞かせ願えればと思います。ごゆっくりおくつろぎください。」

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会食前の挨拶文例

会食場に移動し、全員が着席して、食事が配られたのを確認して挨拶を行います。故人の位牌の前に杯や食事を供えることも忘れないでください。会食時の挨拶は会食前・献杯・閉会の3回が一般的で、会食前と閉会の挨拶は喪主が行います。それでは文例を見てみましょう。

 

例文

「本日は故〇〇の49日法要にご参列いただき、まことにありがとうございました。こうして無事に49日を迎えられましたのも、ひとえに皆様のお支えあってのことです。ささやかではございますが、宴の席をもうけましたので、お時間の許す限りごゆっくりお過ごしください。」

 

会食前には献杯を行います。献杯の挨拶を喪主が行う場合はその挨拶も行います。また、献杯の挨拶は喪主以外の人が務めることもあります。

献杯の挨拶文例

献杯の挨拶は、施主や、故人と親交が深かった人に依頼することもあります。その場合は、喪主から紹介を行い、また献杯の挨拶を行う人も簡単な自己紹介を行います。会食に参加する人の中には、献杯の挨拶を行う人を知らない場合もありますので、かならず自己紹介と個人との続柄の紹介は行いましょう。

 

例文

「ただいまご紹介にあずかりました△△です。〇〇さんとは古くから仲良くさせていただいておりました。本日はそのよしみで、僭越ながら献杯の音頭を取らせていただきます。それでは故人の冥福を祈り、献杯」

 

故人との思い出話を手短に盛り込むと、より印象深い挨拶になります。

締めくくりの挨拶文例

締めくくりの挨拶は、会食の終了が迫ってきた頃合いを見計らって行います。あらためて49日法要が無事に終わったことの報告と感謝を述べましょう。

 

例文

「本日は〇〇の49日法要にご参列くださり、また〇〇を偲ぶ席にもお付き合いいただき、故人も喜んでいることと思います。まだまだ〇〇の思い出話をお聞きしたいところではございますが、本日はこれにてお開きとさせていただきます。

 

至らない部分も多いわたくしたちですが、家族と力をあわせてこれからも頑張ってまいります。皆様におかれましては、どうぞ今後とも変わらぬごおつきあいをお願い申し上げます。本日はお忙しい中、まことにありがとうございました。どうぞお気をつけてお帰りください」

僧侶への挨拶文例

法要後はかならず僧侶にお礼のあいさつに伺いましょう。お布施もそのときにお渡しします。僧侶が会食に参加する場合は、会食の終了時間を見計らって挨拶に行きます。同じくお布施もそのときに一緒にお渡しします。

 

例文

「本日は49日法要のお勤めをいただき、まことにありがとうございました。故人も喜んでいることと思います。心ばかりではございますが、どうぞこちらをお納めください。今後ともよろしくお願いいたします。」

 

49日法要にお招きするのは菩提寺の僧侶が一般的です。今後、末永い付き合いとなりますので、失礼のないような挨拶を心がけましょう。

49日の挨拶のマナー

49日の挨拶をする際の基本的なマナーをご紹介します。ぜひ以下の3つのポイントを参考に、挨拶を行ってください。

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聞き取りやすい穏やかな声で話す

挨拶は誰にでも聞き取りやすい声で、はっきりと話します。ただし、しめやかな場ですので、騒々しい声で話すのはNGです。49日は故人の魂が生まれ変わり、遺族の忌が明ける節目の日です。むやみに悲しむような真似はやめ、みんなが前向きになれるような穏やかな話し方を心がけてください。

簡潔な内容を心がける

49日は1日がかりの儀式で、参列する側によっても大仕事となります。冗長な挨拶は参列者を疲れさせてしまいますし、遠方から参列者がくる場合は、終了時間が遅くなると帰宅に差し障りが出ます。喪主の挨拶は1回1回短く、簡潔に行いましょう。

カンペはOK

挨拶の内容をメモに書きとめ、それを見ながら挨拶してもかまいません。ただし、ずっとメモだけを見つめながら話すのはスマートではありません。なるべく挨拶の内容は暗記して、忘れたところだけを確認する程度にとどめましょう。

49日の挨拶状の書き方

49日を迎えたら通夜や葬儀の参列者や、弔電などをくださった方に挨拶状をお送りします。挨拶状は忌明け後、1カ月以内に送るのが一般的です。

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弔事用のハガキを用いる

挨拶状には弔事用の葉書か、奉書紙を用います。弔事用の葉書は、百合などが印刷された白黒のデザインのものが多いです。できれば毛筆で手書きするのが望ましいですが、たくさん送るときは印刷したものを送ることが多いです。また49日の挨拶状には通常の濃さの墨を使います。

忌み言葉・句読点を使わない

49日の挨拶状では、「忌み言葉」の使用を避けます。忌み言葉とは「死」「病気」「苦しい」など、不吉な表現の言葉です。また、「繰り返し」「次々」「かさねがさね」など、重複の言葉も忌み言葉に含まれます。これは、不幸が重なることを連想させるためです。

 

もう1つ49日の挨拶状の書き方の特徴として、句読点を使わないというルールがあります。その理由は諸説ありますが、句読点を使うと文章が途切れることから、縁起がよくないとして避けるとされています。ちなみに句読点がないと文章が読みづらくなることがあります。その場合、句読点の代わりにスペースを用いるのが一般的です。

内容は簡潔に

49日法要での挨拶と同様に、挨拶状も短く簡潔にまとめるようにしましょう。時候の挨拶は省き、49日を迎えたことの報告や、会葬のお礼などを書きます。その際、49日の日付も記しておくのがよいでしょう。

49日の挨拶状の例文

例文

「拝啓

 

先般 故〇〇の葬儀には お忙しい中 ご会葬を賜り 厚くお礼を申し上げます

おかげをもちまして△△月△△日に49日の法要を滞りなく終え 忌明けを迎えることができました

つきましては供養のしるしに心ばかりの品をお送りいたしますので なにとぞご納受いただきますようお願い申し上げます

 

本来ならば拝眉の上お礼を申し上げるべきことろではございますが 略儀ながら書中を模しましてご挨拶とさせていただきます

 

敬白

 

令和〇〇年〇月〇日

住所

喪主 〇〇〇〇

親族一同」

1つの区切りのための挨拶

49日法要は、故人の死を悲しむより、無事に忌明けを迎えたことに安心と感謝をする日とされています。参列者に挨拶をする際も、その気持ちが伝わるような内容や話し方を心がけてください。