法事のお菓子、おすすめは?お供えや配り方のマナーもご紹介

公開日 : 2020/10/14

更新日 : 2021/1/27

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法事の際、仏前にお供えするお菓子。仏様への畏敬とご遺族の方への労りを込めて、喜んでいただけるようなお菓子を選びましょう。法事のお菓子の選び方や相場、のしの掛け方や渡し方などの作法を押さえておきましょう。また、受け取った場合どうすれば良いかも併せてご紹介します。

公開日 : 2020/10/14

更新日 : 2021/1/27

目次

そもそも法事には何の意味があるのか?

仏教では、亡くなられてから四十九日の間を「中陰」と言います。 中陰の間は、閻魔大王による裁きが七日おきに実施され、極楽浄土へ旅立てるか否かの判定が下されるのが四十九日目にあたり、この日が忌明けになります。  

 

遺族は、七日おきの裁きに合わせて法要を営み、故人の冥福をお祈りします。日取り決めの際、法要を行なう予定の日が平日となる場合には、基本的に、直前の土日にずらします。

 

通常、忌明けとは四十九日を指します(地域によっては、五七日が忌明けとなる場所もあります)。この日以降は、年忌法要になります。

命日などの法事でお供え物をするのはなぜ?

法事などでお供え物としてお菓子を送るのはなぜなのでしょうか。当たり前のように行っている行為ですが、その理由を理解しておくだけで、お供え物の選び方も変わると思います。この見出しでは、お菓子をお供えする理由と、それに向いているお菓子を紹介していきます。

お菓子をお供えするのはなぜ?

そもそも何故お菓子をお供えするのでしょう。お菓子をお供えしても亡くなっている人が食べられるわけでもないのにと、疑問に思ったことのある方もいるのではないでしょうか?

 

お供えの習慣はインドからきていて、インドの場合神様を供養する際には、特別な来客をもてなすときと同じように行います。その為お供えは仏様やご先祖様など敬うべき方をおもてなすためにもお供えするものと考えられていて、それが日本に伝わってきました。

法事のお供え物に向いているお菓子とは?

さて、では法事のお供えに向いているお菓子とはどのような物なのか疑問ではないでしょうか?お彼岸やお盆などの場合、比較的長い期間お供えしておくことが多いため、お煎餅や焼き菓子など一般的には、日持ちするものが好まれています。

 

故人の好きだったお菓子をお供えすることも多いですが、お供えした後のことを考え購入する前にはきちんと賞味期限も確認しておきましょう。賞味期限は約1週間~2週間あったほうがいいです。

法事のお菓子の選び方と相場【落ち着いた色合いのもの】

法事のお供え物には、食べたり消費したりして無くなる、ろうそくやお線香、果物、お菓子などが選ばれます。特にお菓子はご家族や参列者で分けて食べられることから、特に喜ばれるお供え物の一つです。

 

しかし、お菓子と一口にっても様々な種類があるためどれを選べば良いか迷ってしまうかもしれません。法事のお菓子を選ぶ際、特に注意したいのが「日持ちのする物」、「個包装の物」という点です。

 

日持ちのしないお菓子は特に一人暮らしの方の場合食べきれず負担になってしまいます。日持ちがすればゆっくり食べられますし、個包装であれば周囲に配ることができます。費用は相手との関係性や地域によっても多少異なりますが、3000~1万円程度とみておくと良いでしょう。

法事のお菓子、何を買う?

それでは、「日持ちがする」、「個包装になっている」という観点から、法事のお供えにおすすめのお菓子をご紹介します。

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和菓子

お供えの定番といえばやはり和菓子です。特に高齢の方に喜ばれる、間違いのないお供えです。法事を済ませた後、緑茶と一緒に食べれば、ほっとくつろげるような雰囲気となり、故人様の思い出話に花が咲くことでしょう。

おまんじゅう

法事のお菓子の定番といえばおまんじゅうです。特に黄色と白の「黄白まんじゅう」は伝統的な弔辞用のまんじゅうとして知られています。地方によっては「青白まんじゅう」や「春日まんじゅう」を法事のお供えとして用いることもあります。地元の和菓子屋さんに行って聞いてみるのが一番確実です。

 

まんじゅうはあんこが入っていて柔らかいため傷みやすいものもあります。特に上質なおまんじゅうは保存料が入っていないため、1週間程度しか日持ちしない場合があります。賞味期限はしっかり確認しておきましょう。

ようかん

ようかんも代表的な和菓子の一つです。つややかで上品な見た目と日持ちの良さが魅力です。定番の大納言だけではなく、抹茶や白小豆などさまざまな味があります。一口サイズのものを詰め合わせたセットが喜ばれるでしょう。

 

暑い時期には水ようかんもおすすめです。フルーツゼリーとセットになっているものを選べば、年配の方から子供まで喜ばれるお供え物になるでしょう。

落雁

落雁は米の粉と砂糖で作られた小さな干菓子で、日持ちがするため昔からお盆や法事の際のお供えものとして欠かせない存在でした。

 

指の先に乗るほど小さく、ピンクや黄色など色とりどり、花や風景などその時の季節を感じさせる形をした落雁は、見た目も愛らしく誰にでも喜ばれます。特に和三盆を使ったものは最高級品で、すーっと口の中で溶けるような上品な甘みが魅力です。

 

法事のお供え物としてはあまり華やかな色や形のものは避けましょう。法事用に菊や蓮の花をかたどったものがありますので、それを選ぶと良いでしょう。

おせんべい

おせんべいは日持ちの良さは抜群で、甘いものが苦手な人でも食べられることも嬉しいポイントです。ただし硬いため、歯の弱っている人は食べるのが難しいこともあります。うすいものや柔らかいもの、ぬれせんべいなどを選ぶのも良いでしょう。

 

海老せんべいは薄くて柔らかく、見た目も美しいために贈答用に良く用いられます。しかし、特に海老の形がせんべいにはっきり見えているものは慶事を連想したり、生臭物と捉えたりする人もいます。

 

地方や人の考え方によって異なりますので、海老せんべいを法事のお供えとしても大丈夫だとはっきり分かっている場合以外は避けた方が無難でしょう。

洋菓子

法事のお供え物といえば和菓子が定番でしたが、現在では洋菓子も好まれています。特に子供のいる家庭では洋菓子の方が喜ばれる場合が多いでしょう。こちらも日持ちがするもの、個包装になっているものを選ぶようにしましょう。

カステラ

カステラは洋菓子といいながらも、古くから日本にあるためか和菓子のように親しみやすく、誰にでも喜ばれるお供えです。日持ちするのも嬉しいポイントです。

 

一本入っている物ではなく、小分けにされて個包装になっているものを選びましょう。抹茶や小豆などさまざまな種類のものがアソートになっているものは見た目も美しく、選ぶ楽しみがありますので喜ばれます。

ゼリー【御仏壇を彩る】

ゼリーは柔らかくて食べやすく、小さな子供から高齢の方まで喜ばれるお供え物です。色とりどりのゼリーはお花や果物のようにお仏壇を彩ってくれます。常温で保存ができ、日持ちがするものを選びましょう。

クッキー

クッキーは日持ちがするうえ、軽くてかさばらず、サイズも手ごろな物が多いことからお供えに適しています。特にお子さんのいる家では喜ばれるでしょう。さまざまな種類が入ったアソートものなら飽きずに最後まで楽しむことができます。

焼き菓子【分けることができるよう個包装のものを選ぶ】

フィナンシェやマドレーヌなどの焼き菓子は日持ちがするため、お供えに適した洋菓子です。バウムクーヘンやパウンドケーキなどの大きな洋菓子は丸々一つ入っているものではなく、小分けして個包装になっているものを選びましょう。

チョコレートはお供えものにして良い?

日持ちする、個包装になっているという点から見ると、チョコレートはお供えものに適しているといえます。しかし、チョコレートがお供えものに選ばれることはあまりありません。

 

チョコレートは常温で置いておくと、季節によっては溶けてしまうことがあるため、お仏壇にお供えするのは向いていないからです。チョコレートクッキーやチョコレートクリームを挟んだゴーフレットなどは大丈夫ですが、チョコレートだけをお供えものとして送るのは季節を問わず避けた方が良いでしょう。

法事のお菓子、どこで買う?

法事のお菓子は特別な品なので、スーパーよりは百貨店や和菓子屋、ケーキ屋などの専門店で買うことをおすすめします。そういったお店はお供え用の包装もきちんとしてくれますので安心です。

 

しかし、特に人気のある菓子店からは他の参列者もお菓子を買うため、お供えものが重複することもあるので注意しましょう。最近ではオンラインショップでもお供えもののお菓子を買うことができます。包装サービスを行っている所も多く便利です。

 

遠方の専門店から名物のお菓子を買うこともでき、他の参列者と同じお供えものを持って行ってしまう心配はほぼありません。時期や状況によっては配送に時間がかかることもありますので、賞味期限の確認をしっかりすること、早めに予約をすることを心がけましょう。

法事のお菓子のマナー【参列者】

せっかく用意したお菓子も、渡し方を誤ると相手に不快な思いを与えてしまうことになりかねません。法事のお菓子を渡す際の掛け紙のかけ方や渡し方のマナーをご紹介します。

のし紙のかけ方・包み方

お中元やお歳暮といった年中行事や、結婚や出産などのお祝いに贈る贈答品にはのし紙をかけます。のしと本来のし鮑のことであり、慶事の際に贈られるものでした。それを簡略化してひし形のマークとし、贈り物にかける「掛け紙」につけたのがのし紙です。

 

法事は弔事にあたるため、のしのついていない掛け紙を使用します。掛け紙のかけ方には「外のし」と「内のし」があります。「外のし」は包装紙の外側に掛け紙をかける方法で、贈り主の名前が分かりやすいというメリットがあります。

 

「内のし」は包装紙の内側に掛け紙をかける方法で、掛け紙が破損しにくいというメリットがあります。訪問してお供えを渡す場合は外のし、宅配にする場合は内のしにするのが一般的です。

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水引の選び方

掛け紙の上には水引をかけます。掛け紙の中には、すでに水引が印刷されているものもあります。水引の色や結び方には様々な種類があり、用途によって適したものを選ばなくてはなりません。

 

法事の際には結び切りの水引を使います。結び切りには重ねて起こらないようにという意味が込められており、葬儀や法事の他、結婚式や快気祝いなど、繰り返すことが望ましくない祝事にも用いられます。

 

色は黒白、黄白、青白が法事に使われます。地域によって異なりますので、心配な場合は年配の親せきや近所の方に聞くと良いでしょう。

表書き

水引をかけたら表書きを書きます。表書きの文字は宗教によって異なりますが、「御供・御供物」とすればどの宗教でも問題ありません。お菓子を買った店で掛け紙をかける際には、水引と同様にこういった表書きがすでに印刷されている場合が多いです。

 

法事のお供えであることを伝えれば、適した掛け紙をかけてくれるので安心です。表書きの下には自分の名前を書きます。名字だけしか書いていないと、特に同姓の親族が多い法事の場合、誰が持参したお供えものか分からなくなってしまうことがあります。

 

必ずフルネームで書き入れましょう。また、夫婦連名で送る場合は夫がフルネーム、妻はその左側に名前のみ書くのが一般的です。

渡し方・タイミング

法事に参列する場合は、お供え物のお菓子は紙袋に入れるか、風呂敷に包みます。施主に挨拶をした後、紙袋もしくは風呂敷からお供え物を出し、「御仏前にお供えください」と挨拶を添えて渡しましょう。施主以外の人に渡すのは望ましくありません。

 

お供えを入れていた紙袋はお供えものと一緒に渡さず、たたんで持ち帰りましょう。地域によっては参列者が自分でお仏壇にお供えをするところもあります。地域の慣習に従うようにしましょう。

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お供えものは宅配でも良い?

法事に呼ばれた場合はなるべく参列するのがマナーです。しかし、遠方に住んでいる、外せない用事がある、健康上の理由などでどうしても参列できない場合があります。そのような時は、お供えものを宅配で送っても構いません。

 

しかし、必ず送る前に施主に電話をかけて法事に参列できないことのお詫びを述べ、お供えものを送っても良いか確認しましょう。お供えものを宅配されると、引き出物をまた宅配でお返ししなけばならなくなるため、相手の負担になります。事前に了承を得てから送るようにしましょう。

 

宅配のお供えものは法事の数日前に着くように手配するのがスマートです。当日着にすると、宅配業者の来訪で法事が中断されてしまったり、忙しい中対応しなければならなくなったりするため施主に迷惑をかけてしまいます。また、お悔やみの手紙は必ず添えるようにしましょう。

法事のお菓子のマナー【施主】

続いて、自分が法事をとりおこなう施主になった場合のお供えの受け取り方をご紹介します。参列した方への感謝や気遣いを忘れないよう、お供えものは大切に扱い、きちんとお礼をしましょう。

お供えの仕方

参列者からお供えを受け取ったら、お礼を言って仏壇にお供えします。伝統的な仏壇であれば、上・中・下段の3段になっていますので、中段にお供えものを置きましょう。

 

お供えものが多い、仏壇が小さくてお供えものを置けないという場合は、仏壇の前に折り畳みの台や棚を置いてそこにお供えすると良いでしょう。

お返しはどうする?【金額を半分返せるようにしておく】

参列者は基本的にお香典、お花、お供えものなどを持ってきますので、それに対しての返礼品はあらかじめ用意しておきます。これを「引き出物」といいます。引き出物はお供えものと同じく、食べたり消費したりしてなくなるものや普段使いできるものを選びます。

 

お菓子やお茶、コーヒー、タオルなどがよく用いられます。持ち帰ることも考慮に入れ、重過ぎないものを選びましょう。相場は3000~5000円程度です。高額のお香典や高価なお供えものをもらった場合は、後日改めてお返しの品をお送りします。

 

予算はもらったお香典や品物の金額を当日送った引き出物と併せて半額分返せるよう、調節しましょう。

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法事後、お菓子は配るのがマナー?【引き出物は別に用意】

法事が終わった後、施主がお供えのお菓子を小分けにして参列者に配ることがあります。「お供えとして持ってきたのにお土産にするなんて」と違和感を覚える人もいるかもしれません。

 

しかし、お供えしたものを食べることは「仏様のお下がりを頂く」ということです。ありがたく受け取りましょう。

 

自分が喪主の場合は、お供えを配るかどうか迷うかもしれません。基本的には地域や親族の決まりに従うと良いでしょう。また、お供えを配るにせよ、引き出物は別に用意しておきましょう。

法事のお菓子についてまとめ

法事のお菓子についてご紹介しました。お菓子のお供えは仏様やご先祖様への畏敬の念を示すだけではなく、施主やその家族、また参列者が仏様の「お下がり」を頂いてほっとくつろぎ、楽しい時間を過ごす手立てにもなりえます。お菓子を施主に渡す際にはマナーを守り、心を込めた言葉と共に渡しましょう。