【送り火の適切な時間とは?】送り火の準備や流れまで解説します

公開日 : 2020/10/15

更新日 : 2020/10/15

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お盆の始まりには迎え火を、そして終わりには送り火を焚きますが、送り火は一体何時ごろにするのが適切なのかご存じですか?そこで今回は送り火は何時ごろするべきなのかを解説してまいります。併せて送り火の意味や方法、準備などもご紹介いたします。

公開日 : 2020/10/15

更新日 : 2020/10/15

目次

お盆の送り火を解説します

お盆は日本に古くから伝わる行事ですが、お盆に行われるいくつかの儀式の中に送り火があります。送り火は一体何時ごろ行ったらいいのか、また意味や準備するものなどをくわしくご説明してまいります

お盆とはどんな行事?

お盆とは正式名称を「盂蘭盆会」(うらぼんえ)と言い、夏季に亡くなった先祖があの世からこちらの世界に戻ってくる期間のことで、お盆にはお迎えした先祖の供養をおこないます。

 

 

僧侶を読んだりお寺で法要を行ったり、自宅で身内だけで先祖を偲んでお盆を過ごすなど形態はさまざまですが心を込めて先祖の霊をお迎えします。そして4日間にわたり先祖の魂と一緒に過ごした後、再び先祖の霊をあの世へとお送りします。

お盆の期間はいつ?

お盆の期間は一般的には8月13日から8月16日をお盆の期間としています。この時期にはお盆休みとして休業をする企業も多く、多くの人が故郷へ帰省してお盆を過ごします。

 

東京の一部や金沢市、静岡、静岡、函館の一部の地域では7月13日から7月16日をお盆の期間としています。これは明治時代に新暦が施行されたためでこの時期のお盆を「新のお盆」と呼ぶこともあります。

 

他には、沖縄県と鹿児島県奄美地方などでは8月20日の前後、岐阜県の一部地域では8月1日〜8月3日、東京都の多摩地区の一部では7月31日〜8月2日をお盆の期間としています。

 

 

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お盆の流れ

お盆の初日のことを「盆の入り」、その翌日を「中日」、お盆の最終日のことを「盆明け」と言います。ここからはお盆の入りから明けまでの一連の流れを具体的にご紹介します。

お盆の準備は

お盆にお寺で法要をする場合は前もってお寺に法要のお願いをしておきましょう。法要がある場合もない場合もお墓の清掃をすませておきましょう。また、お盆の期間中に知り合いや親類がお参りに見える場合は、その方への御礼や御返しの準備もしておきます。

お供えなど

自宅では先祖の位牌を置いたりお供えを載せるために盆棚を用意します。盆棚は小机を仏壇の前に置きマコモなどのゴザを敷きます。

 

お供え物やお花を用意します。お供えは果物やお菓子類です。果物は丸い形状のものが良いとされています。お菓子は日持ちの良いものがおすすめです。お花は匂いのきついものは避けた方が良いとされています。

 

その他にキュウリとナスで作った精霊馬、精霊牛も用意します。これは先祖がこちらに戻られるときには馬に乗っていち早く来て欲しい、お帰りになるときは馬に乗ってできるだけゆっくりと、という願いが込められています。線香やろうそくも忘れずに用意しましょう。

盆の入りには

盆の入りには、仏壇から位牌を盆棚へ移します。位牌を盆棚の中央に置いたら周りにお供物や花や食事、線香やろうそくなどを配置します。夕方には迎え火を焚いて先祖の霊をお迎えします。

盆明けには

お盆の期間中には朝と夕方に盆棚に食事をお供えし、線香を手向けて手を合わせます。最終日となる盆明けの朝にも食事をお供えします。そして夕方に送り火を焚き、あの世へと先祖の霊をお送りします。

送り火について

送り火とはそもそもどんな意味を持つものなのか、何が必要か、どんな風におこなうのかを具体的に解説してまいります。

送り火の意味

お盆の入りに先祖の霊が家まで迷わないで戻られるようを火を焚き目印にするのが迎え火ですが、先祖がお盆でこの世で過ごした後あの世へちゃんと戻れるように願い火を焚くのが送り火です。一般的に8月16日の夕方に行いますが、前日の15日に行う地域もあります。

 

なお、仏教の中でも浄土真宗では少し異なり、亡くなった人は極楽浄土に往生して仏となっていてお盆は先祖の霊が帰るという考え方がないので迎え火や送り火を焚くことはしません。お盆の期間中には盆提灯を飾ります。 同じ理由で精霊棚を作ることもしません。

送り火に必要なもの

「おがら」と呼ばれる皮を剥いだ麻とほうろくとよばれる素焼きの平皿を用意します。おがらや焙烙はホームセンターや花屋さん、スーパーなどで簡単に手に入れることができます。他に稲藁やカンバと呼ばれる白樺の皮を乾燥させた物を用いる地域もあります。

 

焙烙はおがらを載せて焚くために必要です。焙烙が手に入らない場合は、耐熱の平らなお皿での代用も可能です。ほかに点火用のマッチやライター、新聞紙など、消火用の水入りのバケツを用意しましょう。

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送り火のやり方

自宅に仏壇がありお墓が近い場合、仏壇のロウソクに火を点けその火を提灯に移し、その火でオガラを焚きます。そして火の点いた提灯をお墓の前で持参した提灯の火を消して先祖の霊を送ります。

 

仏壇があるけれどお墓が遠い場合は、焙烙の上にオガラを乗せ、仏壇のロウソクの火を提灯のロウソクに移ししたらその火をオガラに移して焚きます。火柱が立ったらお気をつけてお帰り下さいとの心を込めて合掌します。

 

 

送り火の焚き方

クシャっと丸めた新聞紙をほうろくに置きその上にカットしたおがらを適度に間隔をあけて載せます。おがらを新聞紙に山なりになるように組んで置くと効率よく焚くことができます。なお、おがらの載せすぎは炎が大きくなりすぎるのでご注意ください。

 

おがらを載せ終わったら新聞紙に火を着けます。おがらに火が燃え移ったらおがらを追加します。この時、お帰りになる先祖に無事にお帰りになるよう心を込めて合掌します。その後、おがらが燃えきったら水をかけてしっかりと消火します。

自宅で送り火が焚けない場合

アパートやマンションなどの集合住宅では戸建て住宅のように自由に玄関先などで火を焚くことはできません。そこで集合住宅では迎え火-送り火の代わりとして盆提灯を利用すると良いでしょう。また提灯には故人を供養したり感謝の意を表す意味もあります。

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地域によって風習も違う

送り火のおがらや松明が燃える煙の上を何回もまたぐ習慣があったり、送り火を焚く際にお経を唱える、伝承された独特な言葉を唱える、歌を歌うなどさまざまな送り火の風習が残って大切にしている地域もあります。

 

京都市の五山の送り火や箱根の大文字焼き、長崎市や盛岡市で行われる灯篭流しや精霊流しもなどのように地域の伝統行事となっている送り火もあります。

送り火の時間はいつがいい?

では、送り火を焚くのは何時ごろが適切なのかをご説明いたします。

盆明けの日の夕方に

先祖の霊はお盆の最終日、盆明けの16日(地域によって15日)の午前中まで自宅に留まっているとされているので送り火を焚くのは盆明けの日の夕方です。朝には先祖にごちそうをお供えし日が暮れて 暗くなってきたら送り火を焚きましょう。

 

送り火の時間は決まっていませんが、一般的に17:00~19:00の間に行うことが多いようです。この時間帯に無事にお戻りくださいと願いを込め送り火を焚くと良いでしょう。その際ご近所への配慮を忘れずに。地域の行事として行われる場合もはその地域に従いましょう。

 

 

 

16日に送り火をするのが難しい場合

なるべくならお盆のスケジュールは慣習に沿って行いたいところですがスケジュール上、難しいこともあるかと思います。その場合、迎え火の12日にしたり、15日に送り火を行うなど日程の調整も可能です。

 

また、迎え火-送り火は行わないで盆棚を用意したり、お仏壇を掃除したり、お参りだけ行うなどでもいいでしょう。なにより先祖を敬う心が一番大事なことと考えましょう。

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雨天の場合は?

送り火の時に雨が降ってしまったらどうしましょう?小雨の場合は傘をさして送り火を決行しますが大雨で困難な場合、盆提灯に火を灯して家の玄関先か仏壇の近くに飾って送り火の代りにするとよいでしょう。日程を順延することはないようです。

送り火を焚いて先祖をお送りしましょう

1年で1回だけのお盆。できれば盆の入りには迎え火を焚き、明けには送り火を焚いてご先祖との時間を大切なものにしてくださいね。