御膳料の封筒の書き方とは?表書き・裏書き・金額の書き方などまとめ

公開日 : 2020/9/13

更新日 : 2020/9/13

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御膳料は法要などで封筒に入れて僧侶にお渡しするものです。表書きや金額の書き方などの決まり事がありますが、意外とあいまいです。御布施や御車代と混同しやすい点も少なくありません。御膳料の封筒の書き方や渡し方、御布施や御車代との違いなどをまとめました。

公開日 : 2020/9/13

更新日 : 2020/9/13

目次

御膳料(おぜんりょう)の封筒の書き方とは?

御膳料は、通夜、葬儀、法要などに来ていただいた僧侶にお渡しするお金です。封筒に入れてお渡ししますが、マナーを守らないと失礼になってしまうことも多いです。法要でお渡しするお金は御膳料以外にも、御布施や御車代などがあります。

 

御膳料と御布施、御車代の違いなどを整理しながら、御膳料の封筒の書き方や封筒の渡し方などをご紹介します。

御膳料と御布施、御車代の違いとは?

御膳料、御布施、御車代は意味合いが違いますが、全て僧侶にお渡しするものです。混同しやすい点も多いので、それぞれの意味合いなどについてまとめました。

御膳料は会食を辞退された場合や会食なしの時に用意する

御膳料は通夜、葬儀、法要などの式後に、僧侶が会食を辞退された時に、お渡しするお金のことです。現代では通夜、葬儀、法要の後には会食を行うのが一般的になっています。僧侶をお誘いするのが習わしですが、僧侶が辞退された際には御膳料をお包みします。

 

喪家の意向で会食なしの場合もありますが、その際も御膳料を用意する必要があります。僧侶が辞退された場合や会食がなかった場合でも、引き出物としてお弁当を用意しているなら御膳料をお包みする必要はありません。

御布施は読経への感謝

御布施は、お経をあげていただいたことに対する感謝の念を示すためにお渡しします。お布施は報酬としてお渡しするのではなく、あくまで感謝の気持ちを表すものです。布施という言葉は布を施すと書きます。

 

これは修行のために粗末な衣類しか持っていない僧侶に、布を施したことに由来します。御布施は僧侶個人ではなく、寺院への寄付という形になっています。また、御布施は「する」ではなく「させていただく」という言い方が正しいので注意しましょう。

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御車代は交通費

御車代は、自宅や会場などで葬儀や法事を行った場合に交通費としてお包みするものです。御車料と書く場合もあります。御車代、御車料共に印字された封筒が販売されているので、どちらの言葉を使っても問題ありません。

 

本来は僧侶を送迎できない場合に、お渡しするものでした。そのため、施主が送迎用の車を手配する場合は、用意する必要がありません。

 

また、お寺で葬儀や法事を行う場合も御車代は不要です。御布施と見なされるる場合もありますが、交通費に当たるものなので御布施ではありません。

御膳料は、御布施や御車代と同じ封筒に入れていいのか?

御膳料は、御布施や御車代と一緒にお渡しします。そのため、同じ封筒に入れるかどうかが話題になることもあります。御布施は感謝の気持ちを表すためにお包みするもので、寺院への寄付でもあります。

 

御膳料は、食事の代わりにお渡しする個人的なお礼です。僧侶も個人として受け取るものとされています。御車代も交通費に当たるので、個人的なものです。そのため同じ封筒ではなく、別々の封筒に入れてお渡しするのがマナーです。

粗飯料とは?御膳料との違いについて

粗飯料という言葉もあります。本来は、御膳料と同じ意味で謙遜して使う言葉でした。御膳料ではなく、粗飯料と印刷された封筒も販売されています。ただし、近年では参列者や受付の方に粗飯料という名目で、謝金をお渡しすることもあるようです。

御膳料の封筒の書き方

御膳料の封筒の書き方は決まり事も多く、間違いやすい点もあります。御膳料の封筒の書き方についてまとめました。

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筆を使う場合は濃い墨で書く

香典の場合は、封筒に薄墨で書くのがマナーです。薄墨で書かないと失礼に当たります。そのため。御膳料の封筒も薄墨で書いた方が良いと思うかもしれません。ただし御膳料の封筒は、濃い墨で書くのがマナーです。

 

薄墨は弔意を示すためのものなので、僧侶にお渡しする御膳料の封筒を薄墨で書く必要はありません。薄墨には、墨をする時間をかけずに急いで書いたという意味もあります。

 

逆に濃い墨で書くことは時間をかけて準備したという意味があります。そのため、お布施や御膳料は濃い墨で書いた方が適しています。

筆ペンに楷書体でも大丈夫

御膳料の封筒を書く場合、筆を使う必要はなく筆ペンでも大丈夫です。筆ペンにも農墨と薄墨があるので、御膳料の場合は薄墨の筆ペンで書きましょう。また、行書体で書く必要もないので、楷書体で書いてしまって問題ありません。

御膳料の封筒は印刷でも大丈夫

御膳料の封筒の「御膳料」の文字は、手書きではなく印刷したものでも構いません。パソコンを使えば簡単に印刷できます。市販の封筒にもともと御膳料と印字されている場合は、そのまま使用して大丈夫です。

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表書きの書き方について

表書きは、封筒の表の上半分に御膳料と書きます。下半分に〇〇家と喪家の名前を書くか、喪主あるいは施主の名前をフルネームで書きます。

裏書きの書き方について

裏書きは左半分に住所と金額を書きましょう。住所を右側にして左に金額を書くか、住所を書いてからその下に金額を書きます。表に名前を書かないで、裏面に名前を書く場合もあります。その場合は住所に続けて、名前を入れましょう。

 

金額が書かれていた方がお寺の経理処理にとっては良いですが、金額を書かない方が良い場合もあります。この点は地域によって異なるので、事前に確認しておいた方がいいでしょう。

金額を書く際の注意点

金額を書く際は漢数字を使い漢字は、旧字体にしましょう。最後には也をつけます。1万円をお包みした場合は「金壱萬円也」のような書き方になります。

御膳料のマナーと注意点

御膳料を用意する際は、決まりごとがあります。失礼にならないように正しい方法を知っておきましょう。

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金額は5000円から1万円が相場

御膳料はおもてなしの料理の代わりにお渡しするものです。会食の料理の代わりにふさわしい金額を封筒に包みます。目安としては一食につき5000円から1万円程度が相場とされています。

 

これは、一周忌の場合でも同じです。ただし、相場は地域やお寺、法要の規模によっても、変わってきます。

千円札でも失礼ではない

5000円をお包みする場合、千円札5枚と五千円札1枚では千円札の方が失礼に当たるとも言われています。実際は、5000円の御膳料を千円札5枚でお包みしてもマナー違反ではありません。

 

ただし、枚数が多くなるとキレイに揃えることが難しくなるります。できるなら枚数は少なくした方がいいでしょう。

御膳料の封筒は縦型の白い封筒

御膳料をお包みするのは、市販されている縦型の白い封筒が最適です。郵便番号を記入する枠がないものを選びましょう。のし袋や祝儀袋は基本的に使えません。不幸の繰り返しに通じることを避けるいみあいで、一重の封筒を使うようにしましょう。

 

あらかじめ「御膳料」印字されているものも使用できます。ただし大規模な法要、僧侶を複数人お呼びする場合などは不祝儀袋にお包みする場合もあります

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御膳料の封筒は100均のものでも大丈夫

郵便番号を記入する枠のない白い封筒は、コンビニやダイソーなどの100円ショップでも売られています。100均で購入した封筒でも、書き方が正しければ御膳料の封筒として問題なく使用することができます。

水引は基本的に必要ない

基本的にお膳料の封筒には水引は不要です。ただし僧侶を複数人お招きする場合、法要の規模が大きい場合などは水引が必要になる場合もあります。水引は複数の種類がありますが、法事の時期や地域によって使用する水引の種類は異なります。

御膳料のお札は新札を用意しよう

御膳料に包むお札は、新札を用意しましょう。香典の場合は急いで用意したことを示すために、旧札を用意しないと失礼に当たります。御膳料やお布施は、僧侶への謝礼として用意するものなので旧札である必要はありません。

 

御膳料は新札を用意した方が良いです。旧札でも良いという意見もありますが、旧札を用意する場合はできるだけキレイなものをお包しましょう。

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御膳料のお札の入れ方について

お札は肖像画がある表が見えるようにして、封筒に入れましょう。これも香典とは反対になります。複数枚のお札を包む場合は、上下を揃えて入れるのがマナーです。できるだけキレイに見えるように揃えておきましょう。

御膳料の渡し方

御膳料の渡し方にはマナーがあり、タイミングにも決まりがあります。御膳料の渡し方についてまとめました。

御膳料を渡すタイミングについて

御膳料は法事の前に挨拶するときか、僧侶がお帰りになる際にお渡しするようにしましょう。どちらのタイミングでお渡しても大丈夫ですが、お帰りの時にするのが一般的です。

袱紗(ふくさ)か切手盆に載せる

御膳料は、袱紗(ふくさ)か切手盆に載せてお渡しします。袱紗は、贈り物の金品を包むための縮緬や絹などで作られた布です。切手盆は黒塗りの盆で、封筒より一回り大きい長方形をしています。手渡しするのは、失礼に当たるので避けましょう。

 

切手盆を滑らせて渡すのもマナー違反です。お礼の言葉だけでなく、「お預けいたします」や「御託をお願いします」などの言葉を添えるようにしましょう。

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御膳料はお布施や御車代と一緒に渡す

御膳料は、お布施と一緒にお渡しするのがマナーです。御車代がある場合は、同時にお渡しします。封筒は、お布施が一番上に見えるようにすることが大事です。御膳料と御車代がある場合は、どちらが上になっても問題ありません。

御膳料の封筒の書き方のポイントを押さえる

御膳料の封筒の書き方や御布施、御車代などの違いをまとめました。御膳料は、会食を辞退された際にお渡しする心づけです。香典と違って事前に用意することができます。封筒の書き方のポイントなどを押さえて、しっかりと準備しましょう。