お盆の迎え火はいつする?日にちや時間、方法まで紹介

公開日 : 2020/9/5

更新日 : 2022/6/26

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お盆は一年に一度、あの世に旅立った故人がこちらの世界に戻ってこられる大切な行事です。そのお盆の初日に仏様をお迎えする行事が迎え火ですが、その日にちや適した時間をご存じですか?この記事では、迎え火はいつ行うのか、迎え火の方法などを紹介します。

公開日 : 2020/9/5

更新日 : 2022/6/26

目次

お盆の迎え火とは?

日本の伝統的行事であるお盆は、故人がこの世に帰ってくるとされる大切な行事です。そのお盆に行われる儀式のひとつである迎え火について、時期や内容、意味などを詳しく説明します。

そもそもお盆とは?

お盆は亡くなった人やご先祖様があの世からこちらの世界にお帰りになられる期間のことで、この期間にご先祖様のご供養をおこないます。お盆は正式名称を「盂蘭盆会」(うらぼんえ)と言い、古代インド語を漢字に当てはめたものだそうです。

 

仏教の「盂蘭盆会」と、古来からの日本の先祖信仰とがミックスして生まれた行事と言われています。各家庭で僧侶を招いて読経をしてもらったり、家族だけで静かにご先祖様を迎えたり、お寺で盂蘭盆会の法要を執り行なうなど、その形態はさまざまです。

 

お盆にはお供え物をしたり、盆提灯や盆棚を飾ったりしてご先祖様をお迎えし、4日間亡き人の魂と共に過ごしたら、またあの世へとお送りします。その一連の儀式の1つに迎え火や送り火があります。

 

 

お盆の時期は?

迎え火はお盆の初日に行われる行事ですが、そのお盆の時期は地域によって異なります。8月13日から8月16日がお盆の期間とするのが一般的ですが、東京の一部、南関東、静岡、函館、金沢などではお盆の時期は7月13日から7月16日とされています。

 

これは明治時代に行われた改暦によるものと言われています。元来は旧暦7月15日に執り行われていたお盆ですが、新暦の8月15日に行うようになったものの、一部地域では旧暦の月日で行われています。

 

他にも岐阜県の一部では8月1日〜8月3日、東京都の多摩地区の一部では7月31日〜8月2日、沖縄県や奄美などの一部では8月20日の前後がお盆の時期とする地域もあります。

 

お盆の初日を「盆の入り」、その翌日が「中日」、最終日を「盆明け」と言います。盆の入りに行うのが迎え火で、盆明けに行うのが送り火です。

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迎え火・送り火とは?

お盆の初日は迎え盆と呼ばれ、迎え火は迎え盆に行います。あの世からお帰りになるご先祖様の霊が迷わないように、家までおいでになるように火を焚きます。ご先祖の霊はこの火を頼りにして迷わずにこちらに来られると言われています。

 

昔の迎え盆では家族で提灯を手にお墓や菩提寺に行き、お墓で提灯に火を入れるとそのまま持ち帰って仏壇に火を移すということで迎え火としていました。 今ではお墓やお寺が遠い、火を持っての移動が難しいなどのため自宅の玄関先で迎え火をすることが多いです。

 

マンションやアパートなどの共同住宅の場合は、玄関先で火を焚くということは困難です。その場合には迎え火の代わりに盆提灯でお迎えをします。

 

お盆の最終日が送り盆で、ご先祖の魂がこのからまたあの世へとお送りするために行う行事が送り火です。あの世へ迷わずに帰られることを願って、玄関先で火を焚きます。送り火も迎え火と同様に、昔は火のついた提灯をお墓まで持って行っていました。

 

なお、浄土真宗では故人は極楽浄土に往生しているとされ、迎え火や送り火を行うことはありません。お盆の期間中には盆提灯を飾って仏様やご先祖に感謝の気持ちを捧げます。

浄土真宗は迎え火・送り火をしない?

浄土真宗では、お盆にあの世から故人やご先祖様がこの世に帰ってくるという考えがないため、迎え火や送り火もありません。しかし、盆提灯を飾るのは自由です。盆提灯を飾る際はは、故人、仏様、ご先祖様に感謝の気持ちを捧げます。

迎え火のやり方は?

次に迎え火の方法を説明します。また、迎え火をするのに適した時間帯や迎え火に必要なものも紹介します。

迎え火は何時ごろがいい?

迎え火を行う時間帯は夕方が適しているとされています。具体的には日の陰りはじめたころから日没の前が良いでしょう。明るい昼間のうちは迎え火が見えにくく、完全に暗くなってしまってからでは迎え火を焚くことも困難になるためです。

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迎え火に必要なものは?

迎え火を焚くのに必要な物を紹介します。一般的には「おがら」呼ばれる麻の茎を使って迎え火を焚きます。

 

古来からは麻の清浄なものとされてきました。おがらはスーパーやお花屋さん、ホームセンターなどで購入できます。また、おがらの他に稲藁やシラカバの皮など乾燥させたカンバカンバを用いる地域もあります。

 

昔はおがらを直接燃やしていたようですが、今では一部地域を除いて「ほうろく」と言う素焼きのお皿の上におがらを置いて焚くことが一般的です。これは現代では住宅が密集しているため火事に配慮してのことです。

 

おがらが手に入らに場合はわりばしで、またほうろくが手に入らない場合いは家庭にある耐熱性のお皿で代用しても問題ありません。

効率よく迎え火を焚く方法

迎え火を効率よく燃やすには、丸めた新聞紙を数個、ほうろくに合わせてカットしたおがら、終わった後の消火のための水を用意します。他には着火のためのマッチやライターなどが必要です。

 

はじめに丸めた新聞紙を数個ほど重ねてほうろくに載せます。その上にカットしたおがらを載せます。その際、新聞紙にもたせかけるように山なりにおがらを組みます。10本ほど載せたら新聞紙に着火します。

 

おがらに火が移ったらさらにおがらを足します。完全に燃えきったら水をかけてしっかり燃え殻を始末します。なお、おがらはお盆の最終日の送り火にも使うので、迎え火に使い切ってしまわないよう残しておきましょう。

お墓の前で迎え火を焚く場合

送り火を自宅の玄関前ではなくお墓の前で行う場合もあります。盆の入りの日にお墓参りしたら、持参した提灯に火を灯して自宅まで帰ります。これは、ご先祖様が盆提灯の明かりをたよりに帰ってくると言われているためです。

迎え火までの準備

迎え火を焚く前に、お盆にはやっておきべき準備があります。ぜひ覚えておいてください。

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お墓、仏壇の掃除

お盆にお墓にご先祖様を迎えに行かれる方も多いでしょう。当日はお参りだけで済ませるために、お盆の前までにお墓の掃除をしておきましょう。遅くても12日には済ませておきたいものです。

 

また、仏壇も普段で行っている掃除以上に丁寧に行いましょう。お鈴などの仏具も忘れずにきれいにします。

精霊馬、精霊牛

キュウリやナスに割りばしを差したものを玄関先などで見かけることがよくあることと思います。これは精霊牛(しょうりょううし)や精霊馬と呼ばれるお盆の飾りものでキュウリを馬に、ナスを牛に見立てた人形です。

 

精霊馬はご先祖様が馬に乗って早くこちらの世界へといらっしゃるようにという意味、精霊牛は牛に乗ってゆっくりとあちらの世界に戻られるようにという意味が込められています。

 

自分で作るのが難しいという場合には、スーパーやホームセンターなどでも購入することができます。市販のものを利用してもいいでしょう。

盆提灯

盆提灯を飾る風習は鎌倉時代に始まったとされ、ご先祖様の霊が道に迷わずに戻られるための目印です。それと共にに故人の冥福を祈るものとも言われています。盆提灯を灯すのは家にご先祖さまが戻られた明かしと言えます。

 

盆提灯は人形店や仏壇・仏具店、デパート、ホームセンターなどで購入できます。

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盆棚

あの世からお帰りになるご先祖様がお盆中にいてもらうための「盆棚」もぜひ用意しておきましょう。仏壇の前に小テーブルなどで盆棚を置き、お供え物などを載せ、中央にはお位牌を置きます。

 

正式には盆棚にはまこものゴザを敷いたり青竹を立てて結界を作ったりという方法がありますが、簡略にしても良いようです。また、「盆棚セット」も売られているので気軽に盆棚を作れます。

地域による風習

おがらの上を3回またぐことによって病から身を守ることができる、とのことから迎え火や送り火を「またぐ」という風習のある地域もあります。

 

他にも迎え火と送り火を焚く際に、自分の宗派のお経を唱えたり、その地域に伝わる独特な言葉を唱えるという地域もあります。

 

迎え火をしてご先祖を迎えよう

お盆の迎え火について説明しました。一年の中で、お盆は亡き人を思う大切な行事です。ぜひ今回の記事を参考にして、迎え火をしてご先祖様をお迎えしてください。