四十九日法要のお供え物ののしや香典など基本的なマナーについて解説

公開日 : 2020/8/21

更新日 : 2021/1/16

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四十九日法要を行う際は、お供え物の包装紙に水引の色や表書きに気を付けなければいけません。宗派によって書き方が異なり、名前や墨の色にも気を付けてマナーを守りましょう。そこで、四十九日法要のお供えに必要なのしについて詳しくまとめてみました。

公開日 : 2020/8/21

更新日 : 2021/1/16

目次

四十九日法要に使用するのしについて

四十九日法要を行う場合、お供え物を準備しないといけません。その際に、のしをかけますが四十九日法要に適切なのしはどのようなものなのか疑問に思っている方も多いです。そこで、四十九日法要に使用するのしや注意点についてまとめてみました。

表書きは宗派・地域によって異なる【関西では「御供」と書く】

四十九日法要のお供え物にかけるのしは、宗派によって表書きが異なります。仏教は四十九日法要の時の表書きは、「御供物料」・「御仏前」と書くのが一般的で、関西方面では「御供」と書くのが一般的です。宗教や住んでいる地域によっても異なるので注意しましょう。

 

神式では「50日祭」という仏教のような四十九日法要を行います。香典の代わりに「玉串料」を用意し、お返しの表書きに「偲草」・「偲び草」と書きます。キリスト教では、四十九日法要を行わないため、香典返しなどの風習もないです。

 

「追悼ミサ」や「昇天記念日」を行い、その際ののしの表書きは「偲草」や「志」と書くのが基本です。このように、宗教によってのしの表書きが異なるため、法事に参列する予定がある方は、宗派をしっかりとチェックしてお供え物の準備などを行いましょう。

名前はどこに書く?薄墨を使う?

四十九日法要までは、のしの表書きを書くとき薄墨を使用するのが一般的です。薄墨を使用する理由は、「悲しみのあまり涙で墨が薄れてしまった」という意味があったり、「突然の訃報に硯で墨をする時間もなく駆け付けた」という意味合いがあります。

 

四十九日法要が過ぎれば、その後の法事は濃い墨で書いて大丈夫です。お供え物ののしをお店にお願いしているときは、のしをプリントアウトしてくれるサービスもありますので、薄墨になっているのか確認するようにしましょう。

 

他にも、のしには表書き以外に、名前を書く場所もあります。お供え物の贈り主のお名前を書き入れるのが基本ですから、水引の下の中央部分にフルネームで書くようにしてください。施主自身がお供えをするときは、「〇〇家」と書くのが一般的です。

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水引の色は地域によって異なる

四十九日法要に使用するのしの水引は、黒白の結びきりのものか双銀を選ぶのが一般的です。黒白の結びきりを選ぶ理由は、「不幸が一度きりで済むように」という意味があるため、正しいのしを選んでください。

 

双銀の水引を使用する方は、包む金額が多い場合に使われることが多いため、黒白の結びきりと使い分けをして四十九日法要の準備をしましょう。こちらの知識をマスターしておくと、これから一周忌や三周忌などの法事の時に、スムーズに準備を進めていくことができます。

四十九日法要のお供えの種類

四十九日法要にお供え物を準備しなくてはいけませんが、どのような種類があるのか把握しておきましょう。施主自身がお供え物をするにしても、参列者が準備するにしても、基本的なマナーは同じですから気を付けておきたいポイントをしっかりと押さえておきましょう。

丸い物をお供えする

四十九日法要のお供え物は基本的に丸い物を備えます。どうして丸い物をお供えする理由は、「円」つまり「縁」に繋がると考えられているからです。まん丸のものでなくてもよく、果物のりんごや梨でも問題はありません。

 

果物は旬のものを選び、日持ちするものをお供え物として選ぶようにしてください。日持ちしない果物はすぐに食べないといけませんし、どうしても日持ちしないものを贈る場合は、一言を添えて早めに食べてもらうようにしましょう。

 

果物の他にお供え物として喜ばれるものは供花です。注意点としては棘がある花を選ばないようにし、香りの強い花も避けるようにしましょう。また、椿のように花がすぐに落ちてしまうのも失礼に当たってしまうため、お花の種類に気を付けながら供花を準備してください。

お供えの金額相場について

四十九日法要のお供え物を準備する際に、どのくらいの金額をかけるべきなのか悩む方もいます。お供え物の金額相場は、5千円から1万5千円の範囲内に収めるのが一般的です。高すぎてしまうとお返しに困るため、高額なお供え物にならないように気を付けましょう。

 

四十九日法要に参列する方は、お供え物と香典の両方を準備します。そのため、両方を合わせた金額でバランスを取る方が多いです。香典を準備するのであれば、お供え物は金額を抑えて焼き菓子などを準備して参列します。

 

お供え物は果物や供花の他に、仏壇にお供えする消耗品を準備してもよいため、ろうそくや線香を贈っても喜ばれます。仏壇で必ず使うものですし、線香の香りによって身を清めることができるという意味もあるため、調整してみてください。

 

四十九日法要の香典について

身内の四十九日法要なら、お供え物を持っていけば香典がいらないと思う方もいますが、四十九日法要の正しいマナーについて学んでみましょう。いくら身内であっても最低限のマナーは守る必要があります。

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香典の金額相場

四十九日法要でも香典は必要です。葬儀とはまた別となるため、必ず持参してください。四十九日法要の香典の金額は、持参する人の年齢や故人との関係により異なります。故人が実父や実母の場合、20代や30代は1万円から5万円で、40代以降は1万円から10万円が相場です。

 

故人が兄弟姉妹の時は、20代や30代は1万円から3万円、40代以降は1万円から5万円が相場となり、祖父母の場合は20代であれば3000円から1万円、30代以降であれば3000円から3万円です。親戚になるとさらに香典の金額相場が年齢によって細かく異なります。

 

20代は3千円から1万円であり、30代は5千円から2万円、40代は5千円から3万円で、その他の親戚になるとさらに金額は低くなるのが特徴です。友人に関しては多く香典を包む必要はないため、20代は2千円から5千円であり、30代以降は3千円から1万円が一般的です。

香典の表書きの書き方は地方や宗教によって違う

香典の表書きはのしの時と同様、地方や宗教によって書き方が異なります。仏教は「御仏前」と書き、葬儀の時の「御霊前」と異なります。御仏前と書く理由は故人の霊が四十九日を迎えて仏様になると考えられているからです。香典の表書きが変わるため気を付けましょう。

 

仏教には様々な宗派があり、宗派がわからないときは「御香料」や「御供物料」と書きましょう。この表書きを書けば失礼に当たることはありません。神式は「御神前」と書くのが一般的であり、「御玉串料」や「御供物料」と書く場合もあります。

 

キリスト教には仏教のように四十九日法要の風習がなく、故人が亡くなってから1ヶ月目の日曜日に特別な礼拝を行うため、参列する際は香典袋の表書きは「お花料」や「御供物料」と書きます。カトリック限定の表書きには「御ミサ料」と書くため宗派を確認してください。

近畿では表書きを「満中陰志」と書く場合もある

関東の方やそれ以外の地方の方は聞きなれない言葉かもしれませんが、関西から西日本で使用されている「満中陰志」とは、香典返しの表書きに記す言葉です。「中陰」は人間の死後49日の期間のことをさします。

 

西日本の一部地域では香典返しのことを「満中陰のお返し(満中陰志)」と呼んでいますが、のし紙の表書きやお礼状の文面などにも満中陰の言葉が入ります。しかし、日本各地を見てみるとこの書き方はあまり浸透していないようです。

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香典の基本的なマナー

四十九日法要の時に香典を用意するときは、気を付けなければいけないポイントがあります。まずは、新札を避けることです。お祝い事には新札を準備するイメージですが、四十九日法要の時は不要です。故人が亡くなることを予想していたと思われてしまいます。

 

香典のお札の入れ方も基本的なマナーがあり、肖像が印字されている側を裏向きにしてください。さらに肖像の方が底側に来るようにするのがマナーですから、袋にお金を入れるときも正しいやり方で準備しましょう。参列する際の最低限のマナーですから気を付けましょう。

 

四十九日法要で香典を渡す際は、短い挨拶を述べた後に渡します。葬儀とは異なり四十九日法要のため、お悔やみの言葉ではなく「どうぞ御仏前にお供えください」と伝えましょう。袱紗から取り出し、表書きや名前を施主の方に見せて渡すようにしてください。

四十九日法要のお布施の基本について

四十九日法要は僧侶にお願いしてお経を読んでもらうため、お布施の準備もしなくてはいけません。そこで、お布施を準備するために気を付けなければいけないポイントをまとめていますので、チェックしてみてください。

お布施の表書き

四十九日法要をした際に、僧侶にお渡しするお布施の表書きにも様々な種類があるため、わからない方は必ず事前にチェックしておくことが大切です。仏教は様々な表書きがあり、「お布施」・「御読経料」・「御回向料」・「御礼」があります。

 

浄土真宗の場合は、「お布施」と書くのが基本であり、「御読経料」・「御回向料」は使用することができませんので気を付けてください。自宅で四十九日法要を行う場合は、お布施と書かなくても「御車代」と書くことができるのでまとめることができます。

 

神道はお布施の表書きには、御祭祀料や御初穂料と書くのが一般的です。仏教のように四十九日法要ではなく、五十日祭を行うときに渡します。キリスト教はカトリックの場合は謝礼と表書きに書き、プロテスタントの場合は記念献金と書くので宗派を確認しておきましょう。

お布施の渡し方

お布施は四十九日法要が始まる前に僧侶に渡すのが一般的です。渡すときは、お盆に乗せた状態で渡すのが基本的なマナーのため、お盆がない場合は準備してください。お盆は切手盆や祝儀盆という黒塗りを使用するのが基本です。お盆がない時は袱紗に包んで手元まで運びます。

 

四十九日法要が始まる前にお布施を渡すためには、喪主の方は法要の開始時刻より早くお寺に足を運ぶことが大切です。四十九日法要の前に、僧侶に挨拶をしなくてはいけませんので、その際にお布施を渡すようにしてください。

 

どうしても四十九日法要の前にお布施を足すタイミングを作ることが難しかった場合は、法要後にお礼とご挨拶をしてから、お布施を渡すようにしましょう。法要後にお布施を渡しても問題はありませんので、タイムスケジュールを組みタイミングを考えてみましょう。

四十九日法要後のお返しについて

四十九日法要では、お供え物や香典など参列者から頂くものが多く、お返しをしなくてはいけません。お返しにはどのようなものがおすすめなのか、準備をスムーズに進めていくためにも確認してみましょう。

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お返しののしの正式名称は「掛け紙」

引き出物や香典返しの品に掛けてある紙全体をのしとは言うのではなく、紙の印刷の右上にある「紙が折り畳まれているマーク」のみを、厳密にはのしといいます。こういったものを印刷されている掛け紙を、のし紙などと呼ばれています。

 

そして弔事は、お祝い事などのめでたい事ではないため、のしの付いていない水引のみの『掛け紙』というものを使うのが一般的です。大きくまとめてのし紙やのしなどとも呼ばれる事が多いので、紛らわしいのですが、弔事の際に使われるのは掛け紙となりますよ。

お返しの種類について

四十九日法要の際、お礼を兼ねてお返しをしなくてはいけません。お返しには香典とお供え物の2種類があり、それぞれの意味合いと違いを把握してお返しの準備を進めていくようにしましょう。まずは、香典のお返しですがお通夜・お葬式での香典の忌明けにお返しするのが基本です。

 

そのため、四十九日法要では香典返しが必要になるため準備するようにしてください。お供え物のお返しについては、御供物料へのお礼を行います。そのため、香典返しの他にお供え物を頂いた場合は、両方をお返ししなくてはいけないため確認しておきましょう。

 

四十九日法要は一周忌や三回忌と異なり、葬儀を行ってからすぐに行う法要のため、準備しなくてはいけないことが多いです。参列者が多い場合は、不備がないように数などをしっかりと把握しておきましょう。

四十九日法要におすすめのお返しの品物【お茶やお菓子】

四十九日法要後に、香典やお供え物のお返しをする際に、どのようなものを準備すればよいのか悩む方は多いです。一般的に、生活に役立つ消耗品を選びます。そのため、お茶やお菓子など日持ちをするものを選びましょう。不祝儀を後に残さないお返しが定番です。

 

食べ物など消耗品の好みがわからない場合は、カタログギフトを選ぶ方も増えてきました。受け取った方が好みに応じて選ぶことができることができるため、無駄になることはないですが商品券でも問題はないですが、金額がはっきりとわかるためあまりおすすめはできません。

 

お返しの品にはのしを付けるのが基本ですから、白黒双銀黄白を選びましょう。地域によってのしの種類も異なるのでお返しを購入する先に確認してみてください。表書きは東日本では、関西では粗供養と書くのが基本です。

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お返しの品物の金額相場

四十九日法要のお返しを準備するときは、金額の相場も気になるところです。一般的には、いただいた香典の半額と考えられているため、香典の金額に合わせて準備を進めていきましょう。相場を上回る高額な香典を頂いたときは、3分の1〜4分の1の金額を目安にお返しをします。

 

お供え・御供物料の場合のお返しは、3分の1から半額がお返しの相場になっているため、迷ったときは一般的な相場に従ってお返しの準備を進めていきましょう。

香典返しは完全に別のもの

49日法要の返礼品と香典返しはまったく別ものにしましょう。香典返しは葬儀やお通夜でいただいた香典に対するお返しです。対して、49日法要の返礼品は法要の際にいただいたお供え物へのお礼という意味で送ります。

 

どちらも渡す時期が忌明けなので同じものにされがちですが、お礼を贈る理由が異なる別ものと覚えておきましょう。よって、同じ方から香典と49日のお供え物を受け取った場合、香典返しと引き出物をどちらも贈るのが正しいマナーになります。

お返しを渡すタイミング【挨拶状を添える】

四十九日法要の香典やお供え物のお返しは、当日または郵送する方法があります。当日は法要後か会食の後に渡すのが一般的なマナーです。丁寧なお礼を述べてから渡すようにしましょう。あらかじめ準備しておかなければいけないため、早い段階から準備を進めましょう。

 

郵送する場合は、挨拶状を添えて贈るのが基本です。四十九日法要の後にお返しを郵送する際は、年始や相手のお祝い事がある日時は避けるようにしてください。

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住職に渡す引き出物にものしをかけるようにしよう

住職に渡す四十九日法要お返しは、事前に「お返しは結構です」と他の方と同じよう話がない限りは、住職に引き出物をお渡しするのが一般的です。その際に49日のし紙も同様に掛けます。

 

法事のお返しを渡すタイミングとしては、住職もお食事に出席されるのであれば、帰られる際にお渡しすることができますが、 出席されない場合には渡すタイミングがないのではないでしょうか。その場合には、別途お布施といっしょに渡すと良いでしょう。

お返しにとして適切ではないもの【消え物などの食品】

では、香典返しで適切ではないものには何があるのでしょうか。食品の中で避けたほうが良いとされるものがあります。それは、肉や魚などの四つ足の生臭いものです。またお酒などのし好品もよく慶事によく使われているので、香典返しには適切ではありません。

四十九日法要に使うのしの種類を知ろう

四十九日法要のお供え物にかけるのしの種類やお返しの時に使用するのしについて、様々なマナーがあります。相手に失礼のないように基本的なマナーは押さえておかなければいけないため、不安な時は必ず確認するようにしてください。

 

また、宗派によっても表書きが異なるため、のしに限らす書き方についても気を付けて正しいマナーを守るようにしましょう。