【新盆を家族だけで行う場合】準備や服装・当日の流れについて

新盆には故人の霊が初めて遺族のもとに戻ってくるとされています。そもそも新盆を家族のみで行っても良いのでしょうか？新盆は親族や故人と仲の良かった方などと行われる場合が多いですが、参列者が高齢の場合や遠方の場合には親族や知人などを招かない場合もあります。

地域や宗教により新盆を重視する場合もありますが、そうでなければ家族だけで行っても問題ないです。近年では、費用や時間もかかるため葬儀や法要も簡略化される場合も多く、家族だけで行われる場合も増えています。

新盆は故人が亡くなられてから初めて迎えるお盆の事で。「にいぼん・あらぼん・しんぼん」と呼ばれます。はつぼんと言われる地域もあります。お盆は自宅にお供え物や提灯を置いて故人や先祖の霊をお迎えして供養してから送り出します。

新盆の場合には僧侶にお願いして法要も行います。法要の後には会食を行う場合も多いです。故人を初めて迎えるお盆なので親族や故人と親しかった方を読んで盛大に行われる事が多いです。家族だけで行ったり会食は行わなくても構いません。

費用が時間がかかる事や親族が高齢などの理由から新盆を家族だけで行う場合には、どういった事を準備しなくてはいけないのでしょうか？事前に新盆の準備や流れについて確認しておきましょう。

新盆のための準備について見てみましょう。まずは飾りについて説明します。僧侶の手配についても確認しておきましょう。

• 盆提灯には白提灯と絵柄の入ったものの2種類ありますが新盆の場合には白提灯を飾ります。白提灯は故人の霊が自宅に迷わずたどり着けるように目印となるものです。 一軒家なら玄関か軒先にマンションならベランダか仏壇の脇、玄関の内側に吊るします。使用した後は送り火と共に燃やすかお寺で供養してもらいます。お寺に法要をお願いする時に白提灯の処分について確認しておきましょう。
• 先祖の霊を迎えるための精霊棚を仏壇の前に飾ります。精霊棚はインターネットでも手軽に購入できます。
• 食べ物やお花などのお供え物を用意します。お菓子や果物以外にも故人の好物や法要の後に皆で分けられるようなゼリーやジュースなどもおすすめです。お花をお供えする場合は菊やリンドウ、ミソハギがよく選ばれています。地域や宗教により違いがあります。

新盆の場合には法要を行うので僧侶の手配が必要です。お盆は僧侶にとって忙しい時期なので早めに相談をして日時を決めるようにしましょう。なるべく1ヶ月前には決めておくと良いです。また、白提灯の処分についても聞いておくようにしましょう。

一般的な新盆の流れです。参考にして準備をしましょう。アパートやマンションの方の場合についても紹介していますので確認してみて下さい。

1. 僧侶の手配などの事前準備を1カ月前には済ませておきます。
2. 新盆の準備を12日頃に行います。精霊棚や精霊馬、白提灯、お供え物の用意をします。
3. 13日の盆の入りに迎え火を焚き、故人や先祖の霊を自宅に招きます。
4. 14～15日の盆中日に僧侶を招き、法要を行います。
5. 18日の盆明けに迎え火と同じ場所で送り火を焚いて故人や先祖の霊を見送ります。

アパートやマンションに住んでいる方には簡略化した新盆の流れを紹介します。

1. 新盆の準備をします。僧侶に法要の依頼をして新盆の飾りつけをインターネットなどで購入し、親族や知人に法要を家族だけで行う事を知らせます。
2. 法要の当日は白提灯を灯らせて僧侶にお経をあげていただきます。
3. 自宅などで会食をします。

新盆を家族だけで行う場合にはどういった服装が良いのでしょうか？あまりにもカジュアルだと周りから浮いてしまうのでその場にふさわしい服装をする事が重要です。新盆では喪服か礼服を着用するのが一般的です。

最近では平服で行われる事も増えています。平服は普段着という意味ではなく、喪服や礼服より少しラクな服装という事です。そのため、ジーパンやTシャツは避けましょう。また、法要なのでなるべく地味な服装にして黒で統一するのが良いです。

お盆の時期はまだまだ暑いため、喪服や礼服を着用すると汗をかく場合もあります。家族だけで法要を行うのであれば上着を外したりネクタイを外すのもありです。男性の服装と女性の服装についてそれぞれ紹介していますので確認しておきましょう。

家族だけで新盆を行う場合の男性の服装を紹介します。悩んだ時には喪服や礼服がおすすめです。平服の場合は黒や紺、グレーなどの地味な色の服を選びます。白無地のシャツに靴下は黒や紺、グレーなどにして靴は黒にします。暑い時期は上着やネクタイは外していても構いません。

女性の服装を紹介します。黒のスーツかワンピースが最適です。スーツの場合には中に白無地のシャツを着用して靴下は黒にします。ストッキングは黒が良いですが用意できない場合には肌色にして靴は黒のパンプスにします。

平服の場合には黒や紺、暗いグレーなどのワンピースかスカート、パンツにします。中には白いブラウスを着用します。アクセサリーは派手になりすぎないようにしてパールのネックレスかイヤリング程度にしましょう。

子供も参加する場合には、制服があれば制服を着用します。なければ黒や紺、グレーなどの目だない無地の色の服にします。未就学児の場合には、柄ものを避けてなるべく地味な色の服を選ぶようにしましょう。

新盆の場合、親戚や故人と仲の良かった方も呼ぶのが一般的です。その為、家族だけで行うように考えていても、他の方は法要に参加するつもりでいる場合もあるので家族だけで行う場合には事前に忘れずに連絡をいれるようにしましょう。

別の場所に住んでいる家族で新盆には参加しない方もいる場合、法要の後に会食を行わない事や家族だけで行う事など、新盆のやり方についても伝えておくと丁寧です。ちょっとした事ですが、今後の付き合いがギクシャクしてしまわないように連絡しましょう。

新盆を家族だけで行う場合、大勢の方を呼ぶより準備や当日のおもてなし等が必要ないのでラクです。ですが、大切な法要なので事前の準備や家族だけで法要を行う事をきちんと伝えておくようにしましょう。故人を思い、偲ぶ事が大切です。