三回忌の香典は「御仏前」書き方や注意点について解説します

公開日 : 2020/4/20

更新日 : 2020/9/8

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三回忌の法要に参列する際は、「御仏前」と記した香典を持参するのが一般的です。以下では三回忌の法要における香典の出し方や注意点の他、香典でよくある間違いの「御仏前」と「御霊前」の違いについて解説しています。ぜひ参考にしてください。

公開日 : 2020/4/20

更新日 : 2020/9/8

目次

三回忌とは

三回忌とは、故人の供養のために行う法要の1つです。三回忌が行われるのは故人が亡くなった翌翌年で、これは、故人が亡くなった日を1回目の忌日として数えるためです。三回忌が亡くなって満2年後であるのに対し、一周忌は故人が亡くなった翌年の命日を指します。これは弔事では偶数を避けるためです。

 

三回忌以降を回忌として数え、三十三回忌をもって法要を終えるのが一般的です。三回忌には、親族や故人と親しかった友人・知人を招いて盛大な法要をおこなうことが多いです。三回忌に限らず、回忌法要は基本的に命日に行うものですが、スケジュールにより命日前後に日程を調整することもあります。

 

三回忌法要では僧侶の読経や焼香ののち、僧侶を含む参列者全員で会食を行います。また、三回忌の施主は喪主が担う場合が多いです。

三回忌法要に参列する際は

三回忌の法要に参列する際は、喪服を着用するのが基本的なマナーです。平服着用という案内があった場合は、落ち着いたデザインのスーツやワンピースなどで参列しましょう。また、三回忌法要の参列者は香典を施主に渡すのが一般的です。香典は以下のマナーに則って準備しておきましょう。

御仏前の意味

仏教式の三回忌の法要に出す香典の表書きは「御仏前」とします。御仏前の意味は文字通り、仏様の前にお供えするということです。仏教の多くの宗派では、故人は四十九日の忌が明けると成仏して仏になると言われています。浄土真宗などでは、故人は亡くなったらすぐ仏になると考えられますが、三回忌の香典が「御仏前」であることに変わりはありません。

御霊前はいつ使う?

香典の表書きには「御霊前」もよく用いられます。「御仏前」が四十九日の忌明け後に用いられるのに対し、「御霊前」は四十九日の忌明け前に用いられる表書きです。仏教の各宗派では人は亡くなって49日間は霊として現世にとどまり、四十九日法要を終えると晴れて仏になると考えられています。ちなみに前述のとおり浄土真宗では御霊前は用いられません。

三回忌法要の香典の金額相場

三回忌の香典の金額は、故人との関係性によって異なります。自分の両親や兄弟姉妹の場合は3~10万祖父母あるいはその他の親族場合は1~5万円が目安ですが、故人と親しかった場合や、香典を出す側の年齢に応じて、金額を上乗せするのが妥当です。友人や知人の三回忌は5000円~3万円が相場と言われています。

 

以上は、三回忌法要後に会食がない場合の香典の相場です。もし会食がある場合や、交通費が支給される場合は、それぞれの金額に一人当たり1~2万円を上乗せしましょう。また、夫婦そろって参列する場合、香典は連名とし、1万円程度金額を上乗せして施主に渡します。子供には香典は必要ありませんが、会食がある場合は5千円程度を上乗せするとよいでしょう。

三回忌法要の香典の出し方

三回忌法要に限らず、香典の渡し方にはマナーがあります。香典は社会人の常識の1つでもあるため、しっかり頭に入れておきましょう。

香典袋の選び方

香典袋を選ぶ際に気を付けたいのが、水引です。三回忌の香典では、弔事用の白黒あるいは銀色の水引がかかった香典袋を使用します。地域によっては白黄色の水引の香典袋をしようするところもあります。水引の数は偶数のもので結び切りを用います。

 

水引のサイズや本数は、香典の金額に合わせて選ぶとよいでしょう。1万円以下の場合は水引が印刷された香典袋でもかまいません。1~3万円の場合は、白黒や白銀などの本物の水引がかかった香典袋を使用するのが無難です。3万円以上の香典を包む場合は、双銀などの水引がかかり、高級和紙などの格の高い香典袋を使用します。

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表書きの書き方

仏教の場合、三回忌法要の香典の表書きは、前述のとおり「御仏前」です。神道の場合は「御玉串料」キリスト教の場合は「御花料」などと書くのが一般的です。

 

三回忌法要の香典の表書きを書く際は、薄墨ではなく通常の濃さの墨を用います。香典袋の表裏には、ボールペンやサインペンではなく、筆や筆ペンを用いましょう。ボールペンなどは中袋には使用できます。

名前の書き方

名前は水引を挟んで表書きの下に楷書で記します。夫婦連名の場合は夫の氏名だけ書くのが一般的ですが、隣に小さく妻の名前を記すこともあります。また友人同士や同僚同士で連名で出す場合は、同じく水引の下にバランスよく氏名を記します。

 

見栄えの問題から連名の場合は4人程度までとし、それ以上になる場合は「友人一同」などとするか、代表者の氏名だけを記して「他一同」としましょう。個別名は中袋を利用するとよいでしょう。

金額・中袋の書き方

中袋の表の中央には金額を書き、裏側には氏名と住所を記しておきます。金額は旧字体の漢数字を用いるのが一般的ですが、最近は算用数字で横書きする場合もあります。また、縁起が悪いという理由から、香典には「4」「9」万円は包みません。

 

中袋がない場合は、香典袋の裏側に金額と氏名を記します。金額は中央より左側、氏名住所は右側に書くのが一般的です。中袋が無い場合は、半紙にお金を包んで代用する場合もあります。

 

ちなみに、基本的には香典のお札には旧札を用います。三回忌法要の香典の場合は厳密ではないものの、新札しかない場合は折り目をつけて使用するのが無難です。また、お札の向きはそろえ、顔が印刷されている方を伏せて香典袋または中袋に入れます。

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香典の渡し方

香典は袱紗に包んで持参し、受付で取り出して袱紗の上にのせて渡すのがマナーです。袱紗は黒やグレーなど、色味の黒い弔事用のものを使用しましょう。紫色の袱紗は慶弔両用とされ、1つ持っておくと便利です。

三回忌法要に参加しない場合の香典は?

三回忌法要への参列を断る場合や、急に参列できなくなった場合でも、香典は別に渡すのが一般的です。香典は現金書留の郵送でかまいません。お金は必ず香典袋に包んでから、現金書留用の封筒に入れて送りましょう。その際、お悔やみの言葉などを添えた手紙を同封すると、丁寧な印象を与えることができます。

 

また、施主宅が近所の場合は、香典は後日などに直接持参してもよいでしょう。

三回忌の香典のお返しは?

施主は、香典のお返しの品として「引きもの」を用意するのが一般的です。品物に決まりはありませんが、タオルや海苔、お茶の葉などがよく選ばれます。日常的によく使用するもので、お菓子などのいわゆる「消えもの」が望ましいとされますが、肉や魚などの殺生を連想させるものはタブーです。最近は専用の通販カタログを渡すこともあります。

 

引きものの金額相場は3000~5000円程度と言われており、香典の3分の1~2分の1を目安にするとよいでしょう。

三回忌には「御仏前」を用いよう

三回忌の香典には、表書きの他にもいろいろなマナーがあります。故人や遺族への礼儀を失わないよう、ぜひ以上のことを参考にしてください。