神道の法事って?しきたりやマナーなど皆が知りたい疑問を解消!

公開日 : 2020/3/31

更新日 : 2020/9/10

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神道の法事は参加する機会が少なく、作法などよくわからないという方が多いのではないでしょうか。そこで今回は、神道の基本的な事項やマナーなどをご紹介しましょう。神道の法事に参加する機会のある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

公開日 : 2020/3/31

更新日 : 2020/9/10

目次

神道の法事の種類

法事といえば仏教のものがほとんどで、神道の法事に出席する機会がある方はそう多くはないでしょう。まずはいざという時に戸惑わないように、神道の法事の種類をチェックしておきましょう。

神霊祭

神霊祭は、仏教でいうと法要にあたり、仏教のお葬式に相当する葬場祭のあとに行う法事です。 神霊祭は、仏教の四十九日や一周忌などと同様に、行う時期ごとに名称が異なります。以下にそれぞれの名称や内容をご紹介します。

翌日祭

翌日祭は、「葬場祭」の翌日に行われる法事です。葬場祭が無事に執り行われたことを墓前に報告するために行います。ただ最近では翌日祭を省略するケースも増えてきています。

十日祭・二十日祭・三十日祭・四十日祭・五十日祭

仏教の場合は、四十九日までに7日ごとに7回忌が執り行われますが、神道の場合10日ごとに5回の法事が行われます。十日祭は仏教の初七日の法事と同じように、繰り上げて葬場祭の後に続けて行われることも多いようです。

 

なお神道の五十日祭は、仏教の四十九日の法事に相当するものです。合祀祭→献饌→祝詞奏上→玉串拝礼→直会→清払いの義の順に行われます。神道では死は穢れだとされており、五十日祭が終わるまでは神社に足を運ぶことはできません

合祀祭

合祀祭は、五十日祭と百日祭の間に行われる、亡くなった方の霊璽を祖先の霊と合祀する法事です。 最近では五十日祭と合わせて行われることも増えています。こうすることで、家の守り神となってくれると考えられているのです。

百日祭

百日祭は、亡くなった日から百日目に行われる法事です。最近では行わないケースも増えてきているようです。

式年祭

百日祭の後は、仏教の「○回忌」のように数年おきに式年祭という法事が行われます。一般的には1年祭、3年祭、5年祭、10年祭・20年祭・50年祭が行われます。式年祭の流れも、仏教の年忌法要と流れは変わりません。


1年祭、3年祭、5年祭は仏教の一周忌、三回忌、7回忌と同じような位置付けです。一年祭以降の法事は、亡くなった人を弔うというよりも、祖先を祀るという意味合いが強くなります。そのため一年祭までとそれ以降の法事は、やり方やマナーも少々異なります。なお最近では一年祭以降は身内でひっそりと行うことが多いようです。

五年祭以降は、10年ごとに50年まで法事が行われます。ただ仏教と同様に、十年祭、二十年祭を区切りに以降の法事は行わないことも多いようです。

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お盆はあるの?

神道でも仏教と同じようにお盆に先祖の供養を行います。ただ供養の意味合いだけではなく、その年を無事に過ごせたことを祝う意味合いや先祖に敬意を込める意味合いで、迎え火や送り火も焚きます。

神道の三年祭と仏教の三回忌は同じ?

神道の三年祭と仏教の三回忌の法事は同じような位置付けですが、行う時期が異なります。神道の三年祭は亡くなってから満3年に行いますが、仏教の三回忌は亡くなった年も含め、数えの3年目に行います。

神道の祭壇はどう飾るの?

神道では法事の時の祭壇に飾るものも、仏教とは異なります。神道の祭壇には、鏡・刀・勾玉の三種の神器、青・赤・黄・白・黒の五色旗、霊璽、神輿、榊、お供え物を飾ります。鏡は祭壇の1番上、刀と勾玉は、五色旗に吊るして飾ります。

神道の法事での作法を知りたい!

では神道の法事に参加する際、注意しなければならない作法にはどのようなものがあるのでしょうか?仏教とは特に違う点をご紹介しましょう。

玉串奉奠のやり方

玉串奉奠とは、仏教の焼香に当たる儀式です。参列した際に戸惑わないよう、一連の流れをチェックしておきましょう。

 

1 両手で玉串を受け取り、遺族の方を向き礼をします。

2 正面に立てるように玉串を持ち、時計回りに回します。

3 玉串の根元を祭壇側に向けて置きます。

4 玉串を捧げ終えたら2回礼をし、音を立てない拍手を2回し、もう一度礼をします。

5 数歩後ずさり、遺族に礼をして席に戻ります。

神道の法事の持ち物マナーをチェック

神道の法事は、仏教の法事とは持ち物も少し異なります。失敗しないようしっかりチェックしておきましょう。

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お供え物

神前の法事は、お供え物も仏教とは異なります。神道ではお供えもののことを「神饌物」と言います。 神道ではお供え物に「神饌」と呼ばれる食べ物と、「幣帛」と呼ばれる織物などを用意します。 「神饌」には2種類あり、生のままの食べ物生饌と、調理した食べ物熟饌の両方を用意します。

 

なお仏教では一般的な線香や仏花は神道では使いませんので、お供え物を持参する際は注意が必要です。お花を供養として持参すること自体は悪くありませんが、供える場所がない場合もありますので、確認しておいたほうが良さそうです。

お供え物ののしの書き方は?

では神道のお供え物の表書きはどのように書けば良いのでしょうか?水引には黒白もしくは黄白の5本結び切りのものを使用し、表書きには「御供」、「奉納」などと記載することが多いようです。

御榊料

神道の法事でも仏教と同様に、香典に当たるものを持参します。神道ではこれを「御玉串料」、「御榊料」などといいます。

香典袋の表書きの書き方

神道では香典と呼ばないため、表書きも仏教とは異なります。様々な書き方がありますが、「御霊前」であれば仏教・神道問わず使うことができるので便利です。

 

なお神社への参拝の際に持参する「初穂料」は、神社の方に対するお礼なので法事の際には使いません

金額相場は?

では金額の相場はいくらくらいになるのでしょうか?仏教とは異なるのでしょうか?これに関しては、仏教の際の相場と変わりません。金額の相場は、地域や故人との関係などにより異なりますので、詳しい方に確認しておくと安心ですね。

数珠はいるの?

仏教の法事に欠かせない数珠。神道では使用するのでしょうか?数珠は仏教独自のものなので、神道では使いません。神道の法事に参加する際は、数珠は持参しないよう注意しましょう。

神道の法事の服装は?

神道の法事の服装は、仏教とは異なるのでしょうか?神道も仏教と同様に1年祭までの法事ではおもに喪服を着用します。

 

ただし平服でなど服装の指定があった場合はそれに従うといいでしょう。なお遺族ではない場合は、略礼服でも構いません。

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男性の服装

男性の場合喪服を着用しない場合は、黒やダークグレーなど喪服に近い色合いのスーツを着用し、スーツの中には白いシャツを着用します。通常の喪服と同様に、ネクタイや靴、靴下などは黒が望ましいです。

 

平服と指定された時も、派手な服装やカジュアルな服装は避けましょう。

女性の服装

女性の場合、黒いワンピース、スーツ、アンサンブルなどを着用しましょう。黒いものを持っていない場合は、紺やグレーなど、黒に近いものを着用しましょう。バッグや靴などの小物も全て黒で統一しましょう。いくら黒い服といっても、露出の多い服はNGです。

まとめ

神道の法事はなかなか参列する機会がなく、手順やマナーがわからず右往左往することもあるのではないでしょうか。しかしあらかじめ神道の法事の基本事項などを知っておくと、いざという時に失敗せずに済みますね。