三回忌のお布施でいくら包む？お布施の相場や渡し方・入れ方など紹介

お布施とは、僧侶（お坊さん）へ渡す謝礼のことです。三回忌などの年忌法要には、僧侶を招いて、読経など供養を行ってもらうお礼です。これは僧侶への労働の対価ではなく、菩提寺となるお寺への感謝の意を表すものです。

お布施として包む金額の相場は、宗派によってことなりますが、3～5万円あたりが相場です。もちろん地域やお寺によって異なるため、親族や地域の方に相談しましょう。

相場がわからない場合は、三回忌でお坊さんに来てもらう連絡をする際に聞いても良いでしょう。やはり、宗派や地域でお布施の相場の認識が異なります。事情を説明すれば、お寺に相談しても失礼にはなりません。

三回忌などの年忌法要では、僧侶に渡すのはお布施だけではありません。ここではお布施と一緒に渡す謝礼について解説します。

御車料とは、僧侶をお寺から呼んで来てもらった場合に渡す交通費です。地域によってことなりますが、およそ3千円～1万円が相場です。お寺で三回忌法要を行ったり、施主側が送り迎えをしたり、タクシーを手配すれば御車代は渡す必要はありません。

御膳料とは、法要で僧侶を供養の後にもてなす会食（お斎）に参加されない時に渡す食事代で、相場は、5千円～1万円です。

法要でお墓に立てる細長い板の卒塔婆（そとうば）にも費用がかかります。お寺にもよって異なりますが、2千円～1万円ほどが相場です。

三回忌法要で僧侶にお布施を渡し方は、喪主側として何度か経験しないとわからない状況です。お布施の渡し方にも作法があり、マナーにしたがって渡すのが一般的です。ここでは、お布施の渡し方について詳しく解説していきます。

葬儀で喪主が僧侶に渡すタイミングは、僧侶が会場に到着後の挨拶後か供養の後に渡すかの二通りが考えられますが、どちらでも構いません。

先に渡すなら葬儀場に僧侶が到着し、僧侶に挨拶の際に「本日はよろしくお願いいたします。こちらをお納めください」と伝え渡します。

法要の全てが終わった後に渡す場合は、「本日の心のこもった、お勤めはありがとうございました。些少ではありますがお納めください。」と伝えて、お布施を渡します。僧侶が法要後の会食（お斎）に参加するなら、会食後に渡します。

お布施の正式な渡し方は、切手盆といわれる小さなお盆にお布施を乗せて渡すか、袱紗に包んで渡す方法があります。僧侶への渡し方について2つの方法を解説します。

お布施を渡し方として古くから日本に伝わるのが、切手盆に乗せて渡す作法です。切手盆はご祝儀にも使える冠婚葬祭兼用で使える小さなお盆を用いられることが多いでしょう。

渡し方は、僧侶側から正面に見えるよう、お布施の入ったお盆を180度回して僧侶から正面になるよう渡しましょう。「些少（さしょう）ではありますがお納めください。」と一言添えてから渡します。

袱紗で渡す場合は、渡す直前に袱紗から取り出し、左開きになるよう袱紗を開いてお布施袋を取り出します。切手盆に乗せて渡すより、袱紗で渡す方が一般的かもしれません。

渡し方は、袱紗の上に重ねて僧侶が正面から読めるように180度回して差し出します。そうすると僧侶はお布施袋のみを受け取り、袱紗のみが返されますので受け取ります。もちろん渡す時にも「些少ではありますがお納めください。」と伝えましょう。

三回忌でお布施を準備する際に迷うのが不祝儀袋の選び方や、表書きの書き方です。ここでは、お布施に関するマナーを紹介します。

お布施袋には、金額や地方によっていくつかの種類があります。ここではそれぞれの不祝儀袋を紹介します。

白い無地のお布施袋は、 宗教や宗派を気にせず使うことができます。封筒タイプは、数千円から1万円程度のお布施を包む場合に適しており、多当折りで中袋がついているお布施袋は、3万円以上の高額な金額を包む用として使われています。

白黒の水引タイプは、お布施でも使用することができます。このタイプの不祝儀袋は四十九日法要まで使うことが多く、それ以降は水引がついていないお布施袋を使うと良いでしょう。

黄白の水引は関東ではあまり見かけない不祝儀袋ですが、関西・四国・北陸地方で使われるお布施袋です。四十九日までは白黒の水引の袋を使い、一周忌以降は黄白の不祝儀袋を使います。やはり地域によっても変わるため、周囲に確認してから使用するようにしましょう。

水引が銀色の双銀タイプがあります。双銀の水引は、5万円以上包む場合に用いられます。こちらは地域によって使うところがあります。お坊さんへの謝礼であることが伝われば、高価な祝儀袋でなくても構いません。

三回忌の不祝儀袋の表書きは、「お布施」あるは「御布施」と書きます。地域によって「読経料」「御回向料」などもあります。袋の下に書く名前は、施主のフルネームまたは、苗字だけでも構いません。

高価なお布施袋には、中袋が付属しているものや奉書紙でお札を包む場合があります。中袋に金額や名前など書き方のマナーがあります。ここでは中袋の書き方を解説します。

表面には、中央には金額を縦書きで金額は旧書体で「金〇〇圓也」と書きます。また、金額は大字（旧字体）を使用します。書き方は、頭に「金」をつけて、金額を書き最後に円を「圓」（えん）と旧書体で書きます。最後に「也」（なり）書かなくても構いません。

お布施袋の書き方やお札の入れ方など、香典袋とは異なるマナーがあります。ここではお布施を包む上でよくあるポイントを解説していきます。

お布施の表書きを書く場合は、濃い墨で書きます。お布施は不幸があったから渡す香典とは意味合いが異なり、お坊さんへの読経などに対するお寺への謝礼だからです。

お布施の場合に袋に入れるお札は、新札で問題はありません。葬儀の香典では、古い札を使うため混同しがちですが、喪主が葬儀や法事での供養に対するお寺へのお礼にあたるため、新札で渡すのがマナーです。

お布施袋の場合は、お札の肖像がある表面を向けて袋に入れます。先述と同じように、お布施は僧侶への謝礼であるため、裏面に向けて入れる必要はありません。

お布施袋の糊付けする決まりはありません。お札がはみ出る心配になる方は、封筒の口を糊付けしても失礼にあたりません。中袋があるお布施袋でも同様に、気になる方は、軽く糊付けしても良いでしょう。

この記事では、三回忌のお布施について紹介しました。三回忌の相場は一周忌と相場は変わりがありませんが、やはり宗派や地域の風習によって異なるため、お寺にどのくらい包めば良いか確認してもいいでしょう。

後々予想以上の金額を提示されて、驚くことがないよう事前に確認することをおすすめします。