【一周忌】お香典やお供え物に使う熨斗(のし)紙、表書きは?

公開日 : 2020/3/14

更新日 : 2021/1/19

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一周忌の香典やお供え物について。何かとマナーが多い弔事ですが、お供えの熨斗に関しても決まりごとがあります。仏式、神道、キリスト教など宗派によっても異なりますので気を付けてください。表書きの書き方、墨、包み方などを解説します。

公開日 : 2020/3/14

更新日 : 2021/1/19

目次

一周忌法要ってなにをするの?

故人の死後、ちょうど一年目の祥月命日(しょうつきめいにち)を「一周忌」と呼びます。一周忌の頃に行う法要が一周忌法要です。親族と親しかった友人知人関係を招いて行います。僧侶による読経、参列者の焼香など一通りの法要の儀式が終わった後にお食事が振舞われます。

一周忌法要の準備

一周忌法要では、施主は仏壇を賑やかに飾ります。お供え膳や、新しい花を仏壇に飾り、参列者などからのお供え物も仏壇前に供えます。仏壇にお供えする供え物や飾り物は、故人に対する感謝や供養の思いの表れです。

 

一周忌法要に招かれた場合は、香典やお供え物を持参しましょう。香典とお供え物を準備する際には熨斗(のし)紙と表書きに注意してください。まずはお供え物から解説します。

一周忌法要のお供え物について

一周忌のお供え物は、食べ物や飲み物など消費することで無くなる物が良いでしょう。果物の場合は、りんごや桃など、丸いものが良いとされています。法事後のことを考えて、親族間で分けやすいものを選びましょう。日持ちのしない物は選ばないよう気を付けてください。

御供物料って?

最近ではお供え物を持参する代わりに「御供物料」として現金を包むこともあります。現金のみにするか、香典とお供えを持参するかといった慣習は、親族それぞれによって異なります。どのようにするか迷った場合には親戚にこれまでの慣習を聞いてみると良いでしょう。

一周忌のお供えの熨斗は?

一周忌法要のお供え物には、熨斗(のし)紙を付けます。のし紙は故人や施主への敬意を表します。弔事にはなにかと決まりがありますが、のし紙にも決まりがあります。慶事と弔事の違いを理解し、心を尽くしたお供え物を持参しましょう。

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一周忌の熨斗(のし)紙

のし(熨斗)とは、本来は慶事の時につける熨斗鮑(のしあわび)のことを意味します。弔事の、のし紙には熨斗はつけません。お供え物を購入する際に店員に任せれば正しいのし紙を付けてはくれますが、万が一恥ずかしい思いをしないよう、知っていおいてください。

のしには種類がある

私生活でも仕事関係でもよく見かけるのしですが、実は大きく分けて3種類あります。1つめは冠婚葬祭で持参する金銭を包むために使われる袋で、結婚式などの慶事では祝儀袋、葬儀などの弔事では香典袋などがその代表です。

 

2つめは故人へのお供え物に掛けるのし紙で、のし袋より少しサイズが大きめものが使われます。そして3つ目は、冠婚葬祭での引き出物に掛けるのし紙で、慶事用は水引が赤白でのし飾りがついている一方、弔事用は水引が黒白などでのし飾りがついていないのが特徴です。

絵柄にも注意

蓮の絵がついたのし紙は仏教専用の物です。神道やキリスト教の場合には使用しないようにしてください。宗派が分らないという場合には、無地の物を使用するのが無難です。

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水引の種類

一周忌のお供え物につける水引は、黒白や双銀、または黄白のものを選びます。黒白や黄白の水引は、主に関西を中心に使用されています。

 

一周忌まで黒白の水引を用いる地域もあり、水引の色には地域性があるので注意してください。また、黒白や双銀は関東地区で使用されることが多いです。

水引の結い方にも注意

水引の結い方ですが、不幸が何度も起こらないという意味を込めて結び切りを使います。
最近は、のし紙に水引が印刷されていることが多いです。蝶結びは慶事用ですので、絶対に弔事には使わないようにしてください。

正しい渡し方を理解しよう

荷物になってしまうことに配慮し、紙袋に入れた状態で法要の「帰り際」に渡します。施主から直接、「本日は来てくださってありがとうございます」と一言添えて、手渡ししましょう。一言添えるだけでも全く印象が違いますので、気をつけましょう。

のしの掛け方は?

のしの掛け方には、「内のし」「外のし」の2つがあります。 直接手渡す場合や郵送で贈る場合では掛け方が異なりますので気を付けてください。 掛け方に関しても地域での違いがありますが、一般的なマナーを説明します。

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外のし

お供え物を包装紙で包み、その上にのしを付ける方法を「外のし」といいます。法事中はお供え物を祭壇前に供えますが、外のしであれば誰からのお供えであるかが確認できます。そのため法要に参列し直接手渡しする場合には、外のしが選ばれています。

 

持参する場合には、外のしのお供え物を紙袋に入れた状態で香典と共に施主に渡し「この度はお招きいただきありがとうございます」と言葉をかけます。

内のし

お供え物の箱に直接のしをつけ、その上に包装紙で包む方法を「内のし」といいます。内のしは、表書きが隠れているため「大したものでは無いですが供えさせてください」という控えめな印象です。

 

葬儀や四十九日法要では内のしが選ばれています。一周忌法要においても、お供え物を郵送で贈る場合にはのし紙が破れにくいという理由で内のしにします。

表書きの書き方にも注意

表書きとは、慶事や弔事で祝儀袋や不祝儀袋に書く文字のことです。例えば「お見舞い」や「お祝」などです。袋の中身は誰から贈られたものであるのかを明らかにすると同時に、どういった気持ちを持って送ったものなのかを表現する意味があります。

墨の色は薄墨ではなく普通の黒

葬儀では薄墨を使いますが、四十九日以降は墨の色は薄墨ではなく濃い墨を使います。葬儀で薄墨を使うのには「突然のことで墨をする時間もなく駆け付けた」という意味があります。一周忌では薄墨の必要はありません。

 

筆ペンやマジックで書いてください。ボールペンや色付きのペンを使用するのはマナー違反です。

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表書きの書き方について

のし紙の表書きは、上部に「御供」と書き、下部に名前を書きます。名前は、フルネームで書くべきか、苗字や名前のみにすべきかは明確に決まっていません。

 

関係性に応じて、わかりやすい表記を選びましょう。夫婦連名であれば、妻は苗字を省き名前だけにします。4人以上の連名であれば、「〇〇一同」という形でまとめましょう。

宗教による違い

次に宗教による表書きの書き方の違いについて紹介していきます。仏教、キリスト教、神道の場合を紹介していますので、ご自身が当てはまる宗教と照らし合わせながら、ご確認ください。

蓮の花が描かれているものは仏教

仏教の場合は、一周忌の法要ののし袋の表書きは御仏前・御佛前・御香料などです。浄土真宗は四十九日以前でも「御仏前」と書きます。

 

水引の色は「白黒」または「双銀」で、結び切りかあわび結びのものを使いましょう。関西では「白黄」の水引を使う地域もあります。蓮の花が描かれているものは仏教専用です。

キリスト教は基本的には真っ白の封筒

キリスト教の場合は、亡くなってからちょうど一年目の命日に昇天記念日として、カトリックでは追悼ミサを、プロテスタントでは追悼の集会が行われます。のし袋の表書きは、御花料・御花輪料(おんはなわりょう)と書くのが一般的です。

 

または、カトリックでは御ミサ料(おんみさりょう)プロテスタントでは忌慰料(きいりょう)と書く場合もあります。水引はかけないことがほとんどですので、かけなくても大丈夫です。水引の結び方は結び切りかあわび結びのものにします。

 

キリスト教ではユリの花か十字架の絵の入ったものを使用する方法もありますが、基本的には真っ白の封筒を使った方が無難です。

神道はあわび結びのものを選ぼう

神道では、一年祭という祭典が行われます。基本的に表書きは御玉串料または御榊料と書きます。水引の色は一年祭までは「白黒」「双銀」「双白」「白黄」(関西)を使います。一年祭以降の祖霊祭では「双銀」「双白」「白黄」を使います。

 

また、切りかあわび結びのものを選びましょう。蓮の花の絵がついているものは仏教専用ですので、神道では真っ白のものを使うようにします。

一周忌法要の香典

一周忌法要では、参列者は香典を持って行くことになります。葬儀とは異なった、細かいマナーがあります。一周忌の香典での注意すべきポイントをご紹介していきます。

香典袋

水引は双銀や黃白の結び切りの物を使用します。四十九日までの法要は、黒白の水引を使用しますが、四十九日を過ぎると水引の色が変わります。水引の色には地域によっても異なる為、気を付けてください。結び切りには、不幸が続かないようにという意味が込められています。

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香典の表書き【御仏前】

表書きは水引の上に「御仏前」「御佛前」などと書き、水引の下には名前を書きます。「御霊前」は葬儀や通夜で使用する物なので、使わないようにしてください。一周忌では、故人は仏様になっていると考えられており、「御仏前」が正しいです。

 

筆ペンかサインペンを使用します。消えるペンや鉛筆、色付きのペンはマナー違反です。

一周忌お返しの「のし」はどうするの?

一周忌法要の引き出物やお返しの品物にも、「のし紙」を付けてお返しをします。一周忌の引き出物には、お供えののしと同様に、黒白や双銀、黄白の結び切りを用います。表書きは「志」や主に西日本は「粗供養」とします。

 

また、一周忌の法事へのお礼という意味で「一周忌」「一周忌志」と書いてもいいでしょう。のし下には喪主や施主の苗字のみ記載し、例えば「田中家」または「田中」とのみ書きます。

一周忌のお供えや熨斗(のし)紙についてのまとめ

以上、一周忌のお供え物や香典の注意点を解説しました。正しいマナーを身につけることで、心を尽くしたお供え物を持参することができます。いざという時には恥ずかしい思いをすることの無いよう、出かける前に確認をしましょう。