法事で着る男性の服装は何が良い?ユニクロでも喪服が買えるのか解説
公開日 : 2020/2/29
更新日 : 2020/9/10
法事の男性の服装マナーについて解説します。お葬式では喪服を着るのが基本ですが、法事には何を着たらいいのか悩んでいる人が多いのではないでしょうか。喪服には格式があり、故人が亡くなった時間の経過によって服装のマナーが違ってくるため、今のうちに覚えておきましょう。
公開日 : 2020/2/29
更新日 : 2020/9/10
目次
喪服の格式を解説
法事とは、亡くなった人の冥福を祈って供養する儀式のことです。遺族は故人が無事に極楽浄土へ行けるように追善供養を行います。その後は四十九日、百箇日、1回忌と続いていき、最後は三十三回忌になり弔い上げになります。 法事の服装は基本的に喪服ですが、喪服と言っても格式があります。喪主や親族、参列者によって着用するべき喪服が決まっています。まずは、喪服の種類を把握しておきましょう。
正喪服
正しい喪服という意味で、3種類の中で一番格が高い喪服です。喪主と配偶者、近親者など葬儀に主催する人が着用する服です。
参列者の場合、喪主などのような格上の服を着るのはマナーとして良くないと言われています。また、近年はマナーが変わってきており、今では喪主でも正喪服を着ることは少なくなってきています。
準喪服
正喪服と次の格式になる喪服で、一般的に最も使われている喪服でもあります。準喪服と呼んでいる人は少なく、メンズの喪服はブラックスーツと呼ばれることが殆どです。お店でも準喪服よりブラックスーツと呼ばれています。
マナーとしては参列者が着用する喪服ですが、最近は喪主・親族も準喪服を着ても大丈夫になっています。むしろ、一番上の正喪服よりも準喪服を着ている主催者が多いです。
略喪服
喪服の中で一番格が下になるのが略喪服、つまり平服です。急遽参列することになった時や、準喪服を準備することが難しい場合は平服を選ぶのが良いでしょう。
和装の場合
祭りや結婚式などで男性が和装を着ることがありますが、男性の喪服にも和装があります。和装も喪服の格式があり、お通夜やお葬式などによって着る和装が違うため、そちらも見ていきましょう。
男性の喪服は洋装を選ぶ人が多く、和装は高級を揃えた着物でなかなか手が出せないかと思いますが、いざという時にお役に立てればと思います。
正式礼装
洋装の正喪服と同じ格式で、喪服和装の最上格です。男性の喪服和装は紋付羽織袴と言う紋付きの長着に袴を履き、家紋付きの羽織を着ます。葬儀だけでなく結婚式なども同じ着方です。
高級な黒羽二重で仕立てられ、背中・両袖・両胸に全部で5つの家紋がある、黒羽二重染め抜きの五つ紋付を着ます。袴は最高級の絹織物、仙台平や博多平などを使い、草履は畳表付きのものを履きます。
色は黒か白で、洋装と同じです。最上格の和装なため、やはり織物や糸も最高級を使っています。
略礼装
喪服の洋装で例えると平服と同じ格式で、正式礼装ほど高級な着物ではありません。無地で地味な色の着物に黒の紋付羽織を着ます。地味な色というのは、黒・濃紺・グレーなどが当てはまります。袴は着る必要はありません。
夫婦は洋装か和装揃えるべき?
喪主が夫で妻が和装にする人が多いです。男性の正喪服と準喪服は違いがはっきりと分かるのに対し、女性は正喪服も準喪服も似た服装なため、女性の正喪服として和装を選ぶ人が多いようです。
片方が洋装でもう片方は和装だった時、違和感を感じられないかなど気になってしまうと思います。洋装と和装、どちらかに揃えた方が良いように見えますが、そんなに気にすることはありません。妻もしくは夫が和装で自分が洋装でも構いません。
法事では男性は何を着るの?
お葬式や法事の服装は喪服か平服が良いです。法事では、四十九日から三十三回忌までの服装は少しずつ格式が下がっていきます。男性の場合はこの日はどんな服装が良いのかを解説していきます。
四十九日は喪服
四十九日は死後49日目に行う法事で、忌明けとも呼ばれています。遺族が故人の冥福を祈り、故人の死を悼むことをやめて慎ましく暮らしましょうという意味があります。
一般的な四十九日は、葬儀でお世話になった人達を招き入れ、僧侶にお経をあげてもらいます。また、お経をあげてもらった後は会食する場合もあります。四十九日には遺族や親族は喪服を着用しましょう。出席者も喪服を選ぶのが良いです。
百箇日の場合
百箇日は死後100日目、3ヶ月後に行う法事で、卒哭忌とも呼ばれています。故人の死を悲しんだり暗い気持ちは卒業して前を向こうという意味があります。百箇日の服装も喪服が良いですが、親族のみで行うならば平服でも構いません。
3回忌までは喪服
一回忌とは、亡くなってから1年が経った命日に行う法事です。また、三回忌は2年目に行い、三回忌までは四十九日に次いで大事な法事です。一般的な一~三回忌は、故人と親しかった人達や親族を招き入れ、僧侶にお経をあげてもらいます。
一~三回忌までは遺族、親族、出席者も喪服を着るのがマナーです。ですがもし、平服でお越しくださいと指示があった場合は、従って平服で出席しましょう。
7回忌以降は平服
三回忌を過ぎたら次は七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌と続き、最後は三十三回忌で終了です。毎度、故人の親しかった人達を呼ぶ必要はなく、年ごとに遺族や親族のみで法事を行っていきます。
お通夜や葬儀から時間が経っているため、回忌を重ねるごとに服装は格下になっていき、七回忌以降は平服で良いです。ただ、地域や宗教によっては喪服が良いと言われる場合もあるため、念のために喪主や親族と相談するのが良いでしょう。
親族・身内のみで7回忌をする場合
七回忌からは身内のみで行う、もしくは親族のみを招いて行うため平服で構いません。ですが、親族や身内のみで行うからと言ってラフな服装はマナーとして良くありません。七回忌以降も大切な法事なため、法事の場にふさわしい服装を選びましょう。
7回忌以降の服装の注意点
七回忌以降、十三回忌から三十三回忌も同じく平服を着用します。回忌は重ねるごとに喪服の格式を下げていきますが、だからと言って最終的にTシャツとジーンズなどにしてしまうのはマナー違反になってしまうため、最後の法事まできちんとした平服を着ましょう。
施主より格上の服にしない
光沢のあるものや派手なものを控えるのはもちろんですが、施主よりも格式が上になる服装を着て行くのも良くありません。施主より格式が上の服を着るのは大変失礼なことです。
平服でお越しくださいと案内されたけれど、平服がないからと喪服で出席したら、自分だけ喪服だったなんてこともあり得ます。失礼にならないように、そして自分だけ浮いてしまわないように喪服と平服は別々で買っておくのが良いでしょう。
男性の喪服と平服について
それぞれの法事で選ぶべき服装を解説してきましたが、男性の喪服はどんな服装なのか?法事の平服って何なのか?についても知っておきましょう。とくに平服は勘違いでマナー違反になってしまう可能性があるため、詳しく解説していきます。
男性の喪服はどんな服装?
男性の喪服はブラックスーツで、下には白無地のワイシャツと黒無地のネクタイを選ぶのが好ましいです。スーツはダブルかシングルか、どちらでも大丈夫です。足は、黒無地の靴下、靴は金具がついていないシンプルな黒の革靴にしましょう。
靴氏は白色は避けた方が良いです。ネクタイは、基本的に三回忌までは黒のネクタイをつけます。
バッグはどうする?
女性は黒のバッグを持ちますが、男性はポケットで十分な場合が多いため、バッグは持って行かない方が一般的です。バッグを持つ場合は、黒無地で飾りがないシンプルなバッグにしましょう。
その他の小物
服装やバッグの他に、ハンカチや傘の色も黒やグレーにするのが好ましいです。葬儀や法事の場で涙を拭くなどでハンカチを使うことは少なくありません。そのためハンカチも持参し、色は白いハンカチにしましょう。
アクセサリーは結婚指輪以外は外し、腕時計やブレストレットも外すのがマナーですが、うっかり外すのを忘れていても常識外れとまではなりません。そこまで神経質にならなくても大丈夫です。
平服は普段着とは違う
親族や身内のみで行う法事ならば平服でも良いですが、ここでよく間違われるのが平服と私服は違うという点です。平服にもマナーがあり、家にいる時と同じような普段着にすると失礼にあたります。
葬儀・法事で着る平服とは、黒色系や紺色系、ダークスーツといった地味な色合いのスーツのことを言います。下に着るシャツは無地の白シャツにしましょう。
柄物や派手な色のスーツは避けよう
派手な柄色のファッションを見に着けるのは良くありません。平服はダークスーツで良いですが、ストライプ柄でおしゃれに見せたいなどの気持ちは控えましょう。
法事だけでなく、お通夜や葬儀でも派手な柄物、色物の服装はマナー違反です。無地の地味なスーツが良いと覚えておくのが良いでしょう。
ネクタイは必ずつけよう
男性の場合、ネクタイは必ず着用します。また、ネクタイピンは外すのがマナーです。もし付けてしまっている時は速やかに外しましょう。
ネクタイの色は黒を選ぶのが無難です。平服ならば、黒以外の色でも大丈夫です。ただ、スーツと同じく地味な色合いのネクタイを選びましょう。
靴は決まりがある?
平服の靴にもルールがあります。喪服と同じく黒色の靴を選び、スニーカーなどは控えましょう。また、金具が付いている靴や光沢のある靴も良くありません。
夏と冬の服装マナー
法事のスーツで、もう一つ気になるのが夏と冬の服装です。夏場で長袖は暑苦しいですし、冬は厚着したいけれど、どの程度ががマナー違反にならないのかを解説していきます。
夏は半袖シャツを着ても良い
夏場は半袖シャツを着ても大丈夫です。ただし、半袖のまま出席するのは良くないため、式中はジャケットを着ます。いざという時のために、夏用に作られたスーツを持っておくのも良いでしょう。
ジャケットの背中側には、通気性を上げる裏地がついており、夏場でも快適に過ごすことができるためおすすめです。また、サラッとした薄い生地で作られたジャケットなど、暑さ対策のために工夫されたスーツが売っているため、是非ショップを確認してみてください。
冬はコートを着ても良いの?
冬場はコートを着用しても構いません。この時もスーツと同じく、コートも黒や紺色など地味な色を着て行きます。コートを着たまま式に出席するのは良くないため、式場に着いたらコートは脱ぎましょう。
夏と同じく、温かくなれる冬用のスーツも売っています。シャツの下にヒートテックを着ておくのもおすすめです。
法事のスーツとビジネススーツの違い
法事に参加する時に注意しておきたいのが、同じダーク系のスーツでもビジネススーツは葬儀・法事の場にふさわしくありません。突然の出来事なため、会社から直行でお葬式や法事に出席する場合もあると思いますが、仕事後だとしても喪服で出席するのが良いです。
ぱっと見違いが分からないため、ビジネススーツでも良いのではと思いがちですが、見る人によっては悪い印象を持たれてしまうこともあります。それぞれの大きな違いは生地で、喪服は光沢と艶がない漆黒色、ビジネススーツは光沢や艶があります。
喪服は目立たなくするために生地に工夫されて作られており、光に当たっても光らないようになっています。喪服はとにかく真っ黒なスーツで、光に当たると違いがはっきりと分かってしまいます。
人によっては常識のない人と思ってしまうため、喪服とビジネススーツは別々に持っておくのがおすすめです。
ユニクロで喪服は買えるの?
喪服に限らず、スーツは高額な服です。オーダーメイドをしてくれるスーツ店が一番おすすめですが、ユニクロでも購入できます。ただ、一般的な喪服は売っていなく、1番格式が低い平服ならば売っています。
そのため、ちゃんとした喪服を探すにはユニクロは不向きです。お通夜や告別式に行く参列者は平服でも構わないため、急ぎで喪服を探している場合はユニクロでも良いでしょう。ですが、喪主や遺族は平服でなく、喪服を着るのがマナーなため他のお店で買ってください。
例えば、洋服の青山・イオンなどにも喪服が売っています。しまむらやGUにも喪服を取り扱っていますが、レディースのみでメンズは取り扱っていないようです。
喪服の値段はいくらぐらい?
ユニクロでのメンズスーツの値段は、ジャケットが約14,900円、パンツが約6,990円、白シャツは約2,990円、黒ネクタイは約1,990円です。合わせて購入すると合計26,870円です。何回使用するか分からない服で購入する人が多くないからか、やはりなかなかの値段です。
ちなみに、他のお店でも最安20,000円で購入できます。洋服の青山では約23,000~65,000円、イオンでは約18,000円~74,000円が相場です。
もっと安く購入するならネットショップ
20,000円よりももっと安く購入したい場合は、Amazonや楽天市場などネットショップがおすすめです。ネットショップならセットで10,000円ぐらいで購入でき、中には5,000円以内で購入することもできます。
さらに送料無料で注文した翌日配達のサービス付きなため、取り急ぎ安く購入したい時に利用できます。アルバイトをしている人やお金がないから高すぎて買えないと困っている時に最適です。
ネットでレンタルもできる
購入するだけでなく、ネットでは喪服をレンタルすることもできます。礼服レンタル.comがおすすめで、喪服レンタルで4,800円、シャツや靴など小物も欲しいなら追加料金1,000円でレンタルできます。
大きいサイズも取り扱っている、最短で翌日の午前中に届く、レンタル期間が長く3泊4日、返却は近くのコンビニエンスストアで手続きできるなど有難いサービスが揃っています。
ネットショップの魅力は24時間注文を受け付けていることで、16時までの注文なら当日発送してくれます。喪服はしっかりとしたものを買えば10年ぐらいは持ちます。そのため、貯金していずれ喪服が欲しい人や今回だけ利用したい人に向いています。
それぞれの法事によって服装が異なる
法事の男性の服装について解説してきました。四十九日と百箇日と一回忌は喪服で、七回忌以降は平服にします。小さなお葬式や法事が行われる場合は、喪服を全て用意する必要はないと思いますが、念のために喪服・平服・ビジネススーツは別々に持っておくことをおすすめします。
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