【法要】必見!十七回忌とは?香典、お布施、服装、マナーを徹底解説
公開日 : 2020/2/24
更新日 : 2020/9/7
あまり経験することのない十七回忌。十七回忌に列席する時の服装は、香典の相場は、香典の表書きは、お供え物は必要なのか…と、わからないことだらけ。いざという時慌てないよう、この記事では十七回忌の香典、服装などについて詳しくお伝えします。
公開日 : 2020/2/24
更新日 : 2020/9/7
目次
十七回忌とはどのようなもの?
まずは十七回忌とはどのようなものか、ご紹介していきます。十七回忌の意義や法要の種類など、十七回忌について学んでいきましょう。
十七回忌とは?
十七回忌とは、故人が亡くなった年を1年目と数えて16年目に行う年忌法要です。いわゆる「法事」と呼ばれる法要のひとつになります。僧侶にお経をあげていただき、お焼香をし、参列者でお斎(おとき・会食のこと)をして故人を偲び、弔うという法要です。
こうした法要には、「年忌法要」をはじめ、「追善法要」「追悼法要」があります。
年忌法要・追善法要・追悼法要
「年忌法要」とは、亡くなってから節目の年に行う法要です。故人が亡くなった年を1年目と数え、2年目には「一周忌」の法要を行い、2年目には「三回忌」、その後6年目に「七回忌」、12年目には「十三回忌」…と続いていきます。
「追善法要」とは、遺された者が故人に対して行う供養のことです。命日には法事を行い、故人の冥福を祈り供養することを指します。広い意味では毎日の供養をさす言葉です。
「追悼法要」とは、追悼の気持ちを込めて行う法要です。具体的には百カ日法要やお盆、お彼岸の法要です。「精霊馬」という、亡くなった方たちがあの世から帰って来るのに乗る牛や馬などの動物を、野菜で作る地域や宗派があるのはご存知でしょう。
十七回忌はいつ行う?
十七回忌は、故人が亡くなった年を1年目と数えて16年目に行います。本来なら亡くなった月の亡くなった日(祥月命日)に行いますが、命日の前の週末・祝日など、親族が集まりやすい日に行われるのが一般的です。前倒し、つまり命日より前で行うのが習慣となっています。
十七回忌のマナー【施主編】
十七回忌を取り行う施主側の準備についてお伝えします。法事を執り行う人を「施主」と言います。葬儀の時に喪主を務めた人が施主を務めるのが一般的です。
十七回忌の準備
十七回忌のひとつ前の十三回忌からは、ごく近しい遺族だけで執り行うのが一般的なようです。十七回忌も同じように遺族だけで行うことが多いようですが、厳密な決まりがあるわけではありません。
次にお布施の用意をします。十七回忌では僧侶にお経をあげて故人を供養していただきます。そのことに対する謝礼としてお渡しする礼金のことを「お布施」といいます。お布施は何回忌かに関わらず近しい故人をお経をあげて供養してもらえばお布施をお渡しします。お布施は施主が用意します。
十七回忌のお布施の相場は諸説ありますが、10,000円~50,000円というところが多いようです。この後触れますが、お布施に加算していく礼金もありますので、そこも加味してお布施を決めましょう。お寺に直接聞いても「お気持ちで」などと回答され、はっきりした金額は教えていただけないのが通常のようです。
御車料・御膳料
お寺ではない場所で十七回忌を営み、僧侶に来ていただく時は「御車料」をお渡しします。相場は約5,000円~10,000円くらいとされていますが、遠方から来ていただく場合は交通費実費をお渡しします。
十七回忌の法要ではお斎(会食)をすることがあります。僧侶がお斎を遠慮した場合は「御膳料」をお渡しします。御膳料の相場も通常のお車代と同じ、5,000円~20,000円が相場のようです。
御車料や御膳料がある時は、お布施、御車料、御膳料それぞれ別々に包みます。手渡しではなく、お盆にのせてお渡ししましょう。
十七回忌のマナー【参列者編】
十七回忌に参加する参列者側の準備についてお伝えします。香典や服装など悩んでしまうことも多いと思います。いずれにせよ、故人を偲び、追悼する気持ちが大切です。
十七回忌の香典はどうする?
法要に参列する時は必ず香典を持参しましょう。いくら包むかについては、故人との関係の深さで決まってくるのですが、故人が父母や祖父母といったごく近しい間柄であれば、10,000円~30,000円程度が相場と言われています。夫婦で参列するなら2倍の額を包みます。
香典袋は、表書きに「御仏前」「御香典」と書かれているものを選んでください。水引は、5,000円前後を包む場合は水引が印刷されているものを選びます。10,000円以上を包む場合は実際に水引がかけられている香典袋を選びましょう。
香典袋の表にはフルネームで記名します。サインペンや万年筆などは使わず、筆や筆ペンを使ってください。なお、薄墨で書くのは四十九日までが一般的なので、十七回忌ではふつうの黒い墨や筆ペンで書きましょう。香典袋は袱そのままで持ち歩かず、紗に包んで持参します。
十七回忌のお供え物はどうする?
地域や慣習などによっては、香典ではなく御供物料を包んだり、香典と供物料の両方が必要な時もあります。供物料だけなら5,000円~10,000円、香典と供物料の両方が必要な場合は3,000円が相場です。
お供え物には後に残らないものがよいでしょう。お花やお線香、果物、日持ちがするお菓子などが選ばれているようです。お供物には「御供」の熨斗をかけます。
十七回忌の服装はどうすればいい?
法要などの改まった席に参列するのにぴったりな服装はご存知な方も多いことでしょう。ところが、手持ちの物で何とかやりくりする場合、とたんにこの服はOKなのか、NGなのか、判断が難しくなります。こちらの記事であらましを説明していますので、参考にしてみてください。
十七回忌の服装
弔い事に参列する服装には、正喪服、準喪服、略礼服があります。三回忌からは略礼服(平服)で参列して良いと言われています。平服と言ってももちろんカジュアルな服装でよいということではありません。
男性、女性、子ども・学生など立場によって服装は違ってきます。共通して言えるのは、バッグや靴といった小物についてです。エナメルなど光沢があるものや、金具がついていないものを選ぶことです。ベルトやネクタイを含め、黒ではなくても地味な色にしましょう。
十七回忌の服装~男性や子ども・学生の場合
男性の場合、ネイビーやダークグレーなど、黒に近い色のスーツで参列して差し支えありません。ネクタイは地味な色を選びますが、他の参列者がブラックタイの場合も考えられますので、黒のネクタイを予備として持っておくと安心です。
スーツの下は白いシャツでいいのですが、ボタンダウンのシャツなどはカジュアルなアイテムなので控えてください。靴はフォーマルなタイプに。ローファーは好ましくないとされています。
子どもや学生の場合は制服で十分です。靴は黒っぽいものがよいでしょう。制服がない場合は男子は白いワイシャツに黒っぽい色のズボン、女子は白いブラウスに黒っぽいスカートにすれば問題ありません。
十七回忌の服装~女性の場合
女性の場合もネイビーやダークグレーなど、黒に近い色のワンピースやアンサンブル、または地味な色のパンツスーツでも大丈夫です。男性の場合と違って、インナーは黒にします。肌の露出はできるだけ抑え、襟がつまっていて肘の見えない袖丈の物を選びましょう。
靴はヒールが5センチくらいの黒いパンプスがよいでしょう。ストッキングも黒ですが、タイツのように真っ黒ではなく、肌が少し透けて見える程度の黒が良いとされています。アクセサリーは小ぶりのパールのイヤリングなど控えめなものが好まれます。
法要はいつまでするの?
十七回忌を無事に終えた後にも、法要は続いていきます。三十三回忌や五十回忌で弔い上げをするまでずっと参列、と思うと気が遠くなりそうですね。最近ではもっと早めに弔い上げをすることもあるようです。
十七回忌がおわるとつぎは二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌…と続いていきます。末尾に「三」と「七」のつく年(実際には回忌の年数マイナス1の年)に年忌法要を行います。
なぜ「三」と「七」なのでしょうか。「六道」の迷いの姿を超えた「七」、「あり・なし」「勝・負」、「損・得」という「二極」を超えた「三」、という説もあります。
年忌法要を切り上げることを「弔い上げ」といいます。弔い上げをもって故人が極楽往生されたとし、それ以降の法要は行いません。本来なら三十三回忌や五十回忌などを弔い上げにするのですが、最近は法要を簡素化する傾向にあり、十三回忌、十七回忌で弔い上げのケースも多くみられます。
弔い上げが終わっても
ここまで十七回忌の法要のお布施や香典、服装などについてお伝えしました。いつになるにせよ、弔い上げが終わっても、故人を偲び、悼む気持ちを持ち続けることが大切です。お彼岸やお盆、命日など、お仏壇やお墓に真摯に手を合わせましょう。
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