法事の食事は何にする?場所・メニューからマナーまで詳しく解説!

公開日 : 2020/2/29

更新日 : 2020/9/10

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法事を終えた後、施主は参列者の方々に食事をふるまうことがあります。法事の食事の準備も施主の大事な役割のひとつです。しかしながらどのような料理を用意したらよいか、わからない方も多いのではないでしょうか?そこで今回は、法事後の食事についてメニューやマナーなど詳しくご紹介します。

公開日 : 2020/2/29

更新日 : 2020/9/10

目次

法事の食事とは?

「法事の食事」は、法事の後に参列した方々に、施主からお礼や供養の一環としてふるまわれる食事のことを指します。僧侶や参列者に対する感謝の思いを示した席であり、参列者と思い出話をして故人に思いを寄せ、偲ぶ目的もあります。

 

参列した方たちが気持ちよく過ごせるように、細かく配慮することが大切です。そして法事の食事の際には避けなければならない食事や席順、服装のマナーなどの注意すべき事項がいくつかあります。今回は主に法事の食事やメニュー、費用などについて詳しく説明していきます。

法事の食事の呼び方

法事での食事を「お斎(とき)」とも呼びます。その由来は仏教における「斎食(さいじき)」という言葉から来ています。

 

これは、正午や決まった時刻にとる食事を指す言葉ですが、のちに、肉食をしないことも「斎」と呼ぶようになりました。現在では、一般的に法事などを行った際の食事のことを指す言葉です。

 

なお、お斎と似たものに「精進落とし」「精進明け」などの言葉がありますが厳密にいうと違いがあります。「精進落とし」は昔の風習であった、親族が亡くなったら四十九日の厄明けまでは肉や魚を食べないという風習が明けた後の最初の食事の事を指します。

法事の食事のメニューについて

それではここからは、法事で使われる代表的な食事のメニューと、法事には避けた方がよいとされる献立についてもご紹介します。

代表的な法事の食事のメニューは?

ここからは一般的な法事の料理をご紹介します。お斎の席では、かつては正式には精進料理をお出しするものでしたが、最近ではそのような形式へのこだわりがなくなってきています

 

最近の食事のメニューでは見た目が華やかなものを出すところもあります。これは法事の食事で参列者をもてなすという意味合いが強くなってきていることによるものでしょう。

 

会食の代表的なメニューとしては寿司や会席料理などがありますが、これらはお祝い事にも使われる料理です。ですから会席を設ける場合は、会場となるホテルやレストランに法事の食事であることを伝えて、慶事料理と区別してもらいましょう。

寿司

お寿司は、おもてなし料理の代表格として法事の食事にもよく選ばれます。お通夜やお葬式では魚を使っていない、巻寿司やいなり寿司が出されることが多いです。そして四十九日の法事からは海鮮ネタのお寿司も使われます。

 

お寿司専門店だけでなく、和食料理屋や宅配寿司専門店など色々なお店でお寿司は用意されていることが多いので、法事の席でもよく利用される料理でしょう。

会席料理

会席料理とは、宴席にてもてなされる料理のことで、通常イメージされる和食のコース料理はこの会席料理です。一汁三菜を基本としており、飯と汁はお食事の最後に提供されます。

 

また、次に紹介する懐石料理はお茶を嗜むために頂くお食事に対して、会席料理はお酒を嗜む為の食事という位置づけです。懐石料理と比べて味付けはお酒に合わせたもので、量が多いのが特徴です。

 

ホテルや飲食店などで法事の和食を頼んだ場合、この会席料理を出されることがほとんどです。品数が多く、揚げ物やお刺身など10品前後の料理を出すお店が多いです。

懐石料理

懐石料理とは茶道から産まれており、お茶席で主催者が、お客様にお茶を飲む前に出す料理のことを指します。そして懐石料理は、一般的に少量の軽食です。

 

こちらも一汁三菜を基本としておますが、現在の和食のマナーにも深く密接している料理といえます。会席料理とは違い、飯と汁は食事の最初に提供されます。懐石料理の専門店で出されるのが一般的です。ご飯と汁物のほかに、炊き合わせやお茶菓子などが提供されます。

弁当

自宅などでお斎をする場合は、仕出し弁当を利用するのが一般的です。また飲食店などでもお弁当形式のメニューを注文できるケースもあります。

 

お弁当であれば、コース料理と違いご飯とおかずが好きな順番で食べられることから、飲食店でもあえてお弁当形式を選ぶ方もいるでしょう。和食が中心でお刺身や揚げ物、炊き合わせなどが一般的なメニューとなります。

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避けた方がよいメニューは?

法事は仏事ですので、お祝い事に使われる料理とは、はっきり区別される必要があります。そして法事の食事では不謹慎とされて出さない方がよいとされる料理がいくつかありますので注意が必要です。

 

会食の席ですが法事後ですので、 お祝いのイメージを連想させられる食事は基本的にお出ししてはいけません。特にお祝いのイメージがある鯛や伊勢海老は法事には不向きとされますので避けるようにしましょう。

 

また梅肉・梅酒など梅を使ったものや、松竹梅の飾りつけも禁止とされています。さらに紅白になるような色使いは避けるのが無難です。その他にも地域によっては、避けた方がよい食材や献立をより厳密にしているところがありますので、あらかじめ確認するのが安心です。

自宅で法事の会食を行う場合

自宅でお斎をする場合は、仕出し弁当や宅配料理などを利用したり、手作りすることになります。自宅で会食をすることのメリットは、やはり移動せずに済むという点にあります。

 

参列者の中に小さなお子さんやご高齢の方がいることもあるでしょう。その場合は移動だけでも大変です。

 

しかしながら自宅での会食なら、参列者はそのまま家でお膳を囲み、ゆっくりと食事をすることができます。またお子さんが人に迷惑をかけてしまう心配もなく、安心して語り合うことができるでしょう。

 

手作りする場合

自宅で手作りする場合は、上記で触れたタブーの献立や食材を避け、肉や魚をあまり使わない料理をする傾向にあります。具体的には、海鮮ネタを使用しない稲荷寿司などのお寿司や野菜の煮物・野菜の天ぷら・揚げ物・豆腐料理などがおすすめです。

 

肉や魚をあまり使わない理由は、仏教では殺生を禁止されていることからです。もっとも四十九日を過ぎている場合は、肉や魚を食べてもよいのですが、法事は仏事ですので、肉や魚を避けようとしている方もいらっしゃいます

仕出しなどの配達をお願いする場合

自宅で会食を行う場合は、仕出しなどの配達をお願いすることが多いでしょう。仕出しの種類には、仕出し料理やお弁当、お寿司、オードブルなどの宅配などがあります。

 

仕出し料理はお店の食器に料理が入れられて配達されることが多いですが、仕出し弁当も仕出し料理も、基本的には一人ずつの配膳になります。

 

一方で寿司やオードブルの宅配料理は、大皿形式のメニューが多く、参列者に各自で取り分けてもらう必要があります。ですから大皿形式の料理は、参列者の手間はありますが、ご自身が食べられる量を各自で取ることができ、小さなお子さんにもおすすめです。

仕出しの配達をお願いする場合に気を付けたいこと

仕出しの配達をお願いする場合は、ご自宅で法事の食事をする場合ならではの注意点ありますので注意しましょう。

 

具体的には、飲み物の準備は施主側で行う必要があるという点が挙げられます。飲み物に不足が出ないように余裕をもって準備するのがよいでしょう。

 

さらに配膳に時間が必要な点も注意が必要です。参列人数や料理の品数などによっても違いますが、配膳時間にも時間を要します。汁物などは温める時間も必要ですので、余裕をもって準備しましょう

自宅以外で法事の会食を行う場合

食事を自宅以外で行う場合の一番のメリットは、食事の準備に手間がかからない点です。お店で食事をするので席を用意する必要もありませんし、食事の手間も一切かかりません。また、お店ならではの食事でメニューも豊富に取りそろえることができるのもメリットでしょう。

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法事の会食の場所について

自宅以外でお斎を行う場合の食事の場所について、それぞれのパターンごとに詳しく見ていきましょう。

飲食店

近年では法事の食事は和・洋・中さまざな料理屋を選択できます。仕出し料理などでは料亭の和食が中心となりますが、飲食店を利用するのであれば、幅広い選択肢の中から参列者の好みにも合わせることができます。またお店によっては個室や半個室を選ぶことも可能です。

 

飲食店の場合、準備の負担が大きく減る反面、食事の時間が限られていたり費用が多くかかってしまう場合もあります。また移動をどうするのかを決めなければならないなどの注意点も挙げられます。

 

なお法要に対応しているお店であれば、無料で送迎サービスを行っている場合も多いですので確認してみましょう。

 

 

ホテルの宴会場

ホテルの宴会場は大人数でも収容できるので、かなり人数が多い法事の食事でおすすめの場所です。それぞれの会場によっても違いはありますが、比較的費用は掛かる傾向にあります。

 

また法事の会場から移動していかなければならないので、移動手段はどうするのかなどを事前に決めておく必要があります。ホテルによってはマイクロバスなどを所有している場合もあるので、ご自宅やお寺まで送迎のお願いができるか事前に確認してみましょう。

セレモニーホール

セレモニーホールで法事を行った場合は、そのまま会食する部屋を用意してもらえます。前もって法事を行うセレモニーホールに相談しておきましょう。セレモニーホールなどは仕出し弁当のメニューなどを選べるので、事前に相談すると参列者に配慮したメニューを選ぶことができます。

お寺

檀信徒(だんしんと)のために大広間を持っているお寺もあります。菩提寺にお寺での法事が終了した後、大広間をお借りできるか相談してみましょう。

 

法事と会食がお寺で済めば、参列者に移動の負担もかかりませんし、ゆっくりとした時間を過ごすことができます。会食の料理は仕出し料理などをお寺に配達してもらうように手配するのが一般的です。

会食の時間について

法事の会食の時間は法要が終わった後、2時間程度を見積もっておくのがよいでしょう。終了するのがあまりにも遅くなるようであれば、遠方の方には事前に伝えておくのが安心です。

法事の食事のときの席次・席順

法事の会食の席では、一般的な席順があります。僧侶が出席されているなら、最上席・上座は僧侶で、その次が施主です。上座とは出入口から遠く、床の間がある場合は床の間に一番近い場所です。施主は僧侶をもてなす役割もあるため、僧侶の隣に座ります。

 

そして下座に親族が座り、上座と下座の間に故人と親しかった血縁者以外の一般参列者が座ります。遺族は末席に座ります。

 

また、施主が下座に座って会食全体を取り仕切るようなケースもあります。最近では、法事の会食のしきたりも緩くなってきていますので、僧侶が出席されない場合は、順不同でお座りくださいと案内してもよいでしょう。

法事の食事の金額の相場は?

法事の食事の金額相場は地域によってや、出す料理によっても異なりますが、おおむね3000円から10000円程度のケースが多い傾向にあります。場所によっては飲み物代がかかる場合もあります。

 

ホテルや飲食店で行う場合など、場所によっても金額が変わるので、あらかじめ料金体系を確認しておきましょう。

御膳料について

御膳料とは、法事の食事の代わりにお寺の僧侶に渡すお布施のことです。法事の食事に僧侶が同席される場合は、御膳料を渡す必要はありません。

 

ですが法事の食事を僧侶が辞退された場合は、食事の代わりに御膳料を渡します。金額相場は、5000円から10000円が一般的です。

法事の食事における服装やマナー

ここからは法事の食事の際の服装や押さえておきたいマナーについて解説していきます。

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服装

法事の食事での服装は基本的に決まりはなく、 葬儀の雰囲気に合ったきちんとした平服でよいとされています。会食は法事の後なので、そのままの服装で参加するケースがほとんどですが、施主や親族がそのままでは、参列者の方も服装が崩しにくいので、上着を脱いだりすると良いでしょう。

 

きちんとした服装であれば平服に着替えても問題ありません。食事や話をする場ですので、あまり堅苦しい格好ではなくてもよいでしょう。

僧侶の飲み物について

法事の食事の際の飲み物で僧侶がお酒を飲むかどうかは宗派によって変わってきます。間違ってお酒を出してしまうと失礼な行為となってしまうので「お飲み物はいかがいたしますか?」などと一言確認してから、飲み物を決めましょう。

法事の食事の後に渡す返礼品について

施主は法事の食事のお開きの時間が迫ってきたら、返礼品を参列者のお膳の前に配布していきます。この場合、最初にお渡しするのは僧侶です。そして列席者が大勢の場合は、あらかじめお膳の横に置いておくのも一つの方法です。

 

お斎を別に会場を用意して実施する際には、スタッフに準備を任せることになるので、返礼品は事前に置いておくのか、もしくはお開きの時間が迫ってくるのに合わせて配布して頂くのか、相談して決めておきましょう。

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法事の食事に欠席する場合

法事後の食事であるお斎に欠席をする際にはできるだけ早い段階で施主に伝える必要があります。お斎は施主が事前に人数分用意をするので、当日や直前に伝えると多大な迷惑になりかねません。

 

法事の準備などでただでさえ忙しい施主にこれ以上の迷惑をかけないように早めの連絡が必要です。仕事の理由や交通事情で事前に参加できないことが分かっている場合は、その旨を事前に告げるようにしましょう。

まとめ

法事の食事についてのメニューやマナーなどを解説してきましたがいかがでしたか?法事の食事は主に故人の思い出話に花を開かせながら、参列者同士の交流の場ともなる大切な場です。施主としてはつつがなく実施でき、参列する場合も失礼の無いように、この記事を参考にしていただければ幸いです。