【向きが大事】しめ縄の飾り方は?玄関や神棚など取り付け方も紹介

公開日 : 2020/11/11

更新日 : 2020/12/8

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しめ縄を飾る家庭も多いですが、なぜ、飾るのか分からない人もいるでしょう。しめ縄は、現世を隔てる結界で神聖な場所として、厄払いと幸福を願います。今回は、しめ縄を飾る理由やしめ縄の種類、また、飾り方や一例、そして初心者でもできるしめ縄の作り方を紹介しましょう。

公開日 : 2020/11/11

更新日 : 2020/12/8

目次

そもそもしめ縄とは?

お正月になると、神社などで大きなしめ縄を見たり、家でも玄関や車にしめ縄を飾る家庭もあるでしょう。そもそも、しめ縄とは何なのか、どんな意味があるのかについて解説します。

しめ縄とはどんなものか

しめ縄は、とても華やかでお正月に飾るものといったイメージをもたれる人も多いでしょう。日本でよく目にするしめ縄は一般的に2つのタイプに分かれ、1つは、神社などで多く見られる大きなしめ縄です。

 

神さまを祀るのにふさわしい神聖な場所に飾るもので、大きくねじれた一本の縄を神社の中心に飾ります。一方、しめ飾りは、家庭でよく目にする小さめのタイプで、しめ縄に縁起ものなどを飾りつけたものです。

 

それぞれ、大きさや形は違うものの、神さまをまつるのにふさわしい神聖な場所という同じ意味をもっています。

しめ縄を飾る理由

そもそも、なぜしめ縄を飾る風習がついたのか、気になる人も多いでしょう。そこで、しめ縄を飾るわけについて紹介します。

常世と現世を隔てる結界

しめ縄には2つのタイプがあり、神社で見られる大きなしめ縄と、家庭で飾る小さめのしめ飾りです。しめ縄は、神の領域と現世を隔てる結界であり、その中に不浄なものが入らないようにする目的で飾られます

 

昔からの由来として、天照大神が天の岩戸から出たときに、再び天の岩戸に入らないようにしめ縄で戸をふさいだ日本神話があって「しめ」には、神様が占める場所の意味も含まれているそうです。

 

常世と現世を隔てる結界として、神社では毎年、新しいしめ縄を作って飾るのが一般的な行事でもあります。

内側は神聖な場所

しめ縄やしめ飾りも、神様との境界として飾る目的であり、内側は神聖な場所として考えられています。昔は家庭でも正月行事として家長がしめ縄を張っていましたが、最近では簡略化されてしめ飾りを玄関先や神棚に飾る家庭が多いのが現状です。

 

基本は神様を迎える玄関先や神棚に飾るのが一般的であり、門松や車に飾る家庭もあるでしょう。しめ縄やしめ飾りを結界として施すことで、内側が清らかな場所となり、魔除けとして大切にします。

 

これによって、年神様が安心してきてくださるわけで、その年の家内安全など、災いから遠ざけてくれるでしょう。

 

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素材によって意味が異なる

しめ縄は一見すると、どれも同じ天然素材のように見えますが、しめ縄にはおもに3つの素材があってそれぞれ意味や特徴が違います。各素材の意味や特徴を見てみましょう。

神が宿る「麻」

麻は強くて生命力が高く、古代から「神の依代」と考えられています。そのため、昔からしめ縄は麻が使われることが多く、神棚に備えて拝む風習が今でも続いている地域もあり、麻は神聖なものです。

 

しかし、現在は大麻の使用が制限されていることから、ほかの材質のしめ縄よりも希少性があって価格も高く、なかなか手に入れることができません。しめ縄を神道の一貫として伝統を重んじたいのであれば、麻素材を選びましょう。

実りに感謝する「稲藁」

弥生時代のころから稲には稲霊(いなだま)と呼ばれる精霊が宿っていると伝えられています。昔の農家では米を収穫したあとに残った稲藁を使って、しめ縄を作り、来年の豊作を願うのが風習です。

 

そのため、稲藁をしめ縄の材料として使う地域は多く、米を主食としている日本人だからこその理由でしょう。現在も、天然素材のしめ縄は稲藁を使うことが一般的であり、麻が手に入りにくい場合は稲藁を探してみてください。

メンテナンスがいらない「化学繊維」

化学繊維を使ったしめ縄は現代的であり、何よりも劣化しないことでメンテナンスの必要がありません。天然素材は、雨風などを受けてどうしても劣化が早いのですが、化学繊維はとくに問題がないでしょう。

 

しめ縄の伝統や素材の意味にこだわりたい人にとっては不向きですが、キレイに装飾をしたい・お手入れがラクなものを選びたい人にとっては理想的です。軽くて持ち運びがしやすく価格もお手頃なのが魅力的でしょう。

しめ縄の種類

しめ縄といっても、色んな種類があります。おもに4つに分かれ、それぞれの特徴を見てみましょう。

前垂注連まえだれ

前垂注連まえだれは、もっとも一般的なしめ縄で、縄が細くて均一に編まれているのが特徴でしょう。全体的にムラがなく、端から端まで同じ太さに編まれていることから、左右対称でキレイに魅せることができます。

 

通常の縄は右へねじりますが、しめ縄は左回りでねじった左綯(ひだりな)いになっており、古くから左側は「神」右側は「俗(日常)」と考えられており、逆向きに編まれているのが特徴です。

牛蒡注連

牛蒡注連は、左右で編み目の太さが異なり、神様側から見て左側・人間側から見て右側に太い部分がくるように細くねじります。拝殿や神棚などによく飾るしめ縄で、伊勢神宮では、前垂れが左右2束で牛蒡注連のねじる方向や太さの向きが逆です。

 

関西のほうでは、牛蒡注連に左右中央3束のわらの前垂れをつけて、裏白の葉や橙などを飾る場合があります。

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大根注連

牛蒡注連よりも先端に向かってボリュームがあるのが、大根注連です。とても太くて大きくて迫力があるしめ縄で、出雲大社に参拝された人は、注連縄の大きさにきっと驚かれることでしょう。

 

出雲大社の注連縄は張り方が左右逆であり、最初の太いほうが向かって左から始まっているのが特徴です。

鼓銅注連

中央部分が太くなっている特徴をもっているのが、鼓銅注連です。鳥居や拝殿の前に下げられるのが一般的で、あるていど太さがあることでボリューム感があって、鳥居をくぐるときに迫力を感じます。

 

左右が細くなっていて対象であり、設置するときに向きを考える必要がないのが特徴的といえるでしょう。

しめ縄の飾り方

いざしめ縄を飾ろうと思っても、どのようにすればいいのか分からない人も多いでしょう。そこでしめ縄の正しい飾り方を紹介します。

しめ縄の向き

しめ縄を飾るとき、向きがとても大事であり、一般的には向かって右側に太い部分がくるように飾りましょう。基本は太いほうが「綯いはじめ(ないはじめ)」、細いほうが「綯い終わり(ないおわり)」と呼ばれています。

 

ご神体からみて左側が綯いはじめになるようにすることが重要であり、神道では左側が神聖です。もちろん、あくまでも一般的であり、商売繁盛を目的とする場合は、「入船」「出船」のように逆になることもあります。

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しめ縄の取りつけかた

しめ縄の向きを確認したら、今度は取りつけですが、とくに決まりはありません。難しいのは苦手な人は、容易に摂りつける方法として、L字の金具を雲板の釘に取りつけ、直接しめ縄を刺す方法がよいでしょう。

 

ほかにも、タコ糸などで吊るしたり、針金を使う方法などがあり、最後に紙垂(しで)と呼ばれる稲妻の形をした紙をつけます。これは、豊作を願って正常に雨季があるようになどの願いが込められているそうです。

しめ縄を飾る場所

しめ縄は、神様のいる場所と私たちが暮らす場所を仕切る結界の役目があります。しめ縄の「しめ」は神様が占める場所を意味し、本来であれば神様がいるすべての場所にしめ縄を飾る必要があるでしょう。

 

神棚があれば必ず飾り、門にも神様がいるとされており、しめ縄を飾るのが基本です。ほかにも玄関の扉や車などに飾って厄除けの意味とし、水難除けとして台所や水回りに飾って置くとよいでしょう。

しめ縄の飾り方一例

しめ縄は、用途に応じて色んな飾りかたがあります。最近では種類も多く、シーンに合わせて使い分けるようにしましょう。

和の雰囲気に合うタイプ

日本らしい「和」の雰囲気が漂うタイプで選ぶのであれば、松竹梅タイプがよいでしょう。松・梅・竹をイメージして、南天や稲穂、胡蝶蘭をあしらった、とても華やかながら日本の風土に合ったタイプです。

 

島根の名産として稲藁を使ったしめ縄に、胡蝶蘭を一輪添えることでとても上品に仕上がります。また、豊作の象徴でもある稲穂が頭を垂れる縁起のよい作品で、新築祝いとして贈るのもよいでしょう。

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正月におすすめタイプ

お正月にはおめでたい紅白のしめ縄がおすすめです。紅白の水引に稲穂をあしらい、これぞしめ縄といった和の雰囲気・新年を迎えるための華やかな印象に仕上がってるのが特徴といえるでしょう。

 

花と水引とのコントラストもよく映え、紅白の水引といっしょに花も紅白でまとめてみてください。また、松の木など、木の形の特徴を活かしたアートフラワーによるしめ縄もお正月らしさを演出してくれます。

モダンなタイプ

普通のしめ縄では飽きてしまった人にぴったりなのが、いつもとちょっと違うモダンな雰囲気を醸し出すしめ縄でしょう。普段は使うことがないネイビーカラーのしめ縄とオレンジ色の花をあしらうことでおしゃれに演出します。

 

また、しめ縄を丸くして左右にフラワーやグリーンをあしらったリース型も現代風のイメージです。モダンかつ災いを寄せつけない点で若者を中心に人気があり、しめ縄ブームの火付け役となってくれるでしょう。

気になるQ&A

しめ縄の基本的な知識を得たところで、もっと知りたい・疑問に思う点もあるでしょう。そこで、Q&A方式で紹介します。

いつから飾ったらいいの?

最近では、しめ縄はクリスマス前後の25日から28日のあいだに飾る家庭が増えています。正式なしめ縄の飾る日にちは、12月13日のすす払いのあとから、28日までの間におこなうのが一般的です。

 

師走の風物詩としてニュースなどでも流れていますが、お寺で13日にすす払いをし、新しいしめ縄をします。ただし、注意しなければいけないのが飾ってはいけない日があり、9がつく日はいけません。

 

29日は「くんち飾り」といい、9日が「苦」をイメージして縁起が悪いことから、この日は飾らないようにしましょう。また、31日も「一夜飾り」として神様に失礼であるとされ、13日から28日に飾ってください。

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いつまでに外すの?

正月に飾るお正月飾りは、松の内が終わると取り外します。松の内とは、正月の門松を飾る期間を指し、地方によって飾る期間は若干異なりますが、一般的に7日までにしめ縄を外すようです。

 

1651年4月20日に徳川家光公が亡くなり、毎月20日が月命日となりましたが、20日の鏡開きをするのはよくないことから、鏡開きを11日に変更し、それと同時に松の内の期間も7日に変更しています。

 

地方によっては、北日本・東日本では7日ですが、西日本は15日が多く、東海・中部地方は7日と15日が混在している地域などもあるようです。

処分の仕方は?

正月にしめ縄を飾る「お正月飾り」は、おもに「どんど焼き」で処分します。どんど焼きとは何かというと、小正月におこなわれる火祭り行事で、大正月が1月1日に対して小正月は1月15日です。

 

満月の神聖な火による浄化の力で、集落の1年の災いを払い、豊作や商売繁盛・家内安全・無病息災・子孫繁栄を願います。どんど焼きは、ほかにも左義長・どんどん焼きなど地域によって呼び名が異なる場合もあるそうです。

車に飾る人が激減した理由は?

昔は当たり前のように、正月になると車につけていたしめ飾りは、最近ではあまり見かけないです。しめ飾りを車につけなくなった理由についてはさまざまな見解がありますが、昔ほど車は大衆の憧れではなくなったことも挙げられるでしょう。

 

昔は車はステータスで、家族で1台あればとても大事にされていたため、飾りをつける家庭が多く見受けられていたようです。しかし、今では珍しくなくなり、車のデザインに合わないなどから飾る人は多くありません。

 

また、車の形が昔とはだいぶ変わってきていることから、前面に取りつけにくいなどの理由で車にしめ飾りをつける人があまりいないようです。

初心者でもできるしめ縄の作り方

家の災いを払い、新年に向けてよい年でありますように願うしめ縄を自分で作ってみましょう。初心者でもできるしめ縄の作り方を紹介します。

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精麻をよる

まずは精麻2枚を1セットにしてなめします。2本が1本になるように、両手で揉むようにより合わせ、繊維を少し柔らかくしていき、この紐を3本作ったらここからが本番のしめ縄作業がスタートです。

 

足の親指に2本の紐をかけて、縄状に綯っていき、しっかりと撚りをかけながら捩ることを忘れないでください。

らせんに寄り添わせる

撚りとは紐を回転させることで、捩るは撚った紐を互い違いに交差させて編んでいくことです。この作業の繰り返しですが、撚りをかけるのは右回転・捩る回転は左回転と異なるため、なかなか難しい作業といえるでしょう。

 

本縄をらせんに寄り沿わせるようにして、はめ込んでいくのがしめ縄作りの基本であり、少ない本数で飾り紐も同じように作って完成です。

まとめ

今回は、しめ縄を飾る理由やしめ縄の種類、また、飾り方や一例、そして初心者でもできるしめ縄の作り方を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。しめ縄は、神棚や玄関など神の領域と現世を隔てる結界で神聖な場所として、厄払いと幸福を願い、毎年飾りましょう。