オンライン葬儀とは|実際に参加する時に知っておくべきマナーを解説
公開日 : 2020/5/16
更新日 : 2020/9/10
新型コロナウイルスを契機に、葬儀の形が変わりつつあります。従来の葬儀は密閉・密集・密接の「三密」を満たしてしまうことから、オンラインによる葬儀のサービスが着々と整備されているのです。今回は、オンライン葬儀を開催する時・参加する時のマナーを紹介いたします。
公開日 : 2020/5/16
更新日 : 2020/9/10
目次
オンライン葬儀とは
オンライン葬儀とは、文字通り「インターネットを活用した葬儀」のことです。サービス自体は以前から存在していたものの、利用する人はごく少数に限られていました。それが2020年に世界中で猛威を振るっている「新型コロナウイルス」の影響によって一般的になりつつあります。
葬儀をライブ配信する葬儀
すでに東京を含む関東圏では、オンライン葬儀の新しいサービスがスタートしています。ひと昔前に比べれば「skype」「Zoom」「YouTube」など、映像を配信しているプラットフォームは進化し続けており、これらを利用して葬儀の内容を配信します。
新型コロナウイルスの登場で「お悔やみを述べたい気持ちはあるのに葬儀に参列できない」と考える人たちが増えています。このような人のニーズにマッチするのがオンラインによる葬儀のライブ配信です。
新型コロナウイルスをきっかけにサービスが増えつつある
従来のオンライン葬儀は、「通常の葬儀がどうしても行えない」といった特殊な事情を抱えた人が利用するサービスでした。それが新型コロナウイルスの登場によって、一般にも浸透しつつあります。今後はオンライン葬儀の比率は増加していくでしょう。
オンライン葬儀の特徴
オンライン葬儀では、従来の葬儀にはない特徴的なサービスがあります。サービス内容を知っていないと、せっかくのオンラインのメリットが半減してしまうでしょう。
ここでは、オンライン葬儀ならではの特徴を紹介します。
中継を繋げて会話ができる
通常の葬儀は人が密集していて、遺族とゆっくり会話する機会が少ないことが珍しくありません。オンライン葬儀も、今までは「参列者は液晶画面を通じて葬儀の進行を見守るだけ」という形式が一般的でした。
それが最近では、中継を繋げて遺族と会話することが可能なサービスが登場しています。葬儀の進行を妨げないメモリアルセレモニーで、ボタン一つで会話することができます。周囲の目や三密を気にせずに、遺族とゆっくり話すことができるでしょう。
自分の口でお悔やみを告げられる
「葬儀に参加したいけど、どうしても参加できない。お悔やみだけでも伝えたい」と考えたことがある人は多いのではないでしょうか。従来の葬儀では会場に向かう時間が取れなければ諦めなければいけません。
オンライン葬儀では、事前打ち合わせで決められた時間内であれば、スポット的に短時間の中継を繋げることでお悔やみの気持ちを遺族に伝えることが可能です。参加する場所の制約がないことで、多忙な人でも比較的簡単にサービスを利用できます。
録画できるサービスもある
従来の葬儀では、その内容を録画しておくことはできません。オンラインの葬儀であれば中継と同時進行で録画できるため、当日の葬儀に参加できなくても後日に映像を確認することができます。
リアルタイムでないとしても、映像を見ることで故人とのお別れを済ませることが可能です、
オンラインで芳名帳が作れる
オンライン葬儀は、参加する人だけでなく開催する側にも一定のメリットがあります。例えば参列者の名前を記入する「芳名帳」です。手書きではないため、読みにくい字に悩むことはありません。参列者が列を成すことがないため、参加者をお待たせしない点もメリットでしょう。
手書きと違い、まとめる作業も不要です。
香典のお預かり機能がある
オンライン葬儀ではシステム上に専用URLが設置されており、メッセージを添えてクレジットカード決済を利用して香典を送ることができます。現金を持ち歩く必要がなく、セキュリティ面でも安心です。香典袋を購入しなくて良いため、参列者の金銭的な負担も軽減します。
なお、遺族側で香典の受け取りを辞退する設定もできます。
弔電・供花・供物もオンラインで送れる
こちらも香典と同じく、オンラインによるクレジット決済で送ることができます。家庭にいながら供花や供物を葬儀会場に届けることができるため、参列者の負担が減少するでしょう。
遺影やメモリアルアルバムをオンラインで閲覧可能
従来の葬儀の場合、遺影やメモリアルアルバム周辺に人が殺到してゆっくり見れないケースがあります。オンライン葬儀であれば周囲の参列者を気にすることなく、遺影やメモリアルアルバムを閲覧できます。
オンライン葬儀を実施する際のマナー・注意点
ここでは、オンライン葬儀を実施する際に知っておくべきマナー・注意点を解説します。特に注意するべきは、「年配の方にどのように理解してもらうか・参加してもらうか」という点でしょう。
年配の方に理解されない可能性がある
そもそもオンライン葬儀は、ここ数年の間に誕生した新しいサービスです。年配の方を中心に、葬儀をインターネットで配信することに違和感を感じる人も多いのが現状です。
遺族同士で揉めることが無いよう、親族で集まってキチンとオンライン葬儀の意義や利点を話し合って了解を得る必要があります。
ネット環境次第ではそもそも参加できない
オンライン葬儀の場合、インターネットの環境が整っていないと参加することができません。パソコンやスマホを持っていない年配の方にとっては、インターネットというだけで大変に敷居が高くなってしまうのが現状でしょう。
周辺に「参加できない人」がいないかどうかは事前にキチンと確認する必要があります。
オンライン葬儀に参加する場合のマナー
オンラインの葬儀であろうと、従来の葬儀とマナーの点で大きく変わることはありません。ここでは、オンラインに限らず葬儀全般のマナー・注意点をおさらいしておきましょう。
服装・身だしなみに細心の注意を払う
オンラインであっても厳格な葬儀には変わりありません。そのため、服装は従来と同様の喪服で参加するようにしてください。ただし、遺族の裁量によって服装がゆるくてもOKな場合もあります。その場合は事前に案内されるため、特に連絡がない場合は礼服での参加が無難です。
線香・焼香のやり方は心得ておく
オンライン葬儀の場合、線降や焼香は中継で見ながらポーズだけ行います。ほかの人からやり方を見られることはありませんが、気を抜かずに正しいマナーで行うことを心がけてください。
PC周りが騒がしくならないように配慮を
オンライン葬儀の場合、自宅からPCを使って参加が可能です。遺族と中継を行う場合には、ご家庭の生活音が葬儀会場に入らないように気を付けて下さい。小さな子供やペットがいる場合は、事前に家族の協力を得てPCから離しておくことが望ましいでしょう。
タブー視される言葉遣いに気を付ける
葬儀では「たびたび」といった繰り返しの言葉は縁起が悪いNGワードとされています。従来の葬儀でももちろんダメですが、オンライン葬儀では特に気を付ける必要があります。葬儀の様子が録画されている場合、失言も記録として残ってしまうためです。
まとめ
今回は、「オンライン葬儀」を開催する時、参加する時のマナー・注意点を解説しました。オンライン上での参加とはいえ、服装・作法などのマナーは従来の葬儀と何ら変わりません。録画される可能性もあるため、恥ずかしくないように基本的なマナーを習得した上で参加するようにしましょう。
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