モンキー・パンチさんの葬儀 |バラを敷き詰めたルパン葬でのお別れ

公開日 : 2020/5/18

更新日 : 2020/9/9

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2019年4月11日、肺炎のため81歳で逝去された漫画家、モンキー・パンチさん。葬儀は近親者のみで行われ、同年6月14日に「モンキー・パンチ先生を偲ぶ会」が東京の青山葬儀所で執り行われました。今回は「モンキー・パンチ先生を偲ぶ会」の様子を詳しくご紹介します。

公開日 : 2020/5/18

更新日 : 2020/9/9

目次

モンキー・パンチさんのプロフィール

モンキー・パンチさん、本名:加藤一彦(かとうかずひこ)さんは、 1937年北海道生まれ、代表作は、日本では知らない人はいないほど有名な、あの「ルパン三世」です。

1959年から貸本専門の出版社で執筆開始

1959年からペンネーム「加東一彦」として貸本専門の出版社で執筆を開始しました。また、並行して、弟の加藤輝彦さんと共に同人活動も行っていました。

1966年にペンネームを「モンキー・パンチ」に改名

1966年にモンキー・パンチさんの作品が「漫画ストーリー」という雑誌の清水文人編集長の目にとまり、「ムタ永二」というペンネームで『プレイボーイ入門』という作品でデビューしました。その後、清水編集長の命令によりペンネームを「モンキー・パンチ」に改名しました。

 

「モンキー・パンチ」というペンネームは、清水編集長が新人に対して適当につけた名前であったため、ご本人は気に入っていなかったが、翌年の「ルパン三世」の大ヒットにより変えられなくなったと言われています。

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1967年に「ルパン三世」の連載を開始

1967年8月より、青年向け週刊マンガ雑誌の「週刊漫画アクション」でいよいよ「ルパン三世」の連載が始まります。これが、のちにアニメ化もされ大ヒットするモンキーパンチさんの代表作としての第一歩となりました。

2003年に東京工科大学大学院メディア学研究科メディア学専攻に入学

2000年代に入るとコンピュータを使って漫画を執筆するようになっていたモンキー・パンチさんは、きちんと勉強する必要性を感じ、当時66歳にして「東京工科大学大学院メディア学研究科メディア学専攻」に入学しました。2005年に修士課程を終え卒業されています。

 

その後は、大学の教授にも就任し、執筆の傍ら後進の育成にも尽力されました。

 

  • 2005年:大手前大学人文科学部メディア・芸術学科マンガ・アニメーションコース教授
  • 2010年:東京工科大学メディア学部客員教授に就任
  • 2012年:大手前大学メディア・芸術学部マンガ製作専攻客員教授

 

 

漫画家として功績を認められ数々の賞を受賞

その後、モンキー・パンチさんは漫画家として、また後進の育成にも尽力され、数々の賞を受賞しました。

 

  • 1981年 サンディエゴ・コミックコンベンション インクポット賞
  • 2001年 ローマ・コミックフェスティバル ROMICS 金賞
  • 2003年 AMD Award 功労賞
  • 2015年 東京アニメアワード2015 アニメ功労賞
  • 2016年 北海道新聞文化賞

モンキー・パンチさんの葬儀・告別式

葬儀及び告別式は、モンキー・パンチさんの遺志により近親者のみで執り行われましたが、後日、2019年6月14日には、たくさんの関係者の方やファンの方が参列した「モンキー・パンチ先生を偲ぶ会」が執り行われました。

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死因は誤嚥性肺炎

モンキーパンチさんは、2019年4月11日19時26分に誤嚥(ごえん)性肺炎により亡くなりました。関係者の話では、亡くなる2〜3年前から体調を崩すことが多く、毎年参加していた地元のイベントにも欠席されることがあったそうです。

 

誤嚥性肺炎は、食べ物や飲み物が気管に入ってしまい、肺が炎症を起こす病気です。高齢者の肺炎の約70%はこの誤嚥性肺炎が占めています。モンキー・パンチさんも81歳とご高齢であったため、食べ物を飲み込む力が低下されていたことが原因の一つと考えられます。

 

モンキー・パンチ先生を偲ぶ会

2019年6月14日にモンキー・パンチさんとのお別れの会「モンキー・パンチ先生を偲ぶ会」が、東京の青山葬儀所にて執り行われました。喪主を務めたのはモンキー・パンチさんの次男加藤州平さんです。

 

お別れの会は2部構成で執り行われ、1部はご招待者の方のみ、2部は一般・ファンの方による献花の時間が設けられました。

ルパン三世をイメージした真っ赤なバラの花祭壇

会場には、ルパン三世のイメージカラーである赤が表現された三千本の真っ赤なバラの花祭壇が用意されました。祭壇のバックにはサーチライトに照らされた美しい夜景、祭壇中央の遺影のまわりには、おなじみのルパンファミリーの原作画キャラクターパネルが飾られました。

 

また、花祭壇の両サイドにはスクリーンが用意され、モンキー・パンチさんの思い出の写真が上映されました。

栗田貫一さん・里中満智子さん・石橋 保彦さんによる弔辞

弔辞は、ルパン三世の声優を務める栗田貫一さんと日本漫画家協会理事長の里中満智子さん、友人代表の株式会社平和 相談役の石橋 保彦さんの3名の方が奉読されました。

栗田貫一さんの弔辞

ルパン三世の声優である栗田貫一さんは、モンキー・パンチさんとの思い出や感謝の気持ちについて弔辞を述べられました。

「24年前、先生から大切なルパン三世をお任せいただいたときも、『(自分に)ルパン三世なんてできるわけない」とお断りしたことを思い出します。ルパン三世という大役を山田康雄さんから引き継いだときは、さまざまな方面からご批判もありました。そんなとき、先生は『なんも心配しなくていいよ』『そのままでいいんですよ』とおっしゃってくださったことを思い出します。先生に守られてきたから、今日まで続けられてきたんだと思います。先生の、すべてを受け入れる懐の大きさは、ルパン三世そのものでないかと思います」

出典:https://natalie.mu

「『先生の初恋の女性が、峰不二子のモデルだったんだよ。おっぱいが大きくてね、きれいな人なんだよ』って。(僕が)『先生、その人に会ってみたい』と言ったら、先生は『会わないほうがいいよ』とおっしゃっていましたね」

出典:https://natalie.mu

「これからもルパン三世を見守っていてください。モンキー・パンチ先生、本当にお世話になりました。ありがとうございました」

出典:https://natalie.mu

里中満智子さんの弔辞

日本漫画家協会理事長の里中満智子さんは、モンキー ・パンチさんの作品、人柄、印象に残っていることについて弔辞を述べられました。

「作品から受ける印象で、ルパン三世のような“ちょい悪ラテン系”だと思っていたのですが、実際はとても穏やかでにこやかで、一切のバリアもトゲもないやわらかい方で驚きました」

出典:https://natalie.mu

「若い人たちに創作のコツを伝えるときに、雲をヒントに語っておられたのを聞いて、感動しました。『雲は刻々と形を変える。雲をキャラクターだと思って見ていると、キャラクターの動きが見えてくる』とおっしゃって、皆の前で雲の絵を描き、それをなぞって『ルパン』の不二子ちゃんを描かれたのです。先生の描くキャラクターがずば抜けて躍動的なのは、これなのか!と納得がいきました」

出典:https://natalie.mu

「先生、またいつかお会いしましょう。そのときに、今描いていらっしゃる作品を見せてくれるのを楽しみにしています」

出典:https://natalie.mu

石橋 保彦さんの弔辞

石橋保彦さんは、友人代表として初めてモンキー・パンチさんと出会ったときに「ルパンに似てるね」と言っていただいたことや、モンキー・パンチさんの家族と旅行に行ったときの思い出などを話されました。

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懇親会ではルパン三世キャラクターの特別なお料理

モンキー・パンチさんを偲び、参列者の心が温かくなるような特別なお食事をと、会の主催者の方が趣向を凝らし、懇親会ではモンキー・パンチさんの代表作「ルパン三世」に登場するルパンファミリーキャラクターをモチーフにしたユニークで心のこもった特別料理が振る舞われました。

 

  • ルパン三世 :ルパン寿司と拳銃のいか握り
  • 銭形警部  :とっつぁん稲荷と金塊卵焼き
  • 次元大介  :次元おにぎりとタバコチーズ
  • 石川五右衛門:斬鉄剣オードブル
  • 峰不二子  :不二子ちゃんスイーツプレート
  • ルパン名物のミートボールスパゲティ

 

また記念品として、ルパンの黄色いネクタイでラッピングされた原画ポストカードと原画クッキーの詰め合わせが、配られました。

ルパン三世よ永遠なれ

今回は、モンキー・パンチさんの葬儀ということで、プロフィールから「モンキー・パンチ先生を偲ぶ会」の様子についてまで詳しくご紹介しました。

 

モンキー・パンチさんは、惜しまれつつも天国に召されました。しかし、モンキー・パンチさんの生み出した「ルパン三世」はたくさんの人々に愛されており、これからもずっと愛され続けるでしょう。そして、これからも多くの「ルパン三世」の物語が生み出されて行くことでしょう。

 

ルパン三世よ、永遠なれ!