ルーク・ペリーさんの葬儀 |アメリカの名優が選んだのは「エコ埋葬」

公開日 : 2020/5/15

更新日 : 2020/9/10

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「ビバリーヒルズ白書」のディラン役で知られるルーク・ペリーさんが、52歳という若さで亡くなりました。葬儀の詳細は公にされていませんが、本人の希望によりエコ埋葬されたことが明らかとなっています。ルークさんの選択とは何だったのか、功績とともに詳しくお伝えします。

公開日 : 2020/5/15

更新日 : 2020/9/10

目次

ルーク・ペリーさんのプロフィール

誰からも愛される、優しい性格だったルークさん。災害で困っている人達のためにボランティア活動を行ったり、近所に住むお年寄りの手伝いをしたり、見返りを求めることもなく常に周りを気遣っていました。

 

そんなルークさんは多くの作品に出演し大人気スターとなりましたが、一体どんな人生を送ったのでしょうか。

オハイオ州出身

本名は「コイ・ルーサー・ペリー・サード(Coy Luther Perry III)」。1966年10月11日にアメリカのオハイオ州マンスフィールドで生まれ、同州フレデリックタウンで育ちました。

 

12歳の時俳優になる夢を持ち始め、高校卒業後にロサンゼルスへ移住。この移住がルークさんの俳優人生のきっかけとなっています。

1986年にデビュー

ルークさんは俳優としてすぐにデビューできたわけではありません。俳優になる日を夢見て、建設業やドアノブ工場などでお金を稼ぎながら演劇スクールに通いました。

 

数々のオーディションを受け続け、ついにテレビドラマ「Loving」「Another World」などの出演が決定し、1986年にデビューを果たしました。

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1990年「ビバリーヒルズ青春白書」に出演

ルークさんの名前が世界中に知られるきっかけとなったのが「ビバリーヒルズ青春白書(Beverly Hills, 90210)」。1990年から10年間続いたアメリカのテレビドラマで、ルークさん演じるちょい悪風の高校生「ディラン・マッケイ」は多くの女性を虜にしました。

 

「ビバヒル」はその後2019年にオリジナルキャストを集めた復活版として放送されることになりましたが、ルークさんの出演が実現することもなく、1シーズンで打ち切りになっています。

1993年に結婚

「ビバヒル」が絶好調の最中、1993年に元女優のレイチェル・シャープと結婚。2人の出会いに関しては共演したという事実も見つからず、詳細は分かっていません。1男1女を授かりましたが、10年後の2003年に離婚し、2人の子供はルークさんが引き取りました。

 

長男は「ジャングルボーイ」というリングネームで活躍するプロレスラーで、ルークさんそっくりな容姿が話題になっています。亡くなる直前は元女優のウェンディ・マディソン・バウワーと婚約をしていて、近々結婚をする予定でした。

1997年「フィフスエレメント」に出演

制作費に100億円をかけたSFアクション映画「フィフスエレメント(The Fifth Element)」。「レオン(The Professional)」を手がけたリュック・ベッソンが監督を務め、ブルース・ウィリス、ミラ・ジョヴォヴィッチなどが出演。

 

ルークさんは、ピラミッド研究をしている老教授の助手「ビリー」役で出演しました。

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2016年「リバーデイル」に出演

50年代のアメリカを舞台に、ミステリーとロマンスが展開するテレビドラマ「リバーデイル(RIVERDALE)」。

 

世界で爆発的に売れているアーチー・コミックスの人気作品が物語のベースになっていて、キャストは美形の俳優ばかり。高視聴率をマークし、動画配信サービス「ネットフリックス」でも話題になっています。

 

ルークさんは主人公の父親役として、レギュラー出演を果たしました。

2019年「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」が遺作となる

クエンティン・タランティーノ監督が手がけた「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(Once Upon a Time in Hollywood)」は、レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットが初共演したことでも話題になった、ハリウッド映画界を題材とした映画。

 

ルークさんが演じた「俳優ウェイン・マウンダー」は、レオナルドの演じる「俳優リック」が出演するテレビ西部劇の共演者。

 

2020年1月10日にDVDが発売されましたが、亡くなったルークさんの未公開シーンとインタビュー映像が事前公開され、多くの人が涙しました。

ルーク・ペリーさんの最期とは?

2019年2月27日、ルークさんはロサンゼルス郊外にある自宅で重度の脳卒中で倒れ、市内の病院に搬送されました。昏睡状態だったルークさんの意識は一度も戻ることはなく、家族は医療チームから生命維持装置の解除という選択肢を提示されました。

 

搬送されてから5日後の2019年3月4日、家族の悲痛な決断で装置は外され、2人の子供、婚約者、元妻、親しい友人達に見守られながら旅だったルークさん。52歳という短い生涯でした。

ルーク・ペリーさんの訃報に寄せられる悲しみの声

アメリカCNNテレビやCBS放送など、多くのメディアによってルークさんの訃報が伝えられました。世界中の人が驚き、悲しみに打ちひしがれたのは言うまでもありません。

 

ルークさんと交流のあった共演者や著名人の中には、ルークさんの死をすぐには受け入れられない方もいたようです。多くの悲しみのコメントが、さまざまなメディアを通して配信されました。

共演者や著名人のコメント

数々の作品に出演したルークさんは、共演者からも愛されていました。悲痛な思いが込められたメッセージを読むと、胸が痛くなります。

サラ・ミシェル・ゲラー

「ビバヒル」ブレンダ役を演じた「シャナン・ドハティ」の親しい友人で女優。コメント内には、自分の好きな名言として、ルークさんが演じたディランのセリフも載せられていました。

 

「私の高校時代の全てはブレンダとディラン。今はルーク・ペリーの死をいたむ友人のシャナン・ドハティの手を握っていないと。こんなことが起きるはずではなかった。彼の家族には彼が多くの人の心を動かしたということを知って欲しい。(僕は選択をした。君を選んだ。君の全てが欲しい。いつもそう思ってた)-私の好きな名言」

レオナルド・ディカプリオ

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」で共演した、言わずと知れた大ハリウッドスター。

 

「ルークペリーは優しくて、驚くほどの才能にあふれたアーティストでした。一緒に仕事ができてとても光栄でした。彼と彼の愛した全ての人のために、心からお祈りします。」

アリッサ・ミラノ

アメリカの女優で歌手。愛らしい容姿からアイドル女優とも言われていました。

 

「どうして亡くなったのか理解できない。彼の魂はいつも輝いていました。彼の笑顔、才能、優しさ。いつだってカッコいい存在でした。天使と安らかに、愛しいルーク。あなたのことは決して忘れません。」

リリ・ラインハート

テレビドラマ「リバーデイル」の出演で一躍有名になった女優。同ドラマではベティ役を演じました。

 

「長い抱擁をすることも、彼の賢さとやさしさに触れることもなくなるということを理解するのに戸惑っています。彼の家族と子供達のために心よりお祈りします。ルークの死という激しいショックから立ち直り、心に平安が来ますように。」

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お笑いタレント「なだぎ武」さんもコメント

なだぎ武さんと言えば、「ビバヒル」の日本語の吹き替え版パロディとして、ルークさん演じるディランのモノマネで大ブレイクしたお笑いタレント。

 

なだぎさんはルークさんが脳卒中で病院に搬送されるとすぐに「心より早期の回復を願っております」と容態を案じる内容のコメントを自身のツイッターに投稿。その後、亡くなったことを知ると「朝からショックすぎる、、、悲しい、、、ルーク、、、」とコメントしました。

 

なだぎさんは実際にルークさんと対面したこともあるため、そのショックは計り知れないものだったでしょう。

ルーク・ペリーさんの葬儀の選択は?

セレブや著名人の葬儀は盛大に行われるようなイメージがありますが、葬儀のスタイルは一般人・著名人にかかわらず、人それぞれです。

 

多くの人に親しまれたルークさんの葬儀は、どのようなものだったのでしょうか。

葬儀の詳細

アメリカの葬儀は日本のものとは異なり、地域や宗教によっても違いがあります。ルークさんはアメリカ人ですので、日本とは違う形の葬儀が行われたのは言うまでもありませんが、具体的にいつ、どのように行われたのかという詳細は、公表されていません。

ルークさんの希望は「キノコ葬」

葬儀の詳細は明らかにされていませんが、娘のソフィーさんが自身のインスタグラムでルークさんの埋葬について投稿をしています。

 

それによるとルークさんは生前、キノコ服での埋葬(インフィニティ埋葬スーツ)を知り、今までにないぐらいに感激していたそうです。そして最後の願いの1つとして、自分もキノコ服で埋葬される「キノコ葬」を選択しました。

インフィニティ埋葬スーツとは?

アメリカでは土葬が多いため、近年では遺体に施される保存剤はもちろん、体内で作られる有害物質などが土壌を汚染するとして、埋葬方法が問題視されています。

 

ルークさんが選んだキノコ服と呼ばれる「インフィニティ埋葬スーツ」は、環境汚染対策として開発されたエコ埋葬スーツ。キノコ胞子がついた糸の刺繍が施されていて、埋葬されると発芽して遺体を栄養とします。

 

その結果、遺体の消化を促しながら、有害物質を分解し、さらには周囲の植物にも栄養を届けてくれるというわけです。

どんな素材?

分解が可能な天然コットンを素材としていて、有害物質や保存料などは一切使用されていません。服に含まれるキノコとその他の微生物が、体内の毒素を素早く分解します。

 

フード・フェイスカバーが付いた黒いパジャマのような「インフィニティ埋葬スーツ」のほかに、白い大きな布状の「インフィニティ埋葬シュラウド」もあります。

価格はいくら?

インフィニティ埋葬スーツ・シュラウドのどちらも1,500ドルで販売されていて、日本円にするとおよそ16万円。そのほかにもペット用製品がありますが、基本的に予約注文です。詳細は販売元であるCoeioのサイト(https://coeio.com/)で確認できます。

希望通りの埋葬で永眠したルーク・ペリーさん

いつも優しく誰からも愛されたルーク・ペリーさんの死は、あまりにも突然で、世界中に悲しみをもたらしました。しかしルークさんが選択したキノコ葬が注目を浴びることとなり、今後のエコ埋葬を考えるきっかけとなっています。

 

亡くなった後も地球環境へ貢献し続けるルーク・ペリーさん。心よりご冥福をお祈りします。