小曽根実さんの葬儀┃ジャズ音楽が軽快で楽しい生き方を教えてくれる

公開日 : 2020/7/3

更新日 : 2020/9/8

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ジャズ音楽の父と呼ばれる小曽根実さんが、2018年2月15日に心不全で他界しました。生前の人柄が伝わるような葬儀になり、また、追悼コンサートでは数多くのファンが楽しい音楽を聴きながら偲びました。小曽根実さんの葬儀と共に魅力ある人生についてご紹介していきます。

公開日 : 2020/7/3

更新日 : 2020/9/8

目次

小曽根実さんのプロフィール

小曽根実さんは、日本のジャズピアニストであり、ハモンドオルガ奏者です。2018年2月15日に心不全で他界しました。83歳でした。軽快に奏でるジャズピアニストの小曽根実さんの人生を振り返ってみます。

兵庫県の裕福な家庭に生まれる

1934年(昭和9年)4月20日 兵庫県須磨区に生まれます。磨区の小曽根邸は有名な洋館として知られており、小曽根実さんのお姉さんはロンドンで生まれているとのことで、ちょっとした裕福な家庭に生まれています。

 

 

 

母親がきっかけでピアノを始める

小曽根実さんが子供の頃、家には何年も調律していないのに音が狂わないというドイツ製の高価なピアノが置いてあったそうで、そのピアノを母親がよく弾いていたのが記憶にあるそうです。

 

母親が留守の時に何度もピアノを弾いてみたそうです。これがきっかけとなり、ピアニストである小曽根実さんが誕生します。

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ジャズのレコードで才能が開花する

その後、小曽根実さんの母親が買ってきたジャズのレコードのワンフレーズを楽譜はなしに、たまたま弾けてしまいます。その時、「あ、弾けるんだ」と思ったのをきっかけにジャズの世界に入ります。

 

主旋律を弾くことができたので、次は伴奏を付けてみたら「弾けるっ」と思ったそうです。その当時は、ジャズの楽譜はない時代だったのでレコードの音を頼りに弾くしかなかったそうで、才能を持ち合わせていることがわかります。

学生の時は毎日練習に励む

地元の滝川中学校、高校へ通っている時には、毎日ピアノの練習に励みます。小曽根実さんの父親は「男がピアノなんて弾くな」といった考えの人だったため、家での練習はできず、学校の先生が親切に講堂のピアノを毎日貸してくれます。

 

先生は、小曽根実さんの才能を見抜いていたのか、文化祭のステージで披露します。ステージは成功し、女の子たちからも人気になり、ますますジャズの虜になったそうです。小曽根実さんは、ピアノの練習をさせてくれた先生にずっと感謝し続けていました。

 

 

テレビ番組に出演し始める

文化祭に出た後に、いっしょに練習したいというサックスやギターを弾く人たちに声を掛けられ、仲間ができます。また、大学生の頃には、ジャズ演奏のグループを立ち上げてテレビ番組で演奏を担当して活躍の場を広げます。

 

当時は、ラジオ番組3本、テレビ番組5本のレギュラーを持っており、とても忙しく順風満帆に仕事が進んでいました。

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スーパーマーケットの専務へ転職する

ある時、小曽根実さんの父親が、海外が見てきたスーパーマーケットを日本でもつくると言い出したそうで、それをサポートする人が必要でした。

 

小曽根実さんには、兄が2人いましたが、病気だったり、遠くに住んでいたりと手伝うことができませんでした。近くに住んでいて、健康的な小曽根実さんに依頼が来たところ、「やってみたい」とスーパーマーケットの世界へ飛び込みます。

 

専務という立場を与えられ、スーパーマーケットをしっかりと運営するために、一度、ラジオやテレビ出演を断り、ジャズ音楽から遠のきました。

深夜番組「11PM」にレギュラー出演する

たまたま付けたテレビで「11PM」という番組が始まっていました。そこには知人が2人出演していたので、興味がありその番組を観ていたようです。

 

その翌日、テレビ局で働いている知人から電話がかかってきて、「11PMという番組が始まったので1度遊びに来ないか?」と誘われます。軽い気持ちで遊びに行くと、スタジオにはハモンドオルガンが用意されていたので小曽根実さんは非常に驚いたそうです。

 

テレビ局の知人は、「遊びに来い=出演してみようよ」とう意味合いで誘ってくれたことに気づかなかったのですが、流れのまま、おもしろがって出演します。その後、気に入られてレギュラーが決まったそうです。ここでジャズ音楽の世界に戻っていきます。

世界のジャズプレイヤーとも気軽に話す

ハモンドを弾くことができるのもあって、世界の有名なジャズプレイヤーたちにも会う機会に恵まれていたそうです。ジミー・スミス、ケニー・バレルは、小曽根実さんの息子である小曽根真さん(当時6歳)と演奏してくれたこともあり、大切な思い出と語っています。

 

イリノイ・ジャケイは、息子の小曽根真さんの演奏を聴き、その才能を感じ取り、NYの音楽院へ行くことを勧めたそうです。

 

デューク・エリントン、ジョニー・ホッジスにも偶然会い、「サインをしてもらった」「自慢だ」と喜んでいたという話もあり、そのエピソードのひとつひとつが小曽根実さんのジャズの才能をよく表しています。

小曽根実さんの葬儀

小曽根実さんは、2018年2月15日に心不全で83歳で他界しました。葬儀では、小曽根実さんの奏でる軽快なジャズ音楽が流れ、人々の心に印象に強く残ったようです。小曽根実さんの葬儀では、楽しい生き方を教えてくれます。

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まるで演奏しているかのような笑顔写真

小曽根実さんのお別れ会は、神戸市中央区にある最後のライブ会場となった「ANAクラウンプラザホテル」の4階にあるバーで開かれました。

 

葬儀会場には、小曽根実さんが愛用していた衣装であるジャケットまで飾られており、ファンの人たちはステージを思い出したようです。

 

葬儀場中央にあった大きな笑顔の写真は、まるでみんなにジャズを聴かせてくれているかのような雰囲気で楽しそうに演奏してるるかのような印象を与えていました。

小曽根実さんの奏でる音楽のような明るい花々

葬儀の大きな笑顔写真の周りには、白やピンク、オレンジなどのカラフルな花々が飾られていました。それは、まるで小曽根実さんが奏でたジャズのように軽快で明るい雰囲気が表現されたかのようでした。

 

葬儀に訪れた人々は思い思いに語り掛けたり、感謝を述べたり、白い花を手向けたりしていたようです。

数多くのファンから感謝の言葉

たくさんのファンや当時の自治や市長など、多くの人が参列しており、小曽根実さんの人柄や人気がよくわかる葬儀となりました。

 

葬儀に来たファンの人たちは、「突然のことで非常に驚いている」「小曽根実さんの音楽を聴いていると、とても幸せを感じた。」「楽しい音楽やお話を数多く聴くことができて、素敵な時間をいっぱいもらった」と、感謝の気持ちを表していました。

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人々を楽しませるジャズ音楽

息子である長男の小曽根真さんは、「すごく多くの人々に愛された人を父に持って誇りに思う。」と語っています。

 

また、サックス奏者である次男の小曽根啓さんは「基本的に父は子供のような人で学生のノリのような感じで人だった。音楽に関してはメロディーをすごく大事にしていた人の心に響くことが音楽でもっとも大事で、その基盤を教えてもらった」と言っています。

 

「小曽根実さんのジャズ音楽や話を聞いて、本当に楽しませてもらった」というファンの言葉に対し、長男の小曾根真さんは、「それは、父がいちばん望んでいた言葉なのではないか。喜んでいるのではないか。」と言っていました。

フェスティバルは追悼コンサートへ変更

2018年3月月27日に小曽根実さんはステージにコンサートを行う予定でしたが、追悼コンサート「コウベ・ジャズ・フェスティバル」に変更になりました。神戸市中央区御幸通8にある神戸国際会館で行われています。

 

追悼コンサートには、予定していたコンサートには、小曽根実さんや長男で世界的ジャズピアニストの小曽根真さん、次男でサックス奏者の啓さんの3人がステージに揃うはずでした。

ファンも歌う追悼コンサート

追悼コンサートでは、小曽根実さんが生前によく演奏していたディキシーのナンバーや自分をテーマにした曲である「lady dad」などが演奏されています。

 

小曽根実さんは、ジャズ好きの人だでなく、一般の人たちが聴きやすいような親しみのあるCMソングや神戸まつりのためにつくった曲などもあり、小曽根実さんの人柄がよくわかる曲が多くあります。

 

追悼コンサートでは、息子である小曽根真さんや啓さんが思い出をステージで語ったり、ファンもいっしょに歌ったりと小曽根実さんを偲んだそうです。

小曽根実さんの才能は次世代へ

小曽根実さんの才能は、息子2人に繋がり、そこからまたファンや教え子たちへと受け継がれています。

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ジャズピアニストの小曾根真さん

長男である小曽根真さんは、アメリカのマサチューセッツ州ボストン市にあるバークリー音楽大学を首席で卒業。その後、アメリカのCBSと日本人初のレコード契約を結び全世界デビューを果たします。

 

世界的なプレーヤーであるゲイリー・バートンやパキート・デリベラなどと共演もし、ジャズの最前線で世界的に活躍しています。2015年には、次世代のジャズ演奏家の指導や育成にも力を注いでいます。

 

サックス奏者の小曽根啓さん

次男の小曽根啓さんもやはりバークリー音楽大学留学し、サックス演奏をしながら生徒に教えています。小曽根啓さんのカリキュラムは、マンツーマンでのきめ細やかなレッスンで、個々の特徴に合わせたメニューで教えていきます。

 

生徒のことを考えながら教える姿勢は、小曽根実さんのジャズ音楽スタイルそのもので、楽しさを生徒にまで繋いでいます。海外へ進出している生徒もいて、小曽根実さんの才能は次世代へ確かに繋がっているということがわかります。

小曽根実さんの生き方は軽快なジャズ音楽

小曽根実さんのジャズ音楽は、軽快でテンポがあり、聴いている人の心を弾ませてくれる音です。それは、まるで小曽根実さんの生き方のようです。どのような展開がきても、好奇心を持って軽快な足取りで楽しく進んでいくことの大切さを葬儀では教えてくれています。