県の北部や秩父地方、農村部などには昔からのしきたりや風習が色濃く残っています。川口市は埼玉県全体にみられるしきたりや風習におおむね準じており、川口市独自のものはほとんどみられないようです。
川口市は埼玉県の南東部にあります。地理的には、北部はさいたま市、南部は東京都足立区や北区、西部は蕨市・戸田市、東部は越谷市と草加市に囲まれています。
川口市は工業や園芸業、都心へのアクセスの良さを足がかりとして発展しました。園芸業は今でも盛んで、「植木の街」として有名です。川口駅から東京駅までは電車で約30分、アクセスの良さから川口市は都心部のベッドタウンとして栄えています。南部には荒川が流れています。
川口市では、埼玉高速鉄道 新井宿駅より徒歩15分の距離に位置する川口市めぐりの森にて火葬を行うことが可能です。
斎場 | 川口市めぐりの森 |
住所 | 川口市大字新井宿430番地の1 |
アクセス |
埼玉高速鉄道 新井宿駅より徒歩15分 |
市民料金 | 市外料金 | |
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12歳以上の者1体 | 30,000円 |
100,000円 |
12歳未満の者1体 | 15,000円 |
50,000円 |
死亡届等の手続きに関しては、川口市役所 市民課戸籍係へご提出ください。
川口市では、国民健康保険に加入している人が亡くなられて葬祭を行った場合、葬祭費が申請により支給されます。葬祭費の支給については申請が必要です。
葬祭費 | 5万円 |
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申請窓口 |
国民健康保険課 給付係(第一本庁舎3階7番窓口) |
一般的な葬儀の流れと大きな違いはないようですが、「前火葬」といって、葬儀の前に火葬を済ませ、祭壇には遺骨を安置する風習がみられる地域もあります。この風習は、東北地方などでも行われています。
都市部ではほとんどの場合、斎場を利用して一般的な流れの葬儀を行います。地域によっては遺体の安置場所や弔問客の服装、香典返しなどに昔からの独特の風習やしきたりが残っているところもあるようです。
川口市がある県南部やさいたま市に隣接している地域では、故人のご遺体は葬儀社に安置することが多いのですが、県北部では自宅に安置することが多いと言われています。
先ほどもふれましたが、葬儀の前に火葬を行う「前火葬」の地域と葬儀後に行う「後火葬」の地域があります。前火葬の場合、故人のお顔を拝してお別れを言いたいときは、お通夜に参列するようにします。
喪主が死装束を着る風習が残る地域がみられます。県の一部では、頭につける「かんむり」という三角形の布や金剛杖という空海にみたてた杖など、死装束をまねた服装で故人を送る風習が残っています。三途の川の手前まで一緒に旅するという意味が込められています。
一般的に香典返しは故人の最後の挨拶として、四十九日の法要のあとにするものです。埼玉県の一部では、葬儀の日に一律の品物を香典返しとして弔問客にお渡しする「即日返し」が主流になっています。
弔問客に食事やお酒をふるまう「通夜ぶるまい」の有無は地域によって違います。さいたま市近隣では通夜ぶるまいをしますが、県の北部ではしないことが多いようです。
埼玉県各地の葬儀のしきたりや風習をご紹介します。県の北部、秩父地域、農村部などでは独特のしきたりや風習が現代に受け継がれています。
先ほどご紹介したとおり、弔問客に通夜ぶるまいをしない風習が残っています。弔問客が忙しく時間がないため、また、会場の確保が難しいといった理由から通夜ぶるまいは行わないところがあるようです。代わりに折詰やビール券、商品券を渡すこともあります。
秩父地方ではご遺体に近親者がお酒を吹きかける風習があります。ご遺体の殺菌をするためという説が有力です。
また、香典袋の水引には黒白か銀色のものを使いますが、秩父地域では紅白の水引を使う風習があります。ご逝去までにお見舞いに行けなかったことを詫びる意味が込められています。
農村部などでは、出棺の時に故人が生前使っていた茶碗を割るしきたりが残っています。故人にこの世から去るということを自覚させ、愛用の品を携えて旅立てるようにという遺族の心配りから成り立つしきたりです。