こんな時何をすればいい?もし家族が病院で亡くなったら

公開日 : 2020/9/11

更新日 : 2020/9/11

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ご家族が病気で入院していて、その病院で息を引き取られることもあるでしょう。しかし、前もって心構えをしていなければ、いざという時に何をすれば良いか分からず困ることもあります。そこで今回は、もしも家族が病院で亡くなったらどうするかについて、スポットを当ててみます。

公開日 : 2020/9/11

更新日 : 2020/9/11

目次

臨終後には病室で何をする?

大切なご家族が病院で臨終の時を迎えたとしたら、悲しみに包まれるでしょう。しかし、遺族の方はやらなければならない事が色々とあるのです。まずは臨終を迎えた後に、病室で行うことから見ていきます。

 

“いつか”の時のため、やることが分からず焦ることのないように覚えておいてください。

病院で亡くなった場合の死亡確認

患者の方が亡くなると、医師により死亡確認が行われます。その方法とは、睫毛反射・対光反射(直接反射、間接反射)が消失していること、心音や呼吸の確認をする胸部聴診、橈骨動脈・頸動脈の触診を行います。

 

それから、心電図モニターの脈拍がゼロであり平坦になっていたなら、医師が患者の家族に死亡宣告をするのが通常です。

身内に連絡をする

死期が近くなったなら、身内をはじめとして最後に会わせたい人に連絡をしてください。危篤の状態であったものが、何度か持ち直すこともあるでしょう。そして医師に臨終であると判断されたなら、近しい方々に訃報の連絡をします。

 

また葬儀の日程や場所などが決まっていなくても、亡くなったことは伝えるようにするのです。

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末期の水をとる

末期の水は『死に水』とも呼ばれ、その場にいる1人ずつが亡くなった方を送り出すという、従来仏教の儀礼となっています。以前は亡くなる直前に行っていたのですが、臨終のすぐ後に行われることが多いです。

 

末期の水で用意するのは、新しいガーゼや脱脂綿、茶碗、水、割り箸です。茶碗に水を入れて割りばしに新しいガーゼあるいは脱脂綿を挟み、茶碗の水を含ませて故人の唇を潤しましょう。以上のことを、故人と血縁関係の近い方から順番に1人ずつ行います。

 

ガーゼもしくは割りばしの代わりとして新品の筆を使う方法もあります。中には末期の水を行わない宗教もありますので、その際には事情を病院に伝えてください。

エンゼルケアをしてもらう

次に、看護師にエンゼルケアをしてもらいます。エンゼルケアとは身繕いや死化粧を遺体に施すことです。故人の最期に見合うような姿にするために、身体を清めます。闘病の跡や傷口などのカバーも行うでしょう。

 

エンゼルケアにも様々な工程があるので、それぞれについて見ていきたいと思います。

清拭(せいしき)

遺体のお清めをするために、お湯やアルコールによって丁寧に拭きます。それから脱脂綿を、口あるいは耳、鼻そして肛門に詰めるのです。病院では看護師が行ってくれるでしょう。この綿詰めは、体液が漏れ出ないために行われます。

 

以前であれば慣習として行われていたのですが、この頃では体液が漏れないという根拠に乏しいとされ、行われないケースも多いです。また、専用のゼリーを使って体液の漏れを防ぐ病院もあるでしょう。

病院で亡くなった場合の 服装は?(身繕い)

清拭が終わったなら、遺体の着替えを行います。本来なら病院が用意した浴衣や死装束を着させますが、故人のお気に入りだった服など遺族が服に着替えさせる場合もあるでしょう。浴衣に関しては、着付けをする時に"襟は左を前"や"帯は縦結び"などといった、日本の慣習に即した方法で行われます。

 

この点についても覚えておいてください。

死化粧

死化粧ではまず、髪を整えて髭あるいは産毛を剃ります。長期間におよぶ闘病生活を送っていて表情がやつれていたなら綿を含ませて、生前に近い姿にします。故人が女性なら死化粧を施しますが、これをしない病院もあるでしょう。

 

よって必要なら葬儀社にしてもらうか、納棺までに遺族の手で行います。

病院の遺体安置室に遺体が安置されている間にすることは?

エンゼルケアをしてもらったなら、遺体は病院の霊安室へと移動し安置されます。霊安室に安置されている間にも、遺族には色々とやることがありますので、その点について覚えておく必要があるでしょう。

 

安置されている間には、遺族はどういったことを行うのでしょうか。

葬儀社に連絡をして遺体の搬送を依頼する

昔は、大体が遺体を自宅へと連れて帰っていたのですが、今では住宅事情が変わったこともあり葬儀場の安置室へと搬送されるパターンも多くなっています。葬儀社が決定したら、その葬儀社の担当者が病院へと迎えにきてくれるでしょう。

 

それに安置先が決まっているとしたら、葬儀社等に搬送だけを依頼して、遺体を安置してから再度葬儀の依頼をすることも可能です。遺体の搬送に関しては葬儀社もしくは専門に行っている業者に依頼をしてください。

 

許可を受けた業者のみが、業務として遺体の搬送ができます。搬送に使われる車のナンバーは緑色になっていて、無許可の白ナンバーの車で遺体の搬送をする葬儀社も、中にはあるでしょう。ただこれは、違法ですので十分に注意をする必要があります。

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医師より死亡診断書を受け取る

病院の外へと遺体を搬送するとしたら、死亡診断書を提出しなければいけません。病院の場合は、担当医が死亡診断書を発行してくれるでしょう。もし仮に死亡診断書を紛失してしまった場合には、病院において再発行の手続きをすることになります。

 

しかし、その際には有料となるので死亡診断書は失くさないように大切に保管することが大事です。また死亡届の提出あるいは保険金の請求時に必要となるため、2部以上作成してもらうようにしてください。

遺体が搬送されたらどうする?

続いては、遺体の搬送後の話をしたいと思います。遺体が搬送されたなら、次には葬儀の準備を進めていかなければいけません。ちなみに、葬儀をいつまでに行うのかについては、決まっていません。

 

地域差などもあると考えられますが、亡くなった翌日に通夜をして、その次の日に告別式と火葬を行うのが一般的です。

遺体の安置と枕飾りの整え

遺体が安置場所に到着したなら、遺体を布団に安置をしてください。この際には、頭を北に向けて北枕になるようにするのがポイントです。それに損傷させないために、安置する際には遺体にドライアイスが当てられることも知っておきましょう。

 

通常なら葬儀社が当ててくれるので、遺族が行うことは特にないと考えられます。それに仏教の場合には、遺体の枕元に白木の台や香炉、ろうそく、線香、花などを供え枕飾りを整えます。さらに、花立に"シキミ"の花を一輪供え、枕団子や枕飯も台の上に供えてください。

 

枕飾りは、通夜が始まるまでの時間に弔問に来られた方が手を合わせることや、故人の魂を供養するための場となっています。

枕経・枕勤め

枕飾りが整ったなら、菩提寺に連絡をして僧侶に来てもらい、遺体の傍らで『枕経』を読んでもらいます。あらかじめ戒名を授かっていないなら、戒名を授与してもらいます。状況次第では、通夜の前に行われる『枕経』を省略して、通夜の読経と合わせて行われることもあるでしょう。

 

それに菩提寺がない場合や、葬儀のお願いができる宗教者がいないなどといった、やむを得ない状況のケースでは、葬儀社に宗旨や宗派を伝えてから相談するのがベストです。もしかしたら、知り合いの寺院などを紹介してもらえる可能性があります。

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葬儀の準備あるいは手続き

もし葬儀社が決まっていないなら、この段階で決めることになります。既に葬儀社が決まっているなら、菩提寺の都合あるいは火葬場が空いているかどうかも考慮して、葬儀の日程や場所を決定します。ちなみに、火葬や埋葬をするとしたら市区町村の許可が必要です。

 

管轄となっている市区町村に申請書を提出してから、許可証を交付してもらえるでしょう。葬儀が終わってから、火葬場の担当者に提出してください。法律によって、遺体は24時間火葬してはいけないことになっているので、その点も覚えておくのが大事です。

知人などへの連絡

葬儀の日程あるいは場所が決まったなら、親戚の方などに連絡をしてください。最初に親族などといった身近な方に連絡をして、それから個人と親しかった友人や仕事関係の方、町内会などの近所の方に連絡をします。

 

グループの代表の方に連絡をして、他の方に連絡をしてもらうのも一案かもしれません。さらに身内のみで葬儀を行いたい場合には、葬儀に来て欲しい方にだけ連絡をするようにしましょう。参列してもらうべきか迷うなら、この時点では連絡をしないというケースも多いです。

湯灌(ゆかん)と納棺

続いては湯灌(ゆかん)を行います。これは葬儀の前に行われる儀式であり、故人を風呂に入れて遺体を清めるものです。現在では、病院での清拭で済ませるケースも多くなっていますが、湯灌をするなら葬儀社に相談をするのが大事です。

 

湯灌は、葬儀のオプションという形になっているケースも増えています。近年では、遺族の方も参加されることも少なくありません。また、お通夜の前に遺体を棺に納める『納棺』という儀式も行われます。葬儀社の方にサポートをしてもらいながら、遺体を納めます。

 

この際には、故人の愛用品などを副葬品という形で一緒に納めることもできるでしょう。全て納め終えたら、合掌をして棺の蓋を閉めます。故人の旅支度になる大事な儀式ですので、心を込めて行うようにしてください。

病院で亡くなった場合についてこれも知っておこう

ここまで、もし病院で亡くなった場合にはどういった手順が必要になるのかについて見てまいりましたが、知っておきたい点は他にもあります。では、それはどういったことなのでしょうか。その点について、しっかりと覚えておいてください。

 

きっと、もしもの時の参考になるでしょう。

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もし深夜に病院で亡くなったなら?

もし深夜に病院で亡くなった場合には、もしかしたら病院側から「直ぐに連れて帰ってください」と言われるケースもあるでしょう。これは、霊安室の数も関係してくると考えられます。もし密葬を行いたいなら家に連れて帰ると近所に知られてしまう可能性もあり、故人の遺志に沿えなくなる可能性があります。

 

なので、「朝までおいてもらえないか」『霊安室が空いていないなら病室でも構いません」と言ってみるのも一案です。そうすれば、病院側も「分かりました」と了承してくれるでしょう。

病院で亡くなった後にお礼状を出す?

葬儀などが終わり、一段落がついたなら故人がお世話になった病院の医師や看護師にお礼状を出したいと思うこともあるでしょう。病院へのお礼状は必須ではありませんし、書くことがマナーだということもありません。

 

医師ら医療従事者たちは患者の方に寄り添うことが仕事ですし、医療費を受けているのでそれがお礼の1つになっています。ただ、それでもお礼がしたいなら書くことも問題はないでしょう。書くとしたら、自身の名前や住所、お世話になった家族の名前、いつ入院をしていつ亡くなったのかを書くようにしてください。

 

この点をしっかりと抑えていたなら、それ以外には自身の気持ちを素直に書くのみでOKです。また主治医や看護師ごとに書く必要はなく、病棟全体に送るのも一案です。

手順を把握して心を込めて故人を送ろう

病の末に、病院でご家族が亡くなることもあります。亡くなった悲しみを堪えつつ、遺族はその後の手続きや段取り、葬儀の準備などを行わなければいけません。それでも、手順などをあらかじめ把握しておくことで、スムーズに段取りをすることができるでしょう。

 

もしもの時のために準備をしておき、心を込めて故人をお送りすることがポイントです。