年賀状に句読点を付けない理由は?年賀状の基本マナーをご紹介

公開日 : 2020/9/5

更新日 : 2020/9/10

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毎年、新年の挨拶状として送られる年賀状には、句読点を使用しないというマナーがあることをみなさんご存じでしょうか。では、なぜ句読点はつけないのでしょうか、そもそも年賀状を書くにあたってどのようなマナーがあるのでしょうか。今回は、知ってるようで知らない基本的な年賀状のマナーについてご紹介したいと思います。

公開日 : 2020/9/5

更新日 : 2020/9/10

目次

年賀状の句読点はNG!

通常、文章を書く際は「、」や「。」の句読点を必ず使用します。しかし、この句読点を年賀状で使用することはNGとされています。いったいなぜでしょうか? ここからは、なぜ句読点はNGとされているか、その理由について詳しく解説していきます。

句読点をつけない理由は?

元々日本では文章を書く際、毛筆を使用して縦書きで書く文化であったため、句読点自体存在しませんでした。句読点が使われ始めたのは、明治時代の頃からになります。この頃から活字で印刷された文書が多くなり、読みやすさが重視され始め、句読点が使われるようになったといわれています。

 

この読みやすくするための句読点というところから、「句読点が無いと読めない人に対して句読点をつけてあげる」といった、相手を見下すような意味合いが含まれます。このため、年賀状や挨拶状、お礼状、賞状などの慶事や弔事に関係する正式な文書では、句読点の使用はNGとなっています。

句読点を使わないでスペースや改行を使う

また、もう一つの考え方として「、」や「〇」をつけることは、『文章を区切る』こととなり、『相手との関係を区切る』や『慶事のつながりを区切る』と捉えられてしまいます。 このため、年賀状に限らず、慶事の文書などは句読点を避けるようになりました。 他には招待状、挨拶状、賞状などがあります。

 

 

句読点がないと読みにくい場合は、改行を利用して読みやすい文章にすることが可能です。 「、」や「。」をいれる箇所で、次の文章を続けて書かずに改行します。「、」の場合は、改行ではなくスペースをいれることにより読みやすくすることもできます。できあがる文章全体の見た目に気を付けて、ケースバイケースで使い分けましょう。

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横書きの場合は?

親しい友人に年賀状を送る場合は、細かくマナーを気にする必要はないでしょう。通常年賀状は縦書きですが、横書きでも、読みやすくするために句読点をいれても、親しい間柄であれば、気にならないでしょう。逆にあまりにかしこばった年賀状では、堅苦しく感じてしまうかもしれません。

年賀状の基本的なマナーとは?

年賀状には、句読点を付けないこと以外にもマナーがあります。ここからは基本的なものをいくつか見ていきましょう。

上司や目上の人に2文字以下の賀詞は使用しない

年賀状にはよく「寿」や「賀正」、「迎春」など2文字以下の賀詞を書きますが、上司や目上の人に送る年賀状には適していません。なぜかというと、これらには相手を敬う「謹んで」などの言葉が含まれていないためです。

 

相手が上司や目上の人の場合には、「謹賀新年」、「恭賀新年」、「謹賀新春」などを使うと良いでしょう。「敬頌新禧」、「恭頌新禧」など普段あまり見かけない賀詞もありますのでご自身で気に入ったものを調べてみるのもよいでしょう。

 

賀詞の重複表現に注意しましょう

賀詞を重ねて書くこともNGとされています。例えば「新年あけましておめでとうございます」ですが、これは「新年」と「あけまして」が、ともに賀詞となりますのでNGです。「新年おめでとうございます」、または「あけましておめでとうございます」が正しい使い方になります。

 

年賀はがきには、あらかじめ賀詞が印刷されているものが多くあります。この場合も、手書きで賀詞を追加してしまわないように気をつけましょう。

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「Happy New Year」に”A”はつけない

こちらは、年賀状のマナーとは少し違いますが、知識として覚えておいてください。年賀状に「Happy New Year」と書く際に頭に”A”をつけて「A Happy New Year」と書いてしまっている場合や、「A Happy New Year」と印刷されたデザインの年賀状がありますが、これらは誤りです。

 

文章ではない英語に、不定冠詞はつけないため、「Good morning」や「Happy Birthday」と同様に「Happy New Year」が正解です。覚えておきましょう。

 

忌み言葉は避けましょう

忌み言葉とは、慶事や弔事の場において縁起が悪いため使わないほうが良いとされている言葉(漢字)です。

年賀状は、新年を祝う挨拶状ですので、忌み言葉を使わないように気を付ける必要があります。お正月の忌み言葉には以下のような言葉があります。

 

 

 

これらはすべて、別れや死などの不幸を表す意味を持った漢字です。 年賀状では、特に「去」という漢字が「去年は、、、」という文章で誤って使われることがあります。 「去年」は使わず「旧年中」または「昨年中」を使うようにしましょう。

年賀状に誤って句読点を書いてしまった時は?

年賀状に句読点を付けることはNGとわかっていても、うっかり書いてしまうことがあるかもしれません。ここからは、そんなときのために誤って句読点を入れてしまった時の対処方法を解説していきます。

修正ペンや修正テープでの修正はNG

年賀状は、日頃お世話になっている方に親愛と敬意を表して、新年に送る挨拶状ですので、修正ペンや修正テープを使用することは失礼にあたります。もし自分に送られてきた年賀状が、修正ペンや修正テープで直されていたらどんな気持ちになるでしょうか。新年早々いい気持ちはしないでしょう。

 

句読点だけではなく、宛名面の住所や名前、裏面のメッセージを間違えた場合も同様に、修正ペンや修正テープで修正することは避けましょう。

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新しい年賀状に書き直して送りましょう

万が一間違えてしまった場合は、新しい年賀状に書き直して送りましょう。宛名もメッセージもすべて書いた後に誤りに気付くと、面倒に感じるかもしれません。しかし、年に一度の大切な挨拶の手紙ですので、相手のことを考えて心込めて丁寧に書くことを心がけましょう。

年賀状は郵便局で交換できる

みなさん、書き損じた年賀はがきは、郵便局で交換できることをご存じでしょうか。毎年、年賀はがきの販売期間内であれば、書き損じた年賀はがきを新しい年賀はがきに交換してもらえます。販売期間は、12月15日~1月5日前後になります。手数料が1枚につき5円かかりますが、新しい年賀はがきを購入することを考えれば、かなりお得です。

 

年賀はがきの販売期間以外の場合は、切手や通常のはがきに交換可能です。この場合も手数料は5円必要です。過去に書き損じた年賀はがきをお持ちの方は、ぜひ交換してはいかがでしょうか。切手に交換する場合に、手数料を差し引いた金額分の切手に交換することはできないため、手数料は必ず持参しましょう。

 

年賀状の書き方

ここからは、年賀状に使用するはがき、年賀状を書くペン、宛名面、裏面など具体的な年賀状の書き方について詳細を見ていきましょう。

 

年賀はがき

一般的に「年賀はがき」というと日本郵便発行のお年玉付き年賀はがきを連想される方がほとんどではないでしょうか。

 

通常のはがきを年賀はがきとして使用するためには、切手の下に「年賀」と朱書きで記載する必要があります。この記載がないと通常の郵便として年内に配達されたり、お正月に届かなかったりしますのでご注意ください。

 

また、年賀状用の切手「年賀切手」というものもありますので、切手の無いはがきを使用する場合は、こちらの「年賀切手」を利用する方法もあります。

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年賀状を書くペン

年賀状を書くものとしては、毛筆が最も良いとされています。しかし、毛筆はハードルが高いと思われる方も多いでしょう。ここからは、他にどういったペンがあるか見ていきましょう。

筆ペン

毛筆に近く、太く力強い文字が書けますが、慣れないと扱いが難しいペンでもあります。年賀状以外にも、ご祝儀袋や芳名帳など、慶弔事のシーンで使うことが多い筆ペン。いざというときに美しい文字が書けるように練習しておきたいですね。

筆サインペン

筆ペンよりもペン先が硬く、書きやすいのが特徴のペンです。ペン先が硬いものから、柔らかく筆ペンに近いものまで、たくさんの種類のペンがあります。文房具店で実際に書き心地を試してから選ぶのが良いでしょう。

ボールペン

ボールペンで書くことは、あまりおすすめできません。 ボールペンは、ペン先が細く、書いた文字もとても細くなってしまうため、太い文字が良いとされる年賀状には相応しくありません。また、ボールペンは事務仕事で使用するもので、手紙などで使用するのはマナー違反だという考え方もあります。いずれにせよボールペンは使用しない方が無難でしょう。

万年筆

万年筆は、ペン先がボールペン同様に細いですが、ペンを立てて書けば細く、寝かせて書けば太くと、書き方により太さを変えることが可能です。このため、文字に書く人の個性が出ます。また、筆圧をかけずに書けるため疲れにくいというメリットもあります。

 

鉛筆

鉛筆で年賀状を書くことはNGです。鉛筆で書かれた年賀状は、「手を抜いている」、「軽く見られている」といったネガティブな印象をあたえてしまうためです。また、正式な文書に、消すことができる鉛筆を使うのは、良くないという考え方もあります。鉛筆で年賀状を書くことはやめておきましょう。

宛名面の書き方

最近は宛名面を印刷する人も多いのではないでしょうか。しかし、宛名面を手書きにすることによって、受け取った人にとても丁寧な印象を与えることができます。ここからは宛名面の書き方を見ていきましょう。

住所

他の都道府県に送る場合はもちろんですが、目上の方に送る場合も、都道府県名から記載します。 番地や部屋番号などの数字は、漢数字で書きます。また、ビル名や建物名は省略せず、わかる範囲は、全て書きましょう。省略して書いた場合は、送る相手に手を抜いているという印象を与えかねませんので気を付けましょう。

名前(会社名・部署名・役職名)

会社名は、住所の先頭より少し下の位置から書き始めます。会社名の次の行の1文字下げた位置から少し小さい文字で、部署名を書きます。役職は氏名の前に、部署名よりもさらに小さい文字で記載します。 名前は大きな字で誤字のないよう気をつけて書きましょう。

 

氏名の最後には「様」を付けます。「様」以外に「先生」、「殿」などありますが、「様」が無難です。会社宛てに送る場合は「御中」を付けましょう。

連名宛で送る場合

送る相手が家族の場合は、連名にすることができます。名字を省略し、名前の先頭と敬称(様、くん、ちゃん等)の先頭が揃うように記載します。家族が多い場合は、代表者の名前と「ご家族一同様」と書きます。

 

ビジネスで送る年賀状を連名で送る場合は、相手がもし家族であっても苗字は省略しないルールですので気を付けましょう。

裏面の書き方

まず、冒頭に大きく賀詞を記載します。賀詞とは、「謹賀新年」や「あけましておめでとうございます」といった新年を祝う言葉になります。次に、送る相手に対する感謝の気持ちや相手の幸せや健康を祈る気持ち、新しい年も変わらずお付き合いやご指導をお願いする言葉を続けて記載します。

 

最後に年号と日付を記載します。「令和三年 元旦」のように記載しますが、年賀状を出すのが遅れ元旦に届かない場合は「令和三年 正月」とします。宛名面に差出人情報を記載しない場合は、裏面に住所、氏名を記載しておきます。

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年賀状の書き方の注意点

以下は、年賀状の書き方の注意点です。参考にしてください。

 

  • 宛名書きは通常黒字ですが、青字でもマナー違反にはなりません。
  • 崩した文字や続けて書いた文字は使わず、楷書体で書きましょう。
  • ひらがなは小さめ、漢字は大きめに書きましょう。
  • 「止め」や「払い」をきちんと書くことで文章全体が美しく見えます。
  • 手にインクがついて年賀状を汚さないように、左側から順に書いていきましょう。

新年の挨拶をメールで送る場合の注意点

最近では、親しい間柄の方や仕事上の付き合いで住所がわからない方に、メールで新年の挨拶を送るケースも増えてきています。メールで新年の挨拶を送る場合の注意点について見ていきましょう。

基本的なマナーは年賀状と同じ

メールで新年の挨拶を送る場合も、基本的なマナーは年賀状と同じです。普段送っているビジネスメールのように句読点をいれてしまいがちですが、句読点は使わないようにしましょう。メールの場合、送る前でしたら修正は簡単ですが、一度送ってしまったら取り消すことが難しいため、送信前に間違いがないようによく確認してから送信するようにしましょう。

CCの機能は使わないように

メールのCC機能は使わないようにしましょう。CCとは「Carbon Copy」(複写)の略で、宛先以外の複数の人に同じ内容のメールを同時送信する機能です。新年の挨拶は、年始の大切な挨拶になりますのでCCの機能は使わず、ひとりひとりにきちんと送りましょう。

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メールの送信時刻

メールは、送信するとすぐに相手側に届いてしまいます。新年の挨拶ですから送信時間にも気を配りたいところです。年賀状が配達される午前9時以降にメールを送信すると良いでしょう。

年賀状はマナーを守って心を込めて送りましょう

今回の記事では、年賀状の基本的なマナーについて紹介しました。子供のころから年賀状のマナーについて意識することは、今まであまりなかったのではないでしょうか。

 

年賀状は年始に行う大切な挨拶です。マナーを守り、心を込めて丁寧に書くことができれば、相手の方に感謝の気持ちを伝えることができるのではないでしょうか。