塔婆料とは?塔婆料の封筒の書き方や渡し方・塔婆料相場も解説!

公開日 : 2019/12/28

更新日 : 2020/9/10

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故人を供養する意味合いがある大切な卒塔婆。塔婆供養をするには僧侶に塔婆料を払う必要がありますが、塔婆料の相場や塔婆料の封筒の書き方など気になることが多いですよね。ここでは塔婆料の中袋などの書き方、塔婆料の費用相場、渡し方、塔婆料とお布施の違いなどを解説します。

公開日 : 2019/12/28

更新日 : 2020/9/10

目次

塔婆料とは?

お葬式や法事に詳しくない方は、塔婆料や卒塔婆というものについてご存じない方が多いかもしれません。ですから、ここでは最初に塔婆料や卒塔婆について詳しく解説したいと思います。卒塔婆の由来についても解説しているので、参考にしてみてください。

塔婆料は卒塔婆を書いていただいたお礼のお金

塔婆料というのは、卒塔婆(そとば)を作ってもらうためにお寺やお坊さんに対して支払うお金のことです。塔婆料は、「お気持ちで」というお布施とは異なり、1枚いくらとあらかじめ金額を寺院側が指定していることがほとんどです。

 

そのため、塔婆料をお渡しする際には、1本あたり塔婆料はいくらなのかということを事前に寺院に確認するようにしましょう。

 

塔婆供養とは

塔婆供養は人が亡くなってから行う行事の一つで、お墓の周りに卒塔婆を立てて、回忌法要や回忌供養、お彼岸やお盆の時期に供養する追善供養のことです。この塔婆供養というのは仏教に限った習慣です。浄土真宗では、このような追善供養という考え方がないため、浄土真宗の寺院では卒塔婆をたてません。

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塔婆供養を行う時期

塔婆供養を行う時期は、実はいつでも良いとされています。納骨時に卒塔婆を立てることもあれば、法事の際に卒塔婆をたてることもあります。具体的にいつと決まっていないのが、塔婆供養の特徴となっています。ですが、習慣的にいつ頃に立てれば良いというおおよその目安もあります。

 

一般的には、四十九日までの七日ごとの法要の際や、回忌法要の際に塔婆供養を行います。回忌法要というのは、故人が亡くなった日に故人を偲んで行う法要のことです。また、地域によってはお盆や彼岸、施餓鬼会などの際に塔婆供養を行うこともあります。

塔婆料を払う卒塔婆とは

卒塔婆というものは、塔婆供養を行う際に建てられる板のことです。この風習は古くからあり、日本では普通木製の板で出来た卒塔婆を立てることになっています。卒塔婆は、故人やご先祖様の冥福を祈り供養するために置かれます。

 

卒塔婆というのは、サンスクリット語のストゥーパという言葉が元になっています。元々は、お釈迦様が亡くなったことを悼んで建てられた仏塔のことで、仏教が広まるにつれて各地に建てられるようになりました。元々はストゥーパは石で建てられた建物のことなのですが、次第にその形や意味などは変化していきました。

 

卒塔婆が今のような板状の形になったのは、この習慣が日本に入ってきてからです。また、卒塔婆を立てる意味なども現在では変化しています。卒塔婆は故人を供養する意味合いとともに、生者がご先祖様を供養することで善行を積むという意味合いもあるとされています。

卒塔婆に書かれていること

日本式の卒塔婆は、板塔婆(いたとうば)とも呼ばれています。この板塔婆には、サンスクリット語(梵字)による言葉と漢字による言葉が書かれています。サンスクリット語の部分には、5文字の梵字が書かれていて、それぞれキャ、カ、ラ、バ、アと読みます。

 

この5文字の部分は、空、風、火、水、地という仏教の哲学における5つの元素を表しています。それに対して漢字で書かれている部分には、亡くなった方の種子や戒名、回忌、施主名が書かれています。また、板塔婆の裏面には、菩薩様の名前やお経の文章などが梵字で書かれています。

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卒塔婆は必ず立てるのか

お葬式関連では様々なお金がかかりますから、なるべく負担を抑えたいというのは人情だと思います。ですが、塔婆料を支払いたくない時には卒塔婆を立てなくても良いのでしょうか。それとも、卒塔婆を立てないと何か良くないことが起こったり、お葬式の流儀に反していることになるのでしょうか。

 

実は、卒塔婆というのは必ずしも立てなくても問題はありません。実際に、お墓は立てても卒塔婆は立てないという人たちもいます。卒塔婆を立てるという行為は、あくまでも死者を悼む気持ちから発しているものなので、卒塔婆を立てて死者を供養したいと考えた場合にのみ立てれば良いと考えて良いでしょう。

塔婆料を入れる封筒の書き方

卒塔婆というのは、通常菩提寺の住職様に書いていただくものです。ですから、塔婆料を渡すときにも失礼のないように十分に気を付けなくてはいけません。では、塔婆料を渡すときには具体的にどんな書き方や渡し方をすれば良いのでしょうか?

塔婆料は不祝儀袋に入れて出す

塔婆供養を行う場合には、お寺の住職さんに塔婆料を渡します。この場合、塔婆料は香典などと同じように不祝儀袋に入れて手渡します。ただし、場合によっては何も書かれていない白い封筒に入れて手渡すこともあります。

 

塔婆料を入れる封筒は、香典を包む香典袋とは異なり、水引などを付けることは普通ありません。しかし、中には水引が印刷されている、塔婆料を入れる不祝儀袋もあります。このように、塔婆料を入れる不祝儀袋に関して言えば、あまり細かい規定はないと考えて良いでしょう。どうしても不安な場合には、白い封筒を使ってお渡しするか、文房具店などで販売されている塔婆料用の不祝儀袋を使用すると良いと思います。

塔婆料封筒の表書きの書き方

不祝儀袋の外袋には、表書きに「御塔婆料」や「塔婆料」と書きます。また、場合によってはその下に名前を書いたり、〇〇家と家の名前を書くこともあります。この時、文字は出来るだけ丁寧に書き、崩し字などは使わないようにしてください。

 

一方の裏面には何も書かないことが多いですが、場合によっては名前や住所氏名を裏面に書くこともあります。塔婆料は普通手渡しで住職さんや代理の人に渡すことになるため、住所氏名などは書かなくても良いです。ですが、どうしても必要だと感じた場合には裏面に住所氏名を書くようにすると良いでしょう。

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塔婆料の中袋の書き方

不祝儀袋には中袋のあるものとないものとがありますが、ここでは中袋がある場合についてご説明しましょう。中袋には通常水引などは印刷されておらず、ごく普通の白い色の封筒となっています。ここには、塔婆料としてお渡しするお金を入れます

 

ですから、中袋には具体的にいくらの塔婆料を収めてあるのか、その金額を書くようにしてください。この時、金額については原則として旧字体の漢数字で書くようにします。「金参阡圓」などと書くようにしてください。ですが、どうしても旧字体での書き方が分からないという場合には、普通の漢数字であってもかまいません。

塔婆料封筒の裏書きの書き方

塔婆料の封筒の裏側には自分の名前と住所を記入しましょう。中袋がなく封筒に直接お金を入れている場合は、封筒の口を〆で封をします。ただし、中袋付きの不祝儀袋を使用し、中袋にお金を包んでいる場合は〆で封をする必要はありません。

 

また、家族や親族など複数名で塔婆料を納める場合は、封筒の中に「◯◯家塔婆建立者」として全員の名前を書いたメモを同封しておくと分かりやすいのでおすすめです。

 

 

塔婆料の書き方の注意点

上記では塔婆料の基本的な書き方について解説してきましたが、塔婆料の書き方にはいくつかの注意点があります。お坊さんに失礼のないよう、しっかりと確認しましょう。

塔婆料の封筒には筆や筆ペンで書く

通常、お葬式などの際には文書は薄墨で書くということを知っている人も多いと思います。ですが、この薄墨を使うという習慣は葬儀の日までと決まっています。そのため、葬儀の日以降に薄墨を使用することはありません。

 

塔婆料を入れる不祝儀袋についても同じで、普通の墨を使って書くようにします。また、現代では筆ペンを使って書いてしまっても問題ありません。ただし、ボールペンや万年筆などで書くことは、やはり避けたほうが良いでしょう。不祝儀袋には、筆と通常の墨もしくは筆ペンで書くようにしてください。

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塔婆料の封筒には崩し字などは使わない

塔婆料を入れる不祝儀袋を書く時には、塔婆供養を行ってくれるお寺や住職さんに対する感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。ですから、悪筆であってもできるだけ丁寧に書くということが大切です。崩し字などを使うことは止めておいたほうが良いでしょう。

 

不祝儀袋を書く際には、読みやすい楷書体を使って書くと良いと思います。また、塔婆料の金額を書く時には出来るだけ旧字体で記載するようにしてください。塔婆供養というのは一回だけでなく、複数回にわたって行うこともあるものですから、正確な書き方を覚えておいて損はないでしょう。

塔婆料の渡し方

塔婆料の渡し方には決まりがあるのでしょうか?お布施と一緒に渡してもいいのかなど、疑問に思うことは多いですよね。ここでは塔婆料の渡し方について詳しく解説いたしますので、塔婆料を渡す際はぜひ参考にしてみてくださいね。

塔婆料を渡すタイミング

塔婆料の渡し方は、来ていただいたお坊さんに当日、法要の前後にご挨拶をするタイミングで、お布施と一緒にお渡しします。また、受け取ったお坊さんがわかりやすいよう、封筒を2種類用意して塔婆料とお布施は別々にしてお渡しするようにしましょう。

 

塔婆料を渡すのは、塔婆供養を行ってもらってからです。具体的には、塔婆供養を行う四十九日までの七日ごとの法要の時や、回忌法要の時に塔婆料をお渡しします。塔婆供養はどんなタイミングで行っても良いものですから、塔婆供養を行ってもらったその日に塔婆料をお渡しするようにしてください。

塔婆料はお盆や袱紗にのせて渡す

塔婆料を渡す際には、直接手渡しで渡すのではなく、お盆(切手盆 きってぼん)にのせて渡すのが一般的です。もしお盆が無い場合には、袱紗(ふくさ)に包んで渡すようにしましょう。

 

また、袱紗は慶事で利用できる紫色が好ましいでしょう。あらかじめ袱紗に塔婆料を包み、お坊さんに渡すときは広げた袱紗の上に塔婆料を置き、お坊さんに差し出すようにします。

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塔婆料はお布施と別で渡す

お布施は、お礼の気持ちとしてお寺やお坊さんに対しお渡しするお金のことで、主に読経や戒名を頂く際にお渡しします。お布施はあくまで気持ちとしてお渡しするものであるため、明確な金額は定められていません

 

塔婆料はお寺が一本あたりの金額を指定している場合が多いです。そのため、同一の法要の場合であっても、お布施と塔婆料は封筒を分けてお渡しするようにするのが基本です。ただし、細かいしきたりは宗派や地域によって異なり、地域によっては、お布施と塔婆料を一緒にお渡ししても良いとされているところもあります。

塔婆料を渡す前にすること

塔婆供養は思い立ったその日にすぐできるというわけではなく、ある程度の時間がかかります。というのは、塔婆供養を行うお寺の方でも板塔婆の準備などをしなくてはいけないからです。また、板塔婆に何を書くのかについても住職さんらとよく相談したほうが良いでしょう。

 

また、お坊さんは法要までに卒塔婆に文字を書き、準備をする必要があります。そのため、お寺さんが余裕をもって準備ができるよう、事前に用意してほしい卒塔婆の本数と供養する人の名前を伝えておくようにしましょう。

塔婆料の相場

塔婆料はお寺側が指定するのが一般的であることを説明しましたが、塔婆料に相場はあるのでしょうか?お坊さんに’お願いする前に知っておきたいですよね。ここでは、塔婆料の相場やお金に関する注意点も解説いたします。

塔婆料の相場

塔婆料の相場は、地域によって変わってきます。また、仏教のなかには様々な宗派がありますが、塔婆供養を行っているのは、真言宗や曹洞宗、天台宗といった宗派です。浄土真宗では塔婆供養を行っていないので、塔婆料を支払うこともありません。

 

こうした宗派ごとによっても、塔婆料の相場というのは変わってきます。なお、塔婆料というのはお布施とは違い、お寺の側が金額を決めることになっています。おおよその目安を書けば、だいたい2000円から1万円程度というのが相場になるでしょう。2000円というのはかなり安い金額ですから、少なくとも3000円から5000円くらいはかかるものだと思っておけば間違いありません。

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塔婆料は新札でも旧札でも問題ない

塔婆料やお布施など寺院にお渡しするお札は、基本的には新札でも旧札でも特に問題はないです。塔婆料はお坊さんに感謝を表すものなので、新札でお渡しする方が望ましいですが、きれいな状態の旧札であれば問題はありません。

 

また、香典の場合は「突然の訃報で、新札を用意する時間がなかった」ということを表すために、旧札を使用します。

塔婆料の中袋のお金の入れ方

塔婆代に関しては、お金の入れ方も決まっています。一般的なマナーとしては、お札の向きが表になるようにして、不祝儀袋の中袋に入れます。お札は新札ではないほうが良いのですが、なるべく失礼のないようにしわくちゃの紙幣は避けるようにしたほうが良いでしょう。

 

ただし、一部の地域では中袋を使用しないという地域もあります。というのは、外袋と中袋の二つを重ねることによって、不幸が重なるという迷信があるためです。その場合には、やはりお札の向きが表になるようにして、外袋に直接お金を入れるようにしてください。この場合、不祝儀袋の外袋の裏書に塔婆料の金額や住所氏名などを記載するようにすると良いでしょう。

塔婆料の書き方についてのまとめ

塔婆料は卒塔婆を立ててもらうために支払うお金で、お寺にお支払いするものです。塔婆料を渡すときには、不祝儀袋の表書きに「塔婆料」と書き、中袋には金額を書きます。この際、金額については旧字体の漢数字で書くことになっているので、その点に気を付けるようにしてください。