忌明けの挨拶状とはどんなもの?書き方や送付方法について解説

公開日 : 2021/3/28

更新日 : 2024/4/11

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忌明けした場合には、挨拶状というものを送付する必要があります。そこで今回は、忌明けの挨拶状について、様々に解説してまいります。書き方や送付方法までご説明いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。また、宗教別の文例についてもご紹介しております。

公開日 : 2021/3/28

更新日 : 2024/4/11

目次

忌明けと挨拶状について

まずは、忌明けについてと挨拶状について解説いたします。忌明けという言葉を聞いたことがあっても、実際にはどういったことなのか分からないという方もいるかもしれません。また、挨拶状とは一体何なのかと疑問に思う方いると考えられます。

 

そこで最初に、忌明けと挨拶状について知っておいてください。そうすると、親戚の方や知人の方にも失礼にならないように、忌明けを迎えることができます。

忌明けについて

忌明けとは、故人が亡くなってから四十九日目を指します。仏教において、故人の逝去から四十九日間を『中陰』と呼びます。中陰の間には、閻魔大王により七日おきに裁きが行われるのです。そして、極楽浄土へと無事に旅立てるかどうかの判断が、四十九日目に下されます。

 

この日を『忌明け』と呼ぶのです。遺族は、七日おきの裁きに合わせて法要を営んで、故人の冥福を祈るのが特徴です。

挨拶状は香典返しに添える

忌明けの挨拶状は、香典返しに添えて出します。四十九日の法要が終わった後に、香典返しをするのですが、この香典返しに忌明けの挨拶状も添えるのです。この挨拶状は忌明けの報告そして香典のお礼を内容として記すものです。

 

しかしこの頃では、葬儀当日に香典返しをすることや、香典を寄付するなど変わってきています。

忌明けの挨拶状の書き方とは?

いざ忌明けの挨拶状を書こうと思っても、どの様にして書けば良いのか悩んでしまうこともあるかもしれません。そこで今回は、忌明けの挨拶状に関して知っておきたいポイントを解説いたします。

 

マナー違反となり恥をかいてしまわないためにも、しっかりとポイントを押さえておくようにしてください。

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句読点を用いない

通常の文であれば、点や丸といった句読点を用いるものですし、用いなければ読みにくい文章となってしまうことがあります。しかし忌明けの挨拶状では句読点を用いないのがマナーなので、忘れないようにしてください。

 

句読点を用いない理由は諸説あり、毛筆では句読点を用いないことあるいはスムーズに進むように区切らない等が考えられます。

繰り返す言葉を用いない

忌明けの挨拶状では、繰り返しの言葉を用いないという点もポイントです。繰り返しの言葉あるいは重ね言葉というのは、不幸が繰り返されることや重なってしまうことを連想させるため、忌み言葉として嫌われるのです。

 

よって、忌明けの挨拶状を書く際には『続々』や『重ね重ね』などといった言葉は、使わないようにしましょう。

敬語は正しく用いる

忌明けの挨拶状を書くなら、敬語を正しく使うことも忘れてはいけません。例を挙げると、『逝去』という言葉は身内以外の他の人に用いるものです。よって、身内が亡くなった場合には『死去』と書くのが正しいです。

 

よって、受け取られた方に対して失礼とならないように、文章で用いる敬語にも注意を払って書く必要があります。

各宗教での文例など

国内には様々な宗教があり、仏教だけではなく神道やキリスト教を信仰されている方もいるものです。忌明けの挨拶状では、こうした様々な宗教に対応できるように書くことも大事です。続いては、宗教毎の挨拶状の書き方や文例を解説いたします。

 

自身の宗教ではどういった書き方をするのかについて、知っておくことが大事です。間違うことのないように、執筆をするようにしてください。

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仏式の場合

日本国内で信者の数が多いのが、仏教です。仏教の場合は、忌明けの挨拶状にどういったことを記載すれば良いのでしょうか。まずは仏教の挨拶状についてご説明いたします。故人の名前や戒名がある場合などに関して、知っておいてください。

 

仏教の場合には、挨拶状を縦書きにすることも忘れないことが大事です。この点についても気を付ける必要があります。

故人の名前はどうする?

故人の名前は、フルネームで書くことがポイントです。また多くの場合で、氏名の後には『儀』と付け加えるようにします。名前を書く際の例としては、『亡父○○』や『故○○』、『故祖父○○儀』などと記すことが重要です。

 

故人の名前を書く際には、きちんとした書き方もあるという点も知っておくようにしてください。

差出人

挨拶状の文末に、差出人の名前や住所等を記すようにします。通常であれば、差出人の名前は『喪主○○』と書きます。社葬であれば、葬儀委員長の名前が最初に書かれることになる点も覚えておいてください。

 

そして、喪主の名前に続けて『親族一同』と書かれることも多いです。差出人の名前や住所の前には、日付を入れることも大事です。

お礼の言葉

忌明けの挨拶状では、お礼の言葉も忘れてはいけません。挨拶状には、葬儀への参列に対しての感謝の気持ちを書きます。そして、香典あるいは供物をいただいたことについての、お礼の言葉も記すことが大事です。

 

文例を挙げると、『ご懇篤なるご弔意とご厚志を賜り 厚く御礼申し上げます』などが適しています。

戒名がある場合

戒名については、必ず書かなくてはいけないというわけではありません。もし戒名を書くとしたら、『○○(戒名)の四十九日法要を滞りなく営み』等の書き方が適しています。葬儀への参列のお礼の後に、忌明けを迎えたことの報告の際に戒名を書くことがポイントです。

 

例えば、『お蔭をもちまして ○○○○(戒名)の七七忌法要を滞りなく営み 忌明けを迎えることができました』と書きます。七七忌とは、四十九日と同様の意味です。七が七つあるということです。

神式の場合

神式つまり神道の場合は、『五十日祭』を持って忌明けとなります。神道での四十九日が、五十日祭なのです。基本的には仏教の文例を参考にして、『四十九日』などの仏教式の部分を『五十日』に変えるなどしてください。

 

なお、挨拶状を送るタイミングも五十日祭が終わってからとなります。その点に十分注意するようにしてください。

キリスト教の場合

日本にも、キリスト教の方はいます。キリスト教には旧教であるカトリックと、新教のプロテスタントの2つがある点が特徴です。カトリックとプロテスタントには、それぞれに一区切りとする行事があります。

 

その行事の際に挨拶状を送付するものですが、『忌明け』とは呼ばないことがキリスト教のポイントです。文例あるいは出すタイミングについても、仏教の四十九日とは異なる点を知っておく必要があるでしょう。

 

キリスト教の場合の挨拶状について、カトリックとプロテスタントに分けて解説してまいります。

召天記念日後の場合

プロテスタントでは、『召天記念日』という行事が行われます。プロテスタントの場合には、故人が亡くなってから1か月後に召天記念日の記念集会を行うのです。挨拶状においては、仏教用語を用いない点に注意をするようにしてください。

 

挨拶状で用いる単語については、故人が亡くなったことを『召天』と書くこと、香典のことも『御花料』を用いるなど気を付けましょう。

追悼ミサ後の場合

カトリックの場合には、故人が亡くなってから30日目に『追悼ミサ』を行うのが特徴です。忌明けの挨拶状において、プロテスタントのものと冒頭部分が僅かに変わってくる点もポイントです。

 

仏教やプロテスタントでは先日の意味で『先般』と記しますが、カトリックの場合は『先般』ではなく『過日』と記します。また、亡くなったことを指す言葉として『召天』なども用いることがなく、『帰天』と記すのです。

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無宗教の場合

無宗教というケースもあるかもしれません。無宗教だからといって、挨拶状の文に他の宗教と大きな違いがあるというわけではないのです。とはいえ、宗教を意識した言葉を用いないようにするのが特徴です。

 

そして、『諸事万端滞りなく相済ませました』等の言葉を記すようにします。挨拶状を送付するタイミングについても、他の宗教と大体同じ時期に送るようにしてください。

挨拶状は手書きにするべきか

挨拶状を書く場合に、手書きにすれば良いのかそれとも印刷でも良いのか悩むこともあるかもしれません。手書きの方が、心を込められるのではないかと考える方も多いと考えられます。続いては、挨拶状は手書きにするべきか印刷でも良いのかについて解説いたします。

 

書く方法について、どちらにするべきなのか迷ってしまうという方は、参考にしていただければ幸いです。

手書きだとより丁寧

忌明けの挨拶は、手書きしたものを直に相手の方にお渡しするのが最も丁寧であると考えられます。しかし、手渡しするのは簡単ではありません。それならば、手書きで挨拶状を書くと丁寧です。

 

毛筆にすればより品も良くなりますが、筆ペンであっても問題はないでしょう。心を込めて、自身の文字で書く方法もあるということです。

印刷するのも一般的

とはいえ、手書き以外がいけないというわけではありません。手書きをするとなると大変ということもあるので、奉書紙などに印刷する方法もあります。または、自身で用紙を用意して印刷をするのも一案です。

 

ここで注意をするべきポイントは、印刷の際にフォントをあまりポップ過ぎるものにしないという点です。郵便局やデパートでも印刷をしてもらうことができますが、そちらを利用するのも便利になります。

忌明けの挨拶状はどうやって送付する?

忌明けの挨拶状は、封書にすべきかはがきで出すべきなのか迷う方もいるかもしれません。続いては、挨拶状の送り方についてご説明いたします。また、注意点などについても解説いたします。

 

忌明けの挨拶状は、葬儀が家族葬であった場合でも送付することが望ましいので、その点についても知っておくことが大事です。

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はがきで送付する

はがきで送るとしたら、封書で送る場合と書き方はほぼ変わりません。とはいえはがきに印刷した場合には略式とされることから、はがきを送るとしたら手書きにすることが適しています。また、切手も忘れないようにすることがポイントです。

 

そして、忌明けの挨拶状用となるカードも用意されています。はがきや封書ではなく、カードを送るよいう方法もあるのです。

封筒で送付する

忌明けの挨拶状は、封筒に入れると丁寧であるとされています。ただ、二重封筒は縁起が良くないとされていることから、避けるようにしてください。また、手紙の折り方についても気を配る必要があります。

 

封筒に合わせるようにして、二つ折りもしくは三つ折りにするようにしましょう。二つ折りにする場合は、折った方を開く側に向けて入れる(横にして入れるタイプの場合)と取り出しやすいです。そして、A4サイズの手紙であれば、三つ折りにするのが望ましいです。

薄墨で書くのがマナー?

忌明けの挨拶状では、多くの場合で薄墨が用いられます。封筒の表書きについても、薄墨にするのが基本です。しかし、既に忌が明けているのだから薄墨ではなく黒墨で良いという見方もあります。

 

そうしたことから、薄墨と黒墨のどちらでなければいけないというわけではありません。挨拶状の本文には薄墨を使うようにして、封筒の表書きは黒墨にする方法もあるのです。

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宛名や宛先はどうするか

忌明けの挨拶状はどちら宛てに送れば良いのだろうかと悩む方もいるかもしれません。宛名や宛先については、葬儀に参列していただいた方や、香典・供物をいただいた方の自宅に届くようにしてください。

 

また、香典や供物を連名でいただくこともあると考えられます。その際には、挨拶状の宛名も連名にして送ることがポイントです。会社などに送る場合には、『○○部御一同様』もしくは『○○会社社長○○様』とするのが通常です。

挨拶状を送るか迷うケースとは

忌明けの挨拶状を送る段階になり、『この場合はどうすれば良いのだろう』と悩むこともあるかもしれません。続いては、様々なケースにおいての挨拶状の取り扱い方法について解説いたします。

 

例えば、香典返しを葬儀当日に渡してしまっている場合などについて、参考にしていただければ幸いです。

香典返しを即日返ししている

この頃では、香典返しを葬儀の際に即日で渡す方法が多く採られるようになっています。このケースにおいては、改めて忌明けの挨拶状を送付しなくても問題はありません。それでも、忌明けしたことの挨拶状のみであっても送付すると丁寧になります。

 

即日返しをしていた方で、想定していたよりも多額の香典をいただいていた場合には、不足分を改めて送るようにしてください。その際に、忌明けの挨拶状も添えて送付するのです。

香典返しをしないケース

香典返しというのは、会葬者全てに行うというわけではありません。中には、香典返しをしない相手というのがいるのです。忌明けの挨拶状は香典返しに添えると前述していますが、香典返しをしない場合には、挨拶状はどうすれば良いのか分からないという方もいるでしょう。

 

ここでは、香典返しをしないケースについて忌明けの挨拶状はどうするべきなのかについて、解説いたします。

香典を生活費等にあてる

香典というのは、香を手向ける代わりとなっていて、経済的な面から遺族を支援するという意味合いがあります。そのため、故人がまだ働き盛りであり子どももまだ幼い場合等には、遺族は香典を養育費あるいは生活費として使用しても問題ないとされているのです。

 

このケースにおいては香典返しをする必要はありません。忌明けの挨拶状のみを送付するようにして、忌明けをしたことを伝えるようにしてください。

香典を寄付する

最近では、故人の遺志もしくは遺族の希望により、福祉施設や医療機関に対して香典を寄付するケースが増加してきています。このケースにおいても、香典返しは必要がありません。香典を寄付した旨やどこに寄付したのかを記して、忌明けの挨拶状を送付するようにしましょう。

 

とはいえ、まだ香典の寄付はさほど浸透していません。寄付先の機関がお礼状を出してくれることもあります。会葬していただいた方々にご理解いただくためにも、配慮をしなければいけないのです。

忌明けの挨拶状は四十九日後に送付するもの

忌明けは、故人が亡くなってから四十九日目とされています。よって、忌明けの挨拶状は四十九日が過ぎてから送付するのが通常です。また、挨拶状は香典返しと共に送付するのが一般的ではありますが、この頃では葬儀で即日返しをするケースも多くあります。

 

その際には、忌明けをした旨の挨拶状の身を送付するのがポイントです。封書であれば、より丁寧であると考えられます。