お通夜で交わされる挨拶まとめ!立場によって挨拶を使い分けよう

公開日 : 2020/10/20

更新日 : 2020/10/20

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故人との最後の別れの場であるお通夜は、たくさんの方が集まる場所です。よく会っている親族だけでなく普段会うことのない方、初めて会う方など集まったすべての方と交わされるのがお通夜の席での挨拶。日常的に使うことのない特別な挨拶を立場別に見ていきましょう。

公開日 : 2020/10/20

更新日 : 2020/10/20

目次

お通夜の挨拶は特別なもの

家族や親族、知り合いの方が亡くなってしまった後、最初に行われるのがお通夜です。亡くなった当日、もしくは次の日などに行われるお通夜は通常夕方から夜にかけて行われるものです。そのため参列がしやすく、葬儀には来られない多くの方が集まります。

 

中には故人と仕事上で関係のあった方や遠縁の親戚など初めて会う方もいらっしゃるでしょう。初めてお会いするのがお通夜の席であるなら、尚更ご挨拶に関するマナーは心得ておきたいものです。

 

今回はお通夜の席で交わされる挨拶を立場別にご紹介していきましょう。

お通夜の席での挨拶とは?

お通夜の席での挨拶にはたくさんの種類があります。故人との関係やお通夜と葬儀の際の役割などによっても異なりますし、一対一でする挨拶もあれば大勢の方に向かって行う挨拶もあります。

 

そのどれもに共通しているのが

 

  • 使ってはいけない言葉があること
  • ある程度の決り文句があること

 

です。ポイントをしっかりと押さえておけば、いざという際に迷うことは少なくなるでしょう。まずは挨拶の種類を見ていきましょう。

 

喪主を務める際の挨拶

故人と近しい関係の方が務めるのが「喪主」です。喪主は葬儀全般を準備し取り仕切る大切な役割で、故人亡き後に連絡をしたり様々な手続きを担う大切な役割を持っています。

 

喪主はお通夜や葬儀の際、参列者一人ひとりに対してする挨拶に加え、全体に向かって行う喪主挨拶も行います。現代は少人数で行う家族葬が増えているとはいえ、家族以外の親族が参列しているのなら通常は喪主挨拶が行われます。

 

喪主挨拶はお通夜の最後や葬儀の最後、出棺の際など数度に渡って行われるのが一般的です。もっとも挨拶をする回数が多くなるのがこの喪主という役割の人ですね。

 

 

遺族の立場での挨拶

故人が家族である場合、自分自身は遺族に当たります。遺族の立場に立つと参列される様々な方からお悔やみの言葉をかけられるため、それに対しての返事としての挨拶が必要です。

 

また、喪主の様子によっては遺族が代理として全体に向かって挨拶をする場合もあります。喪主が高齢であったり故人を亡くしたことによって挨拶ができるような状態ではない場合などは喪主と近い血縁関係の家族が喪主代理となるケースがあります。

 

 

 

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親族の立場での挨拶

亡くなった方が家族ではないけれど親族に当たる場合、遺族に対しての挨拶、そして参列者からかけられる言葉に対しての挨拶のどちらも必要です。

 

親族同士と言えども遺族に対してお悔やみの挨拶をしなければいけません。また、参列者を迎える受付などを任されるケースも多くなります。その場合はすべての参列者から挨拶を受けることになるので、一人ひとりに挨拶の返事をしなければなりません。

参列者の立場での挨拶

参列者の立場に立った場合、遺族や親族に挨拶としてお悔やみの言葉をかけなければなりません。このお悔やみの言葉は生前の故人との関係、故人が亡くなった原因、そして故人の年齢によって多少変化をつける必要があります。

 

ある程度のテンプレートはあるものの時と場合によって使い分けできるようにしておけば、いざという時に迷うことはありません。

喪主挨拶の内容と例文

では挨拶の内容やタイミングを立場別に細かく見ていきましょう。まずは喪主の立場に立った際の挨拶です。

 

喪主になる、ということは近しい間柄の方を亡くしたばかりのはずです。親や配偶者などが亡くなったばかりの時は挨拶のことなど考えられない精神状態かもしれません。それでも、最後の別れに訪れてくれた方に向けて、故人に代わって感謝の気持ちを述べるのが喪主の役目です。

 

喪主挨拶もある程度内容が決まっているので、難しく考える必要はありません。概ね2,3分の短い挨拶にまとめるのが理想です。

 

喪主挨拶の内容とは?

喪主の挨拶はお通夜、そして葬儀の2回行われるのが一般的です。どちらも内容に大差はないのでポイントさえ押さえておけば心配はいりません。

 

涙を誘うような挨拶にする必要もありませんし、簡単に感謝の気持ちを述べるだけでも構いません。しかし、葬儀に参列してくださった方へのマナーとして含めておくべき内容はいくつかあります。

 

も主としての役割をしっかりと果たし、故人に安心して旅立ってもらえるようなイメージを持って挨拶を考えましょう。

まずは自己紹介

まずは自分と故人の関係をはっきりと述べましょう。参列者の中には故人と喪主の関係をはっきり認識していない方もいらっしゃる可能性があります。

 

特に仕事上の関係の方にとってみると、故人の家族と会うのは初めてという方も多くなります。喪主と故人との関係が曖昧なままだと、参列者は何と声をかけるべきなのか迷ってしまうことがあります。

 

「本日はお忙しい中、父(母・祖父・祖母など)◯◯の通夜にお越し頂きまして誠にありがとうございます。喪主の◎◎でございます」

 

「本日はお忙しい中お越しいただきまして誠にありがとうございます。遺族を代表致しましてご挨拶をさせていただきます、長男の◎◎でございます。」

 

など故人との関係をはっきり述べてから挨拶を始めましょう。

 

参列者への感謝

自己紹介と一緒に挨拶の冒頭で伝えるべきなのは、参列していただいた事への感謝の気持ちです。急なできごとにも関わらずお通夜や葬儀に参列してくださるのは、生前故人と関係のあった方ばかりです。喪主は故人に代わって最後の挨拶に駆けつけてくれた方々へ感謝を述べましょう。

 

「お集まり頂きまして誠にありがとうございます。父も最後に皆様にお会いできて、さぞ喜んでいることと思います。」

 

「突然のことにも関わらず父◯◯の通夜にご参列いただきまして、誠にありがとうございます。」

 

などがよく使われるフレーズです。

故人の思い出

お通夜や葬儀の挨拶は、故人の思い出を挨拶に含む場合が多いです。あまりに急な別れではなく、喪主自身の気持ちに余裕があるようなら少し思い出話を挨拶に含むのも良いでしょう。必ずしも必要というわけではありません。

 

故人の生前のエピソードや人となり、好きだったもの、好きだったことなどを少し話すだけで参列者に故人を思い出してもらえるきっかけになります。「歌が好きだった」「声が大きかった」「仕事に邁進した人生だった」など簡単なことで構いません。

 

「人とのおしゃべりが大好きだった母ですから、生前の母の止まらないおしゃべりにお付き合いいただいた方も多いかと存じます。息子の私はずっとうるさく感じておりましたが、もうあのおしゃべりが聞けないかと思うと寂しい限りでございます。」

 

など故人の特徴を挨拶に折り込みましょう。

遺族への変わらぬ支援のお願い

挨拶の最後にはこれまで故人を関わってくれたことへの感謝、そしてこれからも遺族へ力添えをいただけるようにお願いする言葉を加えましょう。故人の仕事上の関係先など、喪主自身と今まで直接関わり合いがない方々が多くともお願いの言葉は入れるようにしましょう。

 

最後のフレーズに厳格な決まりはありませんが、

 

  • 生前と同じように良い関係を保ちたいということ
  • 故人は皆様のおかげで豊かな人生が送れたこと
  • これからも遺族へのお力添えを賜りたいということ

 

を折り込みましょう。最後に通夜振る舞いがあるのならその旨を、そして明日の葬儀は何時からどこで執り行うのかを告げて挨拶を終わりましょう。

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お通夜の喪主挨拶の例

以上のポイントを踏まえて喪主挨拶の例文を見ていきましょう。ここで取り上げるのは一般的な長さの喪主挨拶です。短くしたい方は感謝の気持ちと今後の予定だけを簡潔に伝えるだけでも問題ありません。

 

「本日はお忙しい中、父◯◯の通夜式にご参列くださいまして誠にありがとうございます。ご参列くださいました皆様のおかげで滞りなく通夜式を執り行うことができました。人の多く集まる賑やかな場が好きだった父なので、皆様に見送られさぞかし喜んでいることと思います。

 

父は晩年、大きな病気もせずに元気に過ごしておりました。退職してからもご友人様方と一緒に趣味であった釣りに没頭し、生き生きと過ごしておりました。父が豊かな晩年を過ごせましたのも、ひとえに皆様方のおかげと思っております。

 

故人が生前賜りましたご厚情に、故人に代わって感謝申し上げます。ささやかではございますが、別室にて通夜振る舞いをご用意させていただきました。お時間が許す方はぜひお召し上がりください。なお、明日の葬儀は〜時から、〜にて執り行いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。」

 

喪主挨拶のイメージが湧いたでしょうか。このような簡潔な文章で、3分以内にまとめるようにしましょう。

 

遺族や親族の立場での挨拶と例文

続いて遺族や親族の立場での挨拶を見ていきましょう。昔の慣習に則ってみると、遺族と親族は異なる言葉です。お葬式やお通夜の場面では亡くなった方と一緒に住み生計を共にしていた方を遺族、その他の血縁者を親族と呼びます。

 

遠い血縁関係で生前あまり会ったことがない方が亡くなった場合でも、親族には変わりありません。特に尋問客は故人と親族との関係をうかがい知ることはできませんから、遺族と同様にお悔やみの言葉をかけられることも多くあります。

 

お悔やみの言葉をかけられた時にはきちんと挨拶を返せるようにしましょう。

お悔やみの言葉に対する返事

喪主以外の遺族は通常参列者全体に向かって挨拶をすることはありません。しかし故人の家族である遺族には、多くの方からお悔やみの声がかけられます。

 

  • この度はご愁傷様です
  • お悔やみ申し上げます

 

などが一般的によく使われる言葉です。それに対して遺族側は

 

  • 恐れいります
  • お心遣いありがとうございます
  • 痛みいります

 

などと返事をしましょう。長く話をする必要はありませんし、返事をするのも辛い場合にはお辞儀だけでもマナー違反にはなりません。

受付係は全員に挨拶をする

遠い親族の場合、お通夜や葬儀の受付係を任される場合もあります。受付係は記帳を促したり、香典を受け取る役割を担います。そのためすべての参列者を挨拶を交わす大切な役割です。

 

お金を受け取るのでまったくの他人ではなく、親族にお願いされることが多くなります。喪主や遺族は通常行わない役割なので、自分から手伝いを申し出てもよいでしょう。

 

受付は最初に参列者を迎えるので、お悔やみの言葉をかけられたら

 

  • 本日はお忙しい中お越しいただきまして誠にありがとうございます
  • 突然にも関わらずお越しいただきまして誠にありがとうございます

 

と挨拶をしましょう。その後記帳を促して、香典を受け取るのが受付の役割です。

参列者の立場でする挨拶と例文

最も多くなるのが参列者の立場に立った場合の挨拶です。参列者が遺族や親族にする挨拶は家族をなくした心中を思いやるものが基本です。

 

参列者の挨拶も長々と話す必要はありませんので、マナーを押さえてお悔やみの気持ちを伝えるように心がけましょう。

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参列者がする挨拶のタイミングと例

参列者が遺族や親族に挨拶をするタイミングは、通夜会場や葬儀会場に到着してすぐです。まずは受付係に、その後喪主や遺族、親族に挨拶をしましょう。

 

多くの血縁者が集まっており全員に挨拶ができない場合は遺族に絞っても良いでしょう。故人のお子さんやお孫さん、配偶者など近い血縁にある方には必ず挨拶をするようにしましょう。

受付係への挨拶

通夜会場に到着したら、まずは受付へと向かいます。まずは受付係に

 

  • この度はご愁傷さまです
  • お悔やみ申し上げます
  • 心からお悔やみを申し上げます

 

などと挨拶をしましょう。軽くお辞儀をしながらお悔やみの言葉を述べるようにしましょう。

 

その後、記帳を済ませて香典を両手で受付係に差し出しながら

 

  • 御霊前にお供えください

 

と一言を添えて渡しましょう。

ご遺族や親族への挨拶

会場に入り、喪主を含むご遺族の方と対面をした際にも必ず挨拶をします。ご家族や親族を亡くしたばかりですので、相手の心痛を思いやるような挨拶を心がけましょう。

 

  • この度はお悔やみ申し上げます
  • 突然のことで驚きました。心からお悔やみを申し上げます
  • 大変残念に思います
  • 生前は大変お世話になりました

 

などが一般的によく使われる挨拶です。ご遺族や親族の方と初めて会う場合には、「◯◯さんには生前お世話になりました、◎◎と申します」と名乗るようにしましょう。

 

 

使ってはいけない言葉とは?

喪主挨拶や参列者の挨拶の中には、使ってはいけないとされる言葉が存在します。心の底から悲しく思っていても、使ってはいけない言葉を口にしてしまうと「マナーのない方だな」と思われる恐れもあります。

 

たくさんの方が集まる場だからこそ、誰の目にもマナー良く見えるように知識を蓄えておきましょう。

忌み言葉を避けるのがマナー

お通夜や葬儀の挨拶で使ってはいけないとされる言葉は忌み言葉と呼ばれています。お通夜においての忌み言葉は不幸が続くことを連想させる言葉や不吉な印象を与える言葉が中心です。

 

日常では普通に使われる言葉がお通夜や葬儀の場面では忌み言葉になってしまうので、挨拶をする際には特に気をつけなければいけません。

縁起の悪い言葉

お通夜や葬儀では縁起の悪い言葉は避けるようにしなければなりません。縁起の悪い言葉といっても直接的は表現ではなく、縁起の悪さを想起させるような単語を避けるのがマナーです。

 

  • 消える
  • とんでもない
  • 落ちる
  • 四と九

 

などが忌み言葉に当たります。

重ね言葉も避ける

人生最大の悲しみである家族を亡くすこと、この不幸なできごとが続くことを思わせるような重ね言葉もNGワードです。重ね言葉は日本語に多いので意識しておかないとつい使ってしまうことも多くあります。

 

  • 重ね重ね
  • いよいよ
  • たまたま
  • ますます
  • たびたび

 

などが重ね言葉に含まれます。喪主挨拶の際に丁寧にお礼を述べようとするあまり「重ねて御礼を申し上げます」と言ってしまいがちですが、「重ねて」も忌み言葉に当たります。

参列者は励ましの言葉もNG

また、忌み言葉ではありませんが参列者が遺族を励ます言葉を口にするのもマナー違反です。

 

ご家族を亡くした悲しみは計り知れません。まして、お通夜や葬儀の席はまだ現実を受け止めきれず呆然としている状態であることが多いです。そんな中、励ましの言葉をかけられても心に響くはずがありません。むしろ無神経な人、という受け取られ方をされる恐れもあります。

 

遺族や親族を励ますより、悲しみに寄り添うような言葉をかけるように注意しましょう。

マナーを知ってきちんと挨拶をしましょう

お通夜や葬儀は人生のできごとの中でも特にマナーに注意を払うべき場面です。細やかな心遣いと相手を思いやる気持ちを持って振る舞うようにしましょう。きちんとマナーを守って挨拶をし、故人との最後の別れの時間を大切に過ごせるように心がけましょう。